岡崎体育 – 抱腹絶倒!観て楽しむ『岡崎体育のすゝめ』

岡崎体育 – 抱腹絶倒!観て楽しむ『岡崎体育のすゝめ』

岡崎体育(おかざき たいいく)の魅力とはどのようなところでしょうか?

親近感がわく外見?軽快なダンス?

曲もJ-POPにしては珍しく、テクノ調だったりハウス調だったり、中にはハードロックもあったりします。
「キミの冒険」というポケモンの主題歌も提供しています。
子供にも人気と知名度があるということでしょう。

私が初めて岡崎体育を聞いたとき、また、初めて岡崎体育のミュージックビデオを見たとき、こう思いました。

何もんだこいつ!訳わからん!

JPOPの中のどこに属するのか、今までいなかったタイプのアーティストです。

岡崎体育は是非ミュージックビデオを見て欲しいです。
ミュージックビデオありきで成り立つ芸術のようなものだと思います。
繰り広げられるおふざけの数々と、洗練された音楽性とのギャップにきっとみなさん打ちのめされると思いますよ!

今回はそんな岡崎体育のJPOPとは一風変わった異質さと、マリアナ海溝よりも深いと思われる奥深さを、水深1000mくらいまでならお伝えできるかと思います。
「観て楽しむ岡崎体育」と題し、魅力にせまっていきましょう!

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さて、岡崎体育の魅力として挙げられるのは、正統派JPOP(そんなものがあるかはわからないですが)をおちょくった曲を我々に提供してくれ、笑いをもたらしてくれる所でしょう。

まずこちらのミュージックビデオを見て欲しいです。

岡崎体育 『Natural Lips』Music Video

「日本語として聞き取りにくい発音で歌唱されています。映像に現れる歌詞をよく呼んでご鑑賞ください」とミュージックビデオでは最初に注意書きが表示されました。

バーを思わせる緑、紫、赤と色とりどりのビジュアルを背景に歪ませたボーカルと共に岡崎体育が現れました。
とてもカラフルで楽しげな登場です。
何と歌っているのか聞き取れないですが、最初の注意書きはこのことでしょうか。

ヒップホップでよく見るあの手さばきに乗せて日本語の歌詞を外国語風に歌いはじめました。
子供の頃聞いたエミネムの影響は大きかったようです。
彼の音楽のルーツはそこにあるのではないでしょうか。
ニヤケているのは確信犯でしょう。

「ミュージシャンは顔で演れ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
それくらい感情を込めて演奏するべきという意味です。
このミュージックビデオに限った話ではないですが、時折岡崎体育は顔で演ります。
キメのフレーズで顔もキメます。
赤、青、黄色とテーマ色が変わっていくミュージックビデオの中で、何度もキメます。

悔しい!
何が悔しいって、たまらなくカッコいい。
ふざけているのに。
サビの歌詞なんて「ブス?否、美人」なのに。
失礼ながら、岡崎体育は決してイケメンとはいえないと思いますが、格好良く見えてくるから不思議ですね。
どうでしょう?

残念なことは、ミュージックビデオを通して曲を「観て」みないことには岡崎体育の魅力は伝わりづらいと思います。
この曲だけ聞いたら「いい曲だな~」で終わってしまうのです。
ひょっとしたら曲よりも、ミュージックビデオに力を入れているかも知れません。

岡崎体育の曲だけ聞いて「いい曲だな~」で終わってしまっていたあなた。
ミュージックビデオをもう一度見てほしいです。

膝を突いてがっくりしてしまうかも知れませんが、こうも思うでしょう。
カッコいいと。
少しだけ。

続いて紹介したいのはMONKEY MAJIKと組んだ曲「留学生」です。

MONKEY MAJIK × 岡崎体育 / 留学生


ミュージックビデオは岡崎体育扮する留学生が外国にやってきた設定で進んでいきます。
音楽はディスコ風。
青、オレンジ、黄色。Natural Lipsと似た配色です。
このような色彩が好きなのでしょうか。

今回のおふざけは「空耳」です。
「Yeah,hold me tight」を「アホみたい」と歌い、「And now I gotcha」を「えらいこっちゃ」と歌う。
カッコいい英語の歌詞を日本語の空耳歌詞にわざわざ変えて歌う岡崎体育。
しかしふざけてばかりではありません。
中盤のラップパートでは、これぞラップの神髄ともいえる社会への不満を生き生きとリズミカルに紡ぎ出します。
最後にステージ上で踊るダンスはキレキレ!
かなり動けるらしいです。この方は。

是非見て欲しいミュージックビデオの一つです。
異国の地に降り立った留学生はみな最初は孤独にさいなまれるでしょう。
そんなとき「ひとりでもやったるがな!」と勇気をもらえる曲になっています。
ふざけてばかりではない岡崎体育からの前向きなメッセージを感じられるでしょう。

しかし、まじめに演っている曲はないのでしょうか。
ミュージックビデオを探っていくと、おお、バンドスタイルのサムネイルがあるではないですか!
シリアスな雰囲気を感じられます。
これは是非見てみたいと動画を再生させました。

岡崎体育 『感情のピクセル』Music Video


90年代ビジュアル系のような重苦しくシリアスなハードロックサウンドがさっそく飛び出してきました。
これぞ私が求めていた岡崎体育のシリアル路線です。

これは期待できます。
某バンド「月海」のようなマイナー調のリフが唸ります。
ドラムのフィルインで駆け上がりドロップさせたところで岡崎体育のボーカルが切り込む。
ギターが金切り声をあげ、次のメロディーを急かす。
こんなアツイ曲も書けるのか。
引き出しの多さは才能の多さ。
多彩な岡崎体育。
おふざけがどうのこうの言って申し訳ありませんでした。
そう思いノリノリで聞いていたらサビでぶったまげました。

どこをどうしたらこの歌詞が出てくるのでしょうか。
岡崎体育の世界観はどうなっているのでしょうか。
相容れない世間から、つまはじきにされた者の慟哭の歌なのでしょうか。
はたまた相容れない事をわかりながら、形だけの助けの声だけはかけるという、先進国の政治手法への皮肉なのでしょうか。
どう感じましたか?
あなたが感じたこと、それが正解かどうかは岡崎体育にしかわからないでしょうが。

唐突ですが、岡崎体育には公式ファンクラブが存在します。
ちなみにその名称は「Wallets」(財布)
笑えねえ~!

岡崎体育のおふざけの極めつけはザ・ファーストテイク。
ザ・ファーストテイクとはメジャーなミュージシャンに一発撮りで収録したパフォーマンスを公開したものです。
それに岡崎体育が挑戦しています。

岡崎体育 – YES , エクレア / THE FIRST TAKE FES vol.1


2曲のパフォーマンスのうち、1曲目は「Yes」という曲。
水の置き場を念入りに確認する岡崎体育。
ボーカリストにとって水の位置は重要で、死活問題と言っても過言ではないので問題ありません。(笑)

四つ打ちのベースが聞こえてきました。
裏打ちで入るハイハットがリズムを作ってゆきます。
そこに切り込んできたスネアドラムが単調なビートをポップアップさせます。
ベース音が入ることで厚みが出た曲に、ボーカルを重ね入れてくるのかと思ったら歌いません
歌えよ!こっち見るなよ!

ベースにディストーションがかかり、音楽に変化をもたらしながら展開させて行くテクノミュージックの様相を呈してきました。
そのたびに岡崎体育はカメラ目線になり、いっこうに歌おうとしません。

YouTube上での海外の反応も上々で、皆大爆笑。
岡崎体育は国境を越えるんですね。
もう歌わないのか、とあきらめかけた所で、ライザーからドロップに展開し「Yes!」一発。
そしてこの曲終了。
一発撮りってそういうことなの?
一発撮りの緊張感の中でも、やはり期待に答えてくれます。
いや期待以上のギャグが返ってきます。
たまりません!
是非ミュージックビデオを観てください!

その後のエクレアと言う曲では一転、叙情あふれるハーモニカにくわえ、ローコードでゆったりとかき鳴らすアコースティックギター、伸びやかなボーカルでさわやかな感動を与えてくれます。

どうした。どうしちまったんだ。
ふつうにいい曲じゃないですか。
感動するじゃないですか。
ヤンキーが子犬を保護したときのような見え方。
どんな方向にも魅せられる。
このふれ幅が岡崎体育の魅力の一つなのでしょう。

岡崎体育・まとめ

岡崎体育の音楽はダンスミュージックなど、ダンサンブルな洋楽がベースになっていると思われます。
大学時代、Cubase5を購入していて、デビューアルバムの作詞、作曲、編曲を独りでこなしているとのこと。
打ち込みによる音楽制作で、実験的な曲を数多く制作したのだろうと思われます。

そのような素地から、プロデューサーの指示に従うだけの量産的なアーティストではない岡崎体育というオリジナルができあがったのでしょう。
その中でいわゆるJPOPと呼ばれる音楽の弱い部分、リズム要素を全面に出したダンサンブルな曲を発表するに至ったと私は予想します。

そこにミュージックビデオを利用した日本語遊びを加えることで、ふざけているけどまじめ、音楽としては隙がない作品が出来上がることになりました。
音楽を聴かなくなって久しいが、YouTubeは見るという若者は多いです。
ということを意識したのかはわかりません。
私は岡崎体育をミュージックビデオで観て欲しいと思います。

洗練された楽曲が笑いを含んだミュージックビデオと合わさることで生まれる、彼にしか作れないエンターテイメント性こそが、岡崎体育最大の魅力であると思います。
岡崎体育を聴くだけではなく観て楽しむことによって、その魅力を何倍にも感じることが出来ることでしょう。

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