鬼束ちひろ – 「月光」で一世風靡した彼女の現在は? これまでの活動歴やおすすめの楽曲をご紹介

鬼束ちひろ – 「月光」で一世風靡した彼女の現在は? これまでの活動歴やおすすめの楽曲をご紹介

鬼束ちひろは、日本のシンガーソングライターで、これまでに多くの楽曲をリリースし、デビューしてすぐに人気ドラマ「TRICK」の主題歌を担当したことでも、大きな話題となりました。

この記事では、

  • 「鬼束ちひろのこれまでの活動歴が知りたい」
  • 「鬼束ちひろのプロフィールが知りたい」
  • 「鬼束ちひろのおすすめの楽曲が知りたい」

という方に向けて、「彼女の経歴から魅力まで」ご紹介します。

概要・経歴

鬼束ちひろは、日本のシンガーソングライターとして、2000年ごろから長きに渡って活躍しています。

また、2013年からは「鬼束ちひろ & BILLYS SANDWITCHES」というバンドのボーカルとしても活動しており、今までとはまた違った一面を披露しています。

彼女は、その独特な歌声や自分の深い世界観を反映させた魅力的な歌詞を武器に活動し、2000年8月9日にリリースした2ndシングル「月光」で、一躍有名になりました。

また、楽曲においては曲よりも歌詞を最優先しており、歌詞と曲イメージがマッチしない場合は、「詞の世界を壊したくない」という想いから、曲を歌詞に合わせる形で再構成していくとの事。

「曲は詞の風景」という価値観も持っており、こういった少し抽象的な感覚が、彼女にしか出せない表現や作詞に繋がっているように感じますね。

そんな彼女の楽曲は、できるだけ時代感を感じさせないように言葉を選択しており、暗喩表現を多用することで、リスナーにある程度解釈を任せるだけでなく、時代を超えて愛されるように意識した歌詞が特徴的です。

また、1番や2番の境界線を曖昧にした構成や歌詞によってメロディを変化させる手法など、現代の作曲セオリーに収まらない楽曲も多いように感じます。

大サビで一気に盛り上げることも多いため、どちらかというとクラシック的な作曲スタイルに近い印象を受けますね。

活動歴

それでは、鬼束ちひろの大まかな活動歴をご紹介します。

  • 1998年:高校3年生の頃に「Virgin ARTIST AUDITION」に出場し、グランプリを受賞
  • 1999年3月:高校卒業後に上京
  • 2000年2月9日:シングル「シャイン」にて、「東芝EMI・Virgin Tokyo」からデビュー
  • 2000年8月9日:2ndシングル「月光」がリリースされ、ドラマ「TRICK」の主題歌に起用される
  • 2001年2月15日:「JFNリスナーズアウォード2001」にて、新星堂賞を受賞
  • 2001年4月10日:初のライブツアー「CHIHIRO ONITSUKA LIVE TOUR 2001」を開催
  • 2001年12月31日:4thシングル「眩暈」が、「第43回日本レコード大賞作詩賞」を受賞
  • 2002年3月13日:1stアルバム「インソムニア」が、「日本ゴールドディスク大賞ロック・アルバム・オブ・ザ・イヤー」を受賞
  • 2003年9月10日:声帯結節手術のため活動休止を発表
  • 2004年6月18日:「Sony Music Artists」に移籍
  • 2004年7月23日:「ユニバーサルミュージック」に所属レコード社を移籍し、レーベルを「A&M RECORDS」に移籍
  • 2007年4月1日:個人事務所「NAPOLEON RECORDS」を設立
  • 2009年3月13日:公式サイトにて、活動再開を発表
  • 2011年2月28日:所属レコード会社を「フォーライフミュージックエンタテイメント」に移籍
  • 2018年7月27日:インスタグラムにて、2015年の時点で一般男性と結婚していた事を発表

高校生の頃には、すでにその頭角を現しており、「Virgin ARTIST AUDITION」では通常参加者が歌うのは1曲のみですが、鬼束ちひろが2曲歌いたいと交渉し歌わせてもらったそうです。

そして、彼女が影響を強く受けたアーティスト、ジュエルの「Who Will Save Your Soul」と自身で作曲した「call」を披露し、見事グランプリを受賞しています。

その後、高校を卒業した際に上京して、およそ1年でメジャーデビューを果たしています。

その半年後には、「月光」で大ブームとなりましたので、とんでもないスピードで活躍していることが分かります。

その一方で、契約した事務所とは、自分の活動方針や楽曲制作のペースの違いから、あまり上手くいかなかった事が多いようですね。

今でも似たニュースはありますが、アーティストの創作意識と所属事務所の方針は、中々折り合いが難しい印象を受けますね。

リリース歴

次に、シングルとアルバムのリリース歴をご紹介します。

  • 2000年2月9日:1stシングル「シャイン」
  • 2000年8月9日:2ndシングル「月光」
  • 2001年2月9日:4thシングル「眩暈」
  • 2001年3月7日:1stアルバム「インソムニア」
  • 2001年9月7日:5thシングル「infection」
  • 2002年2月6日:6thシングル「流星群」
  • 2003年11月27日:10thシングル「私とワルツを」

鬼束ちひろは、これまでに23枚のシングルと8枚のアルバムをリリースしています。

特に2002年までの初期シングルに収録されている楽曲は人気で、2020年に放送された「FNS歌謡祭」でも「infection」」を披露するなど、日本中で長く愛されているのが分かりますね。

また、2021年2月24日には、最新シングル「スロウダンス」をリリースしており、映画「劇場版 ポルノグラファー~プレイバック~」の主題歌として起用されています。

鬼束ちひろは2000年~2003年ごろに活躍した印象が強いですが、現在も映画の主題歌やテレビ出演など、精力的に音楽活動をしています。

やはり、彼女の強いこだわりとストーリー性のある歌詞は、時代を超えて多くのリスナーの心を魅了しているのでしょう。

鬼束ちひろのプロフィール

  • 名前:鬼束ちひろ(おにつか ちひろ)
  • 生年月日:1980年10月30日
  • 出身地:宮崎県日南市南郷町
  • 所属グループ:鬼束ちひろ & BILLYS SANDWITCHES

鬼束ちひろは、小学2年生の頃からエレクトーンをはじめ、4年生になる頃にはすでに作詞をしていたとの事です。

今のとんでもない作詞能力は、この頃からの努力の賜物なのでしょう。

その後、中学生になると母親の影響で洋楽に興味を持ち、「ジュエル」や「アラニス・モリセット」、「アマンダ・マーシャル」など、多くの女性シンガーソングライターの楽曲を聞いて、感性を育てたそうです。

高校2年生の頃から、本格的にシンガーソングライターになることを決意し、17歳になると自身で初めての作曲作品となる「Call」という楽曲を生み出しています。

「Call」は「Virgin ARTIST AUDITION」でも披露した楽曲で、その頃からデビューするまでの間、全て英語の歌詞で作詞していたようなので、洋楽の影響はかなり大きかったことが伺えますね。

その名残からか、彼女の楽曲には積極的に英語の歌詞が含まれているようにも感じます。

また、彼女の性格については、2020年5月28日に人気番組「アウトデラックス」に出演した際、彼女自身が「嘘を付けず正直に何でも言ってしまう性格」だということを語っていました。

さらに番組中では、「人間界では生きにくい」と、少し過激な本音トークを繰り広げ、話題となっていました。

一方、そんな強気な性格とは裏腹に、陰では泣いてしまうこともあるようで、ひたむきに自分と向き合う真面目な方という印象を受けますね。

鬼束ちひろは、こういった過激な発言を度々しますが、それも含めて彼女の人生観になり、他の人には真似できない表現や作詞、歌唱力になっているのかもしれませんね。

2度の活動休止を経験

鬼束ちひろは、2002年4月に「急性腸炎」を発症し休養に専念するために、およそ半年間活動を休止。

また、2003年9月10日には声帯結節の手術をするため活動を休止し、2009年3月13日にようやく活動を再開しています。

その背景には、過酷なスケジュールと彼女のストイックな練習があったようです。

彼女は、ライブが終わり袖に戻ると、そのまま卒倒することがあるくらい、全身全霊でライブに臨んでいました。

その一方で、多忙なスケジュールと彼女のストイックな練習によって、度々喉を傷める事があった事から、2003年に手術を受けることとなりました。

鬼束ちひろは、意外にもライブでのパフォーマンスに浮き沈みがあるタイプなようなので、常にファンが満足するライブを行いたいと想うあまりに、身体を壊してしまうのかもしれませんね。

手術が成功してからは、特に活動休止することもなく、2021年の現在も精力的に音楽活動を行っています。

こういった部分からも、彼女の真面目さが感じられますね。

おすすめ曲

鬼束ちひろは、これまでに多くの楽曲をリリースしていますが、その中から特に人気な楽曲をいくつかご紹介します。

月光

「月光」は、2000年8月9日のリリースされた2ndシングル「月光」に収録された楽曲で、仲間由紀恵や阿部寛が出演する大ヒットドラマ「TRICK」の主題歌としても起用され、注目を集めました。

作詞作曲共に鬼束ちひろが手掛け、その独特な世界観を広めるキッカケともなった1曲です。

主にピアノを中心に、時折奏でられるストリングスが要所要所で盛り上がりを演出しており、彼女の歌声と合わせて深みのある楽曲に仕上がっています。

鬼束ちひろの歌声と、楽曲のダークな雰囲気がマッチして、まるで終焉を迎えた世界かのような闇を感じます。

「TRICK」は、基本的にコミカルな要素で話が進みますが、一部シリアスな展開もあります。

そんなシリアスな場面で流れる「月光」を初めて聞いた時は、鳥肌が立ったのを覚えています。

「月光」は、「TRICK」の世界観にさらに深みを持たせた楽曲といっても過言ではないでしょう。

流星群

「流星群」は、2002年2月6日にリリースされた6thシングル「流星群」に収録された楽曲で、こちらは「TRICK2」の主題歌として起用されています。

作詞作曲はこちらも本人が手掛け、彼女の最も得意とするミディアムバラード調に仕上がっています。

「月光」とは打って変わって明るめな曲調で、サビでの伸びやかなメロディラインが印象的です。

後半のサビからは透明感のあるコーラスが入り、その後転調していく展開で一気に盛り上がるので、聴いていてとても晴れやかになれる楽曲。

鬼束ちひろは、暗めな楽曲が多いと感じている方には、特に聞いてほしいですね。

眩暈

「眩暈」は、2001年2月9日にリリースされた4thシングル「眩暈」に収録され、メンズエステサロン「ラ・パルレ」のCMソングとしても起用された楽曲です。

作詞作曲は本人が手掛け、力強い歌声と前向きな歌詞が特徴です。

気分が落ち込んだ時に聴きたくなる楽曲で、多くのリスナーが「勇気をもらった」と感じているようです。

メインはピアノですが、暖かみを感じる音色もたくさん取り入れており、自分の今の心境を投影しやすい、感動の1曲に仕上がっています。

Infection

「Infection」は、2001年9月7日にリリースされた5thシングル「Infection」に収録された楽曲で、テレビドラマ「氷点2001」の主題歌として起用されています。

ピアノやストリングスで構成されたバラードで、人間の脆さやおろかさをテーマに綴られた歌詞が、とても印象的です。

そのため、全体的にダークな曲調で、聞いているとどこか自分の弱さを問われているようにも感じる、とてつもないパワーがこもった1曲に仕上がっています。

後半になるにつれて、どんどん盛大で豪華なサウンドになり、聴き終わると1つの映画を見終わったような感覚になる名曲です。

私とワルツを

「私とワルツを」は、2003年11月27日にリリースされた10thシングル「私とワルツを」に収録され、こちらも大人気ドラマ「TRICK3」の主題歌に起用されています。

哀愁漂う曲調で、鬼束ちひろの力強くも透明感のある歌声が、言い表せない切なさを感じさせてくれます。

「TRICK3」の感動的な展開にも非常にマッチしていて、ドラマのファンからも高い人気を誇っています。

サビの最後にある「一人で踊らないで、どうか私とワルツを」という歌詞がまた良い味を出し、間奏では4拍子からワルツを彷彿とさせる3拍子に変わる展開が、グッと作品の世界観に引き込んでくれます。

鬼束ちひろは、主に「月光」がフィーチャーされますが、他にも魅力的な楽曲がたくさんあるので、色々聞いてみると面白いですね。

まとめ

鬼束ちひろは、とにかく子どもの頃から音楽に時間を費やし、持ち前のセンスや魅力以上に、ライブ終わりに卒倒してしまう程の努力を経て、これまで多くの魅力的な音楽作品を生み出しています。

だからこそ、デビューしてから20年以上経った今でも、多くのファンから支持されているように感じます。

現在はバンド形式でも活動しており、これまでとは少し違った一面を見せていますので、今後さらに鬼束ちひろの新しい世界観が見られるかもしれませんね。

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