やなぎなぎ – 透明感溢れる歌声を持つシンガーソングライター!多彩な魅力を徹底解説!

やなぎなぎ – 透明感溢れる歌声を持つシンガーソングライター!多彩な魅力を徹底解説!

2022年2月でメジャーソロデビュー10周年を迎える、やなぎなぎ

数多くのアニメ作品とのタイアップで知られ、独自の世界観で聴く者を魅了し続けるシンガーソングライターです。

本記事では、やなぎなぎのプロフィールや経歴を紹介。彼女が持つ魅力に迫ります。

やなぎなぎとは?

  • 誕生日:5月31日
  • 出身地:大阪府

やなぎなぎは、エレクトロニカをルーツとするシンガーソングライター。

優しく透き通るような歌声で、ジャンルの異なる多彩な楽曲を歌いこなし、年齢を問わず多くのファンから支持を集めてきました。

MEMO

エレクトロニカ:電子音楽や、電子音楽に影響を受けた音楽ジャンル全般。


※やなぎがルーツの1つに挙げるアイスランド発のエレクトロニカバンド・múmの楽曲

アニメ作品を中心に、制作したタイアップ曲は多数。

これまでに生み出した楽曲はどれもが作品に深く寄り添いつつ、やなぎならではの選び抜かれた言葉や意欲的な音の表現が光ります。

音楽活動を始めて以来、インターネットを通じて様々なクリエイターとの交流で活躍の幅を広げてきたやなぎ。

メジャーソロデビュー以降も、自身の楽曲を歌いつつ、異なる才能たちとの共演で存在感を発揮しています。

やなぎなぎの歩み

ここからは2022年で10周年を迎えるやなぎなぎが歩んだ道のりを辿ります。

音楽を始めたきっかけ

ものづくりが大好きで、好奇心旺盛なやなぎ。

そんな彼女が音楽に興味を抱いたのは幼少期のこと。
やなぎの母親が近所の人から譲り受けた、電子オルガンとの出会いが始まりでした。

中学生の頃には、兄が購入したDTMソフトをきっかけに作曲を始めます。

MEMO

DTMはデスクトップミュージックの略で、パソコンで楽曲制作を行うことを指します。

そして、やなぎに衝撃を与えたのが、聴く者を別世界へと誘う新居昭乃の音楽との出会い。

中学生の頃にラジオで新居の音楽を初めて聴いたやなぎは、自分の知らなかった世界に魅了されます。

新居が創り出す幻想的な音楽は、やなぎの楽曲制作に大きな影響を与えました。

インターネットで音楽活動を開始

楽曲制作を始めたやなぎは、インターネットを通じて音楽活動を行っていきます。

高校生の頃、当時ヤマハが運営していた音楽コミュニティサービス「プレイヤーズ王国」に、やなぎはカバー曲を投稿。

反響はやなぎの想像以上で、特に多かったのは「歌声」を支持するものでした。

ほどなくして、やなぎにボーカルとして楽曲への参加を求める依頼が舞い込みます。

様々なクリエイターとの共演により、やなぎは多彩なジャンルの楽曲を歌唱。自信を深めたことで、2006年頃からオリジナル曲の投稿を始め、音楽活動を本格化させます。

知名度を向上させたsupercellとのタッグ

動画投稿サイト「ニコニコ動画」ではカバー曲動画を投稿し、やなぎは注目を集めました。

MEMO

カバーした楽曲は、コンポーザーのryoを中心とするユニット・supercellの代表曲『メルト』など。

その後やなぎは、supercellのryo本人から連絡を受け、一緒に楽曲制作をする機会に恵まれます。

やなぎ(※「nagi」名義)をゲストボーカルに迎え、supercellは2009年8月に初のメジャーシングル『君の知らない物語』を発売。

表題曲は、大ヒットを記録したTVアニメ『化物語』のエンディングテーマに起用され、大きな話題に。

美しい歌声と切ない物語が胸に響く同曲は、やなぎの存在が多くの人に知られるきっかけとなります。

ゲストボーカルとしての活動は成功を収め、2011年3月までにシングル3枚とアルバム1枚が発売されました。

MEMO

2017年12月24日には、やなぎとsupercellが再タッグ。

発表から10周年を迎えた『メルト』が、やなぎのボーカルと新たなアレンジで鮮やかな進化を遂げ、『メルト 10th ANNIVERSARY MIX』として配信されました。


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メジャーソロデビュー

2012年2月29日に、やなぎはシングル『ビードロ模様』でメジャーソロデビュー。

表題曲は高校生の青春模様を描いたTVアニメ『あの夏で待ってる』のエンディングテーマに起用。

キラキラしたメロディに、淡い青春の匂いが漂うやなぎの歌詞と、透き通るような歌唱が彩りを添えます。

オリコンデイリーでは7位を獲得。同曲はアニメを見た若い世代にも支持され、やなぎは華々しいデビューを飾りました。

そして2013年7月3日に発売した1枚目のアルバム『エウアル』は、オリコンウィークリーで4位に輝きます。

同アルバムにはデビュー曲を初め幅広いジャンルの楽曲を収録。一方で1つの作品としてのまとまりがあり、やなぎのプロデュース力の高さが遺憾なく発揮されました。

MEMO

やなぎはメジャーの音楽シーンで活動を始めて以降も、自主制作で楽曲を発表しています。

※「CorLeonis」は、やなぎが音楽活動初期から使用してきた同人サークル名

広がる活躍の舞台

やなぎはアニメ以外に、ドラマの挿入歌やゲームの楽曲を手がけており、その活躍は1つにとどまりません。

  • 日本テレビスペシャルドラマ『殺人偏差値70』:挿入歌
  • ゲーム『NORN9 ノルン+ノネット』シリーズ:オープニング/エンディングテーマ、挿入歌


※『殺人偏差値70』挿入歌

2017年には、青春ドラマを描いたTVアニメ『Just Because!』音楽プロデュースに挑戦

やなぎはオープニングテーマで作詞・歌唱、エンディングテーマでは作詞・作曲・プロデュースを担当。

加えて作中で流れる劇伴まで手がけ、物語を盛り上げました。


※オープニングテーマ『over and over』

メジャーソロデビュー10周年へ

楽曲リリースにライブの開催など、着実な活動で音楽シーンを歩んできたやなぎ。

2019年には『やなぎなぎ ベストアルバム -LIBRARY- /-MUSEUM-』2作、さらにはカップリング曲を集めたアルバム『memorandum』を発売し、2012年からの活動を振り返りました。

世界中の人々が自粛生活を余儀なくされた2020年には、やなぎが楽曲に加えてアニメーションまで手がけた動画『あの子は次亜塩素酸の匂い』を発表。

優しいメロディに、やなぎの歌声と夏の風物詩が散りばめられた歌詞が合わさり、どこか懐かしさを感じさせる作品です。

そして2022年2月で、メジャーソロデビュー10周年を迎えるやなぎ。

それを記念して、同年2月23日には『やなぎなぎ 10周年記念 セレクションアルバム -Roundabout-』の発売が決定。

MEMO

同アルバムには、2021年10月実施の楽曲投票アンケートをもとに選ばれた楽曲(※デビュー前の楽曲なども含む)に、新曲を加えた全16曲が収録されます。


加えて、2月28日に大阪、3月1日には横浜のBillboard Liveで「やなぎなぎ 10th Anniversary Special Live」が開催予定です。

一つ一つの作品と真摯に向き合い、楽しみながら楽曲を作り続けてきたやなぎ。今後も彼女が生み出す世界から目が離せません。

やなぎなぎの魅力

ここからは、やなぎなぎの魅力を4つ紹介します。

心に響く表現力豊かな歌声

楽曲に応じて、変幻自在に表情を変えるやなぎの表現力豊かな歌声は、聴く者の心に強い印象を残します。

先に触れたsupercellを初め、やなぎは多彩な才能とのコラボレーションでその歌声を披露してきました。

中でもやなぎは麻枝准と幾度となくタッグを組み、ボーカリストとして活躍。

麻枝准とのコラボレーション作品

  • オリジナルコンセプトアルバム『終わりの惑星のLove Song』(2012年)
  • オリジナルTVアニメ『神様になった日』(2020年)
  • スマートフォンゲーム『ヘブンバーンズレッド』(2022年)

麻枝が描く物語性のある楽曲に、やなぎの繊細かつ伸びやかな歌声が加わることで美しい世界が広がります。

MEMO

麻枝は涙を誘う物語や音楽を生み出してきた、ゲームブランド「Key」を代表するクリエイターで、やなぎの歌声を高く評価しました。


聴き手に寄り添う詞の世界

ほぼ全ての楽曲において作詞を手がけるやなぎ。

タイアップ作品を鑑賞し、派生した物語を作り上げる形で紡がれた彼女の歌詞には、あれこれ想像を巡らせる楽しさがあります。

やなぎが歌詞を書く際に意識しているのは、「余白」を残すこと。

受け取り方次第で異なる解釈ができる歌詞は、優しく聴き手の心に寄り添い、色彩豊かな世界を見せてくれます。

MEMO

逢田梨香子や石原夏織、鈴木みのりなど、やなぎは他のアーティストにも詞を提供。

※上記楽曲は作曲と編曲も、やなぎが担当

作曲家との共作で生まれる多彩な楽曲

やなぎは自身のシングルやアルバムで、他の作曲家と共作した楽曲を数多く歌唱してきました。

楽曲によって、やなぎが依頼する作曲家は様々で、そこにはやなぎのプロデューサー的な側面が顔を出します。

やなぎと共作した作曲家の一例

  • 鷺巣詩郎
  • 前山田健一
  • ミト(クラムボン)

口ずさみやすいポップスから激しいサウンドを響かせるロックまで、やなぎが披露するジャンルは驚くほど多彩です。

個性豊かな作曲家が作った楽曲に、やなぎの紡ぐ詞と歌唱が加わることで化学反応が生まれます。


※ミト(クラムボン)が作曲と編曲を担当

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こだわりを詰め込んだライブ

やなぎのこだわりが詰め込まれたライブでは、毎回異なるコンセプトで訪れる観客を魅了。

アルバムタイトルを冠したツアーはもちろん、やなぎは毎年「色」がテーマのコンセプチュアルライブ「color palette」も開催しています。

例えば2014年に開催された「color palette~2014 Blue~」では、南国を思わせるステージだったり、やなぎがGalileo Galileiの『青い栞』をカバーしたり。「青」へのこだわりを反映したライブになりました。

MEMO

「color palette」では、やなぎが毎回テーマカラーに関連したカバー曲を披露するのが恒例となっています。


※動画は2020年開催のライブ

また日本のみならず海外でも人気を集めるやなぎは、2015年に香港で初の海外ワンマンライブを開催。

2018年の上海、台北、香港を回るツアーを初め、定期的に海外でもライブを行っています。

やなぎなぎのおすすめ楽曲3選

ここからは、やなぎなぎのおすすめ楽曲を3つ紹介します。

アクアテラリウム

海と陸の世界を舞台にしたTVアニメ『凪のあすから』第1クールのエンディングテーマで、作詞をやなぎ、作曲をシンガーソングライターの石川智晶が手がけた楽曲。

本楽曲は美しく幻想的なメロディーが印象的で、やなぎの穏やかな歌唱が聴く者の心を優しく包み込みます。

特筆すべきは、コーラス部分が全て「ヒ」で歌われている点です。

独特なコーラスは石川の楽曲の特徴で、多重録音によるやなぎのコーラスがふわふわと浮かぶような感覚をもたらします。

タイトルの『アクアテラリウム』は、1つの水槽の中に水中と陸地が混在する飼育環境のこと。

歌詞には、アクアテラリウム内で眠り続ける君と、それを見守る僕の2人が登場します。

別の世界の存在を知りながらも、出ていくことはできない寂しさ。一方、その場にとどまることで得られる幸せ。色々なイメージが膨らむ歌詞にも注目してみてください。

MEMO

シングル『アクアテラリウム』には、表題曲と対になる『mnemonic』が収録。

春擬き

TVアニメ『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続』(2015年)のオープニングテーマで、作詞をやなぎ、作曲と編曲を音楽ユニットROUND TABLEの北川勝利が担当しました。

本作で光るのは、流れるような心地よいメロディとギターサウンドのカッコよさ。

そして、やなぎの口から放たれるハッとするような言葉の数々が、鋭く胸に突き刺さります。

歌詞で描かれたテーマは「本物」。アニメの作中では「本物」と「偽物」に焦点が当てられており、そこからやなぎは着想を得ました。

MEMO

同アニメは計3シリーズが放送され、2013年に放送された1作目から、やなぎが全てのオープニングテーマを担当。作詞・作曲・編曲は『春擬き』と同じ布陣で制作されました。

『ユキトキ』:『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』(2013年)

『芽ぐみの雨』:『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完』(2020年)

未明の君と薄明の魔法

長崎を舞台にしたTVアニメ『色づく世界の明日から』のエンディングテーマで、やなぎが作詞と作曲を手がけた楽曲。

アニメでは、日常に魔法が残る世界で主人公の少女が60年前の過去に向かい、自身の祖母に会う物語が描かれます。

そこからやなぎは、過去の世界を見て現在に戻ってきた人が「未来はここから変えていける」という決意を抱くまでの物語を、歌詞の中で表現しました。

全体的に落ち着いた雰囲気を漂わせる楽曲ながら、サビ部分ではギターやドラム、弦楽器などの演奏により、色鮮やかな世界が広がっていきます。

楽曲全体を聴き終えた後に、前向きな気持ちにさせてくれる1曲です。

MEMO

編曲を担当したのは保刈久明。やなぎが敬愛する新居昭乃の作品で、共同作曲やプロデュースを務める作曲家です。

2021年5月26日に保刈が配信リリースした『Folklore』には、やなぎが「CorLeonis」名義で参加しました。

最後に

新たな楽曲を発表する度に、表現の幅を広げるやなぎなぎ。

旺盛な創作意欲を元に生み出される多彩な楽曲、そして心に染み渡る歌声は、聴く者の心をとらえて離しません。

魅力的な音楽を作り続けるやなぎは、今後も息の長い活躍で、私たちを魅了してくれることでしょう。

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