じん(自然の敵P)- 社会現象となった「カゲロウプロジェクト」を生んだボカロPとは…?

じん(自然の敵P)- 社会現象となった「カゲロウプロジェクト」を生んだボカロPとは…?

社会現象にまで発展した大人気プロジェクト「カゲロウプロジェクト」

ボカロP じん(自然の敵P)が生み出した楽曲を原作に様々なメディア展開を見せ、10代の若者を中心に熱狂的な支持を受けたこのプロジェクト。

その生みの親であるじんとは、一体どんな人物なのでしょう。

彼が人気ボカロPになるまでの経緯に加え、その魅力オススメ曲等を紹介します!

じん(自然の敵P)のプロフィール

Profile

  • アーティスト名:じん
  • P名:自然の敵P
  • 本名:不明
  • 性別:男
  • 生年月日:1990年10月20日
  • 出身地:北海道利尻島
  • 主な使用VOCALOID:初音ミク、GUMI、IA、蒼姫ラピス

じん(自然の敵P)の活動経歴

2011年「自然の敵P」誕生

じんのボカロPデビューは2011年2月17日のこと。

ニコニコ動画へ楽曲「人造エネミー」を投稿した事が、その始まりでした。

中毒性の高いデジタル調のドラムンベースソング

さらに意味深で何か物語性を感じる歌詞に、多くの人が注目
これにより、歌詞の意味を考察する人々が続出するようになります。

また、当時のニコニコ動画で放送されていた公式動画紹介「世界の新着動画」にて処女作ながら「完走」を遂げた事で話題に

この番組は、ニコニコ動画の新着動画を生放送で紹介する番組だったのですが、放送開始から一定時間後に「継続して視聴したいか」というアンケートが取られる仕組みになっており、ここで50%の支持を得られないとそこで放送は打ち切りという厳しい内容になっていました。

そんな番組で、「人造エネミー」は見事50%以上の支持を受け、放送を最後までやり遂げる事に成功!

じんはデビュー早々にして、己の作曲家としての才能をボカロ界に知らしめる事になります。

さらに楽曲考察をしていた視聴者の中から「人工物(人造)で敵(エネミー)ということは自然にとっても敵ではないか」と考察をする者も現れ、そこからP名である「自然の敵P」が誕生。

じん自身がこれを気に入った事により、以降、彼のP名として「自然の敵P」が使用されるようになります。

ボカロに惹かれたのは「バンドの人気が出なかったから」

デビュー早々に、圧倒的な作曲力で人々の注目を集めたじん。

ですが実は、音楽活動自体はボカロを始める前から行っていた事を本人が明かしています。

じん曰く、中学生の頃にギターを始め、高校生になってからバンドを結成したとのこと。

バンド結成時は「ロックバンドとして音楽で食っていきたい」という思いが強かったといいます。

けれども結局、バンドで人気を得る事はできませんでした
そんな時、知り合いに薦められたのがボカロだったそう。

ボカロの機械だからこそ出せる高音や、男性である自分では歌えない女性のキーを歌える側面に惹かれ、じんはボカロPとしてデビューする事を決めます。

さらにそこで、せっかくだから「ボカロじゃないとやらないことをやろう」と思い立った事で、「物語性のある音楽」を作る事を決意。

そんなじんの決意をもとに生まれたのが、「人造エネミー」だったのです。

楽曲「カゲロウデイズ」が爆発的ヒット

「人造エネミー」公開から約7ヶ月後の9月30日
じんの名をさらに広める、大きな出来事が起こる事となります。

それが楽曲「カゲロウデイズ」爆発的ヒットです。

じんの3曲目のボカロ曲となる本作。
「ループもの」を題材とした楽曲となっており、歌詞の表現も「人造エネミー」の時よりストレートにわかりやすく、全体的に「物語性」のクオリティが上がっているように感じられます。

そんな強い物語性が見せる衝撃的な展開に魅了される人が続出

すぐに話題の1曲としてボカロ界全域に広がり、投稿から約1ヶ月でニコニコ動画にて殿堂入りを果たします

その後も再生回数を伸ばし続け、翌年(2012年)1月にはミリオンを達成。

さらに同年8月15日に、ダブルミリオンも達成。
なおタブルミリオンを達成した「8月15日」「カゲロウデイズ」の歌詞中に出てくる日付でもあります。
正しく奇跡ともいうべき、達成の瞬間でしょう。

この出来事を機に、じんの名は一気にボカロ界全域へ広がる事となります。

こうしてじんは、デビューからたった3曲で人気ボカロPの座へ

その後も「人造エネミー」や「カゲロウデイズ」と同世界観の物語音楽を輩出し続け、さらにはそらるLiSA三月のパンタシアといった有名アーティスト達に楽曲を提供する等、作曲家としての活動も行う音楽家と成長していったのです。

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じん(自然の敵P)の魅力

熱狂的な人気を誇る「カゲロウプロジェクト」

じんを語る上で決して外せない存在
それが「カゲロウプロジェクト」です。

じんの楽曲を基に、小説や漫画、アニメに映画と、様々なメディア展開を行う大規模なプロジェクトとなっており、ボカロ界全域を見渡してもここまで大きなプロジェクトを行っているボカロPは多くはいません。

デビュー作「人造エネミー」を始まりとして進められている本プロジェクト。
ですがじん曰く「人造エネミー」の制作時点では、このようなプロジェクトを行う予定はなかったとの事です。

しかし楽曲公開後、同世界観をテーマにした楽曲制作を行いたいという気持ちがわき、本プロジェクトの原型となる楽曲達の制作が行われるようになったといいます。

そうして2012年頃から小説や漫画と活動展開を拡大

Twitterでも専用アカウント「メカクシ団」が作られ、プロジェクトとして本格的に動き始めます

10代の若者を中心に多くの支持を得た本プロジェクトは、あまりの人気から社会現象を巻き起こすまでのものとなりました。

その後、一度は終わりを迎えますが、2019年に新章が制作中である事が発表され、再び多くのファンをわかせる事に。

翌年の2021年にはプロジェクト始動10周年を記念したキャンペーンも開催され、未だに熱狂的な人気を誇る、じん最大のプロジェクトとなっています。

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小説家・脚本家としての顔

ボカロPとして活動するじんですが、実は小説家・脚本家としての顔も持っている事が判明しています。

作家デビューのきっかけは、「カゲロウプロジェクト」です。
このプロジェクトにて、じんは、自ら自身の楽曲を原作とした小説そしてアニメの脚本を手掛け作家デビューを果たす事となりました。

「カゲロウプロジェクト」の小説が出版され始めた2012年頃は、丁度「ボカロ小説」が誕生し始めた時期です。

多くのボカロ小説が既に誕生していましたが、当時はまだボカロP本人が書いた小説は存在していませんでした

じんの作家デビューが、当時のボカロ界を騒然とさせた事は言うまでもない事でしょう。

じん(自然の敵P)のオススメ楽曲

カゲロウデイズ

じん(自然の敵P)を代表する人気ソング

「8月15日」を舞台にその日に必ず死んでしまう少女を助けようとする少年のループする物語が題材の楽曲です。

疾走感のあるメロディにのせて歌われる、残酷衝撃的過ぎる歌詞展開。
一度聴けば、心奪われる事間違いなしでしょう。ループ再生待ったなしの名曲です!

Inner Arts

IAの音楽ゲーム「IA/VT -COLORFUL-」主題歌として制作された楽曲。

「カゲロウプロジェクト」の人気に目を奪われがちになりますが、実はじんはボカロソフト「IA」の先駆者とも言うべきボカロPでもあります。
幾度もIA公式とコラボした楽曲を公開してきており、本作もその内の1つです。

「誰かの活力になったら良いな」そんなじんの思いから生まれた、明るくて前向きな応援ソングとなっています。

daze

「カゲロウプロジェクト」の楽曲達を原作としたアニメ「メカクシティアクターズ」主題歌

じんが生み出す疾走感溢れるメロディと、ボーカルとして参加した女性歌手メイリアパワフルな歌声が見事にマッチしたロックソングとなっています。
「カゲロウプロジェクト」を通して生み出された「物語」や「キャラクター」達の熱い想いが伝わってくるような歌詞にも注目!
正真正銘の「カゲロウプロジェクト」の為だけに作られたOPソングです!

最新情報

2021年8月15日
じん自身がボーカルを務めたオリジナル楽曲「後日譚」MVがYouTube・ニコニコ動画で公開されました。

過去、コーラスとしてじんが参加をしたボカロ曲はありましたが、ボーカルそのものを務めた曲がネット上で公開されたのはこれがの事となっています。

なお、本楽曲は小説・漫画投稿サイト「アルファポリス」CMソングとして制作されたものとなっています。

CM「終わりなく拡がる世界」版の映像もYouTubeにて公開中。
MVとはまた異なる「物語」を感じられる内容となっていますので、ぜひ一度視聴する事をおすすめします。

その他にもテレビラジオへの出演、さらには人気バーチャルライバーグループ「にじさんじ」の音楽グループ「Rain Drops」への楽曲提供を、自身と同じネット初の作曲家である堀江晶太と共に手掛けた事もTwitterにて発表されています。

続々と発表される活動情報達。
気になる方は、じんのTwitterをチェックしてみてください!

まとめ

ボカロを通して作曲家、そして作家としての才覚を顕にした、じん。

活動10年目を迎えてもなお、さらに勢いを増し続ける彼は、一体これからどんな展開を私達に見せてくれるのでしょうか。

じんの活動から目が離せません!

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