ボカコレ2021秋 – 日本が誇るボカロの祭典! 有名Pからルーキーまで注目曲を徹底解説

ボカコレ2021秋 – 日本が誇るボカロの祭典! 有名Pからルーキーまで注目曲を徹底解説

2020年冬に開催された「ボカコレ2020冬」をきっかけに、定期的な開催が行われるようになったボカロイベント「ボカコレ」。

その3回目にあたる「ボカコレ2021秋」が、2021年10月14日~17日の4日間にわたって、ニコニコ動画にて開催されました。

Twitterにて「ボカコレ」のワードがトレンド入りを果たす程の、人気を誇るボカコレ。
そこで今回は、ボカコレに投稿されたボカロ曲達の中で「ぜひ聴いてほしい!」楽曲達の紹介をしてみました!

誰もが知るあの有名Pの曲から、ボカロを始めてまだ1年ほどのルーキーPまで。
さらにはダークな曲から明るくて可愛いキュートなポップソングまで。

数あるボカコレ曲達の中から、「これぞ!」と思う楽曲達を厳選してみました!

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ボカコレとは

ボカコレは、「VOCALOID文化」に特化したユーザー参加型イベントです。

正式名称は「The VOCALOID Collection」。ボカコレは、その略称として使用されている名前です。

2020年の12月に開催された「The VOCALOID Collection ~2020 Winter~」、通称「ボカコレ2020冬」を始まりに、定期的な開催が決定。
その後、2021年4月に「ボカコレ2021春」が開催され、それ続く形で、「ボカコレ2021秋」の開催も行われました。

開催期間は2~4日間
開催場所は、ニコニコ動画です。

開催期間中、ニコニコ動画内にはボカコレ専用の動画ランキングが設けられ、ボカコレ専用の参加タグをつけた楽曲、または歌ってみた等の派生動画であれば、誰でも参加可能のランキングバトルが行われます。

その他にも視聴者向けに、クリエイターを支援できる応援企画や、ボカロPやボカロの動画を制作するイラストレーター達の対談などを視聴できる動画企画等も行われており、クリエイターから一般視聴者まで、ボカロに関わる誰もが楽しめる企画が盛りだくさんのイベントとなっています。

また2021年4月からは、JFN系列の加盟各局にて、ボカコレとのタイアップ番組「クリエイターズ・スタジオ with ボカコレ」の放送も開始されています。

毎週月曜日~木曜日の21時から55分間放送されており、普段はボカロだけではない様々な内容の放送が行われています。
しかしボカコレとのタイアップ番組とだけあり、ボカコレ開催期間前後は、ボカコレに焦点をあてた内容の放送が行われるようになります。

様々な企画と発信方法で賑わう大型ボカロイベント、それがボカコレなのです!

ボカコレ2021秋、オススメ曲を紹介!

パメラ / バルーン

須田景凪(すだけいな)の名でも活躍している、ボカロP バルーン作のflowerソング
ボカコレ2021秋TOP100ランキングにて、堂々の1位を獲得した、文句なしの本イベントを代表する人気楽曲です。

約10ヶ月ぶりの新曲公開に加え、須田景凪の原点である「ボカロ」での新曲という事で、多くの人々が注目。
力強いギターロックとクールなピアノで奏でられたオシャレな旋律にのせて歌われる仄暗い物語性を感じる歌詞に強い考察欲を掻き立てられる1曲となっています。

MVを手掛けたのは、SNSにて人気沸騰中の漫画家兼イラストレーターのアボガド6
これまでにも何度か、バルーンと組んだ事のある映像作家でもあります。

シンプルなデザインでありながら、そこに描かれている人物の背景を考察せずにはいられないイラストが魅力的なMVとなっており、本作の世界観を深める大事な要素となっています。

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ネッコに顔を踏まれたい / にっくきゆう

ボカロP にっくきゆう作の初音ミクソング
曲名通り、ネコに顔を踏まれたい人の気持ちを歌った楽曲です。

わずか2分弱という時間の中に詰め込まれた、「ネコに顔を踏まれたい」という真っ直ぐな欲求が見せる勢いには、思わず圧されるものがあります。
有名な初音ミクソング「みくみくにしてあげる 【してやんよ】」をオマージュしたようなフレーズもあり、ネコについて歌いながらも初音ミク愛も感じられるポップなソングとなっています。

なお、作者のにっくきゆうは、2020年にデビューしたばかりのボカロPです。

前々回のボカコレ(ボカコレ2020冬)にて、ランキング上位入り&初の殿堂入りを達成。
今回のボカコレ2021秋でも、TOP100ランキングで4位を、ボカロルーキーランキングにて3位を獲得しています。今後の活躍が期待できる若手Pです。

Pandalism / littlebylittle

ボカロP littlebylittle(りとるばいりとる)作の可不ソング

R&Bに近しいビート感がある曲調に、強いメッセージ性を感じる歌詞という作風は、ソウルミュージックを髣髴とさせられます。
疾走感があるリズミカルな楽曲が注目を浴びる事が多いボカロ界では、珍しいタイプの1作でしょう。

哀愁を漂わせながらもそれだけではない楽天的な雰囲気も併せ持つエモーショナルな曲調には、何度でも聴きたくなる心地よさがあります。

また、本作についてlittlebylittleは、動画概要欄にて「vandalismの逆です。」というコメントをしています。

「vandalism」「破壊行為」という意味を持つ単語です。
つまり本作は「破壊行為の逆」を行く作風の楽曲だという事でしょう。

曲名の「Pandalism」もvandalismをもとにした造語だと思われます。
MVに登場する謎のダンスを踊る「パンダ」とvandalismをかけている事が推測できます。

なおMVの方は、「クセになる」「癒される」と話題になっています。
正しく「vandalismの逆」を行くMVのようです。

メランコリ・ナイト / higma

ボカロP higma作の初音ミクソング。

元バンドマンだというhigma。
しかし本作は、バンドサウンド的な要素は一切なく、シンセピコピコ音といった、電子的な音がメインのテクノポップソングとなっています。

軽快な音使いで作られたポップな旋律はオシャレでありながらもとても聞き心地が良く初音ミクの優しい歌声も聴いていて落ち着くものがあります。

CDジャケットのようなシンプルなイラストで作られたMVも、楽曲の世界観と見事にマッチしており、本作の持つ温かみに彩りを添えている事がわかります。

穏やかな雰囲気に心癒される1作。
夜寝る前に聴いたら、優しい眠りにつく事ができそうです。

アブセンティー / 晴いちばん

ボカロP 晴いちばん作のダークなflowerソング

晴いちばん曰く、ダークな楽曲を作るのはこれが初めてとのこと。
ですが、その曲調は初めて作るとは思えない、非常にハイセンスなエレクトロスウィングとなっています。

知的な雰囲気のあるオシャレな旋律に、クラブミュージックを髣髴とさせる電子的なサウンド。
2つの異なる雰囲気の曲調を混ぜて作り上げた作風のセンスには、脱帽せざるを得ません。

flowerの中性的な声も、2つの異なるジャンルから生まれた旋律と見事にマッチ。
ボカロの中でも、印象が残りやすい独特的な声質をしたflowerのボイスが、本作の魅力をさらに引き出しています。

ユニークパレード / 鬱P

ボカロP 鬱P作のボカロックソング
2021年11月発売予定の鬱Pの7thアルバム「UNIQUE」収録曲として制作された1曲でもあります。

鬱P曰く、本作は「ボカロ曲らしさを追求しました」とのこと

ラウド系のボカロックソングを得意とする鬱Pの作風が全開の1曲となっており、Cメロをシャウトボイスで歌う初音ミクのカッコよさには、聴き惚れるものがあります。

野心の2文字で溢れたダークな内容の歌詞も、聴く者の心を突き刺す鋭利さがあり、実に鬱Pらしいダークラウドロックだといえるでしょう。

ボカロ界を代表するラウドロックの作り手である、鬱Pのセンスが火を吹く1作です。

メロム / のぼる↑

ボカロP のぼる↑による鏡音リンソング。

制作者であるのぼる↑は、「白い雪のプリンセスは」や「モノクロ∞ブルースカイ」など、数々の名曲を生み出してきたボカロPです。
本作は、そんな彼の約3年ぶりの新曲となっており、公開と共に多くのボカロファンを歓喜させた1作となりました。

キャッチーなメロディーと共感のしやすい素直な歌詞に定評がある、のぼる↑。
そんな彼の作風は、3年の時が経っても健在!

バンドサウンドで奏でられるメロディーは、まるで少年向けアニメのOPのような力強さを備えており非常に耳に馴染みやすいものとなっています。
ファンタジー小説をそのまま楽曲に落とし込んだような歌詞も、聴いてるだけで胸躍るものがあります。

人々を魅了してきたのぼる↑が持つ、圧倒的な音楽力を感じる1作です。

雪にひまわり / Δ

ボカロP Δ(でるた)作のFukaseソング

アコギの美しい旋律とFukaseの綺麗な鼻歌から始まる本作。
静かな印象を抱く出だしのバラードソングですが、後半に行けば行くほど音の重厚感が増し壮大な雰囲気を持つ楽曲へと変貌します。

緻密な情景描写が綴られた歌詞が生む叙情的な雰囲気も、本作の壮大さを増幅させている要因でしょう。
そこに、スタジオかにたべよが制作した美麗なMVが加わる事で、まるで1本の映画をみているような感覚に陥ります。

壮大な音と緻密な世界観が融合した事で生まれた、美しいバラードソングです。

拍手喝采満員御礼 / つきみぐー、

ボカロP つきみぐー、による初音ミク歌唱のボカロック

疾走感溢れるメロディーは、「ザ・王道」の称号を与えるに相応しいハードなロックソングに仕上がっています。
尖った口調で歌われる泥臭い内容の歌詞も、「これぞロック!」の一言に尽きるものがあり、ロック好きな人々にはたまらない1作だといえるでしょう。
思わず、手をあげ、頭を振りたくなる衝動に駆られます。

なお、制作者のつきみぐー、は同名義で歌い手としても活動しており、近年は「十六夜つきみ」という名前でVsingerとして活躍している事も明かされています。

つきみぐー、歌唱版のMVもYouTube・ニコニコ動画で公開中なので、ぜひそちらも視聴してみてください!

ガーリィー / なつめ千秋

ボカロP なつめ千秋作の初音ミクソング

「ガーリィー」という曲名通り、とてもガーリィーな雰囲気を持った可愛い楽曲です。
イラストレーター・べてのキュートなイラストで作られたMVも、本作をさらに可愛く見せている理由でしょう。

オーケストラサウンドで奏でられるポップでキャッチーなメロディー思わず笑顔になってしまう程に明るく前向きな歌詞

ただ可愛いだけじゃない、優しさも感じられる作風です。聴いてるだけで、元気がわいてきます。
何か嫌な事があった時に聴けば、きっとその憂鬱を晴らしてくれるに違いありません。

聴く者を楽しい気持ちにさせてくれる、キュートな初音ミクソングです。

背景を断つ / BCNO

ボカロP BCNO(ぼくの)作の初音ミクソング
2021年5月に発売された、放蕩レコーズのコンピレーションアルバム「蜜月」収録曲でもあります。

「愛」を求める「僕等」の心情を綴った、風刺的な歌詞が胸に突き刺さる本作。
激しいロック調の旋律も、「僕等」の中にある「愛」への感情を爆発させたもののように聞こえ非常にメッセージ性の強い1作となっています。

イラストレーター WOOMAによるMVも、本作を語る上で外せない存在だといえるでしょう。
本作のメッセージ性を深く掘り下げたストーリー展開が繰り広げられており、見る者の心に深い爪痕を残す仕上がりとなっています。

視聴必見のMVです。

まとめ

以上、ボカコレ2021秋のおすすめ楽曲の紹介でした!

2021年10月下旬現在、ボカコレ秋2021の公式サイトでは、ボカコレで行われた様々なジャンルのランキング「100位圏内」の楽曲をまとめて聴けるようになっています。

その他にも、ユーザーやクリエイター達が厳選して作ったボカコレのプレイリストも公開されており、様々な人のお気に入り楽曲を聴く事もできます。
またイベント終了と共に、YouTubeに楽曲の公開を行うボカロP達も続々と出てきていますので、ニコニコ動画に登録していない人でも、簡単にボカコレ2021秋の参加曲を聴く事ができるようになってきています。

今後も定期的な開催が見込まれているボカコレ。
きっと、これからのボカロシーンに外せない存在となる事でしょう。

この記事を通して初めてボカコレに触れたという方は、ぜひこれを機にボカコレの世界に飛び込んでみて下さい!

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