第103回箱根駅伝 (2027年) 出場校や注目選手、見どころを徹底解説

第103回箱根駅伝 (2027年) 出場校や注目選手、見どころを徹底解説

毎年1月2日・3日に開催され、選手たちの力走と白熱する優勝争いで、新年の日本を盛り上げる『箱根駅伝』。

第103回を迎える2027年大会では、『出雲駅伝』『全日本大学駅伝』を制した早稲田大学が大学駅伝3冠を達成するのか、それとも他校がその勢いを止めるのかが大きな焦点です。

今回は、『第103回箱根駅伝(2027年)』の全出場校や優勝候補校、注目選手、そして見どころを徹底解説します。

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箱根駅伝とは?

1989年の第65回大会から日本テレビ系列による全区間の完全生中継がスタートし、いまでは毎年1月2日・3日に放送される「正月の風物詩」としてすっかり定着した『東京箱根間往復大学駅伝競走(通称・箱根駅伝)』。

東京・大手町の読売新聞社前から神奈川・箱根の芦ノ湖を目指す往路(5区間・107.5km)と、芦ノ湖から大手町へ戻る復路(5区間・109.6km)の合計10区間・217.1kmで構成された、学生長距離界で最も歴史があり、注目を集める駅伝レースです。

参加チームは、シード校と予選会通過校

参加チームは、「シード校」と「予選会通過校」、そして「関東学生連合」で構成されています。

「シード校」は、前年大会で上位10位までに入りシード権を獲得した10校。
また、「予選会通過校」は、10月の予選会を通過した10校です。

そして、関東学生陸上競技連盟加盟大学のうち、予選会を通過出来なかった大学の記録上位者(1校1人まで)から選抜される「関東学生連合」を加えた、合計21チームが出場します。

「大学三大駅伝」の締めくくり

毎年スポーツの日に開催される『出雲全日本大学選抜駅伝競走(以下『出雲駅伝』)』と、毎年11月第1日曜日に開催される『秩父宮賜杯 全日本大学駅伝対校選手権大会 (以下『全日本大学駅伝』)』、そしてこの『箱根駅伝』は、「大学三大駅伝」と呼ばれています。

同じ年度にこのすべての大会で優勝することは「大学駅伝三冠 (以下「三冠」)」と称されており、「大学三大駅伝」の最後に開催される『箱根駅伝』は、その年の大学駅伝の締めくくりとも言える大会です。

また、『出雲駅伝』は総距離45.1km・区間平均7.5km、『全日本大学駅伝』が総距離106.8km・区間平均13.35kmに対して、『箱根駅伝』は総距離217.1km・区間平均21.71km。
区間平均は『出雲駅伝』の約3倍、総距離では『全日本大学駅伝』の2倍以上という圧倒的な距離も『箱根駅伝』の特徴であり、見どころです。

コース紹介

往路
107.5 km
大手町・読売新聞ビル前 (スタート)
第1区 大手町 ー 鶴見 21.3 km レースの流れを大きく左右する区間
第2区 鶴見 ー 戸塚 23.1 km 各校のエースが登場する最長区間“花の2区”
第3区 戸塚 ー 平塚 21.4 km 山から海へ、向かい風が選手を阻む
第4区 平塚 ー 小田原 20.9 km 往路の終盤に向けての重要な区間
第5区 小田原 ー 箱根町 20.8 km まさに”箱根路”!最大の難所・山上り区間
箱根町・芦ノ湖駐車場入口(往路ゴール/復路スタート)
復路
109.6 km
第6区 箱根町 ー 小田原 20.8 km 冷え込む朝、急なカーブも続く山下り
第7区 小田原 ー 平塚 21.3 km 最も激しい気温差が体力を奪う区間
第8区 平塚 ー 戸塚 21.4 km 体感温度上昇と長い上り坂が選手を襲う区間
第9区 戸塚 ー 鶴見 23.1 km 優勝争い、シード権争いの逆転劇の舞台にも
第10区 鶴見 ー 大手町 23.0 km 9人が繋いだ襷を胸にゴールを目指す最終区間
大手町・読売新聞ビル前 (ゴール)

 

『第103回箱根駅伝』出場校紹介

シード校
(10校)
大学名 出場回数 シード権 優勝経歴
青山学院大学 19年連続32回目 17年連続 総合優勝 9回
國學院大學 11年連続20回目 8年連続
順天堂大学 16年連続68回目 3年ぶり 総合優勝 11回
早稲田大学 51年連続96回目 4年連続 総合優勝 13回
中央大学 10年連続100回目 2年連続 総合優勝14回
駒澤大学 61年連続61回目 8年連続 総合優勝 8回
城西大学 5年連続21回目 4年連続
創価大学 8年連続10回目 7年連続
帝京大学 20年連続28回目 3年連続
日本大学 4年連続93回目 12年ぶり 総合優勝 12回
予選会
通過校
(10校)
大学名 出場回数 予選会成績 前回順位
東洋大学 25年連続85回目 予選1位 前年14位/総合優勝4回
中央学院大学 4年連続26回目 予選2位 前年11位
東海大学 2年連続53回目 予選3位 前年12位/総合優勝1回
専修大学 2年ぶり73回目 予選4位 第101回17位/総合優勝1回
東京農業大学 2年連続72回目 予選5位 前年18位
山梨学院大学 7年連続40回目 予選6位 前年17位/総合優勝3回
大東文化大学 5年連続55回目 予選7位 前年19位/総合優勝4回
神奈川大学 4年連続57回目 予選8位 前年13位/総合優勝2回
日本体育大学 79年連続79回目 予選9位 前年15位/総合優勝10回
法政大学 2年ぶり86回目 予選10位 第101回15位
連合チーム 関東学生連合 オープン参加

箱根駅伝の結果を占う、“大学三大駅伝”の結果は?

『箱根駅伝』は、『出雲駅伝』『全日本大学駅伝』と並ぶ「大学三大駅伝」のひとつ。
この3大会すべてで優勝することは“大学駅伝界の三冠”と呼ばれ、各校がシーズンを通して目標に掲げる大きな栄誉です。

なかでも、シーズン最後に開催される『箱根駅伝』は、一年の集大成ともいえる存在。
『出雲駅伝』『全日本大学駅伝』の結果は、『箱根駅伝』の行方を占うともいわれるほど、三大駅伝は互いに深く結びついています。

今年の出雲、全日本の結果

大会 開催日 優勝 2位 3位
出雲駅伝 2026年10月12日 早稲田大学 國學院大學 アイビーリーグ選抜
全日本大学駅伝 2026年11月1日 早稲田大学 國學院大學 創価大学

2026年度の『出雲駅伝』『全日本大学駅伝』は、ともに早稲田大学が優勝、國學院大學が2位という結果になりました。早稲田は大学駅伝3冠に王手をかけ、最後の舞台となる『箱根駅伝』に挑みます。

一方、箱根3連覇中の青山学院大学は、『出雲駅伝』で関東勢最下位の11位と苦戦。巻き返しを期した『全日本大学駅伝』では、最終8区で創価大学に抜かれて表彰台を逃したものの、出雲から順位を7つ上げ、4位でフィニッシュしました。

青山学院大学の原晋監督も「早稲田には完敗だが、箱根はここまでの開き(差)はなくして戦えるめどはついた」と、箱根での逆襲に手応えを示しています。

近年の大学三大駅伝の結果

*年表記は「年度」を表す

2025年 2024年 2023年 2022年 2021年 2020年 2019年 2018年
出雲 國學院 國學院 駒澤 駒澤 東京国際 開催中止 國學院 青山学院
全日本 駒澤 國學院 駒澤 駒澤 駒澤 駒澤 東海 青山学院
箱根 青山学院 青山学院 青山学院 駒澤 青山学院 駒澤 青山学院 東海

『箱根駅伝』では、2014年度の初優勝以降、2017年度までの4連覇を含む通算9度の総合優勝を果たした青山学院大学が、近年は圧倒的な強さと存在感を見せてきました。

また、『全日本大学駅伝』では2020年度から2023年度までの4連覇に加え、昨年再び王座を奪還し、2022年度には「大学駅伝三冠」を達成するなど、“常勝軍団”と呼ばれる強さを発揮してきた駒澤大学。

さらに、2024年度に『出雲駅伝』『全日本大学駅伝』を制して「三冠」に王手をかけた國學院大學も、今年は両大会で2位に入り、引き続き優勝争いを担う存在です。

そこへ今年、両大会を制した早稲田大学が台頭。青山学院・駒澤・國學院を軸としてきた勢力図に変化が生まれ、『箱根駅伝』の優勝争いは新たな局面を迎えています。

優勝候補校、レースの見どころは?

今年の『出雲駅伝』『全日本大学駅伝』を制し、大学駅伝3冠に王手をかけた早稲田大学が優勝候補の筆頭です。

“山の名探偵”工藤慎作や、“令和の三羽烏”と称される強力ルーキーに加え、『出雲駅伝』『全日本大学駅伝』の両大会で区間新記録をマークした鈴木琉胤も揃い、青山学院大学の原晋監督も「S級ばっかり」と認める戦力を誇ります。

MEMO

原監督は、選手やチームの戦力を「S級・A級・B級・C級」の4段階で表現することがあります。

対する青山学院は、2023年度以降、『出雲駅伝』『全日本大学駅伝』では無冠ながら『箱根駅伝』では3連覇。2015~2018年に続く、史上初の2度目の4連覇を狙います。

前回、5区の区間記録を1分55秒更新し、逆転優勝に導いた黒田朝日は卒業。“S級”と評する絶対的エースが不在ですが、原監督が『全日本大学駅伝』の登録メンバー8人を全員“A級”と評する総合力で対抗します。

両校の差は、『出雲駅伝』で3分57秒、『全日本大学駅伝』で6分45秒。『全日本大学駅伝』の約2倍となる217.1kmを10人で繋ぐ『箱根駅伝』では、選手層や山への対応力も問われ、この差がそのまま勝負を決めるとは限りません。

さらに、両大会2位の國學院大學も見逃せない存在です。早稲田の3冠か、青山学院の2度目の4連覇か、それとも國學院をはじめとする各校が阻むのか。箱根路の戦いに注目が集まります。

『第103回箱根駅伝』注目選手は?

合計10区間・総距離217.1kmで争われる、大学駅伝の最高峰『箱根駅伝』。

今大会もレースの行方を握ることが期待される、注目選手を紹介します。

工藤慎作/早稲田大学

『名探偵コナン』の工藤新一に似た名前とメガネから、“山の名探偵”と呼ばれる早稲田のエースです。

前回の『箱根駅伝』では3年連続で5区を担当。一時は先頭に立つも、終盤に青山学院の黒田朝日に逆転され、区間3位で悔し涙を流しました。

最終学年の今年は、『出雲駅伝』『全日本大学駅伝』のアンカーでともに区間賞を獲得。全日本では、昨年、渡辺康幸の記録を30年ぶりに破った自身の8区日本人最高記録を34秒更新する56分20秒で、早稲田の2冠を締めくくりました。

今大会も4年連続の5区起用が予想されます。どの位置で襷を受け、黒田の区間記録に挑むのか。前回の雪辱を果たし、往路優勝のテープを切れるかにも注目です。

 

本田桜二郎・増子陽太・新妻遼己(”令和の三羽烏”)/早稲田大学

“令和の三羽烏”と称される本田桜二郎・増子陽太・新妻遼己は、早稲田の躍進を支える1年生トリオです。

MEMO

1990年代に活躍した武井隆次・櫛部静二・花田勝彦の“早大三羽烏”になぞらえ、“令和の三羽烏”と称されています。

『出雲駅伝』では、本田が2区、新妻が4区で区間賞を獲得。『全日本大学駅伝』では1~3区を3人が担い、本田が1区区間2位で好発進すると、2区の増子が区間新記録の走りで首位に浮上。3区の新妻も区間新記録で後続との差を広げ、優勝を大きく引き寄せました。

初の箱根路では、これまでより長い距離への対応が鍵となります。各校の実力者が集う往路での起用も期待される3人が、工藤慎作へどのような流れで襷を繋ぐのか。

大学駅伝3冠の行方を左右するルーキーたちの走りに注目です。

 

黒田然/青山学院大学

青山学院の3年生・黒田然は、前回の箱根5区で驚異的な区間新記録を打ち立てた黒田朝日を兄に持つ選手です。

今年の『出雲駅伝』5区で大学三大駅伝デビュー。続く『全日本大学駅伝』では4区を任され、区間5位の走りで4人を抜き、チームを8位から4位へ押し上げました。

兄が卒業したチームで存在感を増す黒田。初の箱根路への出走を果たし、青山学院の4連覇を支える走りを見せられるかに注目です。

 

飯國新太/國學院大

國學院の3年生・飯國新太は、今年の『出雲駅伝』『全日本大学駅伝』で、ともに準優勝に貢献した実力者です。

『出雲駅伝』では5区を担い、区間新記録で区間3位。続く『全日本大学駅伝』では4区で33分15秒をマークして区間賞を獲得し、チームを3位から2位へ押し上げました。

両大会で結果を残し、存在感を高める飯國。初の箱根総合優勝を目指す國學院が早稲田に対抗するうえで、流れを引き寄せる走りに期待がかかります。

 

お正月の風物詩!早稲田大学の3冠達成なるか?各校の意地がぶつかる箱根路の217.1km

早稲田大学が大学駅伝3冠を達成するのか、各校が意地を見せて阻むのか。『第103回箱根駅伝』は、新春から熱戦が期待されます。

優勝争いやシード権をめぐる攻防とともに、心を動かされるのが、中継を通じて伝わる選手たちの歩みや家族とのエピソードです。先頭にも、最後尾にも、それぞれの物語があります。

全217.1kmの箱根路を駆ける選手一人ひとりと、その走りを支えてきた人々の思いにも目を向けながら、襷を繋ぐ姿を見届けたいですね。

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