THE 南無ズ【インタビュー】お笑い×仏教×音楽!? 異色の仏教コミックバンド

THE 南無ズ【インタビュー】お笑い×仏教×音楽!? 異色の仏教コミックバンド

“仏教×笑い×音楽”をテーマに掲げ、仏の教えを笑いと音楽に包んで世に放つ仏教エンターテイメント集団・THE 南無ズ

袈裟に身を包んだメンバーはお坊さんのコスプレをしているわけではなく、なんと現役の僧侶なのである。

コール&レスポンスならぬコール&寺ポンスが炸裂するライヴは抱腹絶倒。音楽とお笑いを楽しめるイベントは数あれど、さらにありがたい仏の教えまで加わるのは世界中探してもTHE 南無ズだけのはずだ。

今回はTHE 南無ズのメンバー全員インタビューを敢行。「そんなことある!?」というエピソードの数々に悶絶していただきたい。

すべての始まりは坊主バー

-本日はよろしくお願いいたします。カルチャ初登場ということで、みなさんの自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか?

彼岸田盆:仏教エンターテイメント集団・THE 南無ズと申します! “仏教×笑い×音楽”をテーマに南無い楽曲をお届けしてます! 彼岸田盆、ヴォーカルとMCを担当しています。お坊さんです!

涅槃崎悟:涅槃崎悟、ギター&ヴォーカルです! 作詞・作曲を担当しています。都内の葬儀屋で働いています!

虚無弦僧四:虚無弦僧四、ベースを担当しています。ツアーを組んだりしています。

おがみおが:おがみおが、ドラムを担当しています。アーティストグッズの通販の梱包と配送もしています。

-THE 南無ズ結成の経緯についてお伺いします。彼岸田さんが在籍されているお坊さんバンド・坊主バンドの“スピンオフ”としてスタートしたとのことですが、別バンドを立ち上げた理由を教えてください。

彼岸田:坊主バンドはお坊さんのバンドという話題性があったので、ライヴをすればすぐ満員になったり、牧師さんのバンドとのツーマンで海外のテレビ局が取材に来たり、タモリ倶楽部に出演したりと「あれ? 売れちゃう?」と思った時期もあったのですが……。みなさんそれぞれのお寺の業務も忙しく、わたしみたいに暇してるわけじゃないのであまり活動ができませんでした。

-彼岸田さんにしてみたら「せっかくいい流れが来てるのに!」って感じですよね。

彼岸田:なので、坊主バンドを一緒にやっていた涅槃崎とふたりで「もっと活動がしたい!」とリーダーに許可を取り、お笑いの要素をもっと強めたスピンオフバンド・THE 南無ズの結成に向けて動き始めたんです。

-坊主バンドのコンセプトを継承しつつ、コミックバンド色を強めていく、と。メンバーはすぐに揃いましたか?

彼岸田:坊主バンドにも参加してた尺八担当の虚無尺僧八くん(2020年7月に脱退)に無理やりベースを持たせ、あとは「ドラムだ!」と言うタイミングで、わたしの所属事務所におがみおがが芸人としてやって来て、これはご縁だと思って誘いました。

-初代ベーシストの虚無尺さんは2020年7月にTHE 南無ズを離れています。後任ベーシストはすぐに見つかりましたか?

彼岸田:おがの音楽仲間で、THE 南無ズのレコーディングにも参加していただいてた虚無弦僧四を誘い、二代目ベース虚無僧になってもらいました。

-みなさんのキャラが濃すぎるので(笑)、ここからはおひとりずつお話をお伺いさせてください。彼岸田さんは現役僧侶、お笑い芸人、バンドマンという異色すぎる肩書をお持ちです。ご実家がお寺とお伺いしましたが、現在に至るまでの経歴を教えてください。

彼岸田:実家が愛媛県のお寺なので、父も祖父も曽祖父もお坊さんでした。と言ってもお寺は祖父の家で、わたしは普通の家に住んでいたので、どっぷり仏教に触れるという青春時代というわけではありません。

-僧侶とお笑い芸人、なった順番としてはどちらが先だったんですか?

彼岸田:お笑いにはどっぷりすぎるほど浸かり、ずっと芸人になりたいという夢がありました。高校2年生でひとまず出家はしましたが、まだ仏教には浸からず。大学ではお笑いサークルに所属して卒業後に上京を目指していたのですが……。

-いたのですが……?

彼岸田:ここで仏教と向き合うタイミングがやって来て修行に行きました! 修行期間が終わりに近づいた頃、住職に「お笑い芸人になりたいので、山を降りたいです。」と言ったところ、「それも娑婆の修行だ。行ってきなさい!」と奇跡的に許可をもらって上京することができました(笑) 晴れてお笑い芸人となり、涅槃崎と出会ってドドんを結成。浅井企画に所属することになったんです。

-彼岸田さんのTwitterには「坊主バーに出勤」というフレーズがたびたび登場しますね。現在も定期的に出勤されているんですか?

彼岸田:ラジオの仕事で坊主バーにレポートをしに行ったのがすべての始まりでした。「ここで働いてもいいですか?」と訊いたら「いいですよ!」と即答だったので(笑) 「では、本当にお願いします!」と働き始めました。もうかれこれ8年働いてます。

-そこで坊主バンドのメンバーとなり、バンドマンの肩書も加わるわけですね。

彼岸田:坊主バーで働いてるお坊さんたちがやっているバンドがあって、「舞台に出るの慣れてるでしょ?」とお誘いを受けまして……。歌は苦手だし、楽器は弾けないけど入れてもらいました(笑) それが坊主バンドです。今と同じようなポジションですね!

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