孤高のスリーピースバンドACIDMAN(アシッドマン) プロフィールやオススメ曲は?

孤高のスリーピースバンドACIDMAN(アシッドマン) プロフィールやオススメ曲は?

静寂と躍動をうまく組み立て、立体感のあるサウンドを繰り出す人気ロックバンド『ACIDMAN アシッドマン』

激しさを感じさせながらも歌詞の世界観が奥深く、独特の世界観に酔いしれるファンも少なくないとか・・・

さて、そんなロックバンドACIDMANですが、彼らはどのような経緯でバンド結成から今に至っているのでしょうか。

また、彼ら自身の魅力も気になりますので、本記事にて、経歴・メンバーのプロフィール、おすすめソングベスト3を交えながら徹底紹介していきますね。

ACIDMANとはどんなバンド?


今の日本の音楽は、昔のある程度形式が固定されたような音楽ではなく、ロック一つとってしてもかなりジャンルが広く、一概にこういう音楽がロックと断定するのは非常に難しいです。

特に、個性の強いロックバンドほど、

  • パンク
  • J-POP
  • ラウド
  • ヘヴィメタ

など、様々なテイストを織り交ぜ、自分流の化学変化を見せています。

また、近年のロックバンドが奏でる楽曲の歌詞の世界観だけを見ても、英語を織り交ぜたスタイルを見せるときもあれば、宗教や哲学・専門用語などを用いた歌詞の世界観を紡ぐこともあり、個々によってばらつきがあるのが一般的。

このように、ロックといってもそのスタイルは様々であるといえます。

そんな中、いち早く個性を引き出し独特の世界観で多くのファンのハートをつかんでいったロックバンドの一つが、ACIDMAN

ACIDMANは、

  • 大木伸夫さん(ヴォーカル、ギター担当)
  • 佐藤雅俊さん(ベース、コーラス担当)
  • 浦山一悟さん(ドラムス、コーラス担当)

からなる3ピースバンド

特にヴォーカルの大木さんが手がける歌詞の世界観が独特で、

  • 理科系の大学などで耳にするような専門ワード
  • 宗教的な言葉

などを絡めながら、どこか文学小説を読んでいるかのような印象をも与えてくれます。

例えば、彼らの楽曲の中で、アルケミストというタイトルの楽曲があるのですが、その歌詞に、

『ハローアルケミスト 何億もの夢を夜空に蒔いたから 小さな星に変えてくれ』
引用元:https://utaten.com/

といったフレーズがあります。

アルケミストが錬金術師という意味の言葉であることはわかりますが、夜空に蒔いた夢を小さな星に変換させてほしいという、なんともロマンチックで歴史観をも感じさせるフレーズが紡がれているのは、まさにACIDMANらしさといえますよね。

このように、彼らなりの感情・哲学・宗教観を、専門用語を用いながら文学的に表現しているからこそ、唯一無二の存在として多くのファンに支持されているのです。

また、ACIDMANの楽曲には静寂と躍動のメリハリがきいていて、心惹かれるものを感じさせられます。

このように、ACIDMANの音楽は立体感があり非常に奥が深く、他にはない音楽なので、ぜひ、一度その世界観を体感してみてくださいね。

ACIDMANの経歴(歴史)


多種多様な音楽のテイストを盛り込みながら、それでいて唯一無二の哲学・価値観を歌詞の世界観として盛り込み、多くのファンから愛されているロックバンド『ACIDMAN』

彼らの楽曲を聴くと、彼らが私たちの想像を超える様々な経験を積み哲学思想を構築してきたのだろうと、つい考えてしまいます。

では、ACIDMANがどんな経験を積んできたロックバンドなのか、彼らのこれまでの経歴(歴史)を簡単に振り返ってみましょう。

4人組で結成した学生時代


ACIDMANは、元々、埼玉県・私立西武学園文理高校の軽音楽部に所属したメンバーの中の4人が集まり結成したインディーズバンドでした。

とはいえ、最初から4人が集結してバンドを組んだというわけではなく、

  • 大木さん
  • 佐藤さん
  • 椎橋武史さん(元メンバー、当時はヴォーカル担当)

の3名が『LSD』というバンドを組み

  • 佐藤さん
  • 浦山さん

が、『HUM AND LOUD』というバンドを組んで活動。

その後、ベースに転向した佐藤さんが、LSDに引き抜かれ、続いて椎橋武史さんの勧めもあって、浦山さんがLSDのドラムスとして引き入れられたことから、ACIDMANが結成となったのです。

バンド名『ACIDMAN』の由来


さて、ACIDMANというバンド名の由来ですが、いろいろ調べてみると、多少憶測の域を脱しないものの、かつてのバンド名にも相通じる奥深い話が少し見えてきました。

というのも、まず、ACIDMANという名には『気難しい人』という意味がある一方、特に意味を汲んでいる訳ではなく、ワードの響きで名付けたところがあるようです。

ただし、一部では、気難しい人ほど個性的なところを持ち、前に汲んでいたバンド『LSD』が、

『Lonely Scribe of Dreamer(夢見る男達の悲しい落書き)』

の省略形だったことを踏まえ、気難しく個性が強いバンドだけど、大きな夢や、夢を叶えることの難しさに悲しみを抱く気持ちをにじませているのではないかという話もちらほら・・・

もちろん、ACIDMANのメンバーが言うように、特に意味はないというのが率直のところなのだとは思うのですが、いろいろ考えると奥が深い気がするというのも一つの考えではありますね。

椎橋武史の脱退


高校時代の軽音楽部の面々大学進学後に結成したACIDMANは、1997年、彼らが大学進学後に本格的に活動を開始していくわけですが、残念ながら2年後の1999年、ヴォーカルを務めていた椎橋武史さんの脱退によって、ヴォーカル不在となってしまいました。

そこで、当時ギターを担当していた大木さんが、ギター担当を継続させつつメインヴォーカルと作詞・作曲を担当するようになり、3ピースバンドとして活動継続・・・

脱退理由を探ってみると、どうやら、高1の頃から

「俺は音楽で食っていくつもりはなく、建築士として生計を立てていく・・・」

と夢を語っていたらしく、その意思は変わらず脱退ということになってしまいました。

確かに、当時はインディーズでの活動だったわけですし、建築士として活動していく方が、将来的に生活も安定はするでしょうから、元々建築士志望だったことも踏まえれば、音楽よりも建築士としての未来を優先させるのは納得できる話ですよね。

ただ、どこかわかっていたことだったとはいえ、4人組バンドから一人欠けて3人組バンドとなってしまうのは、どこかもの悲しさを感じますが・・・

メジャーデビュー


さて、3人組となったACIDMANは、1999年以降も下北沢・渋谷を拠点にインディーズ活動を継続し、2000年に音楽レーベル『Nomadic Records』からリリースしたシングル『赤橙』が、翌年の有線年間インディーズチャート3位に入るなど快挙を達成。

その結果、2001年に『赤橙』の再リリースが決定するほか、2002年10月にアルバム『創』をリリースしメジャーデビューを果たします。

メジャーデビュー後も、2003年に、

  • 第17回日本ゴールドディスク大賞ニュー・アーティスト・オブ・ザ・イヤー獲得
  • ROCK IN JAPAN FESTIVAL、COUNTDOWN JAPANといった大型フェスへの参加

など、輝かしい栄光を手にし、今もなお多くのファンから愛され続けているわけです。

解散危機


実は、ACIDMANは、一度解散危機を迎えたことがあります。

それは、2005年12月7日に4thアルバム『and world』をリリースした後の話・・・

事の発端は、作詞・作曲も手がけるヴォーカルの大木さんが、ほかの二人に対してある不満を感じたことがきっかけでした。

その不満とは、本来ならば3人で音楽を作り上げていきたいのに、ほかの二人があまり提案してこず、かなり温度差を感じてしまったことだったようです。

真剣に自分たちの音楽を創り上げようとしている大木さんと彼について行くことを軸に考えている二人との温度差が生じるのは当然。

そこで、ワンマンバンドになりたくないと考えながらモヤモヤしていた大木さんは、親交のある東京スカパラダイスオーケストラの谷中敦さん・加藤隆志さんの二人に相談し、

「バンドなんてワンマンで当たり前。大木が作詞・作曲しているのだから、後の二人がついてきてくれるだけで良しとしないと・・・」

といったような助言を受け、その後、ほかのメンバーと泣きながら話し合い、なんとか解散危機は免れたようです。

決して、順風満帆といったわけではなかったのですね。

ACIDMANの現在


ACIDMANは、一度解散危機を迎えたこともありましたが、ライブ活動を中心としつつも、ミュージックステーションなど一部メデイアに出演することもありますし、そのほか、ライブでは、アコースティック&ロックライブの開催など様々な企画を開催。

基本的にはメディアにあまり露出するタイプのロックバンドではありませんが、ライブ・ツアーを中心に、多くのファンに愛される唯一無二のロックバンドとして活躍し続けているのです。

ACIDMANメンバーのプロフィール


コアなファンから絶大な支持を受けているロックバンドACIDMANですが、メディアへの露出が少ないこともあり、メンバーそれぞれのプロフィールをあまり知らない人も少なくないでしょう。

では、早速、ACIDMANのメンバーそれぞれのプロフィールを簡単にご紹介していきますね。

大木伸夫(ヴォーカル、ギター担当)


大木伸夫さんは、1977年8月3日生まれ、埼玉県川越市出身の42歳。

実家が薬局を営み、自身も明治薬科大学卒業し薬剤師の免許も所持しています。

基本的に、ACIDMANの楽曲の作詞・作曲を手がけ、薬科大学で学んだ専門的なワードも彼の手がける楽曲に大きく影響されていますね。

一方、おしゃれでファッション雑誌の表紙を飾ったこともあるという大木さんは結構涙もろいところもあるんだとか・・・

ファンの間では、ライブの終盤で涙する大木さんの姿が見られるのは有名という声も聞きますね。

おそらく、解散危機の一件でもわかるように、情熱的な性格の持ち主だからこそ思わず感極まってしまうのでしょう。

自身の持っているものを全てぶつけ音楽に賭けていく情熱家タイプだからこそ、あれほど個性が強くファンが心惹かれる音楽を手がけられるのだと思いますね。

佐藤雅俊(ベース・コーラス担当)


佐藤雅俊さんは、1977年4月7日生まれ、埼玉県富士見市出身の43歳。

かつては、HUM AND LOUDでヴォーカルを担当していたのですが、どうも音痴だったらしく、そのことに気づいてベーシストに転向・・・

この転向がなければ今のACIDMANはなかったことでしょう。

一方、物静かでありながらもスイッチが入ると結構馬鹿騒ぎできるタイプ

特にライブでは、結構飛び跳ねていたりしているので、彼のスイッチのオンオフを知りたい方はライブに出かけることをおすすめします。

なお、趣味嗜好に少し偏りが観られる傾向があるらしく、特にドラマ・映画作品で言えば、歴史(特に幕末もの)が好き何だとか・・・

総合的に、佐藤さんは結構ユニークな気質を持つメンバーといえますね。

浦山一悟(ドラムス、コーラス担当)


浦山一悟さんは、1978年3月27日生まれ、埼玉県所沢市出身の42歳。

基本真面目で寡黙なタイプであるが故か、それともユニークな顔立ちのためか、何故か、他のメンバーからは常にいじられてしまう傾向も・・・

一方、ACIDMANのオフィシャルサイトのブログを担当することが多かったり、ラーメン大好きな一面を持っていたりすることも・・・

ごひいきにしているラーメン店もあるほどですから、その好き度合いは本格的といっても過言ありませんね。

元メンバー・椎橋武史さんたっての希望もあって加入していることも含め、他のメンバーから愛されているメンバーといえるでしょうね。

ACIDMANのおすすめソングベスト3


以上、ACIDMANの各メンバーの簡単なプロフィールです。

それぞれがユニークな個性を持つメンバーで、彼らが音楽を媒体に融合していくとどんな音楽ができあがるのか・・・

きっと彼らの音楽の魅力を知りたい人も多いと思いますので、ACIDMANの中でもおすすめの3曲をご紹介していきます。

赤橙


出典:YOUTUBE(ACIDMANのMV)

赤橙は、ACIDMANの基盤とも言うべきインディーズ時代のデビューシングル

まさに赤でもなく黄色でもなく濃い橙(赤橙)という個を主張しながらもシックな曲調が際立つどこか心惹かれる少しバラードチックな楽曲です。

もちろん、バラードチックといっても決して、泣けるほど静かで優しい(またはダーク感を得られる)メロディを打ち出すかというとそういうわけではありません。

ただ、イントロの静かな入り方やゆったりとしたテンポで進行するメロディが、サビの盛り上がりを強調させ、ぐっと心に響いてくるという意味では、表現が難しいのですがロックでありながらもバラードチックと表現するのが正しい気がします。

歌詞を見ていっても、どこか夢や憧れ的な何かを持った少年が夕日の向こうに向かって手を伸ばそうとしているような、そんなニュアンスを巧みなワードで綴っている印象を受けますし、まさに赤橙が象徴とする何かが伝わる素敵な楽曲です。

ぜひ、手に届きにくい何かと鮮やかな夕日を想像しながら、『赤橙』を聞いてみてくださいね。

新世界


出典:YOUTUBE(ACIDMANのMV)

新世界は、2012年12月にリリースされたACIDMANの22ndシングル。

とにかく、静かなのは最初の一部分のみ、全体的に見てかなりパワフルでロックならではの激しさが随所にちりばめられている楽曲なので、ハードコアやパンクに近いタイプの楽曲を望んでいる音楽ファンには超おすすめ!

もちろん、ただ激しい楽曲というだけでなく、歌詞にある光や音・風といった、目に見えづらいもの(または目に見えないもの)を、叙情的に表現したかなり奥行きの広さを感じることができるので、激しい曲調の中に生まれるかすかな静寂や心理描写も楽しめます。

非常に複雑ですが、いろんな感情をちりばめている音楽という印象が強いので、叙情的なものを求めている人は、一度聴いてみてくださいね。

灰色の街


出典:YOUTUBE(ACIDMANのMV)

灰色の街は、2020年6月3日にリリースされたACIDMANの最新(29th)シングル。

正直に、筆者の感想を述べると、絶望の中で孤独を抱えながらそれでも力強く生きていく生命力を感じさせるようなパワフルで温かみのある楽曲という印象が強いです。

まず、曲調は1音ごとの間の取り方が絶妙で、一つ一つの音がパワフルに聞こえる巧みな演出が施されています。

次に、歌詞の内容は、実に独特の世界を醸しだし、

『灰色の街の中、僕らは夢を見た』

というようなポエム的なワードのちりばめ方をすることで、独特の世界観が広がり非常に魅力を感じます。

なぜ世界が灰色の街になってしまったのか、そしてそんな灰色の街で人々はどんな夢を抱き生きていくのか・・・

その答えを知りたい方は、ぜひ、『灰色の街』を聴いて、その答えを探してみてください。

最新情報

5月21日(金)にオンラインライブ開催決定

「ACIDMAN ニューアルバム配信ライブ」と銘打ったオンラインライブを5月21日(金)に開催すると発表しました。
この公演では、2021年秋にリリースを予定しているニューアルバムの収録予定曲が初披露されるということで、期待が高まります。

最後に・・・

以上が、ACIDMANのオススメソングベスト3です。

さて、今回の記事で、ACIDMANが如何にいかに独創性の強い大木伸夫さんのワンマンバンドかがわかりましたね。

もちろん、大木さんはそれを望んでいませんが、結果として、他の二人のメンバーが作詞・作曲も手がける大木さんについて行く形をとっているため、自然とそのようになっていたのでしょう。

結果としては大正解であり、大木さんが抱える哲学・宗教的な思考や、薬科大学で得たスキルをうまくワードに変換して、独創性の高いACIDMANならではのサウンドに創り上げているので、皆さんも唯一無二のACIDMANサウンドをぜひ体感してみてくださいね。

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