アニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』OP・ED・劇場版主題歌一覧

アニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』OP・ED・劇場版主題歌一覧

誰かを強く想い、愛する気持ちは、年齢や性別を問わず私たちにとって普遍的な感情と言えるかもしれません。しかしこの感情は漠然としており、いざ言葉で表現するのは非常に難しいものです。

「愛してる」とは、すなわちどのような感情であるのか。その答えを探すべく「自動手記人形(オート・メモリーズ・ドール)」として奮闘する少女を描いた感動の物語『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』。

今回は、京都アニメーションが制作したアニメの中でも屈指の人気を誇り、世界中のアニメファンから愛されるこの作品の魅力を、じっくりと解説していきます。

アニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』とは?

アニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、第5回京都アニメーション大賞小説部門の大賞を見事に受賞した暁佳奈による同名小説を原作とし、2018年1月から4月まで全13話の構成で放送されました

そして原作小説は京都アニメーションが発行するレーベル・KAエスマ文庫より2015年12月から2020年3月にわたって刊行され、本編3巻と外伝1巻の全4巻で完結しています。

アニメ版でもキャラクターデザインを担当したアニメーターの高瀬亜貴子が、幻想的でありながらどこか温かみのあるイラストを手掛け、作品に美しい花を添えています。

TVアニメ版として放送された全13話に加え、Extra EpisodeとしてOVAも制作され、さらに、キャラクターの魅力を深く掘り下げた番外編であるヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝『永遠と自動手記人形』と、TVアニメ版から地続きにつながる劇場版『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の2作品が劇場公開されています。

誰かを強く思う気持ちをシリアスに、あるいは温かく描いた作風は、原作小説、TVアニメ版ともに共通していますが、両作品には、作中で重要な要素となる国家間対立の描かれ方やオリジナルキャラクターの存在など、結末の相違を含めて設定や物語の進行にいくつかの違いが見られるため、どのような違いがあるのかを比較しながら楽しめることもポイントです。

あらすじ・登場人物

物語は、4年間にわたって東西南北の各国で繰り広げられた大陸戦争が終結するところから幕を開けます。

少年兵として戦争に駆り出されたヒロインのヴァイオレット・エヴァーガーデンは、両腕を失った状態で病院に搬送され、退院後は非常に精度の高い義手を着けて生活することを余儀なくされます。

退院したヴァイオレットは、後見人の一人であるクラウディア・ホッジンズが社長を務めるC.H郵便社で自動手記人形として働きはじめます。自動手記人形とは本作に登場する架空の職業で、顧客からの依頼を受けて主に手紙の代筆を請け負い、誰かに届けたい様々なメッセージを言葉に乗せて届けるという役目を担っています。

兵器として戦場に駆り出され、終戦まであまりにも過酷な日々を送ってきたヴァイオレットにとっては、多くの人が当たり前のように用いる「愛してる」という言葉の意味が、どうしてもピンときません。しかしそんな彼女にもかつて、とある人物からこの言葉を受けた経験がありました。

その人から受けたメッセージの重みが並々ならぬものであったからこそ、彼女の胸の内で、「愛してる」という言葉の意味を知りたいという思いが次第に大きくなっていきます。実直すぎるほどの一面を持つ彼女は、やがて周囲の人々から様々な影響を受け、また彼女自身も胸に迫るような言動を通して周囲の人々に様々な影響を与えながら、「愛してる」という言葉の意味を理解するべく奮闘します。

アニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』OP・ED主題歌

Sincerely / TRUE

TVアニメシリーズを通して使用されたOP主題歌は、TRUEの歌うSincerely

タイトルは、手紙の結びの言葉として用いられる「敬具」という意味の英単語から採られており、歌詞の随所に「言葉を伝えることの大切さ」というテーマがちりばめられています。

「わたしはあなたに会いたくなるよ」というフレーズで終わる楽曲ですが、会いたいと思えるほど大切な人が誰であるかは聴く者によって異なるため、メロディーや歌詞を受け止めながら頭に描く情景がそれぞれ異なることもポイントです。

みちしるべ / 茅原実里

声優やアーティストとして活躍する茅原実里が歌唱と作詞を担当した「みちしるべ」は、TVアニメ版のED主題歌に採用されました。

この楽曲がリリースされるまで、アニメタイアップ曲の作詞は経験がなかった茅原実里ですが、アニメの監督や演出家と話し合いを重ねて、「人生」というシリアスなキーワードをテーマに据えた楽曲の歌詞を作り上げています。

ワンコーラス目はアコースティックなピアノの旋律で構成され、楽曲の中ほどからオーケストラの構成に変化する点も特徴的で、ヴァイオレットにとって、人生の道しるべとなり得るような「あなたの声」とはいったい誰の声であるのかという点を含めて様々なことを考えながら、視聴者の感情を優しく揺さぶるような歌声とメロディーを堪能できます。

Believe in… / 結城アイラ

物語の中で1つの大きな転機と言える第9話のED主題歌として、結城アイラが歌唱と作詞を担当した「Believe in…」が採用されました。

ある衝撃的な出来事に見舞われて悲嘆に暮れるヴァイオレットが、紆余曲折を経て元気を取り戻すという重要なシーンで、視聴者のハートを優しく包み込むような楽曲が流れます。

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