【インタビュー】JAG – 強度抜群の極上メロディ! 結成秘話からMV裏話、今後の展望まで

【インタビュー】JAG – 強度抜群の極上メロディ! 結成秘話からMV裏話、今後の展望まで

4月に、これまでの6人のバンド体制から3人組となったJAG

ホーンセクションの入ったオシャレで都会的なサウンドが、親しみやすいポップスに昇華された聴いていて元気になるバンドです!

本格的な活動の始動から、わずか半年にもかかわらず「Dawn」「ANPITR」「odoriko」の3曲のリリースと、圧倒的完成度のミュージックビデオの公開を既に行っており、注目を集めています。

メディアへの露出もまだ少ない彼らに、結成秘話から今後の展望について詳しく聞かせてもらいました。

それでは、5月某日におこなわれたインタビューの模様をご紹介していきましょう!

JAG・それぞれの音楽的ルーツから結成まで

—— 本日はカルチャのためにお時間を取っていただきありがとうございます。まずは簡単にみなさんの自己紹介をお願いしてよろしいでしょうか?

Calen:ボーカルのCalenです!
色んな音楽を聴きますが、最近はビリー・アイリッシュや、アリアナ・グランデの歌をよく聴いて研究してます。

伊藤一成:JAGのベースと、作曲などを担当しています伊藤です。
60年代後半から70年代のソウルとかロックも聴きます。もちろん最近の音楽も全然聴きます!

喜多村豊:喜多村です。JAGを作った人です。
60年代のソウルミュージックが好きで、特にアレサ・フランクリンとか女性のシンガーが好きです。


—— JAGは2020年に結成されたと聞いています。どのような経緯や動機で活動開始に至ったのでしょうか?

喜多村:今はサポートメンバーとして吹いてくれてるサックスのJumboと、大学の時から音楽を一緒にやってたんですけど、「音楽やりたいね」って言いながら二人とも働くことになって、社会人一年目を終えた2020年の夏くらいに、「音楽やんないの勿体ないよね」って話になって「じゃあバンド組むか!」って…。

—— なるほど。

喜多村でも僕とJumboは「こういう曲をやりたい」「こういうバンドにしたい」っていうビジョンはあるけど、曲が作れないので、まず曲を作れる人を探そうっていうことでベースの一成さんに声をかけて、残りのメンバーも順番に声をかけて組んだって言う感じですね


——具体的に、どういうバンドにしようという話だったんですか?

喜多村:二人とも女性ボーカルのソウルミュージックが大好きだったので、それぞれが良いと思う音楽を聞かせ合っていて、そしたら自然とCalenちゃんに声かけてました(笑)

音楽制作の裏側

——伊藤さんは、ベースと一緒に作曲もお願いされることになりましたが、他のプロジェクトやバンドで作る場合とJAGの曲として作るときに違いはありますか?

伊藤:JAGでは喜多村君からハッキリしたお題をもらって作ることが多いので、 それに応えるということはしつつ、自分で納得できるものを作らないといけないと思っています。良い意味で喜多村くんに合わせるとか空気を読むっていうことはしないように気をつけてますね。 自分が自分の意思で作った曲ですって言えるように作るようにはしてます。


——JAGの曲はソウルやファンクの影響を曲の随所に感じつつも、ポップスに昇華されていて聴きやすい印象があります。作曲の際に意識していることを、さらに詳しく教えてもらえますか。

伊藤歌メロは一番意識して作ってます。必ずしもメロディーから作るっていうわけではないんですけど、あくまで個人的な見解として、ポップス的な曲を作るっていうことは「歌メロが一番聴かれる」と考えているので、そこは強度を保たせた方がいいなっていうのと…逆に言うと、歌メロしっかり作っちゃえば割と何やっても許されるジャンルがポップスだと思ってるので。


——その視点で、参考にしているアーティストやお勧めのアーティストがいれば教えてください!

伊藤:「ポップス」ていう言葉の中に色んな要素が含まれているという意味で、シンガーソングライターの澤部渡さんが行なってるスカートっていうプロジェクトがあるんですけど、それはよく聴いてますね。


あわせて読みたい!

——Calenさんにも作詞の観点でお話を伺いたいです。 まずどういう順番、段階で作詞は行われるんでしょうか?

Calen:曲が出来て、そのテーマを一成さんや喜多村さんに教えてもらって、それから書くって言う感じですね。


——テーマというのはどの程度決まっているものなんでしょうか?

Calen:毎回結構違っていて(笑)
最初の曲は、喜多村さんとJumboさんが本当に具体的に「Aメロはこんな感じ」「Bメロではこんな感じ」って指定してくれたので、それに忠実に書いていった感じなんですけど…
2曲目(ANPITR)は喜多村さんが「雨の曲。」って(笑)だから「はーい」って。


喜多村:(苦笑)
テーマをこっちが全部考えて、Calenちゃんに作詞を外注する感じだと面白くないって一成さんも言ってたよ。


Calen:一成さんが曲のテーマをくれる時はプロット(ストーリーの要約)みたいな感じ。 物語の雰囲気が抽象的にざっくり書かれているので、そこから自分で膨らませて書くっていう感じですね。


ーーお話のあった「ANPITR」に関して伺います。この曲はどのようなテーマで作詞作曲に臨まれたんでしょうか?

喜多村:JAG開始当初に何曲も並行して作ってたんですけど、この曲は「ファンク要素強め」っていうお題で、一成さんが作ってくれた数曲の中から、僕が選びました。
飛び跳ねたくなるような楽しい曲だなって思いながら聴いてて、外歩いてたんですけど…梅雨の時期で、めちゃめちゃ雨降ってて「バンドをこのままやってていいのかな」っていうその時抱えてた葛藤とか、雨の逆境の感じを「Ain’t No Pain In The Rain(雨にも負けず)」って英単語に並べて、その頭文字を取って「ANPITR」にしたって感じですね。


ーー「ANPITR」は頭文字だったんですね!
そしてまさに、テーマ、曲、詞を分けて作っている、JAGの曲の作り方ならではの楽曲の生まれ方ですね。

喜多村:各々こだわりが強いメンバーでもあるので、たまにカオスになったりもするんですけど、3人共通点、良いところを活かしながらバランス取ってるっていう感じですね。


Calen:うんうん。


伊藤:僕だけだと作れない、誰かと音楽をやっているということの面白さですよね。
でも歌詞のテーマとか、僕に共有されてなかったよね?(笑)Calenちゃんから歌詞が上がってきて初めて知るみたいな。


喜多村:あれそうでしたっけ?笑


伊藤:僕個人としては、旅に出た我が子がすごい成長して戻ってくるみたいな感覚だったけど、楽しかったです。


体制の変化ついて

——結成からこれまでは6人体制で活動を行ってこられたと思います。差し支えなければ 3人体制になった経緯を教えてもらえますか?

喜多村:3人体制にしたのは僕の決断でした。
元々バンドの良さはアレンジ面で、それぞれのフィーリングを入れられるということだと思ってるんですけど、みんな仕事とか他の事が忙しくなってきたりして、全員で同じ熱量を持ってそこに向き合えなくなってきたっていうのがありました。
だったら無理のない範囲で参加してもらうように、サポートとして関わってもらったりという選択もあるなっていう…。


——なるほど。3人体制になって音楽面で変わったなぁって実感することはありますか?

Calen:5月13日が、体制が変わって初のライブだったんですけど、キーボードの音源は同期で流したので、合わせることが、難しかったですね


伊藤:難しかったぁ


喜多村:でも、それで原曲通りにやったほうが良い曲と、やらないほうが良い曲があるなっていうことも気づけましたね。


——確かに。先日リリースされた新曲「odoriko」は、これまでの曲に比べるとシーケンスっぽいと言うか、ループの要素もあった気がします。
Twitterで「9割ぐらいは自宅で制作した」と書かれてましたかどのようにして作っていったんですか?

伊藤:基本的にドラマやキーボードの音は僕が打ち込みで作って、フルートの音は元メンバーのJumbo君がウィンドシンセで家で録ってくれて、歌はCalenちゃんが自宅で録ってくれるっていう感じでしたね。


——コロナ禍ならではというか、完全にオンライン作業だったんですね!

伊藤:それまでに発表した曲は、ドラムはスタジオで録ったりマスタリングはスタジオでやってもらったりしてたんですけど、今回は完パケまで家でやりましたね。


——じゃあ9割というのは一成さんのお家でということで、残りの1割もCalenさんやJumboさんの自宅だったということですね。

伊藤:そうですね。


喜多村:現代のDTMの良さと、昔からあるバンドの生楽器の演奏というどっちもやっていきたくて、今回は前者に振り切った感じですね


——JAGといえば曲の世界感にマッチしたオシャレなMVも、その魅力の一つだと思っています。MVはどのようにして作られているのでしょうか。

伊藤:作曲者の僕の立場から「こういう映像を作ってください」みたいなことは一言も伝えてないですね。


喜多村:今回の「odoriko」に関しては、一成さんが詳しく曲のテーマをまとめてくれてたので、それと歌詞を見ながら映像のイメージを作っていって、映像チームの人達と3回ぐらい打ち合わせを重ねて「こういう映像にしよう!」って決めました。
ちゃんと曲にマッチしてる映像になっているかということと、その映像の中で一貫した世界観があるかっていうのは気を付けてますね。


——今その話を聞きながらCalenさんが「へーそうなんだ」って口パクされてましたけど(笑)
  初耳でしたか?

Calen:私、何するか知らないまま現場行くっていう感じでした。


喜多村:僕が連絡無精なことが、今日判明しましたね。


Calen:うん。


伊藤:時間と場所だけが伝えられることが多い。


Calen:でも実は、私はそれが結構好きで…


喜多村:本気で言ってる?(笑)


Calen:歌詞もなんですけど、自分の世界はちゃんと守って表現したくて、「こうしたい」って言葉で伝えるよりも、表現したものを見て汲み取ってくれる工程が好きなんです。
だからこそ、何か作る時は責任持って作ろうと思うし、伝わってほしいことが伝わってなくても別にいいかなっていう感覚でできるのも私は魅力かなって思ってます。


JAGの今後について

——今後のリリース予定等があれば教えてください!

伊藤:実は7月に新曲4曲をまとめたEPをリリース予定で、今まさに制作中です。


——そうなんですね!楽しみです!ライブなどの予定もあれば教えてください。

喜多村:7月と8月に1回ずつやる予定です!
詳しくはTwitter・Instgramを確認して頂ければと思います。

▼JAG・Instagram

カルチャの読者へ

——最後にカルチャの読者にメッセージをお願いします。

喜多村:曲を聴いていいと思ってくださった方々、このご時世だからまだ難しいところもあるかもしれないですけど、JAGは耳だけじゃなくて、目で見て、体感してほしいバンドなので是非ライブを見に来てほしいです!
元々作ったものをぐちゃぐちゃにするのが好きなバンドだったりもするので!



伊藤:JAGは僕が聴きたい音楽を作ってます。
なのでそれが、皆さんが聴きたい音楽になってくれれば作曲者冥利に尽きます。
よろしくお願いします!



Calen:私はボーカルとしていろんな声が出せると思っていて、JAGに関しては、パワフルに、いろんな人を応援できるような王道な歌を意識して歌ってます。なので、たくさん聴いてください!!


——CalenさんはJAG以外でも、色んなバンドでも歌われてますもんね。

——本日はたくさんお話を聞かせていただきありがとうございました! 今後のさらなるご活躍に期待しています!

あわせて読みたい!

この記事をシェアをしよう!

この記事を書いた人

この記事に関連するタグ

関連記事

新着記事