K-POPアイドルグループは、デビューしたときから完璧なパフォーマンスと安定した歌唱力でファンを魅了しています。その影響力は海外まで届くほどで、ファンのみならず多くのメディアからも注目されています。
今回紹介する「MCND(エムシーエヌディー)」は、デビューするや否やInstagramやTikTokのフォロワーが100万人を突破するなど海外での評価も高いアイドルグループです。MCNDがここまで支持される理由は何なのでしょうか?
目次
MCNDって、どんなグループ?
MCNDはTOPメディアから2020年2月にデビューした5人組ボーイズグループです。MCNDというグループ名は「Music Creates New Dream」の略で「音楽で新しい夢を作る」という意味が込められています。
ファンの呼び名は「Gem(ジェム)」で「MCNDと共に輝く大切な存在」という意味があるそうです。
MCNDとしてデビューする前には、TOPメディアの練習生で構成された「TOP Bro jr.」として様々なダンスコンテストに出場していました。2017年にはラスベガスで開催された「World of Dance」に出場し、観客賞を受賞しています。
「World of Dance」では韓国の文化も紹介する振り付けを取り入れ、K-POPの良さも交えながらのパフォーマンスを行い、大きな盛り上がりを見せました。さらに、韓国国内のダンス大会「FEEDBACK COMPETITION YOUTH 2017」では2位を受賞し、練習生とは思えないパフォーマンスを披露しています。
World of Dance 2017
また韓国国内でも人気のある「THE FAN」「UNDER19」といったサバイバル番組やオーディション番組への出場経験があるメンバーもおり、デビュー前から実力を認められたグループでした。
2020年1月にはプレデビュー曲「TOP GANG」を発売。デジタルシングルとして発売されましたが音楽番組への出演もあり、新人とは思えないパフォーマンススキルの高さに大きな反響がありました。プレデビュー曲ではありましたが作詞や作曲にメンバーが携わるなど、既にクリエイティブな一面も覗かせています。
デビュー時から海外でも人気
2020年2月28日に正式デビューを果たしたMCNDは、デビュー当日に音楽番組に出演してデビューアルバム「into the ICE AGE」のタイトル曲である「ICE AGE」を披露し、華々しいデビューを飾りました。
放送直後には「MCND」が検索サイトのリアルタイムキーワードで8位にランクインしたり、海外のファンがSNSでデビュー祝いのイベントを開催するなど、新人アイドルとしては異例な盛り上がりを見せました。
2020年4月には2ndデジタルシングル「Spring」で高速カムバックを果たし、海外のiTunesチャートではイギリスで5位、アメリカでも6位を記録しています。さらに「Spring」のMVは公開4日目で400万回の再生回数を突破しており、世界中のファンから応援コメントが書き込まれました。
また、アメリカのビルボード誌ではMCNDを紹介する記事が登場。「MCNDは印象的なボーイズグループだ」と紹介し、メンバーが楽曲の作詞に参加していることなどが伝えられました。
MCNDは2020年8月に開催された「2020 SOBA(2020 SORIBADA BEST K-MUSIC AWARDS)」で、新人アイドルしか手にできない新人賞を受賞しています。デビューして半年で新人賞を獲得するほど、韓国国内をはじめ海外での人気も高く「怪物新人」の名前を確実なものとしました。
新人賞を受賞した後もMCNDの快進撃は止まりません。同月には1stミニアルバム「EARTH AGE」を発売しました。新人賞をきっかけにMCNDを知ったというファンの関心も集まり、タイトル曲「nanana」は、MVが公開されるや否やYouTubeの「Music videos trending worldwide」のリアルタイム最高ランクで7位を獲得するなど世界中のファンがアクセスしています。
2021年1月には2ndミニアルバム「MCND AGE」を発売し、タイトル曲「Crush」が初めてアメリカのビルボードでワールドデジタルソングセールス25位にランクインしました。それだけではなく、インドネシアやメキシコ、タイなどの海外メディアがMCNDのカムバックを報道して高い関心を示しました。
それだけではなく、2021年9月にはアメリカビルボードが発表した「Next Big Sound」で1位を獲得しています。このチャートはアーティストのSNSフォロワーなどを分析したもので、ファンとの交流を通じて今後ビッグアーティストになる可能性が高いアーティストが選定されました。まさにファンの力によって獲得した1位ということですね!
今後は海外での活動も増えてくると思われるので、実際にMCNDに会える機会も期待できそうです!
カバーダンス達人
MCNDの公式YouTubeチャンネルには「PLAY MUSIC GROUND」シリーズとして、ダンスや歌のカバー動画が数多く投稿されています。その動画はBTSやITZY、BLACKPINKといった海外でも人気が高いグループや、ビリー・アイリッシュのようなK-POPアイドルではないアーティストの楽曲にK-POP特有のダンスであるカル群舞(一瞬の乱れもない揃ったダンス)の振りを付けたりと、バラエティ豊かなカバー動画が海外ファンからも高い評価を受けています。
しかし、いくら海外で人気が高いグループのダンス動画を投稿しているからと言ってパフォーマンスが伴っていなければ人気を得ることは難しいと感じます。
MCNDのカバー動画は、ダンスをそのままカバーするのではなく、アーティストへのリスペクトを示しながらもMCNDらしさを最大限に発揮したオリジナルのカバーダンスになっています。
また、ガールズグループの楽曲ではしなやかな表現を、ボーイズグループの楽曲ではパワフルな表現を全面に出したり細かな変化も取り入れているので、つい最近まで練習生として活動していたことが信じられないほどのハイレベルなパフォーマンスが堪能できます。
カバー動画の楽曲にはメンバーのキャッスル・ジェイがリミックスを行った楽曲もあり、1つの作品として発表してもいいくらいのクオリティです。
特に人気アイドルグループのカバーダンスを集めた「カウントダンス」は、メンバーのソロダンスも収録されており、最後はMCNDのデビュータイトル曲「ICE AGE」で締めくくるというプロモーションもバッチリな動画で、MCNDのパフォーマンス力の高さを改めて感じます。
COUNT DANCE
また、他のグループだけではなく自分達の楽曲のセルフカバーダンスも数多く行っており「Spring」のMVは10バージョンものダンス動画を作成。様々な衣装を着たMCNDや、最初から最後までカメラを止めないで撮影した「ONE-TAKE ver.」など、バラエティに富んだMVが準備されています。
メンバー紹介
MCNDは、クオリティの高いパフォーマンスで多くのファンを獲得していますが、デビュー後に放送されたリアリティ番組ではコントを披露するなど、バラエティアイドルとしての顔も持っています。
MCNDのパフォーマンスを見た後でメンバーの素顔を知ったら、ますますMCNDにハマってしまうこと間違いなしです!
Castle J(キャッスルジェイ)
- 本名:ソン・ソンジュン(손성준)
- 生年月日:1999年5月31日
- 血液型:O型
- ポジション:リーダー、メインラッパー
MCNDのリーダーであるキャッスルジェイは子役出身で、韓国でも人気があったドラマ「女王の教室」に出演したりCMにも出演経験があります。若いながらもしっかりとした芸歴を持っており、13歳のときには若きスターを発掘する「Kポップスター」にも出演しました。映画祭で演技賞を受賞したこともあり、今後は俳優としての活動も期待できそうです。
MCNDの中では最年長ですが、ふとした瞬間に見せる可愛らしさがマンネ(末っ子)らしくて好評です。
MCNDでは自ら作詞作曲に参加しており、デビュー1年で13曲もの楽曲制作を行いました。13曲というのは発表された楽曲数なので、1フレーズだけといった未発表のものも含めたら相当な数の楽曲を手がけているのでは?と推測できます。
BIC(ビック)
- 本名:ナム・スンミン(남승민)
- 生年月日:2001年4月25日
- 血液型:B型
- ポジション:メインダンサー、リードラッパー、サブボーカル
ビックはメインダンサーを務めています。平均的にパフォーマンススキルが高いMCNDのメインダンサーだけあって、ダンスのキレと見せ方は飛び抜けていると感じます。
特に身長が高いとか、体つきががっしりしているわけではなくのですが、パフォーマンス中はパワフルな動きに目が惹きつけられてしまうほど。「静」と「動」のメリハリをわかりやすく表現してくれるので、素人から見てもビックのパフォーマンススキルの高いことが理解できます。
MCNDの中ではいじられキャラとして愛されています。グループのムードメーカーとして周囲を楽しませてくれているビックですが、ファンレターを読むことが趣味の1つだとも語っており、ファン思いな性格を覗かせています。
MINJAE(ミンジェ)
- 本名:ソン・ミンジェ(송민재)
- 生年月日:2003年8月23日
- 血液型:B型
- ポジション:リードボーカル、リードダンサー
サバイバル番組「THE FAN」に出演経験があるミンジェ。残念ながら途中で敗退してしまいましたが、メンバーのフィジュンとデュオを組み、BoAの目の前で彼女の代表曲「No.1」を披露して話題となりました。
番組では堂々とした2人のパフォーマンスにBoAからも高評価を得ていました。
笑った顔が可愛らしくてミンジェも場の雰囲気を明るくするムードメーカー的存在ではないかと感じます。普段はニコニコしているのにステージの上ではセクシーな表情を見せたり、努力家で練習を怠らない姿にファンはハマってしまうようです。
HUIJUN(フィジュン)
- 本名:ノ・フィジュン(노휘준)
- 生年月日:2003年10月7日
- 血液型:AB型
- ポジション:メインボーカル、リードダンサー
フィジュンはミンジェと一緒にサバイバル番組「THE FAN」に出演経験があり、新人アイドルながらまるでコンサートのように繰り広げられたステージを見て、観客だけではなく審査員まで楽しそうな雰囲気に巻き込んでいました。
伸びのある歌声が特徴でパフォーマンスに注目されがちなMCNDですが、安定のあるボーカルも定評があります。フィジュンは激しいパフォーマンスの中でも声がブレずにしっかりと歌い上げることができるので、ボーカルが引き立ってよりMCNDの楽曲の幅が広がっていると感じます。
フィジュンは、ミンジェと歌のカバー動画を公式YouTubeに投稿しているのですが、中でもジャスティン・ビーバーの「Monster」のカバーは、ジャスティン・ビーバーの影響力もあり世界中のファンから高い反響がありました。
Justin Bieber「Monster」
WIN(ウィン)
- 本名:バン・ジュニョク(방준혁)
- 生年月日:2004年12月19日
- 血液型:B型
- ポジション:センター、サブラッパー
MCNDのマンネ(末っ子)のウィンは、メンバーからもビジュアルがいいと認められており、パフォーマンスをする際にはセンターを務めることも多いため、ウィンの顔を最初に覚えたファンもいるのではないでしょうか?弟らしい性格から、ファンからもメンバーからも愛されています。
しかし、見た目の可愛らしさからはイメージできない低音ラップが魅力で、MCNDとしてデビューする前には19歳の若者を対象としたサバイバル番組「UNDER 19」に出演しています。残念ながら健康上の理由で途中降板をしてしまいますが、MCNDのデビューメンバーに選ばれました。
性格は恥ずかしがり屋で緊張しやすい性格だそうです。ウィンはダンスも最初は得意ではなかったそうですが、MCNDのデビューが決まって積極的にダンスにも取り組むようになりました。
MCNDおすすめ曲
世界的にも高い評価を受けているMCNDの楽曲ですが、デビュー曲からハイクオリティの楽曲が揃っています。メンバーが作詞作曲にも参加している楽曲も多く、MCNDらしさを前面に押し出した歌詞にも注目です。
TOP GANG
まだデビュー前とは思えない高度なパフォーマンスが話題を呼び、音楽番組でも注目の新人として紹介されました。
この楽曲はキャッスルジェイが作詞作曲に参加、ビックとウィンも作詞に参加するなどMCNDらしさを感じる歌詞が魅力です。全体的にラップを全面に出した楽曲ではありますが、サビになるとボーカルラインのパートが加わり、曲にいい意味での変化が見られます。
ICE AGE
2020年2月に発売されたデビューアルバム「into the ICE AGE」のタイトル曲です。
「クールなステージで観客を凍らせてしまえ」という意味を込めて付けられた曲名で、曲始まりやサビの部分で聞こえる「우린 앗 차가워(俺たちは冷たい) come into ice age」が頭に残る中毒性が高い楽曲です。
Spring
デビュー曲「ICE AGE」の印象とは違った爽やかな楽曲で、新たな魅力を見せつけたMCNDですが「Spring」はアメリカのビルボード誌からも大きな注目を浴び、グローバルな活動が予想されていました。
「Spring」は、公式MVの他に何種類ものMVが準備されました。今回準備したMVはその中でも編集を一切行わずワンカットで撮影されたワンテイクバージョンを準備しました。
Crush
2021年1月に発売された2ndミニアルバム「MCND AGE」のタイトル曲です。
韓国語のタイトルは「우당탕(ウダンタン)」になるのですが「ウダンタン」は「どたばた」「ばたばた」「がたがた」と、子どもが元気に走り回っている様子や、何かが落ちたりぶつかっている音として表現される言葉で、まさにMCNDのグループを表現したような言葉だと思いました。
MVでは、クールな表情からキュートな表情まで、様々なMCNDを見ることができます。あなたはどちらのMCNDが好みですか?
Movin’
2021年8月に発売された3rdミニアルバム「The Earth: Secret Mission Chapter.1」のタイトル曲です。
今までの楽曲とは違った中毒性の高い曲調と、ヒップホップを前面に出しながらボーカルの魅力も感じられるMCNDならではの楽曲だと感じました。さらに、このアルバムでMCNDは「僕らは必ず会うから」というキーワードを全ての楽曲に盛り込むなど、直接ファンに会いたいという強い気持ちを表現しました。
まとめ
デビュー前から飛び抜けたパフォーマンス力で高い人気を獲得していたMCNDですが、パフォーマンスやビジュアルだけではなく楽曲のレベルの高さも注目してほしいポイントだと感じます。
特に、メンバー自ら楽曲制作に携わっており、既にプロデューサースキルをも発揮している彼らの将来が今から楽しみで仕方ありません。
音楽以外では、俳優として活動していたメンバーや、将来の夢が俳優だったというメンバーが在籍しているので、今後は俳優業としての活動も期待できますし、バラエティ番組で見せた飾らない姿や可愛らしい表情も評判が高く、バラエティアイドルとしても活躍できそうです。
2020年は新型コロナウイルスの影響で、直接ファンと会える場所がありませんでした。しかし、まだMCNDの道のりは始まったばかり。1日でも早くグローバルな活動ができる日が来ることを願っています!