【初心者必見】日本を代表する演劇のプロ集団「劇団四季」の魅力とは

【初心者必見】日本を代表する演劇のプロ集団「劇団四季」の魅力とは

演劇に興味がない、見たことがない人でもきっと一度は名前を聞いたことがある劇団といえば「劇団四季」ですよね。

名実ともに日本を代表する劇団のひとつです。

劇団四季の歴史


劇団四季の旗揚げは今から約70年近く前、1953年に遡ります。

慶應義塾大学文学部仏文科の学生だった浅利慶太・日下武史たちが東京大学文学部仏文科の学生だった米村晰らと結成したもともとは学生による劇団です。

「劇団四季」と名付けたのは文豪・芥川龍之介の長男で、俳優・演出家でもあった芥川比呂志。

MEMO

フランス語で四季という言葉は”八百屋”という意味もあることから、「年に4本は新しい芝居を作れ」という芥川のアドバイスで名付けられたそうです。

現在、劇団四季といえばミュージカルの印象が強い劇団ですが、実は最初からミュージカル専門の劇団だったわけではありません。

はじめは彼らがフランス文学を専攻していた学生ということもあったのか、1954年の第1回公演「アルデール又は聖女」「アンチゴーヌ」「間奏曲」以来、主にフランス文学作家の作品を上演していました。

その後は、寺山修司、谷川俊太郎、石原慎太郎など当時の若手作家の作品を上演するなどして活動を広めていましたが、方向が現在のものに定まったのは1972年、ブロードウェイ・ミュージカル「アプローズ」を日本で上演しヒットしたことから始まります!

ポイント

その後は劇場を借りて公演を打つスタイルから、劇場と協力して劇団四季の公演を行うスタイルに切り替えたことから公演数を大きく伸ばし、「キャッツ」「ライオンキング」などのロングランが成功したことから今ではおもに海外からの輸入ミュージカルを1年中コンスタントに上演できる劇団に成長しました。

劇団四季が発表している作品


そんな文学作品にはじまりミュージカルで成功した劇団四季では一体どのような公演が見れるのでしょうか?

現在は東京・大阪・名古屋など7都市10箇所の劇場で公演を行なっています。

海外ミュージカル

まず皆さんが思い浮かべる「劇団四季」の公演といえば海外ミュージカルです。

ディズニーアニメの舞台版である「ライオン・キング」「美女と野獣」「アラジン」をはじめとしたものから、「オペラ座の怪人」「キャッツ」「ウィキッド」など多くの作品を上演しています。

主に、東京・大阪・福岡などの都市部にある常設劇場で上演されています。

ポイント

劇団四季で上演している多くの海外ミュージカルは、アメリカやロンドンで上演されているオリジナルバージョンをそのまま日本に輸入しているので、実は海外でも言葉の違いだけで同じものを見ることができます。

例外として「ジーザス・クライスト=スーパースター」の演出は、劇団四季オリジナルバージョンなので、ここでしか観ることができません。

劇団四季オリジナルの日本語ミュージカル

海外ミュージカルの上演本数と比べると少なくはありますが、劇団四季オリジナルのミュージカル作品も上演しています。

赤川次郎の子供向け絵本が原作の「夢から醒めた夢」や第二次世界大戦の時代を描いた「ミュージカル李香蘭」をはじめとする作品なども定期的に上演しています。

これらのオリジナルミュージカルは「こころの劇場シリーズ」として全国ツアーで上演されることが多い演目です。

学校向けの芸術鑑賞会などでも上演されているので、「舞台はほとんど見たことないけど、これは見たことある!」という方もいるのではないでしょうか。

ストリートプレイ

劇団立ち上げの頃に上演していたストリートプレイも、上演自体は少ないですが行われています。

MEMO

シェイクスピアの「ハムレット」や映画「ハリー・ポッター」シリーズのダニエル・ラドクリフが演じたことでも有名な「エクウス」、日本文学では三島由紀夫の「鹿鳴館」など名前だけは聞いたことがあるかも、という作品から玄人好みの作品まで幅広く上演しています。

主に、浜松町の自由劇場で上演されることが多いです。

著名な出身俳優


劇団四季では配役において、出演者個人にフォーカスした形で告知をしていません。

主役級で同じ役の人が2人ないし3人いて、ローテーションでロングラン公演を支えています。

そのため、「劇団四季の俳優って誰がいたっけ・・・?」と思ってもパッと名前が出てきません。

劇団としてのチーム力・作品力で売り出してるということですね。

そんな劇団四季を退団して芸能界で活躍されている方は、どのような方がいるのでしょうか。

市村正親さん

ミュージカルからストリートプレイ、時代劇、時にはアニメ「ポケットモンスター」のミュウツー役の声優まで、幅広く活動している市村さん。

1973年の入団から1990年に退団されるまで、劇団四季の成長を支えた看板俳優でした。

「オペラ座の怪人」ファントム役の日本初演オリジナルキャストでもあります。

現在もミュージカルなど第一線で活躍、退団後に出演した「ミス・サイゴン」「ラ・カージュ・オ・フォール」は20年近く同じ役を演じ続けていて、年齢を感じさせません。

鹿賀丈史さん

テレビ番組「料理の鉄人」の司会者として、お茶の間に名を馳せた鹿賀丈史さんも劇団四季の出身です。

1972年に劇団四季に入団し、子供向けのミュージカル作品や「ジーザス・クライスト・スーパースター」ジーザス役などで1980年の退団まで活躍。

退団後は映画・ドラマで名バイプレイヤーとして活躍。

ポイント

舞台では「レ・ミゼラブル」日本初演のジャン・バルジャン役とジャベール役の二役や近年では「デスノート The Musical」夜神総一郎役などこちらも日本のミュージカルを支えている1人です。

「ラ・カージュ・オ・フォール」では市村さんと共演されています。

濱田めぐみさん

1995年に劇団四季に入団後、ディズニーミュージカル「美女と野獣」「ライオン・キング」「アイーダ」の全てでヒロインを演じました。

この3演目全てでヒロインを演じたのは濱田さんだけと、実力主義の劇団四季の中でも、その高い実力が伺えます。

在団中から歌に定評があり、劇団四季版のミュージカル演目のサウンドトラックではその歌声がCDに収録されています。

2010年に退団後は主にミュージカル・舞台を中心に活躍されています。

「デスノート The Musical」では死神のレム役として鹿賀丈史さんと共演されています。

MEMO

他にも、「うたのおにいさん」こと横山だいすけさんやミュージカルなどで活躍している柿澤勇人さんなど、各界に実力派として名を馳せている人々がいます。

創設者の浅利慶太さんが「慣れ、だれ、崩れ」「1音落とす者は去れ」と役者たちに常々言っていて、かつ稽古場の壁にも張り出されているように、常に高い水準を求められている人たちだからこそ退団しても活躍できる人材が育っているのでしょうね。

また、劇団四季の舞台には「子役」の登場するシーンも多くあります。「ライオンキング」のヤングシンバ、ヤングナラ(子供時代の役)や「美女と野獣」のチップ役などは、劇団外から子役がオーディションで選ばれて出演しています。

バラエティ番組でもおなじみのウエンツ瑛士さんやミュージカルで活躍中の海宝直人さんは同時期に「美女と野獣」のチップ役として出演。

その後、海宝さんは劇団員ではありませんが「アラジン」のアラジン役としても劇団四季の舞台に立っています。

MEMO

他にも、声優としてアニメ「黒子のバスケ」黒子テツヤ役、「ハリー・ポッター」シリーズのハリー役として活躍中の小野賢章さんは「ライオン・キング」のヤングシンバ役で、「機動戦士ガンダムAGE」フリット・アスノ役、「ユーリ!!! on ICE」勝生勇利役などを演じた豊永利行さんも「美女と野獣」のチップ役で出演経験があります。

どうやってチケットを買えばいいの?


日本全国で日々上演を行なっている劇団四季。

その数は1日10公演ほど、年間にすると3500公演にもなるそうです。

上演回数が多いので、思い立った時に見に行きやすいですね。

チケットを販売している場所も多くあり主に…

  • 公式サイト
  • 各種プレイガイド
  • 劇場窓口

上記のの3箇所で販売されていることがほとんどです。

また、演目によってはJRの「びゅうプラザ」「みどりの窓口」でも販売していることがあるので、電車に乗った流れでチケットを買うこともできます。

そして「たくさん演目がありすぎて何を見たらいいかわからない」あなた!

なんと、劇団四季公式サイトで「ミュージカル診断」があります!

劇団四季「ミュージカル診断」公式サイト

質問に答えるとオススメ作品を選んでくれて、公演情報ページも案内してくれる至れり尽くせりなサービス。

自分のイメージとは違う作品との出会いもあるかもしれません。

まとめ

実はミュージカルだけじゃない劇団四季。

多彩な演目のバリエーションは、演劇初心者も見慣れている人たちもどちらも楽しめる作品たちです。

トッププロの高品質な舞台を身近に楽しめる劇団四季、一度足を運んでみてはいかがでしょうか?

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