タカラジェンヌってとっても綺麗だしカッコいいよね!
そういえば、意外と宝塚のことって知らないことばかりだなあ。
それじゃあ今回はカルち君のために、宝塚について解説するよ!
宝塚歌劇団は、100年余りの歴史があります。
100年ひとつのことを続けていくには相当なパワーが必要になります。
それでも尚華麗でゴージャスな舞台を続けていくには、宝塚歌劇団だからこその魅力があるからです。
目次
宝塚歌劇団の歴史
そんな宝塚の歴史ですが、宝塚を作ったのは経営者の「小林一三氏」です。
彼は関西産業界ではもちろんのこと、東京へ進出し東急グループなど数々の事業に携わる偉大な人でした。
箕面有馬電気軌道の創始者が考案したのは、最終駅の宝塚をリゾート地に生まれ変わらせようとしたのです。
新しい文化芸術に着目し、最初は失敗続きでしたが唱歌隊、歌劇団を設立していったのですが、戦争がはじまり、歌劇の世界は一旦遠いものになりました。
戦後、歌劇を再開し飛躍を続けていき、その過程には努力もありました。
そして宝塚の王道にもなった、1974年にフランス革命が背景の漫画『ベルサイユのばら』がアニメになり、大ブームが巻き起こりました。
『ベルサイユのばら』を公演し、眼力ビームを観客へと投げかけるあのシーンは印象に強く残っている人もいるのではないでしょうか?
宝塚歌劇団は、戦前から今もなお華麗なパフォーマンスでファンを惹きつけて止みません!
そんな宝塚歌劇団の歴史の中では数々のトップスターが誕生しています。
歴代のトップスターの中には革命を起こし、今も尚活躍し続けていくことができる魅力のスターがいたということが最大の魅力です。
各組の特徴
宝塚には合計5つの組が存在しますが、それぞれに特徴や違いはあるのでしょうか?
そんな疑問を徹底解説して解決していきます!
花組
1921年10月15日に公演数と生徒数の増加のため月組と2つに分かれて誕生した花組。
花組のカラーは赤やピンク。
1班が「花組」、2班が「月組」とされたことから、宝塚で最も古い組と言われています。
そのため5組の中でも筆頭の組として扱われていて、何にしても「花組」が最初にきます。
特徴としては、宝塚の伝統的な男役の美学が受け継がれていて、正統派男役の多い組となっています。
また娘役にもスター性のある女性が多いです。
伝統的な「これぞ宝塚」という演劇やショーをみたい方には花組がおすすめです。
月組
そんな月組のカラーは黄色です。
人間味あふれる個性豊かなお芝居が特徴で、「芝居の月組」と呼ばれています。
宝塚の代表作である『ベルサイユのばら』や『風と共に去りぬ』を初演したほか、数々の名作を演じている組です。
退団後は女優に転身されている方が多く、その演技力を見せつけるような名演技は宝塚ファン以外の多くの人にも注目されています。
初めて宝塚のお芝居を観劇する方には、舞台演劇ならではの胸を打つような演技で魅了する月組がおすすめです。
雪組
宝塚大劇場が完成した1924年、花組と月組の後に誕生した雪組。
雪組のカラーは緑です。
日本物を得意としており、『るろうに剣心』や『忠臣蔵』といった日本物特有の繊細な所作や立ち回りで定評のある作品を多数上演してきました。
そのほか、宝塚の代表作である『エリザベート』を初演したことでも有名です。
他の組と比べるとのんびりした雰囲気があり、組み替えが少ないのが特徴。
宝塚で日本物のお芝居を観たい方におすすめの組と言えるでしょう。
宙組
カラーは紫です。
設立当時はメディア等でも大きく取り上げられ、話題となりました。
全5組の中で平均身長が最も高いことから、男役を中心にスタイルの良い演者が多いイメージがあります。
また、「コーラスの宙組」と呼ばれるほど高い歌唱力を誇る演者が揃っており、その迫力ある歌声が人気です。
オーラのある男役を観たいのであれば、宙組は必見でしょう。
星組
東京宝塚劇場の建設に伴い1933年に設立された星組は、4組目に設立された比較的新しい組。
そんな星組のカラーは青です。
『王家に捧ぐ歌』や『スカーレット・ピンパーネル』といったダイナミックで華やかなコスチューム物が多いことから、90年代初頭頃から「コスチュームの星組」と呼ばれるようになりました。
ミュージカルの名作『ロミオとジュリエット』を初演した組でもあり、熱気溢れるお芝居と濃厚なラブシーンで観客を魅了します。
豪華なビジュアルと魂のこもった舞台を楽しみたい方には、星組がおすすめです。
事項では、そんな魅力たっぷりの宝塚歌劇団のトップスター達をご紹介していきます。
各組トップスター
花組トップスター
花組のトップスターと聞くと、名前が上がってくるのは今MCとしても活躍されている「真矢ミキさん」です。
真矢さんは、あるテレビ番組で男性を徹底的に研究していたということを話されていました。
それまでの宝塚の男性像は「歌舞伎」というイメージがとても強く、夢物語に出てくる王子様のような存在になるのも無理はありません。
しかし真矢さんはリアルな男性像にこだわり、仕草からメイクから自然体のものへとシフトをさせていったりと、革命児と呼ばれていたほどです。
より良いものを追求する心を持ち続けていないと、新しいものを取り入れる勇気は生まれない、トップスターの気質のようなものを教えられました。
そして真矢ミキさんは、常に学ぶということを続けられていて、そういった志がMCやドラマ、舞台へと活躍を持続させることができるということを知りました。
月組トップスター
月組トップスターとして、必ず名前があがるのは「天海祐希さん」です。
天海さんの素晴らしいところは、長年の「ルールやしきたりを理不尽と思ったら変えようとする力がある」ことで、長年の歴史を変えるなんてことは至難の業です。
天海さんは史上最年少でのトップスターを2年で退団し、大階段から降りてくる時の大きな羽根を使わないなど異例なことが次々と成しえた方です。
天海さんの凄さは、ファンに手を振るのではなく、一緒に頑張って舞台に立った仲間達に手を振るなど、異例なエピソードが多い方です。
そして退団後の所属事務所として選んだのは、男性俳優専門の石原軍団と言われている石原プロモーション入りを希望したという話もあります。
こういった様々なエピソードからも、天海さんの価値観や仲間を思う心、思いやりなどが伝わってきます。
これほどのスターでも、まわりに気配りを絶やさない精神があるので、出演する作品が人気が出るのも納得がいきます。
天海さんは、男役でトップスターになったという魅力もあるので、どんな役をやっていても、上品な華やかさがあるので演じるフィールドを変えても、天海さんの魅力は今後も色あせることはないでしょう。
雪組トップスター
雪組のトップスターとして、今でもその名を馳せる「轟悠さん」。
轟さんは1985年に宝塚歌劇団に入団した71期生で、同期には元月組トップスターの「真琴つばささん」や元星組トップスターの「稔幸さん」がいます。
皆がほぼ同時期にトップスターとなって退団していきましたが、自身の男役に納得のいかない轟さんは相当進路に悩んだと言います。
そんな時、宝塚でいずれの組にも属さない専科において雪組元トップスターの“春日野八千代さんに続くような存在”になるのを提案され、それをきっかけにトップ退任後の現役続行を決意したそうです。
専科に所属するための条件はありませんが、基本的には多くの役回りに対応出来るようになったスター中のスターが後輩にお手本を見せながら育成していく存在だと言われています。
現在も現役の男役として活躍しているほか、宝塚の劇団理事を兼任していると言います。
長きにわたり宝塚で男役を担ってきた轟さんの代表作は宝塚の人気作『エリザベート』で、その主要人物のルキーニ役を演じました。
そのハマりっぷりは作品の本場舞台であるウィーンのスタッフからも大絶賛だったようです。
持ち前の低音ボイスも相まって男性顔負けの男らしさが高く評価されています。
宙組トップスター
宙組のトップスターというと、まず思い浮かぶのは「大空ゆうひさん」ではないでしょうか。
大空さんは自分の演じる役の立場や背景をよく理解し、お芝居を通してその全てを伝えようとする表現力豊かな方です。
トップになるまでに17年を要した「遅咲きのトップスター」として有名で、その期間に着実に男役としての実力をつけていったようです。
トップスター就任後は大人の色気溢れる演技で話題を集めましたが、広い胸板と骨太な体格が男らしいうえにかっこよさの中に美しさまで感じられる顔つきも魅力的です。
退団後の所属事務所として音楽や映像メインに幅広い事業を手掛けるエイベックス・マネジメントを選んだのは、宝塚という夢の住人だった自分が一人の表現者になるうえで可能性を広げてくれる気がしたからだと言います。
女優業に転身する際にも変化を恐れず、宝塚の現役時代と同じく一歩一歩成長していこうとする大空さんの表現力の高さを舞台上以外でも存分に味わってみてください。
星組トップスター
星組では、宝塚初の韓国籍トップスターとなった「安蘭けいさん」が有名です。
安蘭さんは宝塚音楽学校の受験に3度落ちた後、4度目の受験でやっと合格を掴み取った経験があります。
それをコンプレックスに感じながらも逆に自分を奮い立たせ、学校を見事首席で卒業するほどの実力をつけました。
入団後は各組で最も歌の上手い生徒が務める「エトワール」に選ばれたこともありましたが、トップスターまでの道のりは長く「トップに近い存在」と言われながら、なかなかその座を獲得出来ずにいたそうです。
地道な努力が報われて16年目にようやくトップスターに就任した際、お披露目公演での「夢とは見るものではなく叶えるもの」であると語った挨拶に涙したファンは多かったことでしょう。
そんな精神面の強さが安蘭さんの支えとなっており、退団後はホリプロ所属の女優に転身してミュージカルや舞台など様々な分野で活躍しています。
宝塚YouTubeチャンネル
2013年9月13日に開設された宝塚歌劇団の公式Youtubeチャンネルである「TakarazukaRevueCompany」は、現時点で登録者数98800人の人気チャンネルです。
動画の総再生回数は2740万回以上で、5~10分程度にまとめられた動画が多数アップロードされています。
公演初日舞台映像や制作発表会映像など宝塚の舞台の雰囲気を感じられる内容が多いので、宝塚に興味を持ち始めたばかりの方はまず初めにこちらをチェックしてみると良いでしょう。
最新の動画では、コロナウイルスの話題が絶えない社会で生きる私たちに向けて各スターから励ましのメッセージがアップされているほか、人気公演のワンシーンがピックアップされた「期間限定 おうちでタカラヅカ」も配信されています。
配信期間中に是非ご覧になってみてください。
おすすめ動画
①花組公演『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』『シャルム!』初日舞台映像(ロング)
2019年8月29日アップロード
花組演じる『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』の初日舞台映像です。
本作は主人公が妖精というおとぎ話の要素、産業革命期のイギリスで問題視された環境問題を織り交ぜた作品となっています。
ショーの『シャルム!』を含めた2本立てのロング映像なので、一般的な宝塚の舞台の流れが気軽に楽しめるでしょう。
②雪組公演『壬生義士伝』『Music Revolution!』初日舞台映像(ロング)
2019年6月7日アップロード
雪組演じる『壬生義士伝』の初日舞台映像です。
本作は、2002年のドラマ化と翌年の映画化をきっかけに大ヒットした小説家・浅田次郎氏による作品です。
主人公は幕末の南部藩に属する下級武士・吉村貫一郎で、彼が大切な家族を貧困から救うために脱藩を決意し、新選組の一人として生きていく物語となっています。
こちらもショーを含めた2本立ての構成となっており、それぞれ全く異なる世界観なので初観劇の方でも最後まで楽しめると思います。
最後に
トップスターが今後も宝塚歌劇団では誕生をし続けていくことでしょう。
しかしトップスターだからこそ、徹底的に追求したり、曲げない信念があったり、筋が通らないことはしないという、そういった人間力がとても高い人だからこそ、トップスターとして舞台に立ち続けることができるのだと感じます。
何かを作りあげている過程も素晴らしさを知っているからこそ、仲間、スタッフを大切にできるのではないでしょうか?
宝塚の男性役は男性にはない美しさがあるのは確かなことですが、それは男性役を演じなくても表現者として常に美しさキープしています。
夢と希望を届けてくれる素晴らしい宝塚歌劇団です。今後も多くのトップスター達で魅了させてくれるでしょう。