2.5次元ミュージカルの元祖とも呼ばれるミュージカル「テニスの王子様」(通称テニミュ)
初演から15年以上に渡って観客を熱狂させ続けているこの作品について、今更聞けない基礎知識を解説します。
目次
テニミュとは?
人気漫画「テニスの王子様」を原作とする2.5次元ミュージカルです。
初演は2003年で、通算公演数は1800回を超えています。
原作を忠実に再現するキャラクタービジュアルやストーリー演出で人気を集めています。
テニスの王子様とは?
1999年から2008年まで、週刊少年ジャンプで連載されていた大人気少年漫画です。
作者は許斐剛さんで、現在は続編の「新テニスの王子様」が連載中です。
コミックスの累計発行部数は5700万部を超えています。
プロテニス選手の錦織圭選手が少年時代に愛読していたことでも有名です。
アニメ化、ゲーム化など、数多くのメディア展開がされており、それぞれの媒体に多数のファンを抱えています。
物語は主人公であるテニスの天才少年・越前リョーマが、青春学園中等部(青学)に入学するところから始まります。
名門と名高い青学テニス部に入部し、一年生にして異例のレギュラー入りを果たしたリョーマの活躍を軸に、青学がテニスの中学テニス大会の全国優勝を目指していくというストーリーのスポーツ漫画です。
リョーマのFILAの帽子にファンタグレープのような特徴的なビジュアルや、「まだまだだね」という決め台詞に代表されるような、個性的なイケメンキャラクターが多数登場することでも話題を集め、少年漫画でありながら多くの女性から支持されています。
ライバル校を含め膨大な数のキャラクターが登場し、その一人一人に熱烈なファンがついていることでも知られています。
多数のキャラクターソングCDが発売されたり、少年漫画原作にも関わらず乙女ゲームが発売されるなど、キャラクター人気が非常に高い作品です。
テニミュの特徴
テニミュの特徴は何と言っても原作再現を重視しているところと言えましょう。
テニスの王子様には、2次元特有の個性的なビジュアルをしたキャラクターが数多く登場します。
しかしテニミュでは、実写化作品にありがちな現実に寄せるようなアレンジを加えずに、キャスティングからメイク、衣装などによってキャラクターのビジュアルを徹底的に再現しています。
この原作再現度の高さによって、原作漫画キャラクターのイメージを壊すことなくファンを夢中にさせてくれます。
テニミュのストーリーは原作漫画の再現です。
地区予選から始まり、都大会、関東大会、全国大会のそれぞれの試合の演目が上演されます。
テニスの試合を舞台上で表現する、というのは想像がつかないことかもしれません。
しかし、テニミュでは、映像や音、照明を組み合わせた巧みな演出によって、見事に試合の展開やキャラクターが繰り出す技の数々を舞台の上で再現しています。
ストーリーは地区大会から全国優勝までを1シーズンとして、繰り返し上演されています。
2003年〜2009年に1stシーズンが上演され、その後2ndシーズンが2011年〜2014年に、最新の3rdシーズンが2015年〜2019年に上演されました。
原作ストーリーを再現するミュージカル本編のみならず、公演楽曲を使用したコンサート「Dream Live」(ドリライ)や、出演キャストが学校の枠を超えて玉入れや二人三脚などの運動会の競技に挑むイベント「大運動会」といった公演でもファンを楽しませてくれます。
若手俳優の登竜門
テニミュのキャストはネームバリューを問わず、原作キャラクターを再現することを重視したオーディションによって選ばれるため、無名の若手俳優がキャスティングされることも少なくありません。
テニミュがデビュー作となる俳優も多く、若手俳優の登竜門と呼ばれています。
これまでの公演でテニミュに出演した俳優の数は300人を超え、現在舞台や映像で活躍している俳優の中には歴代のテニミュキャストが多く存在します。
グランドミュージカルの主演などで活躍している城田優さん(2代目・手塚国光役)や、ドラマや映画監督としても活躍する斎藤工さん(初代・忍足侑士役)、声優や歌手として大人気の宮野真守さん(初代・石田鉄役)もテニミュに出演していました。
以上、ミュージカル「テニスの王子様」の基礎知識をご紹介してきました。
テニミュの今までの公演はDVDや動画配信サービスなどで見ることができます。
興味を引かれた方は、ぜひチェックしてみてくださいね。
最新情報
4thシーズン「青学vs不動峰」の公演詳細発表
7月9日から18日まで東京・TOKYO DOME CITY HALL、23日から25日まで熊本・熊本城ホール、7月30日から8月8日まで大阪・メルパルクホール大阪、20日から29日まで東京・日本青年館ホールで行われる「ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学vs不動峰」の公演詳細が発表されました。