世界有数のアカペラグループとして絶大な人気を誇っている、アカペラ・グループ「Pentatonix(ペンタトニックス)」
結成以来、美しい声とハーモニーで世界中の音楽ファンを魅了し続け、その人気は衰えるところを知りません。
Official髭男dismの大ヒット曲“Pretender”のカバーも話題となっている彼らは、2020年1月には全5都市を回る日本ツアーを控えています。
人気と実力を兼ね備えた世界最大のアカペラ・グループPentatonixについてご紹介していきましょう。
目次
メンバー
- スコット・ホーイング/リード・ヴォーカル
- カースティン・マルドナード/リード・ヴォーカル
- ミッチ・グラッシ/リード・ヴォーカル
- マット・サリー/ヴォーカル・ベース
- ケヴィン・オルソラ/ビートボクサー
- アヴィ・カプラン/ヴォーカル・ベース(※旧メンバー)
男性4名、女性1名から成る5人組グループ。
リード・ヴォーカルのカースティン・マルドナードはPentatonixの紅一点です。
Pentatonixの経歴
Pentatonixの原型となるグループが生まれたのは、アメリカ合衆国テキサス州の北部にあるアーリントンという街でした。
同じ高校に通っていたスコット・ホーイング、カースティン・マルドナード、ミッチ・グラッシの3人は、地元ラジオ局主催のコンテストに応募するため、アカペラ・グループを結成することにしました。
コンテストには敗れたものの、彼らが録音したレディー・ガガの楽曲“Telephone”のカバーは評判を呼び、多くの注目を集めることに成功します。
2011年、アメリカの人気アカペラ・オーディション番組『ザ・シング・オフ』の新シリーズが始まることを知ったスコット・ホーイングは、カースティン・マルドナードとミッチ・グラッシを誘って番組への出場を決意します。
番組の出演に先駆け、グループのアンサンブルをさらに強固にするため、アヴィ・カプランとケヴィン・オルソラを迎え入れ、デビュー時のラインナップが完成しました。
メンバーが5人に増えたことから、1オクターブ内に5つの音が含まれることを意味する音楽用語「ペンタトニック」にヒントを得て、Pentatonixと名乗ることになりました。
メンバー全員が初めて顔をそろえたのが本番の前日だったにもかかわらず、『ザ・シング・オフ』で快進撃を続けたPentatonixは、見事に優勝を勝ち取りました。
5人組という編成は出場グループの中でももっとも小規模な部類でしたが、人数の少なさを感じさせない巧みなアレンジ力も高い評価を受けています。
優勝賞金20万ドルとソニー・ミュージックとの契約を手にしたPentatonixは、いよいよプロミュージシャンとしての道を歩み始めることになります。
2012年のデビュー以来、Pentatonixは現在までに7枚のスタジオアルバム、5枚のEP、2枚の編集盤をリリースしており、その多くをチャートの上位へ送り込んでいます。
2015年リリースのアルバム『Pentatonix』で全米チャート初登場1位を獲得。
彼らにとって初のナンバーワンとなっただけではなく、「全米チャートで初登場1位となった史上初のアカペラ・グループ」という記録も打ち立てました。
翌年にリリースされたクリスマスアルバム『A Pentatonix Christmas』も全米チャート3位で初登場した後、チャートを上昇して見事に1位を獲得。
2作連続で全米チャートを制する栄誉に輝きました。
音楽界でもっとも権威のある賞であるグラミー賞は、これまでに3度受賞しています。
2013年リリースのEP『PTX, Vol. II』収録の“Daft Punk”という楽曲で、フランスのテクノユニットDaft Punkのヒット曲をメドレー形式で演奏することに挑戦したPentatonix。
この動画がYouTubeで3億回に迫る再生回数を記録し、2015年のグラミー賞「Best Arrangement, Instrumental Or A Cappella」部門を受賞しました。
日本では「グラミー賞 最優秀インストゥルメンタル編曲賞」として知られる同部門は、アカペラも審査の対象となっていましたが、実際にアカペラが受賞したのはグラミー賞の歴史で初めてのことだったそうです。
翌2016年には、チャイコフスキー作曲のバレエ音楽“くるみ割り人形”がグラミー賞にノミネートされ、「Best Arrangement, Instrumental Or A Cappella」部門を2年連続で獲得。
2017年にはベテラン女性カントリーシンガー ジョリー・パートンとのコラボレーションに挑戦したPentatonixは、彼女の1973年のヒットシングル“Jolene”のカバーでグラミー賞に3年連続でノミネートされることに。
同曲は「最優秀カントリー・デュオ/グループ・パフォーマンス部門」を受賞。
Pentatonixは3年連続でグラミー賞を受賞するという快挙を成し遂げました。
お互いにツアー中だったPentatonixとジョリー・パートンは、なんとか顔を合わせることができた1日だけで、楽曲のアレンジ、レコーディング、ビデオ撮影のすべてを済ませたそうです。
2017年5月、Pentatonixのラインナップに変化が起こります。
ヴォーカル・ベースのアヴィ・カプランが、グループを去ることが発表されたのです。
ツアー生活から距離を置き、家族との時間を大切にしたいということが理由で、その脱退は友好的だったと伝えられています。
現在、アヴィ・カプランはソロアーティストとして活動中です。
同年10月、アヴィ・カプランの後任として、名門バークリー音楽大学出身のマット・サリーの加入が発表されています。
来日公演
日本でも絶大な人気を誇るPentatonix。
2014年の初来日以降、現在までにプロモーション来日なども含めて計7回の来日を果たしています。
2019年11月には『PTX Japan 5th Anniversary Greatest Hits』と題された日本向けのベストアルバムがリリースされ、Official髭男dismやPerfumeのカバーが収録されていることが話題になったのも記憶に新しいところです。
親日家としても知られるPentatonixが、2年半ぶりの日本ツアーを発表しました。
2020年1月下旬からスタートするツアーは、全5公演が予定されています。
チケットの売れ行きも絶好調のようなので、興味のある方は早めにチェックしておいた方がよさそうです。
公演スケジュールは下記の通りとなっています。
【横浜】
2020年1月30日(木)
パシフィコ横浜 国立大ホール
【札幌】
2020年2月1日(土)
札幌文化芸術劇場 hitaru
【名古屋】
2020年2月3日(月)
名古屋国際会議場センチュリーホール
【東京】
2020年2月4日(火)
東京国際フォーラム ホールA
【大阪】
2020年2月6日(木)
フェスティバルホール
まとめ
5色の声が織りなす音世界で世界中を魅了するPentatonixについてご紹介してきました。
卓越したアレンジセンスと変幻自在なその声の響きは、人間の声が持つ無限の可能性を感じさせます。
アカペラというあまり馴染みのないジャンルの枠を超え、超高性能なポップミュージックとして楽しむことができるグループだと言えるでしょう。
まずは40億回以上の再生回数を誇る彼らのYouTubeチャンネルを見て、その魅力の一端に触れてみるというのはいかがでしょうか。