ヒップホップやラップのような音楽要素を取り入れたキャッチーなミクスチャーロックを手がけるロックバンド『Tempalay』。
世間では、『異才バンド』の一組として、かなり高く評価されていますよね。
確かに、ロックというよりもソウルミュージックのような、いろんな音の要素が入り交じった異才なバンドだと筆者も感じましたし、実に魅力的なロックバンドですよね。
そこで、本記事では、そんなロックバンド『Tempalay』の魅力を、彼らの経歴(歴史)・メンバー毎のプロフィール、オススメソングベスト3を交えながらご紹介します。
目次
『Tempalay』とは、どんなロックバンド?
皆さんはロックバンドというと、どういうジャンルの音楽形態を創造しますか?
おそらく、昔ながらの激しさと主義主張をはっきりさせた、ノリノリの音楽を奏でる集団ではないかと思います。
主な代表ロックバンドとしてあげるなら、
- L’Arc~en~Ciel
- ONE OK ROCK
- Mrs. GREEN APPLE
など、激しいビートに乗せて、ギターやベースなどの楽器がバトルしているかのように音を戦わせ、楽曲として完成させているバンドを想像してしまいます。
しかし、近年は、ロックにサンプリングやミクスチャー要素を織り交ぜた、ポップでライトなロックバンドも登場してきていますよね。
その中の1組が『Tempalay』です。
筆者自身、ロックに対する考えが固まっているのか、彼らの音楽を聴いた第一印象としては、ロックではなく、フュージョン・ソウルミュージック的な音楽という印象を受けました。
なんというか、楽曲の進行一つとってもどことなく妖しさを感じさせますし、裏でなるピコピコした電子音(サンプリング)が、非常に癖になります。
そういった要素が、フュージョン・ソウルミュージックのような印象を際立たせるのです。
ただ、彼らの奏でる音の融合は、非常に癖が強いながらも、実に聴いていて面白く、「この手のミクスチャー系ロックバンドがあっても良い」と思わせてくれます。
音一つ一つの構成のユニークさ、ギター、ベース、ドラムといった王道ロックバンドに備わる楽器パート以外にも、サンプリング・テクノ音をふんだんに取り入れた新たな音の融合が、まさに今風の音楽形態であり、Tempalayの最大の魅力ですね。
非常に癖の強いミクスチャー系ロックバンドなので、そんな彼らの個性を知るためにも、一度、Tempalayの音楽に触れてみてくださいね。
『Tempalay』の経歴(歴史)
いかにも、近代風の斬新な音楽スタイルを取るロックバンドとして注目されているTempalayは、今後も間違いなく、多くのファンから支持され続けていくことでしょう。
ただ、その前に、彼らのことをもっとよく知りたいと思うのがファン心理です。
では、Tempalayのことを知る上で欠かせない、彼らの経歴(歴史)を振り返って見ましょう。
『Tempalay』結成経緯
Tempalayの結成経緯をご紹介する上で、まずは、ギター・ヴォーカル担当の小原綾斗さんが、高知から埼玉県志木市に移り住み、市内のライブバー『PUB HOLE』の従業員として勤務していた2011年頃まで、歴史を遡ります。
当時、ライブバーで働きながら、バンドを組みたいと考えていた小原さんが、たまたま別のバーの常連客だった竹内祐也さん(元メンバー)と出逢い、小原さんから話を持ちかける形で、バンド結成となります。
ただし、この時点ではメンバーはわずか2名しかおらず、サポートメンバーに支えられながらの活動でした。
しかも、ドラマーとの音楽性の相違もあり、本格的にバンド活動したいと考えていた小原さんと竹内さんは、新たなメンバーを探すことに・・・
そこで、たまたま対バンドで出会った藤本夏樹さんに一目惚れした小原さんが、藤本さんをスカウト。
改めて、2014年に
- 小原綾斗さん(ギター、ヴォーカル担当)
- 竹内祐也さん(ベース担当)
- 藤本夏樹さん(ドラム担当)
の3人組ロックバンド『Tempalay』として結成されたのです。
バンド名『Tempalay』の由来
ところで、このバンド名『Tempalay』ですが、一体どんな意味・由来があるのでしょうか?
実際に、バンド名の由来を探ってみると、ただ、なんとなく言葉の響きだけで決めたらしく、なんとなく決めたこと自体が由来であり、そこに意味が全く無かったことが判明。
後に、一部ネットユーザーたちの間で、彼らの楽曲が非常に複雑でユニークであることから、理解するのにテンパってしまう=『Tempalay(テンパレイ)』と名付けたのではないかと噂されています。
そのことを考えると、まさに、バンド名を『Tempalay』にして、結果オーライと言えるでしょうね。
音楽ビッグイベント『FUJI ROCK FESTIVAL』への出演
さて、晴れて、2014年にバンド結成となったロックバンド『Tempalay』ですが、なんと、結成1年で、FUJI ROCK FESTIVAL’15「ROOKIE A GO-GO」に参加が決まります。
ちなみに、「ROOKIE A GO-GO」は、FUJI ROCK FESTIVALの中でも新人アーティストへの登竜門とされたステージで、まさにTempalayが知名度を劇的にアップさせるにはうってつけのステージであり、ビッグチャンス到来でした。
知名度急上昇&メジャーデビュー
さらに、このチャンスを掴んだTempalayは、長野県で開催される野外音楽フェス『りんご音楽祭』にも出演し、一気に世間の注目を浴びることに・・・
その結果、レーベル会社の目にも留まるようになり、2015年9月2日、音楽レーベル『Pヴァイン』から、1stEP『Instant Hawaii』がリリースされメジャーデビューを果たすのです。
竹内祐也の脱退、AAAMYYY(エイミー)の加入
一気に、バンドとしての知名度も上がり、国内だけに留まらず、海外の音楽フェスにも参加するようになったロックバンド『Tempalay』ですが、2018年6月、お互いの音楽性の違いが出てきたのか、初期メンバーだった竹内裕也さんが脱退します。
オリジナルメンバーが脱退し、二人体制となったTempalayは、サポートメンバーを据えながらの活動を余儀なくされるのですが、まもなく、当時サポートメンバーの一人として活動していたAAAMYYY(エイミー)さんが、正式メンバーとして加わることに・・・
『Tempalay』の現在
AAAMYYYさんが加わり、新生Tempalayとして活動開始すると、他のアーティストとコラボしてみたり、FUJI ROCK FESTIVAL’19のメインスタジオ『RED MARQUEE』に出演するなど、めまぐるしい躍進を遂げます。
2019年6月には、自身3枚目のフルアルバム『21世紀より愛をこめて』もリリースし、今後も、多くのファンに愛されるロックバンドとして活躍していくことでしょう。
『Tempalay』メンバーのプロフィール
さて、バンド結成から6年目を迎えているロックバンドTempalayですが、ここからは、メンバーそれぞれのプロフィールをご紹介していきますね。
小原綾斗(ギター、ヴォーカル担当)
小原綾斗さんは、1990年7月5日生まれ、高知県出身の29歳。
Tempalayの発起人でもあり、バンドの中心的メンバー。
あまのじゃくな性格のためか、人とかぶることや期待に応えることを嫌い、他人では出来ないトリッキーな音楽スタイルを持っています。
あのミクスチャーロックを醸し出しているのは、小原さんのあまのじゃく気質故のことなのかもしれませんね。
藤本夏樹(ドラム担当)
藤本夏樹さんは、1991年6月20日生まれ(出身地不明)。
爽やかな顔立ちでルックスも良く、女性にもてやすいタイプのメンバーなので、結婚もされているのかと思い調べて見たら、なんと、水墨画アーティストとして知られる『CHiNPAN』さんと2018年8月に入籍していたことが判明。
さらに、『John Natsuki』名義でのソロプロジェクトもスタートし、今乗りに乗っているアーティストです。
ドラマーとしても、小原さんのトリッキーな音楽性に対して、柔軟に遇わせられるスキルを持っている方なので、Tempalayの音楽を、あらゆるシーンに合わせて盛り上げてくれることでしょう。
AAAMYYY(エイミー、コーラス・シンセサイザー担当)
AAAMYYYさんは、1991年2月5日生まれ、長野県川上村出身の29歳。
もちろん、『AAAMYYY』という名は芸名であり、本名は分かりませんでしたが、一部情報では、『ふるはらほなみ』さんではないかとも噂されていますね。
大学時代、CAを目指していたらしく、英語もネイティブに話せるとのこと・・・
シンガーソングライターおよびトラックメーカーとしても活動し、サポートメンバーから2018年に正式加入した紅一点のメンバーです。
ラップやヒップホップ要素に限らず、トリッキーなミクスチャーロックを手がける上で、シンセサイザーは、かなり肝となる楽器パートだけに、Tempalayの根幹を担うメンバーと言えるでしょうね。
適材適所のメンバーを揃えた『Tempalay』
以上が、Tempalayメンバーのプロフィールです。
彼らのプロフィールを見てみると、まさに適材適所なメンバーが集結して、Tempalayのトリッキーなミクスチャーロックを支えていることがよく分かりました。
今後も、独特な世界観を持つソウルミュージック風なミクスチャーロックを手がけ続けていくと思いますので、彼ら独自の音楽で、多くのファンを楽しませてくれることを期待しています。
『Tempalay』のオススメソングベスト3
ラップやヒップホップ、はたまた、フュージョン、ソウルミュージックなどの音楽の要素を取り入れ、かなり癖が強くトリッキーな音楽性を持つ、ミクスチャー系ロックバンド『Tempalay』。
では、そんな独特の世界観を持つTempalayのオススメソングベスト3をご紹介していきますね。
どうしよう
出典:YOUTUBE(Tempalayオフィシャルライブ映像)
『どうしよう』は、Tempalayの1stミニアルバム『なんて素晴らしき世界』に収録された1曲です。
とにかく、重低音の効いたベースがドラムと先行してイントロ部でリズムを刻んだかと思えば、その後に韻を踏んだメロディやサビが連発し、まるで子守歌を聴いているかのように心地よく、非常に癖になる楽曲に仕上がっています。
普通、ここまで同じニュアンスの曲調が続きまくると、飽きてしまうものなのですが、それを飽きさせないのは、ベースがはっきりしていて、その上でシンセサイザーの音が、全体を包み込み、心地よくさせてくれているからです。
また、飽きを感じさせない、Tempalayらしさが、聴き手を安心させてくれているとも言えますね。
『どうしよう』は、本当に癖になる中毒性を持った楽曲なので、ぜひ、一度、聴いてみてくださいね。
大東京万博
大東京万博は、2020年2月26日にリリースされたTempalayのニューシングル。
大東京万博というタイトルの名にふさわしく、二胡という中国の伝統的な擦弦楽器を組み込み、日本の雅楽のような印象をも与えるアジアンチックな楽曲に仕上がった1曲ですね。
ゆったりしたメロディにふんわりした空気感も演出しているところは、1stシングル『革命前夜』のノリにも似ていますが、コーラスの入れ方と二胡を用いることで、こうも変わってしまうのかと思えるほど、Tempalayの音楽スタイルをさらに進化させています。
特に聴きどころは、二胡がメインに入り込み、神秘的な音を奏でるサビパートなので、ぜひ、サビを中心に、大東京万博の魅力に触れてみてくださいね。
そなちね
そなちねは、Tempalayが2019年6月5日にリリースした3thフルアルバム『21世紀より愛をこめて』に収録された1曲。
映画『ソナチネ』をオマージュして作られたというだけあって、歌詞の世界観はかなりダークな印象を受け、サビに入るまでは、かなり癖の強い音楽という印象を受けますが、サビに入った途端、その考えが一変させられます。
ポップでキャッチーなメロディ進行となり、つかの間の幸福感が訪れたかのような爽やかな印象さえ伺えます。
ラップ・ヒップホップ・フュージョン・ソウルミュージックの影響を色濃く受けているTempalayの音楽としてはかなり異質な魅力を放つ楽曲なので、音楽の世界観を広げる上でも、ぜひ、一度聴いてみてくださいね。
最後に・・・
さて、今回は、ミクスチャー系ロックバンド『Tempalay』の魅力を、彼らの経歴(歴史)や各メンバーのプロフィール、オススメソングベスト3を交えながらご紹介いたしました。
ヴォーカル担当の小原綾斗さんをはじめ、かなりユニークなメンバーが集まり、様々な音楽の影響を受けているロックバンドだからこそ、ブラックミュージックのような中毒性の高い楽曲を手がけることが出来るのでしょうね。
『Tempalay』の音楽を聴くことで、音楽の世界がまた一つ広がっていきますので、ぜひ、皆さんも、一度、彼らの音楽に触れてみてくださいね。