あたらよ – 「10月無口な君を忘れる」が大ヒット!悲しみを食べて育つバンドとは…?

あたらよ – 「10月無口な君を忘れる」が大ヒット!悲しみを食べて育つバンドとは…?

2021年、彗星の如く現れた4人組バンド「あたらよ」

活動歴はたったの2年ほどというまだまだ若手のバンドです。

しかし、胸がギュッと苦しくなるような切ない楽曲が若者を中心に人気を博しており、今後は老若男女問わず大ブレイクの予感…!

そこでこの記事では、彼らには一体どのような人物なのか、メンバーやこれまでの経歴について解説していきます。

現在公開されている4曲についてもご紹介しますので、「あたらよ」を知らない方はぜひチェックしてみてください!

あたらよとは


メンバー

  • ひとみ/ボーカル、ギター
  • まーしー/ギター
  • たけお/ベース
  • たなぱい/ドラム

「あたらよ」は東京都を中心に活動する4人組バンド。

2019年結成とキャリアは浅いものの、楽曲制作のみならずアートワークや映像もセルフプロデュースする才能に溢れた若者達です。

そんな彼らのキャッチコピーは「悲しみをたべて育つバンド」

彼らの楽曲はどれも情緒的で切なく、わかりやすくいえばとてもセンチメンタル。

脆くて儚い感情とボーカル・ひとみの艶っぽく深みのある歌声が絶妙にマッチし、他にはないエモーショナルな世界観を作り上げています。

また、そこに加わるギター・まーしーの男性ボーカルも魅力的。

男女ツインボーカルだからこそ、男女問わず楽曲の世界観に没頭できるのではないでしょうか。

認知度アップのきっかけがTikTokであったことから現在は若者を中心に人気が高まっていますが、彼らの「聴かせる邦ロック」は大人の心にも響くはず。

ぜひ大人の皆さんも聴いてみてくださいね。

あたらよの由来

「あたらよ」の由来は、「可惜夜 (あたらよ)」という実際に存在する言葉。

「明けてしまうのが惜しいほど美しい夜」という意味を持っており、万葉集などに使われていた古い言葉なんだそう。

<玉くしげ 明けまく惜しき可惜夜を 衣手離れて ひとりかも寝む>という句で使われています。

ちなみに、この句は「明けていくのが惜しいほど美しい夜に、あなたと離れて1人で寝ないといけないのか」というやや寂しい内容。

バンド「あたらよ」の世界観とリンクしているような気がしますね。

あたらよのメンバー

ひとみ/ボーカル、ギター


「ひとみ」はボーカルとギターを務めるメンバー。楽曲の作詞作曲も担当してます。

あたらよを結成する前はシンガーソングライターとしてソロで活動したり、別のバンドに所属していたりした時期もあったそう。

最も影響を受けた音楽は「DREAMS COME TRUE」ですが、音楽を始めるきっかけになったのは「のぐちさん」というシンガーソングライターなんだとか。

自身のInstagramでは弾き語り動画を投稿しています。

まーしー/ギター


「まーしー」はあたらよのギター。

オフィシャルサイトでも「ギター」とだけ表記されていますが、ボーカルを務めることもあります。

ギターを本格的にはじめたきっかけは、「ELLEGARDEN」のギター・生形真一のパフォーマンスに感動したこと。

それまでも遊びでギターを演奏していたそうですが、これを機に本腰を入れ始めたそうです。

たけお/ベース


「たけお」はベースを務めるメンバー。

高校の時に軽音楽部に入ったことがきっかけで音楽を始めたそう。

もっとも影響を受けた楽曲は「UNION SQUARE GARDEN」の「シュガーソングとビターステップ」であるとインタビューで語っています。

たなぱい/ドラム


「たなぱい」はあたらよのドラム担当。

ボーカル・ひとみの歌詞が好きで、演奏中はボーカルを一番意識しているそう。

バンドに興味を持つきっかけになったのは「RADWIMPS」

「Snarky Puppy(スナーキー・パピー)」というインストゥルメンタルバンドにも影響を受けており、彼らの音楽がきっかけで演奏スタイルに変化が出たと語っています。

あたらよの経歴


たった2年で大ブレイクを果たした彼らにはどのような経歴があるのでしょうか。
結成から現在にいたるまでをまとめます。

結成

「あたらよ」が結成したのは、2019年のこと。

メンバー全員が同じ音楽の専門学校に通っていたことがきっかけで結成されました。

それまではメンバーそれぞれが別の活動をしていましたが、ある日ボーカル・ひとみの歌声にドラム・たなぱいとギター・まーしーが深く感動。

すぐにひとみに声をかけ、ふたりの熱意に心打たれたひとみもバンド結成を快諾。

その後1ヶ月ほどベースを探し、「シンプルながらもしっかりとした主張がある」というポイントからたけおを選び、現在の4人が揃いました。

MEMO

たなぱいとまーしーが感動したのは、ひとみがSNSにアップしていた「10月無口な君を忘れる」の弾き語り動画。
当時、居酒屋で飲んでいたそうですが、すぐに店を出てひとみに電話をかけたそうです。

結成後は、学内のオーディションのために「10月無口な君を忘れる」の制作に尽力。

オーディションではいい評価をもらったものの、新型コロナウイルスの流行により思うように活動ができなくなってしまいます。

そして十分な活動ができないまま、メンバーは専門学校を卒業。

ボーカル・ひとみは就職するなど、ほぼ活動ができない状態になってしまうのでした。

MV制作〜大ブレイク

新型コロナウイルスの影響で活動ができないなか、ある日ひとみが「10月無口な君を忘れる」のMVの撮影を提案。

ひとみが自分の楽曲にリンクすると感じた監督・サカグチヤマトのもと、ドラマ仕立てのMVを完成させます。

そして2020年11月、同MVをYouTubeに投稿すると瞬く間に大ヒット。

TikTokなどSNSでも話題を呼び、公開から1年も経たないうちに再生回数は2400万回を突破しました。(2021年9月現在)

翌2021年3月には、「10月無口な君を忘れる」をついに配信リリース。

するとTikTokの人気急上昇チャートとLINE MUSICのデイリーチャートで1位を記録、Spotifyの急上昇チャートでは2位を記録。

勢いに乗った彼らは4月に2ndシングル「晴るる」をリリースすると、2ヶ月後の6月には3rdシングル「8.8」を、さらに8月には4thシングル「夏霞」をリリース。

さらにYouTubeの人気チャンネル「THE FIRST TAKE」にも出演を果たすなど、現在大ブレイクを果たしています。

あわせて読みたい!

あたらよの人気曲

2021年9月現在、あたらよがリリースしている楽曲は全部で4曲。
せっかくなのですべてご紹介します!

10月無口な君を忘れる


「10月無口な君を忘れる」は、2021年3月にリリースされた1stシングル。

もともとはボーカル・ひとみが弾き語りで歌っていた楽曲でしたが、あたらよ結成を機にバンドアレンジされました。

学内のオーディションに出すことを目的として徐々に磨きをかけた結果、同曲は全国的に大ヒット。

配信リリースする前からSNSなどで話題になり、2021年5月にはSpotifyの日本バイラルチャートで1位を獲得しました。

そんな同曲では、恋人との別れを迎えた人物の悲しい心情が歌われています。

<ごめんねが痛いのは/さよならが辛いのは/全部君のせいだ>というフレーズには、どれほど相手のことが好きであったかがにじみ出ていますね。

また、<おはよ/朝だよ/朝っていうかもう昼だけど>というセリフから楽曲が始まるのも注目のポイント。

まるでドラマのようでありながらリアルなセリフに、思わず胸が苦しくなってしまいます。

晴るる


「晴るる」は2021年4月にリリースした、あたらよの2ndシングル。

心地よいギターソロから始まる穏やかな一曲です。

しかし、内容はあたらよらしくやや切なめ。

恋人なのか友達なのかはわかりませんが、「君」の気持ちがわからなくなってしまったこと、それをどうすることもできない自分の無力さを嘆く気持ちが歌われています。

とはいえサウンドには温かみがあり、歌詞もそこまで悲観的ではないので、どこか吹っ切れている感じや主人公が抱く希望を感じることもできます。

また、「晴るる」というタイトル通り楽曲では雨が止み空が晴れる様子も歌われていますが、リリースされた時期や楽曲の内容が「春」にちなんでいるのも注目。

「晴るる」には「春」という意味も込められているのかなぁなんて深読みしたくなってしまう一曲です。

8.8


「8.8」は、あたらよが2021年6月にリリースした3rdシングル。

タイトルを見た瞬間「どうせ記念日でしょ」と思った人も多いかもしれませんが、実はこの「8.8」は部屋の広さ。

冒頭で<8.8畳の部屋/暗い部屋の中で/ただあなたの帰りを待つ>と歌われています。

想像の斜め上をいく発想に驚きますね。

そして8.8畳という1人暮らしの部屋によくありそうな広さがなんともリアルです。

2人でいるには狭いけれど、1人でいるにはやや持て余す広さの部屋。

そこで去ってしまった彼を1人で想う…そんな内容の楽曲です。

シチュエーションを理解した上で<贅沢は言わない/何気ない会話/笑いあっていた/あの日に戻りたい>という歌詞を聴くと、とても切なくなります。

深く共感してしまう…なんて方も多い一曲ではないでしょうか。

夏霞


「夏霞」は、2021年8月にリリースされたあたらよの4thシングル。

楽曲の序盤からギター・まーしーのパートが入っていたり、後半ではメインがまーしー、ひとみがコーラスに入るパートがあったりと、男女ツインボーカルの良さが生かされた一曲です。

そんな同曲で歌われているのは、夏のとある日のセンチメンタル。

夏空や夏の風に触れた瞬間、昔の恋人との夏の思い出が蘇り、「今ならうまくやれるはず」と後悔する気持ちが歌われています。

もしかしたらみなさんにも、恋人と別れて時間が経ち、冷静になったところでようやく相手の気持ちが分かったなんて経験があるかもしれませんね。

<あの夜君が僕に零した/痛みの意味も今なら分かる/気がするんだ>というフレーズに、思わず「うんうん」と頷いてしまう人も多いのでは?

特にセンチメンタルになりがちな夏の夕方や夜によく会う一曲ですので、ぜひ聴いてみてくださいね。

あたらよのまとめ

活動歴は約2年、リリースした楽曲はたった4曲。

それにもかかわらず、邦楽ロック界にこれだけのインパクトを与えた「あたらよ」は、今後さらに活躍することでしょう。

なかなかライブや音楽フェスが開催できないご時世ですが、イベントが解禁される日が楽しみですね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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