目次
kiki vivi lilyの楽曲 Part.2
Blue in Green
SUKISHAとのコラボアルバム『Over the Rainbow』に収録。ハウス/R&Bの軽快かつスロウなグルーヴに甘いヴォーカルが重なり、新旧シティポップいずれの要素も感じられる名曲です。ネオンが輝く青い夜をサウンド、歌唱によって情景としてはっきりと浮かばせる表現力はSUKISHAとkiki vivi lilyのコラボレーションだからこそできたと言うべき完成度です。
雨音のSEや多彩な展開も楽曲に彩りを添え、聴く度に新しい発見があるような、繰り返し聴いてさらに楽しめる楽曲です。
夜のドライブにもぴったり。
Lazy
2ndフルアルバム『Tasty』に収録。
シンプルかつきらびやかなアレンジに、スウィートな歌声とメロディラインがどこかメロウな雰囲気を漂わせる楽曲。本楽曲のレコーディングメンバーをそのままツアーメンバーに採用したほどの息の合ったチームによってkiki vivi lily自身の魅力が存分に引き出されているのが分かります。
ポップな盛り付けをしすぎず、楽曲そのものの良さを引き出すことに注力したというアルバム制作によってソングライティングのセンスが際立ち、日常のどんなシーンにも寄り添うような普遍的なポップスとなっています。
39 Minutes
2枚目となるEP『Blossom』に収録。同EPの先行シングルとしてもリリースされました。
セッションのようなかたちで練り上げたという本楽曲。軽快なビートとR&Bを感じさせるメロディに、独特の言語センスで並べられる歌詞も非常に魅力的な一曲です。
30分でも1時間でもない、キリの悪い39分という時間を恋のもどかしさになぞらえて歌われています。
印象的なのは
kiki viviのアルバムひと回りでリカバリー
の一節。楽曲の収録時間が約39分であることからアルバム『vivid』のことを指していると思われます。
自身の作品を歌詞に盛り込むセンスが、肩の力を抜いて楽しんで音楽に向き合っていることを表しているようでファンとしてもニヤリなポイントです。
おわりに
今回はkiki vivi lilyのルーツや楽曲から魅力を紹介させていただきました。
多様な音楽的ルーツによって形成されたカラフルなメロディセンスに独特のワードセンス、透き通るような歌声が絶妙に絡み合い、彼女特有の「どんな時も寄り添ってくれるポップス」がとても魅力的なアーティストです。
作品を追うごとにスケールを増し、しかし音楽的にはありのままを大事にしているというkiki vivi lily。今後の活動にも目が離せません。