藤井風 -「LOVE ALL SERVE ALL」|待望の2ndアルバム徹底解説!

藤井風 -「LOVE ALL SERVE ALL」|待望の2ndアルバム徹底解説!

ロンリーラプソディ

「ラプソディの意味もよく知らなかった」という藤井。

しかし、セルフライナーノーツの中で「メロディがマイペースに、自由に、漂うように進んでいくから、このタイトルは間違いではなかった」と話しているように、そのメロディは「ラプソディ」(狂詩曲=自由な形式で民族的・叙事的な内容を表現した曲)というタイトルにぴったりのものでした。

自在に展開していくメロディや、それに伴って様々な表情を見せるアンサンブルなど、ぜひ細かい部分まで注目して、好きなフレーズを探しながら聴いてほしい1曲です。

それでは、

「映画のサウンドトラックのような曲が作りたかった」、そして同時に、アルバムの中で「”青春病”の前に一度締めくくりとなる曲を入れたかった」。この2つを両立させるものとしてできたという楽曲。

「寒い夜に降りてきた」とも話しており、その空気感を写し取ったような、静かで凛とした曲となっています。

藤井の期待通り、このアルバムの中で一度ピリオドを打ち、次の”青春病”へと繋ぐ役割を担う重要な曲です。

“青春病”

タイトルの”青春病”は、セルフライナーノーツとして藤井が語っているように「乗り越えたと思ったのに、またかかってしまう」もの。

藻掻いたり、諦めきれなかったり、夢みたり、儚さを覚えたり、もう卒業したと思っていた感情がまた戻ってきたり、誰にも起こりうる「青春の病」をまさに描き出している1曲。

藤井自身が「大好きだから、思い入れが強いから」こそ、アルバムの中での置き場所に慎重になり、その上でやはり「終われない映画のように、アルバムの終盤で藻掻いていてほしいと思った」というのも納得の名曲です。

旅路

1stアルバムの最後の曲が「帰ろう」だったのに対し、今回アルバムを締めくくるのは「旅路」

一見すると対照的なタイトルの2曲ですが、人生を旅にたとえて、最後にはあるところに帰ってくるものだとするならば、同じことを歌っていると言えるのかもしれません。

アルバムのエンディングに相応しく、一篇の物語を閉じながら、続きを予感させるような1曲となっています。

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まとめ

藤井風の2ndアルバム『LOVE ALL SERVE ALL』について解説してきました。

1stアルバムからさらに進化、そして深化した藤井の楽曲の魅力を感じていただけたでしょうか。

今回ご紹介したポイントに留まらず、色彩豊かな音像や、様々に解釈できる歌詞、楽曲に現れた人生観など、まだまだ掘り下げることのできる作品です。

ぜひその魅力をご自身の耳で確かめてみてくださいね。

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