羽生まゐご 殿堂入り曲多数を誇る人気ボカロPを徹底解説

羽生まゐご 殿堂入り曲多数を誇る人気ボカロPを徹底解説

雅な和風の要素と清新なエレクトロサウンドを組み合わせた楽曲で注目を集めている羽生まゐご

2025年には活動開始から10年という節目を迎える人気ボカロPの魅力を、代表曲とともにじっくり解説していきます。

羽生まゐごとは?

疲れている時に心にすっと染みこむような和を基調としたメロディーと、せつなくて優しい歌詞を組み合わせ、明確な世界観を伴った曲づくりにこだわっているボカロP・羽生まゐご。

虚無感のようなネガティブな言葉にも温かみを与える独特のセンスを持ち、初音ミクやv flowerを用いて多数のオリジナル曲を手掛けているほか、DAOKOやりりあ。など気鋭のアーティストに素敵な楽曲を提供しています。

また、作曲や作詞の分野で優れたセンスを発揮するだけでなく、様々なアーティストの楽曲の編曲を任された場合でも、唯一無二のセンスを遺憾なく発揮して高い評価を獲得。その勢いはとどまるところを知りません。

これまで「阿吽のビーツ」「懺悔参り」「ハレハレヤ」など、魅力的な曲を数多く生み出してきた羽生まゐごの経歴を詳しく見ていきましょう。

気になる羽生まゐごの経歴は?

オリジナル曲「ゆれる」でデビュー!

2015年11月、オリジナル曲の「ゆれる」をニコニコ動画に投稿し、ボカロPとしてデビューを果たします。

ニコニコ動画にはユニークなタグを付ける機能があり、この曲の場合は寝る前に聴きたくなるということで「VOCALOIDおふとん入り」というタグが付けられたことも、ファンの間では知られています。

このタグに偽りはなく、まさに心地よい眠気を誘うヒーリングミュージックのような側面があり、それに加えて、のちに投稿される羽生まゐごのオリジナル曲に共通する和風の音作りにこだわったエレクトロニックな曲調についても、デビュー曲の段階ですでに片鱗がうかがえます。

「阿吽のビーツ」で初の殿堂入りを達成!

ボカロP・羽生まゐごにとって大きな転機となったのは、2017年8月に投稿された12作目のオリジナル曲である「阿吽のビーツ」です。この曲で自身初の殿堂入りを達成し、ボカロファンの間で名前が知れ渡ることとなります。

楽曲の詳細は後ほど解説しますが、和楽器で構成された美しい旋律やどこか切ない歌詞が魅力的で、性別や年齢を問わず多くのリスナーを獲得しています。

初のアルバムをリリース!

2018年10月には、maigo recordsから、初の全国流通盤である1stフルアルバム「浮世巡り」をリリース。「懺悔参り」や「ハレハレヤ」、さらにはニコニコ動画で自身初の殿堂入りを達成した「阿吽のビーツ」など全13曲が収録され、羽生まゐごの魅力を一望できる珠玉のアルバムです。

浮世絵を彷彿とさせる雅なジャケットイラストにも羽生まゐごらしさが詰まっており、それぞれの楽曲が持つ世界観について様々な感情が呼び起こされます。

DAOKOに楽曲を提供

幅広い活躍を見せるアーティスト・DAOKOの 3rdアルバム「私的旅行」に収録されている楽曲「蝶々になって」の作曲と編曲を担当。作曲についてはDAOKOと共同で行い、和を基調とした静謐なメロディーに仕上げています。

2ndアルバムをリリース!

2019年12月にはmaigo recordsから2ndフルアルバム「魔性のカマトト」をリリースしました。

商品の形態は初回限定盤と通常盤の2つで、前者には11曲が収録されたCDのほか、アルバムのタイトルにもなっている「魔性のカマトト」というある男の物語が描かれた短編小説と、羽生まゐごの過去作品のMusic Videoを収録したDVDが付属。さらに三方背スリーブケースを使用した期間限定の特別仕様となっています。

独特な世界観を持つ羽生まゐごの作品は、ファンの創造力を刺激する小説との親和性が非常に高く、女性ボーカリストの猫屋敷が「語り手」として物語に彩りを添え、魅力を昇華させました。

「VIA」に所属することを発表

2021年3月、それまで所属していたmaigo recordsからトイズファクトリー内の音楽レーベル「VIA」に移籍することを発表した羽生まゐご。移籍後の5月14日には、シンガーソングライターのりりあ。とタッグを組み、配信限定シングルとして「オノマトペ 」feat. りりあ。をリリースします。

浮遊感や気だるさのなかに雅な魅力を詰め込んだメロディーは、静謐でありながら時おり艶めかしいりりあ。の歌声との相性が非常によく、リリース当初から高い評価を得ました。

羽生まゐごの魅力とは?

音楽を生業としていた親や、BUMP OF CHICKENの影響を受けて音楽家としての道を歩み始めたという羽生まゐごは、作曲に際して民族楽器を使用し、和のイメージを大切にした雅な音楽をエレクトロニックなサウンドで表現することを得意としています。

伝統的な音楽の良さをぎゅっと凝縮し、そこから新しいものを生み出す羽生まゐごの技術は見事です。雅なメロディーを繰り返し聴けば聴くほど心地よく耳と心に馴染み、さらにストーリー性の高い歌詞が心を優しく揺さぶり、活動開始から今日まで多数のファンを獲得してきました。

デビュー当初から、音声合成ソフトウェアとして初音ミクやv flowerを巧みに使いこなしていましたが、近年ではDAOKOやりりあ。など様々なアーティストとタッグを組み、ジャポニズムやメルヘンなどといった言葉で形容される独特な世界観を見事に表現しています。

単に幻想的で優しいだけでなく、メロディーや歌詞にわずかな憂いが溶け込んでいることも、羽生まゐごが得意とする音楽制作の傾向です。

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