唯一無二としか表現し得ない独特なセンスを武器に、2019年の活動開始以来、ボカロPとしてのキャリアを着実に積み上げているサツキ。
大ブレイクのきっかけになった名曲「メズマライザー」をはじめ、ファンの心をぎゅっとつかんで離さない魅力的な楽曲をピックアップし、様々な角度からじっくり解説していきます。
目次
サツキとは?
【New Song】
『メズマライザー / 初音ミク・重音テトSV』Music:サツキ
Movie:channel【@_CASTSTATION 】Niconico:https://t.co/dRTUcP8nKh
YouTube:https://t.co/pUKxE0aBWv#vocaloPost pic.twitter.com/YRcC0gONVU— サツキ (@32ki_May) April 27, 2024
2019年に活動を開始して以来、楽曲の歌詞、あるいはメロディーともにオリジナリティーを追求し続け、唯一無二の世界観を確立しているボカロP・サツキ。
暗いモノトーンをイメージさせる旋律からビビッドな極彩色の旋律まで自由自在にサウンドメイクし、ノリの良さと不穏なメッセージを含んだ歌詞を楽曲によって巧みに使い分け、若い世代を中心に多くのファンを楽しませてきた俊英です。
五線譜に音符を並べていくのがひたすら大変だったであろうとうかがわせる、複雑怪奇なメロディーと難解な歌詞のハーモニーは絶妙で、だからこそ中毒性が高いといえるかもしれません。
気になるサツキの経歴は?
ニコニコ動画に「ニルヴァーナ」を投稿し、ボカロPとしてデビュー!
ボカロP・サツキは2019年5月に「ニルヴァーナ」を投稿し、ボカロPとしてデビューを飾りました。やや前衛的かつ芸術的といえるようなメロディーと歌詞で注目を集めて、その後も少しずつ実績を積み重ねて行くことになります。
デビューアルバム「Circus‘s Detail」をリリース
2024年4月27日と28日の2日間にわたって開催された「ニコニコ超会議2024 クリエイタークロス」において、クリエイター向けの活動ブース「GaL&サツキ」を設置し、同ブース内で、サツキの魂が詰まった記念すべきデビューアルバム「Circus‘s Detail」をリリースしました。
このアルバムには、第16回プロセカNEXTに投稿し、見事採用された「CIRCUS PANIC!!!」のほか、ボカロP・サツキの名前を国内のみならず世界にとどろかせたメガヒットナンバー「メズマライザー」も収録されています。
なおこのアルバムは、イベントが終了した現在、サツキの展開しているBOOTHで購入できます。
「メズマライザー」のMVの再生回数が1000万回を突破
記念すべきデビューアルバムにも収録された「メズマライザー」は、タイトルの通りに世界中の人々を魅了し、初公開から間もない2024年5月11日になんと1000万回を突破。これまで自分が積み重ねてきたものを総動員し、クリエイターとしての型を破るために、あえて型にはまってみることも考えたというこの楽曲は、結果としてサツキ本人ですらまったく予想していなかった大きな反響を得ることになりました。
サツキの魅力とは?
型にはまらない楽曲の歌詞と構成
大ブレイクのきっかけになった「メズマライザー」はもちろんのこと、第16回プロセカNEXTに応募し、見事に採用された「CIRCUS PANIC!!!」など、サツキが手掛ける楽曲には、前触れのないテンポやリズムの変化、あるいは聴く者の予想を良い意味で裏切る意外性のあるメロディーの構成など、なかなか真似できないオリジナリティーが随所に詰め込まれています。
また、楽曲の歌詞についても、メロディーがポップであるにもかかわらず歌詞には、「逃避」や「狂気」、さらには「ままならない現実への反抗」などやや不穏なワードがちりばめられているケースが珍しくなく、難解な部分も含めて考察のしがいがあることも重要な魅力です。
国内にとどまらず海外のファンも、謎が謎を呼ぶような楽曲について考察を繰り広げ、その熱量はとどまるところを知りません。
クリエイターとしての飽くなき探究心
楽曲制作の方向性について、アップテンポかつ高音域の旋律を巧みに組み立てる傾向が見られるサツキですが、様々なボカロPや作曲家からインスパイアされるだけにとどまらず、既存の型にはまらない、オリジナリティーあふれるメロディーの構成にこだわっていることも魅力の1つです。
2024年4月にリリースされた記念すべきデビューアルバムの「Circus‘s Detail」に収録された「メズマライザー」は、ボカロPとしてのサツキの知名度を一気に高めるきっかけになりました。
この楽曲がもたらした大きな反響について、サツキ自身は「何百倍、何千倍以上の反響」と語っており、ありがたさを実感する一方で、日々、戦々恐々とする気持ちも少なからずあるようです。
今の自分にできる最大限の力で音楽を制作したいと思いながらも、「メズマライザー」で大バズりを狙ったわけではないという趣旨のコメントもしており、クリエイターとしての成功に慢心することなく、楽曲制作という作業に対して真摯に、あるいは謙虚に向き合っていることがうかがえます。
楽曲を構成する楽器を工夫したり、聴き手の予想を裏切るメロディーを組み立てたりと新しいことにも精力的にチャレンジし、もっと良い音楽を多くの人に届けたいという飽くなき探究心を燃やしています。これこそが、ボカロP・サツキを支える大きなモチベーションの1つといえるでしょう。