n-buna – ヨルシカの作曲家は人気ボカロP!?|ボカロP時代の楽曲の魅力を解説!

n-buna – ヨルシカの作曲家は人気ボカロP!?|ボカロP時代の楽曲の魅力を解説!

大人気バンドヨルシカの作詞、作曲、編曲を担うコンポーザー兼ギタリストとして活躍中のn-buna(ナブナ)。

今でこそヨルシカのコンポーザーと紹介されることの多いn-bunaですが、元々はボカロPとして活動しており、時代を作ったボカロPの一人と言われています。

ここ数年はヨルシカの活動に力を入れていてボカロ曲の投稿は途絶えているものの、n-bunaの作ったボカロ曲は未だ根強い人気があり、新曲を望む声も多いです。

そこで、今回はn-bunaのボカロPとしての一面に焦点を当てて、彼のプロフィールや経歴と魅力、おすすめ曲をご紹介していきます!

n-bunaとは?

n-bunaのプロフィール

  • 名前:n-buna(ナブナ)
  • 性別:男
  • 誕生日:1995年8月17日
  • 出身地:岐阜県
  • 使用ボカロ:初音ミク、GUMI、miki

2012年にニコニコ動画に楽曲を初投稿し、活動を開始したn-buna。

2014~15年頃のボカロシーンを代表するボカロPと言われています。

n-bunaは、先入観で曲を聴いてほしくないという理由からあまりプロフィールは公開せず、顔出しもしていません。

年齢は、26歳(2022年2月現在)ですが、2018年までは年齢も明かしていませんでした。

たしかに、初投稿が16歳と若く、年齢を公開していたら「天才高校生ボカロP」ともてはやされていたと予想できるので、秘密にしておいたのは正解だったかもしれませんね。

n-bunaの経歴

n-bunaが音楽を始めたのは中学生の頃。家族の影響で、エレキギターを始めました。

その後、母親からもらったノートパソコンを使ってDTMにのめり込むようになります。

そしてその数か月後、早くもニコニコ動画に自身の曲を初投稿します。これが、2012年の「アリストラスト」。n-bunaが16歳のときの楽曲です。

ここから約1年間は月に1曲というハイペースで楽曲を投稿し、知名度を伸ばしていきます。

2013年には、「透明エレジー」が大ヒット。ニコニコ動画のVOCALOIDカテゴリでデイリー総合ランキング1位を獲得しました。

2014年には同人アルバム「カーテンコールが止む前に」を発売。

この頃にはn-bunaの人気も高まり、ニコニコ動画で100万再生越えの曲を次々と生み出していきました。

人気絶頂の中、2015年にはメジャー1stアルバム「花と水飴、最終電車」を、続いて2016年には2ndアルバム「月を歩いている」を発売します。

そして、2017年にボーカルsuisと共にヨルシカを結成。

2018年の「ヨヒラ」の投稿を最後に、ボカロ曲の投稿は途絶えています。

本人は、ボカロを引退するとは明言していません。今後ボカロの新曲を出すかどうかは分かりませんが、またどこかのタイミングでボカロ曲を発表してくれると良いですね。

n-bunaの魅力

文学的な歌詞

n-bunaの歌詞といえば、その文学性が特徴。

鮮やかな情景描写と繊細な心理描写は、まるで小説を読んでいるかのようです。

特に定評があるのが、夏の描写。情景から曲を作るタイプだというn-bunaは、自身の故郷のような、田舎の夏の風景をイメージした曲を数多く作曲しています。

「夏の終わりの一日」をテーマにしたアルバム「花と水飴、最終電車」の楽曲は、どれも夏を描いたもの。懐かしい夏の一日へと連れて行ってくれる名盤です。

また、n-bunaは文学に造詣が深く、「始発とカフカ」ではフランツ・カフカの小説「変身」をモチーフにするなど、楽曲のテーマ自体が文学作品と関連しているものも見られます。


主人公が毒虫になってしまう小説「変身」をもとにした切ない歌詞を、明るくゆったりしたメロディ―に乗せて歌う楽曲です。

小説以外でも、「月を歩いている」という、童話をテーマにしたアルバムがあります。白雪姫やシンデレラなどの童話をモチーフに、風情のある独自の世界観を築いた作品です。

爽やかなサウンド

n-bunaの楽曲の多くを占めるのは、爽やかなギターサウンド。初期には電子音を用いた曲もありましたが、大体の曲がバンドアレンジで、歪んだエレキギターがとても気持ち良いです。

また、曲によってはピアノやストリングスなどが加わるのがとても情緒的で、楽曲の情景や物語性を感じさせてくれます。

特に後期にはこの傾向がよく表れていて、アルバム「月を歩いている」では、前作でできなかったピアノなどの楽器を上手く取り入れられたとのこと。

ヨルシカにも繋がっていく、このエモーショナルなサウンドは、曲の世界観を支えるのに必要不可欠な、n-bunaの魅力と言えるでしょう。

ボーカロイドの歌声

n-bunaとヨルシカの最大の違いは、言わずもがなですが、ボカロが歌うか、人が歌うかの違いです。

ボカロPのn-bunaとしての楽曲を特徴付ける、初音ミクを始めとするボカロの歌声は、調声が上手いことでも評判。

特に、震えるような感情の表現が繊細で、胸を打つものがあります。

その儚さや切なさは、無機質なボカロの声だからこそのもの。n-bunaのボカロ曲でしか伝えられない繊細な感情も、n-bunaの曲の魅力のひとつでしょう。

n-bunaのおすすめ曲

ウミユリ海底譚


n-bunaの代表曲のひとつである「ウミユリ海底譚」。YouTubeでは1300万回再生、ニコニコ動画では800万再生を越えています。

明るくかわいい雰囲気の曲調でありながら、歌詞とMVからは心苦しさが感じられる楽曲です。

手書き感のある素朴なイラストのMVでは、女の子が空から落ち、海底へと沈んでいきます。

思いつめた女の子のSOSを描いた本作。自殺する曲であるとかそうでないとか、いろいろな解釈がされている歌詞なので、考察してみてくださいね。

透明エレジー


GUMI歌唱の楽曲。ニコニコ動画のVOCALOIDカテゴリ総合デイリーランキング1位を獲得した人気曲です。

この曲で描かれているのは、自殺してしまった「君」を救えなかった「僕」の激しい後悔の念。ぐちゃぐちゃとした気持ちを吐き出すGUMIの泣きそうな歌声から、苦しさが伝わってくる曲です。

不安定な響きやメロディ―が特徴的な本作は、その後のn-bunaの曲の印象とは少し違うようにも感じられます。2013年、当時のn-bunaだったからこそ生み出せた楽曲なのでしょう。

夜明けと蛍


初音ミクが儚く歌うロックバラード。n-bunaの代表曲の一つで、YouTubeでは1200万再生を越えています。

ギターが四分音符を刻むシンプルな伴奏に、薄明りの中でぽつんと響いているような初音ミクの声がよく映える、趣のある曲です。

また、初音ミクが歌うオリジナルバージョン以外にも、n-buna本人によるセルフカバーも人気で、YouTubeでの再生回数は2500万回越え。n-bunaの優しい歌声が心に沁みるアコースティックアレンジになっています。

メリュー

2015年に投稿された「メリュー」。ボカロ低迷期と言われている中でミリオンを達成し、当時のボカロを支えたとされる名曲です。

本作のモチーフは灯籠流し。灯籠流しとは、死者を弔って灯籠を川や海に流す行事のことで、この曲の歌詞でも「君」が死んでしまって辛い気持ちが歌われています。

言葉の端々にどうしようもない感情がにじみ出ている初音ミクの歌声に、胸が痛くなる一曲です。

また、ファンの間では「ウミユリ海底譚」のアンサーソングではないかという考察も。併せて聴いてみてくださいね。

花降らし


はらはらと舞う桜の花びらと、その下で踊る少女が目に浮かぶ、美しい楽曲です。

童話がコンセプトのアルバム「月を歩いている」に収録されているこの曲は、「赤い靴」というアンデルセン童話をモチーフにしています。

原作を読むとさらに歌詞が楽しめる楽曲なので、ぜひ読んでみてください。

ニコニコ動画をチェック!

普段はYouTubeで動画を見るという方も多いかと思います。

しかし、n-bunaのYouTubeチャンネルに上がっているのは、特に人気の楽曲のみ。

ニコニコ動画にはもっと多くの動画が投稿されているので、もしn-bunaにハマったらニコニコ動画もチェックしてみてください。

また、n-bunaははっきりとしたコンセプトを持ってアルバムを制作しているので、アルバム単位で聴いてみるのも、世界観にどっぷり浸かれておすすめですよ。

最新情報

chilldspot|n-bunaが楽曲プロデュースの新曲「your trip」|配信リリース&MVの公開決定!

chilldspotの新曲「your trip」が、3月16日に配信リリースされます!

同曲は、3月30日にリリースされる2nd EP「around dusk」のリード曲で、ボーカル比喩根が敬愛するというn-bunaがプロデュースを担当しています。

また、ミュージック・ビデオも3月16日21時に公開が予定されていますので、是非チャックしてみてください!

クリープハイプ|n-bunaがリアレンジ手掛けた「ex ダーリン」バンドVer.をメジャー10周年記念日にリリース!

クリープハイプが、メジャーデビュー10周年記念日となる4月18日「ex ダーリン」を配信リリースすることが発表されました。

同曲は、1stアルバム「死ぬまで一生愛されてると思ってたよ」の初回限定盤、ボーナストラックに収録されている楽曲で、今回はヨルシカn-bunaがリアレンジを手掛けています。

まとめ

ボカロPとしてのn-bunaについて紹介していきました。

ヨルシカで今大人気のn-bunaは、ボカロPとしても数多くの名曲を生み出した人気ボカロPでした。

ヨルシカを好きな人なら、きっとn-bunaのボカロ曲にも心を揺さぶられるはず。n-bunaのボカロが歌う情緒たっぷりの世界を、堪能してみてくださいね!

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