デジタルサウンドをどう組み立てたら「エモく」なるかを考え抜いた作曲手法や、独特のリリックが持ち味の大漠波新。
「大漠波新と書いて、なんて読むの?」「どんな曲でブレイクしたの?」など気になるポイントに注目しながら、ボカロ愛に満ちた俊英の魅力やおすすめの曲などを解説していきます。
目次
大漠波新とは?
のだ / ずんだもん・初音ミク・重音テト
YouTube1000万再生到達しました
改めてたくさん聴いてくれてありがとうございます
これからも3人をあいしてあげてください🩵💚❤️ pic.twitter.com/ffrq2B9pzL
— 大漠波新 (@Daibakuhasin) July 5, 2024
音楽制作をはじめ、様々な分野で活用されているボカロの立場から、人間に対して切実なメッセージを送るという斬新な発想を取り入れた「のだ」をはじめ、「エモさ」を前面に出したデジタルサウンドでブレイクしているボカロP・大漠波新(だいばくはしん)。
10代の頃からヒップホップやボカロ系の曲に興味を持ち、徐々に、音楽を聴くだけの立場から自分も制作を行う立場へと移行してきた過程には、音楽というジャンルでしか表現できない感動を届けたいという思いがありました。
彼がDAWを用いて作曲を始めたのが2020年のこと。まずはヒップホップのビートメイクからチャレンジして、徐々にボカロ曲の作曲へと移っていきました。
気になる大漠波新の経歴は?
「氷点下ノ世界」にてボカロPデビュー。
2021年1月、初のオリジナル曲である「氷点下ノ世界」をYouTubeとニコニコ動画に投稿してボカロPとしてデビュー。後に彼が注目を集めるきっかけになる「エモさ」にこだわったデジタルサウンドについては、デビュー曲の時点ですでにセンスの片鱗がうかがえます。
のちにスマッシュヒットを記録する「のだ」とはひと味違う魅力があり、サビに入る前のAメロのテンポがゆったりしているため、繊細な心理描写がいっそう印象に残ります。
ボカロPグループGaLを結成
2022年8月3日、ボカロPの匿名ゲルマと大漠波新が中心になって、若手ボカロPが集うサークル・GaLを結成。
GaLは正式なサークル名のGamble Loomを縮めたもので、ニコニコ動画の公式アカウントとYouTubeの公式チャンネルも存在します。
サークル名義でのイベント参加実績もあり、過去には、幕張メッセで開催された「超ボカニコ2023 supported by 東武トップツアーズ」および「超ボカニコ2024 supported by 東武トップツアーズ」にも名前を連ねています。
後者においては、「メズマライザー」でブレイクしたボカロPのサツキと連名で、「ニコニコ超会議2024 クリエイタークロス」のクリエイター向けの活動ブース「GaL&サツキ」を設置し、同ブース内で、大ブレイクした曲をモチーフにした「のだアクキー」および、大漠波新にとって記念すべき1st EP「LIFE」を販売しました。
「ニコニコ超会議2023」内のイベントでDJとして出演
2023年4月29日と30日の2日間にわたって、幕張メッセで開催された「ニコニコ超会議2023」。
このイベント内で企画されたボカロ曲オンリーの音楽ステージである「超ボカニコ2023 Supported by 東武トップツアーズ」に、GaLのメンバーとして出演し、DJを任されました。
なお、翌年に開催された「超ボカニコ2024 supported by 東武トップツアーズ」にも同様に、GaLのメンバーとして出演を果たしています。
1st EP「LIFE」リリース!
2023年11月19日には、大漠波新にとって記念すべき1st EP「LIFE」がリリース。さらに同月22日には、大漠波新のBOOTHでも販売が開始されました。(2024年10月時点では在庫なし)
ニコニコ動画で殿堂入りを果たした「TOKYO CITY」や「大神」のほか、「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」に実装されている人気曲「あいのうた」など珠玉の8曲を収録した1枚は、初めて大漠波新の音楽に触れる方にもおすすめです。
大漠波新の魅力とは?
ヒップホップから影響を受けたおしゃれなビートメイクと、曲によってはノイズも巧みに活用する優れたメロディーセンスに、大漠波新の魅力があります。
その2つに独特なワードセンスと深いボカロ愛が加わり、現在はもちろん何年も先の未来へつながる素敵な曲を数多く生み出しています。
オリジナル曲の制作に用いられる機会がやや少ないずんだもんを含めた3種類の音声合成ソフトを巧みに使い分け、ボカロの進化や文化の発展を俯瞰できる曲に仕上げた「のだ」はもちろん、あるときには深く考えさせられ、またあるときには優しく背中を押してくれるような、ポップでエモいエレクトリックサウンドを紡ぎ出し、多くの人の心を満たしています。
ボカロPグループGaLとは?
2022年8月3日、ボカロPの匿名ゲルマと大漠波新が中心になって、若手ボカロPが集うサークル・GaLを結成します。
GaLは正式なサークル名のGamble Loomを縮めたもので、GaLの公式YouTubeチャンネルを確認すると、ボカロPとして自身のチャンネルを所有しているメンバーは13人。(2024年10月現在)
「人類みなGaL」というキャッチコピーを掲げて、作風も年齢も異なるメンバーが、共通のノリを大切にして様々なコンテンツを制作しています。
・匿名ゲルマ
・大漠波新
・A4。 / Tadano Kaede
・miru
・キツネリ
・⌘ハイノミ / ⌘HYNOME
・Yamaji
・Mizore
・RED
・ヒロモト ヒライシン
・logico
・ハグミー
・Füga-Füca
1st EP「LIFE」について
2023年11月19日にリリースされた大漠波新の1st EP「LIFE」。2024年10月時点で、大漠波新のBOOTHでは在庫切れですが、レコチョクなどのダウンロードストアではデジタル版を購入できます。
記念すべき1枚には、裏打ちのリズムが心地よく、平成のテクノポップやダンスミュージックを彷彿とさせる「TOKYO CITY」や、「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」に実装された人気曲「あいのうた」、さらには、タイトルや歌詞にユニークな発想が光るヒット曲「のだ」など、大漠波新のセンスやボカロ愛が感じられる8曲が収録され、現時点での集大成ともいえる仕上がりになっています。
01. TOKYO CITY / 初音ミク
02. 大神 / 初音ミク
03. GOAT / 初音ミク
04. ビビ / 初音ミク
05. ハートブレイク / 初音ミク
06. 才能の花 / 初音ミク
07. あいのうた / 初音ミク・重音テト
08. のだ / ずんだもん・初音ミク・重音テト