ツミキ【ボカロP解説】ユニット・NOMELON NOLEMONでも活躍! 名曲“フォニイ”を生んだアーティストを徹底解説

ツミキ【ボカロP解説】ユニット・NOMELON NOLEMONでも活躍! 名曲“フォニイ”を生んだアーティストを徹底解説

ツミキの音楽にかけるこだわり

音楽関係の家庭で育ち、父親の車でよく音楽を聞いていたなど、幼少期から音楽が身近な存在だったツミキ。その音楽制作には、独自のこだわりが見られます。

音楽優先の楽曲制作と文学的な歌詞

歌詞に注目が集まることも多いツミキの楽曲ですが、メロディ先行のいわゆる”曲先”で楽曲を制作しているのがこだわりのひとつ。

サウンドについても現在の音楽シーンや固定概念を分析した上で、”自分なりの新しい捉え方”を提示する姿勢を貫いているのが特徴的です。
近年では個人の内面を表現する曲から、多くの人に寄り添う曲へシフトしている傾向もあり、さまざまな曲調の楽曲がこだわりを持って制作されています。

また、歌詞については、幼少から触れていた椎名林檎ASIAN KUNG-FU GENERATIONなどのアーティストのほか、文学作品から影響を受けているそう。
もともと言葉が好きなこともあり、詩的で情景の浮かぶような言葉選びが多くの人の心を掴んでいます。

投稿曲とボーカロイドの関係性

ツミキがこれまでに投稿しているボーカロイド楽曲には、ある法則があります。

実は、タイトルが13文字の楽曲では初音ミク、11文字ではGUMI、8文字では鏡音リンが使われているのです。一部イレギュラーもありますが、暗号のような遊び心とこだわりが感じられる部分です。

また、投稿楽曲の歌詞やMVにもそれぞれ細やかなこだわりが見られるのも面白いところ。
考察しながら視聴するのも楽しみ方のひとつです。

ツミキのおすすめ楽曲4選

ここでは、そんなこだわりの詰まったツミキおすすめ楽曲を4曲ご紹介します。

リコレクションエンドロウル / 初音ミク

本楽曲は、2018年7月に投稿された3つめの作品。
イントロから爆発的なインパクトのある楽曲で、終始、疾走感のあるサウンドに殴られているような迫力を感じるのが魅力です。

楽器の種類も多く、イヤホンで聞くとピアノやギター、ドラムなどの音が駆け回っているように感じるのもポイント。
一見、都会の雑踏のような煩雑さを感じますが、ところどころ目立つ楽器の音がはっきりしているため混沌とせず、心地よく聞ける楽曲です。
歌唱するミクの声もかなり電子的な調声がされており、曲とマッチしています。

MVでは、テーマである“End”“記憶”“洞窟の比喩”についての記載があり、調べてみるとより歌詞の内容を理解できるものになっています。
ツミキらしい独特の言い回しが使われており、歌詞だけ読んでも詩的で面白い楽曲です。

トオトロジイダウトフル / 初音ミク

本楽曲は、2018年1月に投稿されたGUMI歌唱版のリアレンジ
MVもGUMI Ver.とは異なり、モノクロ調のイラストMVで楽曲のストーリーが語られています。

元楽曲は2作目として投稿されているもので、初投稿曲とは異なる雰囲気を感じられるのもポイント。
ギターのイントロがかっこよく、一気に楽曲に引きこまれる魅力があります。

初投稿の『トウキョウダイバアフェイクショウ』と比較すると、ギターとピアノが中心のシンプルなサウンドで、キャッチーなサビとテンポのよさから何度も聞きたくなる楽曲です。

中盤には哲学的要素を意味するイラストや錯視的な図形も複数登場。
聞く人に考察の余地を与えているのも面白いところです。

アノニマスファンファアレ / GUMI

2019年7月に投稿された5作目の楽曲です。

エラーがひとつのテーマとなっており、間奏部分ではノイズや音飛びなどのデジタルなエラーを彷彿とさせる表現が使われているのが印象的。
MVでも砂嵐やブルースクリーン、砂時計マークなどエラーを象徴するアイコンが取り入れられています。

楽曲はテンポのよいボカロック
イントロの掛け声の後、予想を裏切る曲調が面白い楽曲です。

歌詞では“僕は二十三、時計と愛”(23=ツミとケイとアイ)という言葉遊びによってツミキの曲であるとも表されており、心の声を叫ぶような歌詞をGUMIが歌い上げています。

アングレイデイズ / 鏡音リン

2020年5月に投稿された7作目。
疾走感のあるピアノが特徴的なツミキ楽曲の中でも、バンドサウンドを全面に押し出したパワフルな楽曲です。もちろんピアノソロも登場し、ツミキらしさを引き立てています。

2020年の楽曲では珍しいほどノイジーなリンの高音歌唱も魅力のひとつ。
「三分間の此の雑音(ノイズ)を!」という歌詞にもあるように、3分ぴったりの本楽曲をボカロらしい電子的な声で歌い上げています。

また、これまでモノクロMVにこだわってきたツミキの楽曲の中で、唯一黄色が登場する曲でもあります。“類推”というテーマや歌詞からも、さまざまな考察が生まれている一曲です。

まとめ

今回は、アーティストとして幅広く活躍するツミキを紹介しました。

ボカロ楽曲の制作以外にも、楽曲提供やNOMELON NOLEMONとしての活動など、音楽活動全般を精力的に行っているのが特徴。
音楽へのこだわりと冷静に音楽シーンや物事を俯瞰する分析力によって、さまざまな曲調の楽曲が制作されているのも魅力です。

2022年9月には、NOMELON NOLEMONのライブと1st EPの発売が決定しています。
これからの活躍に注目のアーティストです!

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