野球・サッカーに続く、第3のプロスポーツとして設立されたBリーグ(B.LEAGUE)。年々盛り上がりが加速し、観客動員数も急上昇中です。
この記事では、そんなBリーグの順位決定や昇降格の仕組みなどをわかりやすく解説。これを読めばBリーグの基本をしっかり理解することができますよ。
目次
Bリーグとは
Bリーグは2016年9月に開幕した、日本のプロバスケットボールリーグです。「世界に通用する選手やチームの輩出」、「エンターテイメント性の追求」などの理念を掲げ、日本バスケ界を大きく盛り上げてきました。
そんなBリーグはB1とB2で構成されており、その下部リーグとしてB3が存在します。B3は運営元が違うため、厳密に言うとBリーグとは別組織として扱われています。
最上位リーグのB1は東地区・中地区・西地区に別れており、各地区に8チームずつ、計24チームが在籍。B2は東地区と西地区に7チームずつの計14チーム、B3は地区分類なしで計17チームが在籍しています。
Bリーグの歴史
2015年4月にリーグを運営する一般社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(JPBL)が設立されました。同年8月にはB1・B2に参加する計36のクラブが決まり、9月には「Bリーグ」という名称やロゴも決定します。
また、同時並行して一般社団法人ジャパン・バスケットボールリーグ(JBL)が主体となり、B3の運営準備も進められました。
2016年3月にはJPBLが公益社団法人に認定され、日本トップリーグ連携機構への加盟も承認されることに。そして、同年9月にB1・B2のレギュラーシーズン、B3のファーストステージが開幕します。当初は注目度が低かったものの、年を追うごとにその人気は着実にアップ。
2023-24シーズンにはB1・B2全体の入場者数が昨対比約40%増の452万人、歴代最多記録を達成しました。今後はB1・B2・B3の運営法人を同一化する方針も示されています。そうなればより深い連携がとれるようになり、リーグ全体、日本バスケ界全体がこれまで以上に盛り上がっていくでしょう。
Bリーグの仕組みをわかりやすく解説
ここからはBリーグの仕組みについて解説します。試合の開催期間や順位の決定条件など、基本の部分をわかりやすく説明。
あわせて、B1・B2・B3の昇降格条件についても紹介していきます。
レギュラーシーズン
レギュラーシーズンは10月頃から翌年5月頃にかけておこなわれる、順位決定のためのリーグ戦です。
B1は同じ地区のクラブと4回総当たりで試合をおこない、他地区とは2回総当たりで戦います。クラブごとの合計試合数は計60試合です。順位は勝率(勝ち試合数÷成立した試合数)で決定し、同率の場合は当該クラブ間での勝率など、様々な指標をベースに決定します。
ちなみにB2は1クラブ計60試合、B3は1クラブ計52試合実施し、B1と同じように勝率で順位を決定。試合の組み方などは各リーグで差異があります。
チャンピオンシップ
チャンピオンシップはB1レギュラーシーズン終了後におこなわれる、当該シーズンの年間優勝者を決定するトーナメント戦です。
各地区の1位及び2位、それらを除いた18クラブのうち上位2クラブが出場します。全試合2戦先勝方式で実施し、準々決勝及び準決勝は上位クラブのホームゲームです。決勝のみ中立地での開催となっています。
B2とB3はプレーオフというかたちで、年間優勝者決定トーナメントを実施。どちらもB1同様、レギュラーシーズンの順位をベースに出場チームを選出します。
オールスター
オールスターはB1及びB2の人気選手たちが出場するスぺシャルマッチです。
毎年1月頃に開催され、会場はその年ごとに変わります。2024-25シーズンは2025年1月18日・19日開催で、会場は千葉県船橋市のLaLa arena TOKYO-BAYです。
オールスターでは前シーズンの成績をもとに各クラブをB.BLACKとB.WHITEに分け、試合をおこないます。
出場選手の主な選出方法はファン投票です。今シーズンはB.BLACKとB.WHITE、各チームの選手をPG/SG枠とSF/PF/C枠、2つのカテゴリーに分けて投票を実施。PG/SG枠の上位2名とSF/PF/C枠の上位3名、計5名ずつを選出しました。そこにリーグ推薦出場選手などを追加し、全選手を決定します。
試合当日はダンクコンテストや3ポイントコンテストなど、特別イベントも実施予定です。昨年は飲食店ブースや、来場者が参加できるイベントブースなども設置されていました。Bリーグファンなら誰もが遊びに行きたい、年に1度の夢の祭典です。
B1・B2・B3の昇降格制度
B1からB3には各リーグ間における、昇降格制度が整備されています。Bリーグは2026-27シーズンに大規模なリーグ構造改革を予定しており、それを見据えた一時的な措置として2024-25シーズン終了後に制度を一部変更するとのこと。
これまではB1及びB2の年間最終順位下位2クラブが降格し、B2及びB3の上位リーグライセンスを持つ年間最終順位上位2クラブが昇格すると定められていました。
新制度では前述した内容から降格を廃止。つまりB2からB1、B3からB2への昇格のみが実施され、下位リーグに移るクラブが0になるのです。これを受けて、2025-26シーズンはB1が2クラブ増えるかたちになります。リーグの規模が大きくなることで、B1はさらに盛り上がっていくでしょう。
BリーグとAリーグの違いをわかりやすく解説
Bリーグ以前に日本で開催されていた、ナショナル・バスケットボール・リーグ(NBL)。こちらはかつて「Aリーグ」という仮称で呼ばれていました。
AリーグとBリーグは共に日本バスケットボール協会(以下JBA)の管轄下リーグで、切っても切り離せない関係にあります。ここからはAリーグの概要、そしてBリーグとAリーグの違いについて解説していきます。
Aリーグとは
Aリーグは正式名称ナショナル・バスケットボール・リーグ(NBL)で、企業チームと地域密着型チームが混在するバスケットボールリーグでした。「Aリーグ」は、リーグの正式名称が決定する前の仮称としてJBAが発表したものです。
なお、NBLの下部組織であるナショナル・バスケットボール・デベロップメント・リーグ(NBDL)の仮称はBリーグですが、現行のBリーグとは異なります。
このリーグの発足にはbjリーグと日本バスケットボールリーグ(JBL)、2つのリーグが日本に並立していたことが深く関わっています。
国際バスケットボール連盟(FIBA)は「トップリーグは1国1リーグ」を推奨しており、その要望を受けたJBAが統合トップリーグの設立に向け協議を開始。その結果、設立されたのがAリーグだったのです。
しかし、bjリーグが参入に否定的だったため、統合は失敗することに。その状況を問題視したFIBAは、2014年にJBAに対し会員資格停止処分をおこないます。これを受け、日本バスケ界は改めてリーグ統一を目指し始めました。それにより生まれたのが、現在のBリーグなのです
BリーグとAリーグの違いとは
現行のBリーグはNBLとbjリーグのチームを1つのリーグに統合したものです。一方で、AリーグことNBLはJBAが管轄して開催されていたリーグであるため、bjリーグのチームは参加していませんでした。
そのため、FIBAから会員資格停止処分を受けて日本代表やJBA登録チームが、FIBA主催の国際大会やオリンピックに出場できなくなるという事態になりました。その事態を収めるためにNBLとbjリーグを統合しBリーグが誕生したのです。
BリーグではNBLよりも多くのプロ契約選手数や厳しい財政面の審査が要求されるようになりました。他にも平均入場者数やユースチームの保持などNBLよりも多数の項目で厳しい条件が課されるようになり、クラブライセンス制度としてまとめられています。
BリーグはNBLとbjリーグが併存していた問題を解決するために誕生したリーグなのです。
最後に
盛り上がりがどんどん加速し、人気が急上昇しているBリーグ。彼らは「B.革新」というスローガンを掲げ、2026年以降の大幅改革も予定しています。
これにより、Bリーグはさらなる進化を遂げるはず。今から好きなチームを見つけ出して、今後拡大するバスケブームの波に乗ってみてはいかがでしょうか。