YOASOBIとヨルシカ – もう迷わない! それぞれの特徴や魅力、代表曲を徹底解説!

YOASOBIとヨルシカ – もう迷わない!  それぞれの特徴や魅力、代表曲を徹底解説!

10代、20代の若者を中心に絶大な人気を誇り、今や次世代アーティストの代表格となった「YOASOBI」「ヨルシカ」

しかし、「YOASOBI」と「ヨルシカ」はどちらも名前に「夜」という言葉を含んでいることや、声や雰囲気が似ているといった様々な共通点や類似点があることから、「違いが分からない!」という人が続出しています。

ここでは、そんな「YOASOBI」と「ヨルシカ」の違いを分かりやすく解説するだけでなく、それぞれの特徴や魅力、代表曲についてもご紹介していきます。

「それぞれの違いについて詳しく知りたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください!

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2組のアーティストの共通点

まずは、混同されてしまう原因となる「YOASOBI」「ヨルシカ」の共通点について詳しく見ていきましょう。

「YOASOBI」と「ヨルシカ」の共通点

  • 名前に「夜」を連想する言葉を含んでいる
  • 女性ボーカリスト
  • ボカロP出身のコンポーザー
  • ネットカルチャー発のアーティスト
  • アニメーションを用いたMV

名前に「夜」を連想する言葉を含んでいる

「YOASOBI」と「ヨルシカ」は表記の違いこそありますが、どちらもアーティスト名に「夜」を連想させる言葉を含んでいるという共通点があります。

「YOASOBI」と「ヨルシカ」に加え、「ずっと真夜中でいいのに」(通称:ずとまよ)といった名前に「夜」を冠するこれら3組のアーティストには共通のリスナーが多く、3組のことを好きなファンがSNS上で自らを「夜行性」と称しており、このことが音楽番組などでも取り上げられるなど、メディアからの注目も集めています。

「夜行性」と分類される3組のアーティストには共通点が多いため混同されてしまいがちですが、特に「YOASOBI」と「ヨルシカ」は、表記をカタカナに統一すると「ヨアソビ」「ヨルシカ」と、それぞれ発音や文字数が4文字となるのも区別がつかないと言われる理由の一つかと思われます。

女性ボーカリスト

「YOASOBI」と「ヨルシカ」はどちらも女性がボーカルを担当しているという共通点があります。

YOASOBIのボーカルを務めるikuraこと幾多りらは、ユニットを結成する以前はアコースティックセッションユニット「ぷらそにか」に所属するシンガーソングライターとして活動していました。

一方、ヨルシカのボーカルを務めるsuis(スイ)は、ikuraとは対照的に過去の経歴や素性についてはほとんど公表されておらず、歌声以外は謎に包まれた女性シンガーです。

ikuraの歌声はもともとの地声が高く、透明感のある綺麗なファルセットで高音を歌い上げるのに対し、suisの歌声は地声の音域は一般的ですが、ファルセットで優しくやわらかに高音を歌い上げるといった印象があります。

どちらのボーカルも難易度の高い楽曲を難なく歌い上げる歌唱力や、広い音域を自在に操ることのできるスキルの高さも共通点として挙げられます。

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ボカロP出身のコンポーザー

「YOASOBI」と「ヨルシカ」は共にボカロP出身のコンポーザーが楽曲の作詞・作曲を担当しています。

MEMO

ボカロP(ボーカロイドプロデューサ)とは、VOCALOIDと呼ばれる音声合成サイトを用いて創作活動や楽曲を制作するクリエイターのことを指します。

YOASOBIのコンポーザーであるAyaseは、2018年からボカロPとしてYouTubeとニコニコ動画でオリジナル楽曲の投稿を開始しました。

ボカロPとしての経歴こそ浅いものの、幼少期から音楽に触れて育ち、バンドマンとして本格的な活動をしていた経験もあり、2018年12月24日に処女作である『先天性アサルトガール』をYouTubeとニコニコ動画に投稿して以降、数々のクオリティの高いオリジナル楽曲を投稿し、ボカロファンの心を鷲掴みにしました。

中でも、2019年4月30日に投稿された『ラストリゾート』はYouTubeで1100万再生、ニコニコ動画で120万再生を突破するなど、YOASOBIのコンポーザーとしてだけでなく、ボカロPとしてもファンから高い支持を得ています。(2021年7月現在)

一方、「ヨルシカ」のコンポーザーであるn-buna(ナブナ)もボカロPとして、ヨルシカを結成する以前の2012年から音楽活動を行っていました。

2012年3月2日にニコニコ動画にオリジナル楽曲『アリストラスト』を投稿したことを皮切りに、数々の楽曲を投稿しボカロファンの支持を得ていきます。

2013年2月19日に投稿した『透明エレジー』は、ニコニコ動画内で100万再生を記録したボカロ曲だけに贈られる「VOCALOID伝説入り」を果たしました。

また、YouTubeに公開されている『夜明けと蛍』のMVは1000万再生、アコースティックバージョンは2000万再生を超えるなど、ヨルシカのコンポーザーとなった現在においてもn-bunaの楽曲は多くのボカロファンを魅了しています。(2021年7月現在)

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ネットカルチャー発のアーティスト

「YOASOBI」と「ヨルシカ」には、ネット文化を土壌にして誕生したという背景が共通しています。

ニコニコ動画などの動画投稿サイトを中心に「歌ってみた動画」を投稿する歌い手や、Ayaseやn-bunaのようなボカロPが「初音ミク」などのVOCALOIDに自身が制作したオリジナル楽曲を歌わせるなど、日本独自のネットカルチャーが2000年代に大きな盛り上がりを見せました。

近年では、米津玄師を筆頭に00年代のネット文化を築き上げてきたクリエイター、あるいは青春時代にそれらの文化に触れて育ったクリエイターたちがメインストリームに台頭してきました。

「YOASOBI」と「ヨルシカ」も同様に、ボカロをはじめとした日本独自のネット文化やその感性を色濃く受け継いでおり、まさにネットカルチャーの中から新たに誕生したアーティストと言えるでしょう。

アニメーションを用いたMV

「YOASOBI」と「ヨルシカ」は、楽曲のMVにアニメーションを用いているといった共通点があります。

従来のMVはアーティストを前面に押し出したものや、俳優や女優などの演者を起用したものなど実写のMVが主流でしたが、近年ではアニメーションを用いたMVを起用するアーティストが急増してきており、2組はその代表格ともいえるアーティストです。

YOASOBIとヨルシカのMVは、テーマや世界観はそれぞれ違うものの、楽曲とアニメーションの映像を掛け合わせることで一つの作品を生み出すといった点においては共通しています。

上記の共通点を踏まえた上で、「YOASOBI」「ヨルシカ」それぞれの特徴や魅力に迫っていきます!

YOASOBIの特徴とは?

YOASOBIとは?

「YOASOBI」は、コンポーザー/ボカロPのAyaseとシンガーソングライターikura(幾多りら)により、2019年10月1日に結成した2人組の音楽ユニットです。

「YOASOBI」の名前の由来は、ボカロP、シンガーソングライターとしてそれぞれ活動してきた延長線上にユニットとしての活動があると考え、個人の活動を昼の姿、YOASOBIとしての活動を夜の姿と例え、「遊び心満載のチャレンジをしていきたい」という願いを込めてAyaseが名付けたそうです。

小説を音楽化するユニット

「YOASOBI」はソニーミュージックが運営する「monogatary.com」に投稿された小説を音楽化するというプロジェクト・コンセプトのもと誕生しました。

代表曲『夜に駆ける』をはじめ、「YOASOBI」が手掛ける楽曲には必ず原作小説があり、小説のストーリーから着想を得た音楽と映像によって、小説の作品世界を表現するというアプローチを行っています。

また、ユニットが人気を博して以降は「monogatary.com」に投稿された小説だけでなく、アニメやCMなど、タイアップで新たに書き下ろされた小説からも楽曲が制作されています。

「YOASOBI」はこれまで様々な原作小説をもとに楽曲制作を行ってきましたが、コンポーザーAyaseとボーカルikuraの手によって、そのすべてを極上のポップミュージックへと昇華させ、あらゆる小説の世界観を表現してきました。

メディア出演にも積極的

AyaseはYOASOBIを結成する以前のボカロP時代には顔出しをせずに音楽活動を行っていましたが、YOASOBIを結成して以降は、ikuraと共にメディアや公の場にも積極的に出演するようになりました。

現在では、旬のタレントやアーティストなどが集まるニッポン放送のラジオ番組『オールナイトニッポンX』の火曜パーソナリティを「YOASOBI」が務めるなど、アーティスト以外にも活動の幅が広がっています。

また、2020年12月31日には「第71回NHK紅白歌合戦」に出場を果たし、メディアでの初歌唱が紅白の大舞台というとてつもないプレッシャーの中、代表曲『夜に駆ける』を熱唱するなど、圧巻のパフォーマンスを披露しました。

ヨルシカの特徴とは?

ヨルシカとは?

「ヨルシカ」は、コンポーザー/ボカロPのn-bunaが自身のワンマンライブにゲストとして参加したボーカルsuisを迎え入れ2017年に結成した2人組バンドです。

「YOASOBI」が音楽ユニットであるのに対し、「ヨルシカ」はバンドという形をとっているといった違いがあります。

MEMO

「ヨルシカ」はバンドというスタイルの枠組みには入るものの、n-buna自身は「バンドとはイメージが少し違って、僕のしたい人間的な表現を、楽器やボーカルで形にしてもらったのがヨルシカだなと思います」と語っており、ヨルシカも一つの作品として、その下に楽曲やアルバムが枝分かれをしているというイメージがあるそうです。

「ヨルシカ」という名前の由来については、自身初の1stミニアルバム「夏草が邪魔をする」に収録されている楽曲「雲と幽霊」の2番歌詞の一節である「夜しか眠れない」から取って名付けられました。

n-bunaが生み出す物語を音楽と映像で紡ぐ

n-bunaが手掛ける楽曲にはそれぞれの“物語性”があり、楽曲単体として完結する物語だけでなく、楽曲同士の物語がリンクし、一つの壮大な物語を紡いでいくという点が「ヨルシカ」の大きな特徴です。

ストーリーテラーn-bunaの頭の中にある物語を鮮明に映し出した映像、ボーカルsuisのどんな物語も自分のものにしてしまう透き通った歌声、表現力によって、まるで様々な楽曲を通して一冊の絵本を読み進めていくような没入感を得られます。

作品を前面に押し出すスタイル

「作者が作品より前に出ないようにしたい」というコンセプトの下、コンポーザーであるn-bunaとボーカルのsuisは共に、MVはもちろんメディアやテレビなど公の場に一切顔出しを行っていません。

この点が「YOASOBI」「ヨルシカ」の違いを見分ける大きなポイントの一つとなります。

顔出しをしないことについてn-bunaは「顔を出すことによって曲への先入観が生まれてしまう」と語っており、リスナーに純粋に音楽を楽しんで欲しいという思いから顔出しを一切せずに音楽活動を行っています。

楽曲のMVにアニメーションを用いていることにも、自分たちが前に出るのではなく、一つの映像作品として音楽とセットで聴いてもらいたいという意図があるそうです。

YOASOBIの代表曲

「YOASOBI」は、2019年に結成したユニットということもあり曲数こそまだ少ないですが、一つ一つの楽曲のクオリティは非常に高く、小説をはじめとした作品の世界観へと惹き込む没入感がクセになるアーティスです。

ここでは、YouTubeの再生数や知名度を参考にYOASOBIの代表曲を3曲ご紹介していきます!

夜に駆ける

YOASOBIの原点でもあり、今や誰もが知る代表曲でもあるデビューシングル『夜に駆ける』は、星野舞夜の小説「タナトスの誘惑」の作品世界をモチーフに制作された楽曲です。

複雑な心情が絡み合うダークな小説の内容とリンクした歌詞が特徴的ですが、それを感じさせないキャッチ-でリズミカルなメロディーとポップテイストなアニメーションによって、誰もが楽曲と物語に没入できる仕上がりとなっています。

透明感のあるボーカルikuraの歌声も作品世界に溶け込み、リスナーをさらに深く物語の世界観へと惹き込んでくれます。

怪物

『怪物』はTVアニメ「BEASTARS」の第二期オープニングテーマに起用された楽曲であり、同作品の世界観とコラボレーションしたMVも話題となりました。

「BEASTARS」の原作者である板垣巴留が書き下ろした原作小説「自分の胸に自分の耳を押し当てて」をもとに楽曲が制作されています。

『怪物』は「BEASTARS」の主人公であるレゴシの悩みや葛藤、自信の在り方を描いた歌詞が印象的な疾走感のある楽曲に仕上がっています。

MEMO

『怪物』の作詞・作曲を手掛けたAyase自らが「歌うのが難しい」と評するほど難易度の高い楽曲と言われていましたが、ボーカルのikuraはそれを感じさせないほどの高い歌唱力、表現力で見事に歌い上げています。

群青

YOASOBIの5thシングルとなる『群青』は、山口つばさによる人気漫画「ブルーピリオド」からインスパイアを受け誕生した楽曲です。

作品を生み出すクリエイターをはじめ、「好きなこと」を好きと言える勇気や、「好きなこと」を武器にして夢に挑戦する全ての人の背中を力強く押してくれるような応援歌となっています。

MEMO

コーラスパートには、ikuraが所属するアコースティックセッションユニット「ぷらそにか」のメンバーも参加しています。

ヨルシカの代表曲

「ヨルシカ」は、ストーリーテラーであるn-bunaが生み出す世界をボーカルsuisの透き通るような美しい歌声と、作品の世界観を鮮明に描く映像で紡ぐ“物語性”に富んだ音楽が魅力のアーティストです。

また、「YOASOBI」の音楽との最も大きな違いとして、バンドサウンドを主体とした楽曲が多いという点が挙げられます。

「ヨルシカ」の代表曲についてもYouTubeの再生数や知名度を参考に3曲ご紹介していきます!

ただ君に晴れ

TikTokやSNSを中心に話題を集めたことも相まって、爆発的な人気を博した「ヨルシカ」の代表曲である『ただ君にに晴れ』

こちらの楽曲は2ndミニアルバム「負け犬にアンコールはいらない」に収録されています。

「だけ」という言葉を印象的に用いた歌詞とコンポーザーn-bunaが得意とする文学的な表現が特徴であり、リスナーによって様々な解釈ができる楽曲となっています。

だから僕は音楽を辞めた

『だから僕は音楽を辞めた』は1stフルアルバム「だから僕は音楽を辞めた」に収録されている表題曲です。

感情を前面に押し出すかのように歌うボーカルsuisの表現力の高さが光る楽曲となっています。

『だから僕は音楽を辞めた』はエルマエイミーという空想の人物に焦点を当てて描いた物語性のある楽曲となっており、1stフルアルバム「だから僕は音楽を辞めた」に収録されている他の楽曲とも物語がリンクしているので、楽曲単体としてはもちろんですが、「ヨルシカ」が紡ぐ壮大な物語の一節としても楽しむことができます。

言って

『言って』は1stミニアルバム「夏草が邪魔をする」に収録されています。

イントロのギターリフが印象的なアップテンポの楽曲となっています。

タイトルにもある「言って」は、とある言葉とダブルミーニングとなっており、この言葉によって楽曲に込められたメッセージやテーマの受け取り方がガラッと変化するので、気になったという方はぜひ歌詞にも注目して聴いてみてください。

まとめ

今回は「YOASOBI」「ヨルシカ」の違いやそれぞれの特徴、魅力、代表曲についてご紹介していきました。

一見しただけでは共通点や類似点が多く、「違いが分からない」と思われてしまいがちな2組ですが、それぞれが独自のジャンルやテーマ、オリジナリティをしっかりと確立させており、どちらも魅力的なアーティストであることは間違いありません。

YOASOBIとヨルシカの違いをしっかりと理解した上でもう一度聴き比べることで、また新たな違いや魅力が発見できるかもしれません!

「どっちも名前は知ってるけど聴いたことない」という方も、ぜひこの機会にYOASOBIとヨルシカの音楽に触れてみてはいかがでしょうか?

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