『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』のあらすじ・名言・名シーン紹介!

『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』のあらすじ・名言・名シーン紹介!

異世界転生ものの先駆者として有名な小説原作の作品『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』

主人公の心の機微が丁寧に描かれ、思わず感情移入してしまう作品です。異世界の設定も細かく描写され、ファンタジーものとしても楽しめる作品です。

2021年1月からはアニメ化もされています。2021年10月からは第2クールの放送が予定されており、要チェックです。

この記事では『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』の魅力を伝えるため、おすすめ名言と名シーンを紹介します。

ぜひ最後までお楽しみください。ネタバレ有なのでご注意下さい。

『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』とは?

『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』は、理不尽な孫の手原作、キャラクター原案シロタカ、作画フジカワユカによる連載漫画。

引きこもりニートの主人公がトラックにはねられ、異世界に転生するという作品です。

「コミックフラッパー」(KADOKAWA メディアファクトリー刊)にて2014年6月号(2014年5月2日より)より連載中。

アニメ、ゲーム、ドラマCDなど様々なメディアミックスで展開しています。

『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』のあらすじ

現代の日本で暮らす主人公は、20年近く引きこもる34歳無職。親が亡くなったのを機に兄弟に見限られ、家を追い出されてしまいます。

家から追い出された主人公はトラックに轢かれそうになった高校生3人を助けようとして、トラックにはねられて事故死します。

しかし、次に目が覚めたときは赤ん坊の姿になっていました。周りの様子から剣と魔法の世界に転生したことに気が付きます。

「ルーデウス・グレイラット」として転生した主人公は前世での後悔と戦いながら、毎日を懸命に過ごしていきます。

『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』魅力①:珠玉の名言【名言8選で解説】

『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』では個性あふれる魅力的なキャラクターが数多く登場します。

人間にエルフ、獣族など様々な種族が日々、精一杯生きています。ここでは彼らの名言を8つ紹介します。

「俺はゴミクズのように生きてきた 何度も何度もやり直したいと思った だから俺は本気を出して生きていく 次は後悔しないように」

1巻第1話「もしかして:異世界」より。

第1話冒頭での主人公のセリフです。『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』の物語を象徴しています。

この後、主人公のクズっぷりが紹介され、親が亡くなったのをキカッケに兄弟から家を追い出されてしまいます。

そこでトラックにはねられて、異世界に転生するわけですが、彼は前世での怠惰な自分を顧みて、魔法の修行に取り組みます。

今度こそ、彼は本気で出して生きてく決意をしたわけです。この努力が彼の人生を大きく開いていくことになります。

「イジメられっこ同士友達になろうじゃないの」

1巻第4話「友情」より。

ルーデウスがシルフィエットと友達になった時に言ったセリフです。

ルーデウスが住む村のいじめっ子たちに泥をぶつけらていじめらているシルフィエット。

ルーデウスはいじめっ子たちの声を聞き、前世での虐げられていた学校生活を思い出し、嫌な気分になります。

しかし助けることを決意し、いじめっこたちに泥をぶつけます。そして、シルフィエットを助け出し、二人は友達になります。

昔の自分だったらきっと見ないふりをしていたことでしょう。しかし、ルーデウスはいじめっ子に立ち向かっていきました。確実に彼が成長している証拠です。

「特別にエリスって呼ぶことを許してあげるわ!!! 特別なんだからね!!!」

2巻第8話「油断」より。

ルーデウスが敵にさらわれかけたエリスを助け出した時に、彼女が言ったセリフです。

ルーデウスとエリスが誘拐され、彼女は不安な気持ちでいっぱいでした。ルーデウスが懸命にエリスを守り、ピンチを切り抜けます。

今までのエリスのツンから一気にデレへと変わった瞬間でした。

ルーデウスは敵との戦いで金貨100枚で仲間にならないかと誘われたときに、「金で「デレ」は買えないんですよ!!!」と言い返しており、後のエリスの名言がより生きてきます。

やはりツンデレのデレは気持ちの良いものですね。

「うまくできないことを なんでやらなきゃいけないのよ」

2巻第10話「エリスの憂鬱」より。

ダンスが上手くできずにふてくされているエリスのセリフです。

このセリフだけですと、ただエリスがわがままを言っているだけのようですが、ルーデウスに前世の負の記憶を思い出すキッカケを与えます。

ルーデウスは前世、「普通」ができなくてひきこもっていました。

周りからは勇気を出せ、もう少し頑張ってみろと声をかけられますが、人並みに生きられる奴が、自分のことを知ったような口を聞くなと心を閉ざしていました。

しかしそれは言い訳に過ぎなかった、ロキシーに教わった達成感を思い出し、エリスを励まします。ルーデウスの心の成長が感じられる言葉です。

「ああ、そっか 俺 頑張ってこれたんだ―――」

6巻第33話「再会の日」より。

ルーデウスが今までの自分の行動を振り返り、思わずつぶやいたセリフです。

このセリフの前に、彼が冒険の日々を振り返っていると、ギースが「がんばったなぁ」と言ってくれます。

突然の魔力災害によりエリスと2人魔大陸に飛ばされ、ルイジェルドに助けられながら、常に死と隣り合わせの状態でミリス神聖国までやってきたこと。

楽しいことばかりではなく、辛いこともありました。涙を流した時もあります。

しかし、それらを何とか乗り越え、今日ここまで頑張れたことを再確認するセリフです。

シンプルなセリフながらも今までの物語を思い出させる非常に重みのある言葉だと思います。

「僕は過去より未来を選ぶ!!」

8巻第40話「友だち」より。

記憶を失っていたシルフィエットが、記憶を取り戻し、ルーデウスを探すかアリエルについていくか決断を迫られます。

その時、シルフィエットが言ったセリフです。確かに、ルーデウスのことは気になりますが、それ以上に彼女を突き動かしたのは彼の「君はきっといろいろな人を守ることができる」という言葉です。

この言葉を胸に、シルフィエットは友人であるアリエルを守ることを決断します。

ルーデウスに会いたい思いを振り切り、彼の言葉を信じ、未来を選んだシルフィエットの芯の強さ友人であるアリエルがわかる名言です。

「アイシャ・グレイラットのお兄ちゃんでいてください ルーデウスお兄ちゃん…!!」

9巻第45話「妹の忠誠」より。

ルーデウスの妹アイシャが彼に対して言ったセリフです。

アイシャは幼いころから、母親であるリーリャに自分は妾の子であること、そして将来はルーデウスに仕えることを教えられてきました。

そのため、まだ見ぬ主人ルーデウスに嫌悪感を抱き、自分は不幸であると感じていました。しかし、自分に優しくしてくれたり、母親を必死に助けようとしたりするルーデウスに心を開きます。

彼の妹としてありたい!という気持ちをずっと我慢し続けて、自分の思いを口に出さなかった彼女が初めて自分の意見を言った瞬間でした。

ねじれてしまっていた兄妹の絆を元通りにしたルーデウスの優しさにほろりときます。

「今日も一日お導きください 神よ―――…」


                                                    
11巻第53話「推薦状」より。

朝の日課としてルーデウスが言ったセリフです。

大事そうに木箱の蓋を開け、何だろうと思ったらそこには綺麗に折りたたまれた女もののパンツが!

そうです。彼の朝の日課はロキシーのパンツを拝むこと。

思わず笑ってしまうようなシーンですが、それだけ、彼の中でロキシーの存在は大きいということです。

自分を外へ連れ出してくれた、忘れかけていた達成感を思い出させてくれた。

ロキシーは魔法の師匠だけでなく、心の師匠でもある、そんな二人の絆をユーモアを交えながらも伝えてくれています。

『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』魅力②:キャラのカッコ良い生き様【名シーン7選で解説】

剣と魔法の異世界で繰り広げられる冒険の中で、キャラクターたちは泣いたり、笑ったりと私たちと変わらぬ姿を見せてくれます。

共感できるシーンも数多く盛り込まれており、私たちの感情を揺さぶってくれます。

ここではおすすめの名シーンを7つ紹介しましょう!

前世での「外へ出ること」への恐怖を克服

1巻第3話「尊敬の理由」より。

ロキシーとの魔法の修行の末、卒業試験を受けるために、家の外へ出なければいけないルーデウス。

今の異世界での生活は夢で、一歩外へ出れば後悔に押しつぶされていた前世の自分に戻ってしまうのではないかという恐怖にかられます。

しかし、ロキシーは馬が怖いのかと勘違いし、彼を担ぎ上げ、馬に乗せてしまいます。

外の景色は風が心地よく、村人に後ろ指さされることもありませんでした。

何を恐れていたのかと、ルーデウスが自分のトラウマを克服した瞬間でした。ロキシーの笑顔が心に沁みます。

父を諭すルーデウス

1巻第4話「友情」より。

村のいじめっ子たちからシルフィエットを助けたルーデウス。

しかし、家に帰った彼を待っていたのは父パウロからの怒りの言葉でした。いじめっ子の母親の言葉を真に受けたパウロはルーデウスの言葉も聞かずに一方的に叱り、果てには殴りつけます。

ルーデウスはその歳の子供ではありえない、大人ならではの冷静な判断で、パウロに反論します。自分は弱い者いじめをするような家の人間だと名乗るのは恥ずかしいと。

誤解が解け、パウロは謝罪します。子供なのに大人の人格がある面白さがここでは最大に活かされています。

今まで生きてきた34年間は無駄ではないことがわかります。

ルイジェルドとの出会い


4巻第17話神のお告げ

ルーデウスはロキシーから、スペルド族は危ないから近づいてはいけないと教わります。

しかし、襲ってきた魔物を倒し、ピンチを救ってくれたのはそのスペルド族のルイジェルドでした。

最初は警戒するルーデウスですが、噂で人を判断せずに、自分の感覚で確かめることにします。

実際にルイジェルドと話し、自分とエリスを救ってくれた恩人であることがわかります。

狂暴というイメージとはかけ離れた寡黙な人柄に、ルーデウスは彼は信用できると判断します。人を噂や見た目で判断しないルーデウスの良いところが際立ったエピソードです。

助けられたのではないかという後悔

5巻26話「後悔の涙」より。

ルーデウスたちは依頼で石化の森へとやってきます。そこで他のチームと依頼がかぶってしまい、様子を見ることに

彼らの実力ではここの森に出る魔物は強く、ルーデウスはギリギリまで彼らを助けずに、最大限の恩を売ることに決めました。

しかし、タイミングを見誤り、そのパーティーの1人が殺されてしまいます。

何故もっと早くに助けにいかなかったのかと責めるルイジェルドですが、そのパーティーの戦士の誇りを優先したのだと勘違いしてしまいます。

ルーデウスはそれで結果良ければすべて良しにしようとする自分の浅ましさに嫌気がさします。

この世界で何もかもうまくいっていた彼にとって初めての苦い経験となりました。

ルーデウスを心配して泣くエリス

6巻32話火急

獣族の村でのガルスとの戦いで傷を負い、ベッドの上で眠っていたルーデウス。
目覚めたときにはすぐそばにエリスがいました。

「ルーデウスがいなくなっちゃったら私はどうすればいいのよぅ…ばかあ…っ」
エリスはボロボロと涙をこぼして、彼に思いをぶつけます。

それに対してルーデウスはエリスは大事な人だからもう隠し事はしないと約束します。

その言葉にエリスは彼から顔を背け、顔を真っ赤にして心をときめかせます。

このシーンではエリスの心の動きが丁寧に描かれています。

ルイジェルドとの別れ

10巻第49話「旅の終わり」より。

ルーデウスたちは故郷のフィットア領にたどり着きます。そこでルイジェルドはここで別れると言い出します。

ここにはもう戦士しかいないと。ルーデウスとエリスのことを戦士だと認めたのですね。

エリスはまだ半人前だと反論しますが、彼は彼女はオルステッドと戦い、その攻撃を受けたことを例に挙げ、胸を張って戦士を名乗れと励まします。

ルーデウスも3年間という長い月日共に苦楽を共にしたルイジェルドとの別れを惜しみます。

読者もずっとルイジェルドは一緒にいてくれるものだと思ってしまっていたのではないでしょうか。

しかし、約束は故郷に送り届けること。読者もルーデウスたちの気持ちに寄り添って、ルイジェルドとの別れの余韻に浸ってしまうと思います。

ジュリエットとの出会い

12巻第58話「及ばぬ力」より。

ルーデウスたちは人形を作らせるために奴隷を探しにやってきます。奴隷販売所で一人の奴隷の少女と出会います。

彼女の目に覇気はなく、それを見たルーデウスは前世の自分を思い出します。これは自分のように死にたいやつの顔だと。

ルーデウスは「お前もう死にたいか?」と少女に問いかけます。ここで彼女を買って仕事をさせることは簡単ですが、死にたがっている人間に無理やりさせるのは意味がありません。

そのため、ルーデウスは質問したのです。彼女は「しにたくない」と答え、生きる選択をします。

そして、彼女は「ジュリエット」と名付けられ、ルーデウスたちにかわいがられます。

ルーデウスが安易に、自分たちの目的のために人を使おうとするのではなく、彼女のことを考えての行動を起こしたことは、やはり前世での苦い経験があったからこそできたのだと思います。

まとめ

異世界転生物語ということで、前世の自分の心の声が入ってくるのがやはり面白いです。

ツッコミなど、読者に寄り添った言動をしてくれるので感情移入しやすく、物語が入ってきやすいです。

今作は前世での失敗を糧に異世界では本気で生きていくのがコンセプトです。

ファンタジーな世界観でも私たちに共通する悩み・葛藤も多く登場し、世界観に没入できる作品となっています。

名言・名シーンがもっと気になった方は是非、作品を手にとってみてください!

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