2009年より連載を開始した大人気漫画「進撃の巨人(しんげきのきょじん)」。
本作は、緻密に張り巡らされた伏線と圧倒的な筆致で、多くの読者の心を掴んできました。
そんな「進撃の巨人」の連載も、2021年4月9日掲載の最終話でついに完結。
この記事では、これまで紡がれてきた物語から選んだ30の名言・名シーンを、
原作順に取り上げていきます。
※この記事には原作およびアニメのネタバレがあります。ご注意ください。
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目次
「進撃の巨人」の基本情報
本作は、諌山創(いさやまはじめ)氏が「別冊少年マガジン」で連載を開始した漫画で、
巨人の脅威にさらされる人類の攻防を描いたダークファンタジーです。
コミックスの累計発行部数は1億部を突破(2019年12月25日時点)し、様々なメディアミックスが行われました。
特に、アニメはその品質の高さから大きな話題となり、4度に渡って続編が制作されています。
▼アニメ第4期『進撃の巨人 The Final Season』の主題歌についてはこちら
「進撃の巨人」のあらすじ
突如現れた巨人によって滅亡の危機に瀕した人類は、
巨大な分厚い壁の中で生活することを余儀なくされていました。
壁の中で暮らす少年エレンの日常は、「鎧の巨人」と「超大型巨人」の出現により崩壊し一変。
巨人への復讐を誓ったエレンは、自由を求めて戦うことになります。
「進撃の巨人」名言・名シーン30選
ここからは、原作に掲載された順番で名言・名シーンを紹介していきます。
「進撃の巨人」名言・名シーン1~5:作品を象徴するあの言葉も
キース・シャーディス「なんの成果も!!得られませんでした!!」(原作1巻・第1話/アニメ1期・第1話)
多くの犠牲者を出しながら、何も成果を得られずに壁外調査から帰還した調査兵団。
団長キースの悲痛な報告が、人類の置かれた過酷な状況を物語るシーンです。
息子の死は人類の役に立ったのかと尋ねる母親に対し、
耐えきれなくなったキースは壁外調査の悲惨な結果を口にします。
調査兵団に憧れるエレンに現実の厳しさを見せつけ、
これから始まる物語の残酷さを読者と視聴者に刻み込みました。
エレン・イェーガー「駆逐してやる!!この世から・・・一匹残らず!!」(原作1巻・第2話/アニメ1期・第2話)
人類を守る壁が破壊され、多くの巨人が襲来。
壁内住民がパニックに陥る中、エレンの母親が巨人に食い殺されてしまいます。
子供のエレンには、巨人に抵抗する力が何もありませんでした。
ここで、巨人への復讐を固く誓ったエレンは、自分の無力さへの怒りと巨人への憎しみを感じさせる言葉を叫びます。
涙を流して悔しがるエレンの表情には鬼気迫るものがあり、鳥肌が立つ感覚を味わえる名シーンです。
この台詞は進撃の巨人を代表するエレンの名言であり、知名度もかなり高いです。
ちなみに、アニメにおける同シーンでは、アルミンも同じ場に居合わせる描写が追加されています。
物語後半で同じ言葉が登場する時、エレンの怒りを向ける対象が変わる点にも是非注目してください。
「心臓を捧げよ」(原作1巻・第2話/アニメ1期・第4話)
「進撃の巨人」の作中で、何度となく登場する有名なセリフの1つです。
右手の拳を左胸に当てるポーズは敬礼として用いられ、
人類復興のために命を捧げて戦う意志を意味します。
原作での初出は、訓練兵団解散式でエレンたち成績上位者10名が選ばれるシーンです。
一方、アニメでの初出は1期の第4話(原作5巻・第21話)、
調査兵団入団者を募るエルヴィンの演説シーンで登場します。
物語の重要なシーンで幾度も登場し、見る者の心を揺さぶる名言の1つです。
エレン・イェーガー「戦わなければ勝てない」(原作2巻・第6話/アニメ1期・第6話)
幼い頃のエレンとミカサの出会いが描かれたシーンです。
家族を殺されたミカサを誘拐犯から助けるため、単身でアジトに乗り込んだエレン。
誘拐犯3人のうち2人を殺害するも、エレンは残りの1人により窮地に立たされます。
この時エレンが戦うよう促し、極限の状況下で覚醒したミカサは誘拐犯の1人をナイフで一突き。
エレンが掛けた言葉は、ミカサの行動原理ともいえる重要な意味をもたらすものでした。
ミカサ・アッカーマン「この世界は残酷だ・・・ そして・・・とても美しい」(原作2巻・第7話/アニメ1期・第7話)
エレンが巨人に捕食されたことを知ったミカサは、巨人の足音が迫るも戦意を喪失。
またも家族を失った事実に世界の残酷さを思い知る一方、
エレンに優しくしてもらった思い出がミカサの脳裏を駆け巡ります。
一旦は全てを諦めかけたミカサですが、
次の瞬間、「戦わなければ勝てない」と語るエレンの言葉を思い出し再起。
ここで死ねばもうエレンを思い出すこともできないのだと悟ったミカサは、
目前に迫る巨人に全力で立ち向かうのでした。
世界は残酷ですが、その中にも一筋の光があることを示す名シーンです。
「進撃の巨人」名言・名シーン6~10:胸が熱くなるアルミンの友人たちへの思い
リヴァイ「約束しよう 俺は必ず!!巨人を絶滅させる!!」(原作3巻・特別編/アニメ1期・第9話)
人類最強の兵士と呼ばれるリヴァイ。
普段は寡黙で一見近寄りがたい雰囲気のある人物ですが、誰よりも仲間想いで優しい一面を持っています。
リヴァイは仲間のハンジから潔癖すぎる性格と評され、後に部下となるエレンを怯えさせるほどのキレイ好きです。
巨人を倒した際には、手に付いた巨人の血液をハンカチで拭いながら嫌悪感を示す様子が描かれます。
だからこそ、迷いなく血の付いた部下の手を握るリヴァイの姿は胸を打つのでしょう。
リヴァイは死の淵にある部下を安心させるために、労いの言葉と自身の覚悟を伝えます。
リヴァイが持つ仲間思いの一面を印象付ける名シーンです。
アルミン・アルレルト「僕に命を任せると言っている二人は・・・僕が・・・この世で最も信頼している人間だ・・・」(原作3巻・第11話/アニメ1期・第10話)
巨人化能力を持つことが判明し、人類の敵か味方かをエレンに問う駐屯兵団。
ミカサとアルミンを駐屯兵団の攻撃から守るため、
一時的に巨人化能力を発動させたエレンは、さらに深刻な状況に立たされます。
生死がかかったギリギリの状況で、現状の打開をアルミンに託したエレンとミカサ。
当初、自分は無力で役には立てないと考えるアルミンでしたが、
信頼してくれる2人のために奮起します。
幼なじみ3人の信頼関係の強さに胸が熱くなる名シーンで、
これ以降もアルミンは幾度となくエレンたちを助けることになります。
アニメでは、アルミン役の井上麻里奈(いのうえまりな)さんの迫真の演技から目が離せません。
ミカサ・アッカーマン「・・・あのチビは調子に乗り過ぎた・・・」(原作5巻・第22話/アニメ1期・第16話)
兵法会議後、リヴァイ班に所属が決まったエレンは、久しぶりに会うミカサとアルミン達に話しかけます。
エレンの処遇を決定した兵法会議で、演出とはいえエレンはリヴァイにボコボコにされてしまいました。
そこからリヴァイを敵視していたミカサは、深刻な面持ちでリヴァイにいつか報いを受けさせてやると発言。
ミカサなら本当にやりかねないと思えてしまう、クスっと笑えるシーンです。
リヴァイ「悔いが残らない方を自分で選べ」(原作6巻・第25話/アニメ1期・第19話)
「女型の巨人」がエレンに迫る中、次々と調査兵団の兵士たちが命を落としていきます。
エレンは巨人化して戦うか、リヴァイ班の先輩たちを信じて前進し続けるかの選択を迫られることに。
この時に、リヴァイはどの選択が正しいのかは誰にもわからない。
だからこそ、後悔しない選択を自分でしろとエレンに伝えます。
リヴァイの言葉は一見厳しいものに見えますが、エレンの選択を尊重するものでした。
結果、エレンはリヴァイ班の先輩たちを信じ、前進し続けることを選びます。
アルミン・アルレルト「何も捨てることができない人には 何も変えることはできないだろう」(原作7巻・第27話/アニメ1期・第20話)
エルヴィンは一部の兵士にのみ全容を知らせた状態で、「女型の巨人」捕獲作戦を決行。
多くの犠牲者を出した判断が間違っていたと断ずるジャンに対して、団長の判断は間違っていないと答えるアルミン。
何かを変えることができるのは、「大事なものを捨てることができる人だ」とアルミンは続けます。
結果として、エルヴィンは女型の巨人の捕獲を成功させました。
目的達成のためなら非情な決断をも下せる、エルヴィンの団長としての器の大きさを表すシーンです。
「進撃の巨人」名言・名シーン11~15:クリスタを変えたユミルの言葉が登場
ミケ・ザカリアス「人は戦うことをやめた時初めて敗北する 戦い続ける限りはまだ負けてない」(原作9巻35話/アニメ2期・第26話)
続いて紹介するのは、「獣の巨人」と初遭遇したミケが、
絶望の中で自らを奮い立たせるために発した言葉です。
ミケは多くの巨人と人語を操る「獣の巨人」に追い詰められ、死への恐怖に怯えます。
しかし、そんな時ミケに戦う勇気を与えたのは、ミケ自身が仲間に語っていた言葉でした。
再び戦う勇気を取り戻したミケは、「獣の巨人」に一矢報いようと立ち向かいます。
何かに挫折しそうになったとき、胸に留めておきたい名言です。
ライナー・ブラウン「結婚しよ」(原作10巻39話/アニメ2期・第29話)
自ら身体を張って、巨人からコニーを助けたライナー。
そんな彼の傷ついた腕を率先して手当てしたのはクリスタで、
破いた自らのスカートの一部を、ライナーの腕に巻く包帯がわりにします。
ライナーがクリスタと結婚しようと思うまで、時間はかかりませんでした。
屈強で頼れる兄貴分のライナーと意外な言葉のギャップに、
思わず吹き出してしまう名(?)シーンです。
ユミル「お前・・・胸張って生きろよ」(原作10巻・第40話/アニメ2期・第29話)
ウトガルド城跡を包囲する巨人の集団からクリスタたちを助けるため、
巨人化したユミルは決死の覚悟で戦いに身を投じます。
生きているだけで憎まれた過去を持つユミルは、
似た境遇のクリスタを誰よりも理解し、大切に思っていました。
自身の秘密であった巨人の姿へと変身する直前、
ユミルはクリスタに胸を張って生きろと伝えます。
ユミルの語った言葉は、いい人を演じるクリスタの枷を外すもので、
後の展開でクリスタが自分らしく生きるきっかけとなるものでした。
クリスタ・レンズ「死ぬなユミル」(原作10巻・第41話/アニメ2期・第30話)
クリスタに胸を張って生きろと言っておきながら、
ユミルは自分を犠牲にして、命がけで塔屋上のクリスタ達を守ろうとしていました。
ユミルの思いに気づいたクリスタは、
自分のために生きろ、塔なんて壊してしまえとユミルに発破をかけます。
クリスタの言葉を受けたユミルは、塔を壊して巨人を討伐。
その後、人間の姿に戻ったユミルを支えるクリスタは、
自身の本当の名前が「ヒストリア」であることを告白します。
秘密を明かしたユミルとの約束は、クリスタが本当の名前を名乗って生きることでした。
クリスタとユミル、お互いを思う2人の絆の強さが感じられる名シーンです。
エレン・イェーガー「このッ・・・裏切りもんがああああ」(原作10巻・第42話/アニメ2期・第31話)
調査兵団の同期ライナーとベルトルトには、裏切り者の疑いがかけられていました。
それでも戦友の2人を信じようとしたエレンの思いは、すぐに打ち砕かれてしまいます。
ライナーは突然、自分とベルトルトが壁を壊して人類を恐怖に陥れた巨人だと、
エレンに打ち明け始めたのです。ここでミカサが奇襲をかけるも、2人は巨人化。
苦楽を共にした仲間とは、本来なら戦いたくなかったでしょう。
しかし、エレンは巨人化して2人と戦うことを決意。
その時に放ったエレンの叫びは、ぶれない芯の強さを感じさせる一方、
行き場のない感情をぶつけるものでした。
「進撃の巨人」名言・名シーン16~20:ミカサの感動する名シーンからケニーの深い名言まで
ミカサ・アッカーマン「マフラーを巻いてくれてありがとう・・・」(原作12巻・第50話/アニメ2期・第37話)
エレン奪還作戦の渦中、母親の命を奪った巨人がハンネスの命を奪うことに。
目の前でまたも大切な人の命を奪われ、何もできなかったエレンは戦う意志を挫かれてしまいます。
無力感に絶望するエレンを救ったのはミカサでした。
自身の最期を意識したのか、ミカサはエレンの目を見て感謝の言葉を伝え始めます。
そして最後に、エレンがマフラーを巻いてくれたことへの感謝を伝えるミカサ。
エレンは子供時代にミカサを救い出し、全てを失ったミカサに帰る場所をくれた存在でした。
エレンへの感謝を口にするミカサの姿は、絶望的な状況の中でこそ美しく輝き、見る者の胸を打ちます。
リヴァイ「隣にいる奴が・・・明日も隣にいると思うか?」(原作14巻・第56話/アニメではカット)
王政に対するクーデターの一環で、クリスタことヒストリアに女王即位を迫るリヴァイ。
葛藤するヒストリアに対して、リヴァイは脅しとも取れる態度で従わせます。
このシーンでリヴァイは、その場にいるエレン達に向かって、
明日も当たり前の日常が訪れるとは思わないと発言。
ハッとさせられた104期生たちは言葉を失います。
子供の頃から周囲の人間がいつ死ぬかわからない過酷な現実を生き抜いてきたことも、
リヴァイの発言に影響を与えたのでしょう。
私たちが生きる毎日の大切さを感じずにはいられなくなる名シーンです。
ハンジ・ゾエ「何言ってんの?調査兵団は未だ負けたことしかないんだよ?」(原作14巻・第57話/アニメ3期・第41話)
調査兵団が苦境に立たされる中、ハンジはリーブス商会の息子フレーゲルに協力を頼むも断られます。
それでも食い下がるハンジに、調査兵団はもう負けたのだと吐き捨てるフレーゲル。
ハンジはフレーゲルの発言に対し、調査兵団は負けたことしかないのだと答えます。
どれだけ絶望的な状況に立たされても、
折れずに自由を求めて戦い続けてきた調査兵団の一員だからこそ言えた言葉でしょう。
負け続けた事実を真正面から受け止める、
ハンジの前向きさとカッコよさが伝わってくるシーンです。
ハンジ・ゾエ「変えたのは私達じゃないよ 一人一人の選択がこの世界を変えたんだ」(原作15巻・第61話/アニメ3期・第42話)
引き続き、ハンジの名言です。
絶望的に見えた王政へのクーデターが成功し、
どんな手を使ったのかと問いかけるリヴァイに、ハンジが答えます。
一人一人の選択は小さなものでも、
それらが積み重なることで壁の中の世界は大きな変革を迎えました。
調査兵団の力だけでは決してなし得なかったクーデター。
恐怖に怯えながらも、勇気を出して立ち上がった人達の力が結実したことを示す名シーンです。
ケニー・アッカーマン「みんな何かに酔っ払ってねぇとやってらんなかったんだな・・・」(原作17巻・第69話/アニメ3期・第47話)
瀕死の重傷を負ったケニーがリヴァイに語った名言です。
ケニーは巨人の力を得るために、ロッド・レイスの下で暗躍するも失敗。
死の瀬戸際にあるケニーはリヴァイとの会話を通して、
誰もが何かの奴隷であり、そうでなければ生きていけない人間の本質に気づきます。
力こそが正義と信じて生きてきたケニーでしたが、
実際には求め続けた「力」に振り回されていたのでした。
アニメでの同シーンでは、山路和弘(やまじかずひろ)さんの演技がケニーの言葉に深みを与えてくれます。
「進撃の巨人」名言・名シーン21~25:エレン母の思いに涙
リヴァイ「お前らありがとうな」(原作17巻69話/アニメ3期・第47話)
ケニーは自分が人の親にはなれないとリヴァイに言い残し、この世から去っていきます。
その後、女王に即位したヒストリア(クリスタ)がリヴァイに仕返しをしますが、
リヴァイの反応は笑顔と感謝の言葉という予想外のものでした。
育ての親であり叔父のケニーを失った直後の喪失感を埋めたのは、
これまで信頼関係を築いてきた新生リヴァイ班だったのでしょう。
リヴァイがエレンたちを大切に思っていることがわかる名シーンです。
是非、リヴァイの穏やかな笑みにも注目してください。
カルラ・イェーガー「だからこの子はもう偉いんです この世界に生まれて来てくれたんだから」(原作18巻・第71話/アニメ3期・第48話)
エレンの父親・グリシャの過去を知るキース教官の話を通して、
エレンは自分が特別な存在ではないことを思い知ります。
悲し気な表情を浮かべるエレンに、キースが続けたのはエレンの母親・カルラの言葉でした。
カルラは当時のキースとのやり取りで、特別な存在になれなくてもいい、
エレンは生まれて来てくれただけで偉いのだと穏やかに語ります。
初めて知った母の思いに、晴れやかな表情を見せるエレン。
カルラの深い愛情に強く心を動かされ、涙が止まらないシーンです。
アニメでは、カルラの言葉にあわせて3期エンディング曲「暁の鎮魂歌(あかつきのちんこんか)」が流れます。
特別な演出によって、さらなる感動を味わえるでしょう。
▼「進撃の巨人」アニメの主題歌についてはこちら
エルヴィン・スミス「いや違う!!あの兵士に意味を与えるのは我々だ!!」(原作20巻・第80話/アニメ3期・第53話)
「獣の巨人」と交戦中のエルヴィンとリヴァイ。
ウォール・マリア奪還作戦では既に多くの兵士が命を落とし、
調査兵団は壊滅的な状況に陥っていました。
最後にエルヴィンが提案した作戦は、
自身と新兵達の命を引き換えに、リヴァイが獣の巨人を討ち取るものでした。
エルヴィンは新兵たちに、これから獣の巨人と戦って死ぬよう訴えます。
団長として最後に語る言葉の一つ一つは真に迫るもので、
エルヴィンの全身全霊をかけた思いが詰まっていました。
これまで戦ってきた仲間たちの死に意味を与え、
自分の次に続く者たちに全てを託すエルヴィンの名シーンです。
エレン・イェーガー「海の向こうには自由がある ずっとそう信じてた・・・」(原作22巻・第90話/アニメ3期・第59話)
エレンとアルミンの温度差が感じられるシーンです。
ウォール・マリア奪還後、壁外の巨人を一掃したエレンたちは、夢にまで見た海に到達します。
海を見て目を輝かせるアルミンに対し、曇った表情を見せるエレン。
エレンは父の残した記録により壁外の人類が滅んでいないこと、
海の向こうには争いの火種があることを知りました。
口を開いたエレンの言葉は、エレンとアルミンたちが別々の道を歩む可能性を暗示するものでした。
希望よりも不安を駆り立て、これからの戦いを予感させるシーンでもあります。
ジーク「逃がすな殲滅(せんめつ)しろ」、リヴァイ「死ぬな生き延びろ」(原作25巻・第102話/アニメ4期・第66話)
マーレの都市レベリオを単独で襲撃したエレン。
エレンを助けるためにマーレに来たミカサたち調査兵団は、
マーレの戦士たちと戦闘を繰り広げることに。
ジークとリヴァイ、2人の言葉は対照的で、
お互いの考え方の違いが反映されています。
マーレの巨人と調査兵団が向き合う構図は痺れること間違いなし!
アニメで描かれる巨人と人間の手に汗握る大迫力の攻防は必見です。
「進撃の巨人」名言・名シーン26~30:エレンに別れを告げるミカサの言葉に注目
ジーク・イェーガー「何だよぉおもおおお またかよぉおぉぉおおおお」(原作28巻・第113話/アニメ4期・第73話)
ジークとリヴァイは何度となく交戦を繰り広げ、その全てにおいてリヴァイが勝利。
リヴァイに徹底的に痛めつけられるジークの姿は哀れになるほどです。
森で軟禁状態だったジークは、リヴァイの部下たちを巨人の姿に変えて逃走。
さすがのリヴァイも部下を殺せないはずだとジークが思うやいなや、すぐそこまでリヴァイが迫ります。
今回も結果は同じなのですが、面倒くさそうに「獣の巨人」に変身するジークの表情とセリフが何とも言えないシーンです。
アニメでは、子安武人(こやすたけひと)さん演じるジークの言い回しが強烈な印象を残します。
ガビ・ブラウン「悪魔なんていなかった・・・この島には・・・人がいるだけ」(原作29巻・第118話/未アニメ化)
幼い頃からずっと同じ人種の悪魔だと教えられてきた存在に友人を殺されたガビは、
敵討ちのために人を殺し、その後敵陣のパラディ島に辿り着きます。
しかし、敵陣で自分に向けられる優しさ、殺意、憎しみに触れるガビ。
そこにいたのは悪魔ではなく自分と同じ人間だったことに気づき、自責の念に駆られます。
ガビという1人の少女が世界の真実に気づく名シーンです。
コニー・スプリンガー「時間がねぇ早くいくぞ 世界を救いに」(原作31巻・第126話/未アニメ化)
お調子者のコニーはこれまでの戦いで多くの大切な人たちを失い、
一時は子供と友人アルミンの命を奪うかもしれない状況まで追い詰められました。
しかし、コニーは母に誇れる立派な兵士になることを誓い、
困っている人を助けに行こうとアルミンに話します。
世界を滅ぼす「地鳴らし」を発動させたエレンを止めるため、共闘を決めた調査兵団とマーレの戦士たち。
そんな中、眠りから目を覚ましたライナーに、コニーが掛けた言葉がこれです。
どこに行くのか問いかけるライナーに、世界を救いに行くと答えるコニー。
後ろにはミカサやアルミンたちが勢ぞろいし、主人公のようなコニーのカッコよさが光ります。
アルミン・アルレルト「僕はここで三人でかけっこするために生まれてきたんじゃないかって・・・」(原作第137話/未アニメ化)
「死の存在しない世界」で目を覚ましたアルミンは、
近くにいたジークと対話をすることに。
生きる目的が増えることだと語り、それを否定するジーク。
対するアルミンは、エレン達とかけっこをした時のことを思い出し、
何気ない日常の中で幸せを感じるために生まれた気がすると話し始めます。
巨人に壁を壊されたことで、アルミンの日常は奪われました。
それゆえ、アルミンの言葉には実感が伴っていて、
何気ない日常の大切さを教えてくれるシーンです。
ミカサ・アッカーマン「いってらっしゃい エレン」(原作第138話/未アニメ化)
最後に紹介するのは、ミカサがエレンとの別れに語った言葉です。
ミカサとエレンの2人が山小屋で暮らす、もしもの世界が差し挟まれます。
ここでエレンはミカサに、自分のことを忘れて自由に生きてほしいと伝えるも、現実のミカサは拒否。
全てを終わらせる決心をしたミカサは、生き残ったみんなの力を借りて、
ついにエレンのいる場所に辿り着きます。
そして、エレンに口づけをすると同時に、「いってらっしゃい」と伝えるミカサ。
彼女にとってエレンとの最初で最後のキスであり、切ない気持ちにさせられるシーンです。
まとめ:「進撃の巨人」の名言・名シーンはどれもが感情を揺さぶる
「進撃の巨人」の登場人物は誰もが魅力的で、その世界に息づいています。
登場人物たちが繰り広げる物語や言葉は、どれも彼ら彼女らの生き様を感じさせるものです。
だからこそ、見る人の心を打つのでしょう。
これから原作やアニメに触れてみようと思った方は、是非お気に入りの名言・名シーンを見つけてみてください。