聖女の魔力は万能です – 見所・名言・名シーンを紹介!【魔力×異世界スローライフ】

聖女の魔力は万能です – 見所・名言・名シーンを紹介!【魔力×異世界スローライフ】

「小説家になろう」への投稿から人気を集め書籍化、本編とスピンオフのコミカライズ化。さらにはアニメ化もされた橘由華(たちばなゆか)さんの小説『聖女の魔力は万能です』

仕事人間だったOLが異世界で新しい居場所を見つけ、さらには聖女としても大活躍(?)の聖女×異世界×スローライフストーリーです。

本記事ではコミカライズをメインに、『聖女の魔力は万能です』の魅力をたっぷりと紹介していきます。

※ネタバレも含みますので、ご注意ください。

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『聖女の魔力は万能です』とは?

『聖女の魔力は万能です』は橘由華さんが、2016年から「小説家になろう」で連載している小説が原作(連載当初はタチバナ名義)。

「小説家になろう」で連載が始まるとすぐ、

・掲載開始10日後で日間ランキング1位
・1ヶ月後にはジャンル別ランキングで日間・週間・月間で同時に1位

を獲得しました。そして、2017年にはカドカワBOOKSより書籍化。イラストは珠梨(しゅり)やすゆきさんが担当。

また同年には「Comic Walker」で、藤小豆(ふじあずき)さんによるコミカライズの連載が、2020年には亜尾(あお)あぐさんによるスピンオフ『聖女の魔力は万能です~もう一人の聖女~』の連載が始まりました。

さらに2021年4月には、本作のアニメ放送もされています。

あらすじ

残業ばかりで、仕事漬けの日々を送っている20代OL・小鳥遊聖(たかなしせい)。仕事を終えて自宅に帰宅したところで突然、謎の光に包まれて異世界へと飛ばされてしまいます。

状況が呑み込めないまま戸惑っていると赤髪の男性が現れて、一緒に飛ばされてきた女の子だけを連れていき、聖は放置。まさかの対応に怒る聖でしたが、元の世界に戻ることもできないため仕方なくこの世界で生きていくことを決めます。

『聖女の魔力は万能です』3つの見所!

ここではまず、『聖女の魔力は万能です』の見所を3つ紹介していきます。

セイの人柄

 

本作の主人公であるセイ。彼女には異世界の人だけでなく、読者も共感させてしまう不思議な魅力があります。

召喚されてすぐにひどい扱いを受け、怒っていたセイ。それでもこの世界で生きていくしかないと気持ちを切り替えて、自分の居場所を見つけていこう、誰かの役に立とうと動き出します。

明るく前向き、真面目で研究熱心で頑張り屋。どんな人にも分け隔てなく接し、誰かに甘えるというよりも自分自身の力で問題解決に向かっていくたくましさを持っているセイ。

研究員になってからは、より質の良いポーションを作るために自身のレベルアップに励んだり、休みの日でも薬草や魔法について調べるため図書館に通っています。

そんな彼女の一生懸命な姿や想いに触れたからこそ、周囲の人は手を貸したいと思い、私たち読者も応援したいと素直に思えるのです。

もう一人の聖女・アイラ

セイと一緒に、異世界に召喚された女子高生・アイラ。彼女の動向にも注目です。

カイル王子から一方的に聖女と認識され、手厚いサポートを受けることになったアイラ。しかし、当の本人は異世界での生活になじめなかったり、本当に自分が聖女なのだろうかと悩んでいました。

言われるがまま王立学園で魔法を学び始め、少しずつ聖女としての力を身に付けていくアイラ。けれど、過保護すぎるサポートが学園内で問題視されていくようになります。

自由に好きなことを学んでいくセイに対し、つらい道を歩むことになったアイラ。彼女がこの状況からどのように成長していくのか、聖女なのはアイラだけなのか、今後の動向に注目です。

スピンオフ『聖女の魔力は万能です~もう一人の聖女~』について詳しいことは、後半で紹介します。

セイにいちずな氷の騎士・アルベルト

本作で、一番のイケメンキャラといわれているアルベルト・ホーク。王宮の第三騎士団団長を務め、氷属性魔法を使いこなすことから「氷の騎士様」と呼ばれています。そんな彼がいちずに想いを寄せるのがセイです。

瀕死のところを助けてもらったことがきっかけで、セイに好意を寄せるようになったアルベルト。セイに向ける視線や表情、行動が日を追うごとに甘い雰囲気へと変わっていきます。

普段は表情を崩さず、クールな印象のアルベルト。セイの前ではとびきりの笑顔を見せたり、ごく自然に距離を縮めてきたり、特別な贈り物をしたりと彼女への好意を隠しません。

けれど、はっきりとした想いは伝えないアルベルト。セイが恋愛になれていないことを配慮して、少しずつ確実に好きになってもらえるようにと奮闘しているのです。

『聖女の魔力は万能です』セイの人柄がわかる名シーン2選

ここからは本作の名シーンを紹介していきます。まずはセイの人柄がわかる名シーン2選です。

腕を亡くした騎士にセイは…(2巻8話「聖属性魔法」より)

魔物討伐で負傷した騎士たちのお見舞いに行ったセイ。そこで、顔なじみの騎士が片腕を失くしているのを見つけてしまいます。

ポーションで傷を癒すことはできても、失ってしまったものは治せません。唯一の方法は、高レベルの聖属性魔法だけ。

そこでセイは、ある覚悟を決めて技を唱えます。

実は聖属性魔法のレベルが無限のセイ。「もしかしてセイが聖女なのでは?」と思われてしまうことを恐れ、秘密にしていました。

平穏な生活を送りたいと思いつつも、目の前で苦しんでいる人を放っておけない彼女は覚悟を決め、彼の腕を治してあげます。

聖女に向き合うと決めたセイに起きた奇跡(4巻第18話「片鱗」より)

騎士団や魔道師団と関わることが増え、改めて自身が置かれている状況を考えるようなったセイ。今の自分に何かできることはないかと、薬草やポーションについて調べ始めます。

そんなとき、魔道師団の師団長・ユーリから「薬草に自身の魔力を持たせてみては?」とアドバイスをもらい研究することに。

ある夜、薬草畑で異世界に来てからのことを振り返っていたセイ。アルベルトのことを考えた瞬間、彼女の胸から無数の光の粒が飛び出しました。じつはこれが「聖女の術」だったのです。

美しくて優しいセイの心に応えるように、光の粒が彼女を包み込む幻想的なシーン。

『聖女の魔力は万能です』まるで恋人のようなセイとアルベルトの名シーン3選

つづいては、セイとアルベルトの甘いシーンを3つ紹介します。

アルベルトとの距離間に慣れないセイだけれど…(1巻第4話「図書室」より)

休日、王宮図書館に行っていたセイを見かけたアルベルトは、馬に乗せて送ろうと声を掛けました。

しかし、馬に乗ったことがないセイ。不安がる彼女に手を差し伸べ引き寄せると、お姫様抱っこのように乗せてさりげなく腰を支えます。

元いた世界で経験したことがない女性の扱いと近すぎる距離間に、セイはただただ戸惑うばかり。恥ずかしくて緊張しっぱなしでしたが、アルベルトと話しているうちに不思議と落ち着いていき心地よくなります。

アルベルトの紳士過ぎる行動に、思わずキュンとしてしまいました。

アルベルトがセイに贈ったものは…(2巻第5話「街」より)

アルベルトと街に出かけたセイは、異世界に来てから初めて休日らしい休日を過ごしました。帰り際、彼からプレゼントをもらったセイ。その中身は、小物店で見かけて気になっていた髪留めでした。

さりげなく、セイが欲しがっていたものをチェックしていたアルベルト。さらに彼が贈った髪留めには、ある秘密があったのです。

髪留めに使われている石はアルベルトの瞳と同じ色スランタニア王国では自身の瞳や髪色に似た物を、好きな女性に贈る文化がありました。つまり、アルベルトはセイに好意を寄せているということ。

紳士に見せて好意は隠さない。アルベルトの本気度が伝わってくるシーンです。

魔法訓練に勤しむセイに…(4巻第13話「訓練」より)

魔道師団の師団長・ユーリから、回復魔法の講義を受けることになったセイ。少しでも早く魔法を出せるようにと、第三騎士団の訓練に混ざり自主練習を始めました。

練習初日、アルベルトにあいさつに向かったセイ。そこで久しぶりに再会した彼から、甘い洗礼を受けます。

魔法訓練で少し疲れた様子のセイを見たアルベルトは、心配して彼女の頬に触れます。予想外の接触に恥ずかしそうにするセイ。それでもアルベルトはほほ笑みながら、さらに手を耳のほうへと動かしていきます。

無意識なのか、それともわざとなのか。本人は久しぶりに会えたことへの嬉しさが溢れて、思わず触ってしまったとのことですが、どうなのでしょう。

『聖女の魔力は万能です』のここが気になる!【本当の聖女は誰?】

ともに異世界へ召喚されたセイとアイラ。最初はアイラが聖女として扱われていますが、実際のところどうなのでしょうか。

物語が進むにつれて普通とは違う異常な能力を発揮していく様子から、「聖女なのでは?」とうわさされるようになったセイ。本人も自分の能力が普通ではないと感じ始めています。

一方、アイラについて。セイと同様に、普通の人よりも魔法能力が高いことがわかっています。ただ、セイと比べてしまうと、彼女の聖属性魔法は低いです。

果たして本当の聖女は誰なのか。この答えはコミカライズ5巻で明らかになっているので、ぜひそちらで確認してみてください。

スピンオフ『聖女の魔力は万能です~もう一人の聖女~』

ここでは、アイラのスピンオフ作品『聖女の魔力は万能です~もう一人の聖女~』を紹介します。

セイとともに異世界に召喚されたアイラ。本編では詳しく描かれていなかった、召喚されてからのアイラの苦悩や葛藤が明かされています。

初めは聖女として扱われ、カイル王子に依存気味だったアイラ。周囲からの反感に負けそうになりますが、このままではダメだと思い直し、現実を受け入れて少しずつ前を向き始めます。

初めの大人しくて弱々しい印象から、変わっていく彼女の成長に注目してください。

『聖女の魔力は万能です』作者紹介

最後に本作の原作者・橘由華さんと、コミカライズ担当の藤小豆さんについて簡単に紹介します。

原作・橘由華

本作を書いたきっかけは、「小説家になろう」のトップページに掲載されていた賞の案内。それを見て、投稿してみようと軽い気持ちで書き始めたようです。

サイトの人気ランキングの傾向から、男性でも女性でも「聖女」がタイトルに入った作品が人気だとわかり、本作のテーマを聖女にしたそう。

本作の制作では、毎日仕事を頑張っている20~30代の社会人が見ても、嫌な気持ちにならないストレスフリーな作品作りを意識しているそうです。

本作以外にも「小説家になろう」では、2作品が投稿されています。

『賢者は探し物が得意です』連載中(2020年11月以降投稿がありません)
『うちは食堂、常連は最強。』短編

コミカライズ・藤小豆

2017年より本作のコミカライズを担当している藤小豆さん。

原作では淡々とした印象のセイを、コミカライズでは表情豊かに描いているそうです。研究にのめり込んだり、アルベルトの行動にどぎまぎしたり、皆の役に立ったときの嬉しそうな表情など、原作とは違う生き生きしたセイの様子が楽しめます。

藤小豆の過去作品はこちら。

『マクロス△黒き翼の白騎士』
『CARAVAN STORIES 白爪の騎士』

まとめ

本人の意志とは反対に、聖女としての能力を発揮していくセイ。異世界でようやく見つけた平穏な日々も大事にしつつ、自分を信頼し受け入れてくれた人たちのために一生懸命尽くしていきます。

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