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TVアニメ『文豪ストレイドッグス』OP一覧
本章では、『文豪ストレイドッグス』のオープニング曲を詳しく紹介します。
楽曲を担当したGRANRODEOとSCREEN modeのボーカルは、声優として作品にも携わっています。
シリーズごとにアニメとリンクする部分が多いので、ぜひ意識して聴いてみてください。
TRASH CANDY / GRANRODEO
GRANRODEOは、谷山紀章(KISHOW)、飯塚昌明(e-ZUKA)で構成されています。
声優として活躍するKISHOWの表現力豊かなハイトーンボイスと、e-ZUKAのヘヴィでメロディアスな楽曲でアニメの主題歌として多く起用されています。
ハードロック、ヘヴィメタル調を主軸にさまざまなジャンルを制作しており、24枚目のシングル「TRASH CANDY」は『文豪ストレイドッグス』の第1期OP主題歌として作られました。
アニメの世界観を反映させつつ、場面転換を表すためにボーカルが入る部分やサビで意図的に楽器を減らしているそうです。
そのため、ボーカル自体も楽器の一部になるように「言葉」として認識できないよう意識して歌っていたと語っています。
曲名の「TRASH CANDY」は、「文豪」と「ストレイドッグス(=野良犬)」という組み合わせを意識して作られました。
野良犬もご褒美がないと動かない、子供が喜ぶご褒美といえばキャンディだろうと連想ゲームのように考え、「CANDY」と真逆のゴミやクズという意味の「TRASH」という言葉を合わせたそうです。
スピード感のある熱い曲調で、アニメに合った楽曲となっています。
Reason Living / SCREEN mode
SCREEN modeは、声優の林勇(勇-YOU-)と、サウンドプロデューサーの太田雅友(雅友)で構成されています。
勇-YOU-の力強く圧倒的な歌唱力、雅友のプロデュースワークから生み出されるサウンドはアニメの主題歌として人気が高い音楽ユニットです。
「Reason Living」は、第2期のOP主題歌として起用され、存在理由を追い求める様子が書かれた歌詞はキャラクターの過去や心情が浮かびます。
力強くスピード感のある楽曲で、物語の重要なシーンでは挿入歌として使われることから主題歌の中でも人気の曲です。
MVでは、勇-YOU-が廃墟に囚われ痛めつけられるも屈しない姿勢を貫き、敵の隙をついて逃げ出すことに成功するストーリーとなっています。
どんなにつらい状況でも諦めず、目を逸らさずに立ち向かっていくことの大切さが伝わる内容が『文豪ストレイドッグス』にリンクしていますね。
セツナの愛 / GRANRODEO
第3期の主題歌は、GRANRODEOの「セツナの愛」。
いままでの主題歌に比べると重い感じのロックな楽曲に仕上がっています。
KISHOWが声優を担当している中原中也は、ポートマフィアに所属しており太宰と敵対しています。
第3期では、そんな2つの勢力が協力関係になる様子を「愛」というテーマで表した楽曲となっており、共闘シーンに挿入歌としても使われています。
MVでは、廃墟でGRANRODEOが熱く歌うシーンや文庫本が積み重ねられた場面が印象的です。
文庫本は、中島敦「山月記」、国木田独歩「武蔵野」、与謝野晶子「みだれ髪」、江戸川乱歩「D坂の殺人事件」、宮沢賢治「銀河鉄道の夜」が映り、最後には燃えてしまいます。
『文豪ストレイドッグス』に登場するキャラクターを題材にした本が登場することからファンの間で話題となりました。
TRUE STORY / SCREEN mode
第4期は、キャラクターたちがそれぞれの信じる道へ進んでいくという新たな展開を迎える内容となっており、彼らの思いを後押しするような疾走感のある楽曲になっています。
担当したのは、第2期でも主題歌を担当したSCREEN modeで、ボーカルの勇-YOU-は、立原道造役で声優としても出演しています。
サビ前の「魂が打つ文脈、鼓動に変えてしまえよ」は、自分が信じた道を進んでいく『文豪ストレイドッグス』のストーリーと勇-YOU-の心情にもリンクした歌詞となっています。
さまざまな作品のアニメソングを手掛けるSCREEN modeだからこそ表現できる世界観に合った曲が完成しました。
MVは、勇-YOU-がバイクに乗り取引のため指定の場所に荷物を運ぶシーンからはじまります。
取引相手に荷物を届けますが、中身を確認するとくまのぬいぐるみだけが入っており、運び屋の勇-YOU-含めて依頼者にだまされていたこと、さらにぬいぐるみの中に爆弾が仕込まれていることに気付きます。
取引相手もろとも始末するよう仕組まれていましたが、爆弾を被害のない場所に投げ捨てて筋書きを変えるストーリーとなっています。
諦めずに前に進み続ける歌のイメージに合った疾走感のあるMVですね。
鉄の檻 / GRANRODEO
「鉄の檻」は、たとえ絶望を目の前にしても諦めない心意気や生き様をテーマにしており、第5期のストーリーに合った楽曲となっています。
『文豪ストレイドッグス』の曲は、シリアスな曲調でアニメのイメージを崩さないよう音を工夫し、歌詞は文豪が出てくる物語なので自由に言葉を使って表現しているそうです。
また、中国の琵琶の音をイメージして制作され、日本の琴の音やギターを合わせたことで独特の音色が印象に残るメロディです。
閉塞感を打破したい現状への想いが濃く感じられる歌詞が、アニメのキャラクターたちの状況にリンクしたオープニング曲に仕上がっています。