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TVアニメ「よふかしのうた」OP・EDテーマ
概要
2019年から2024年まで週刊少年サンデー(小学館)にて連載された、不眠症の人間の少年と吸血鬼の少女の関係を描いたラブコメバトル漫画『よふかしのうた』(全20巻)。2024年7月時点でコミックスは累計発行部数520万部を突破し、2023年に「第68回小学館漫画賞」を受賞。2022年7月から2022年9月までTVアニメ第1期が放送され、2024年3月には第2期の制作も発表されました。
原作漫画は、MCバトル「ULTIMATE MC BATTLE」で2012年から3連覇を達成した日本一のラッパーR-指定と、DJバトル世界大会「DMC WORLD DJ CHAMPIONSHIP FINALS 2019」バトル部門で優勝したDJ松永が結成したヒップホップユニットCreepy Nutsの楽曲「よふかしのうた」にインスパイアされて描かれています。
あらすじ
物語の主人公は、女性が苦手で不登校で不眠症に悩む中学2年生の少年・夜守コウ。コウは初めて1人で外出した夜に吸血鬼の少女・七草ナズナと出会います。吸血鬼になりたいコウですが、そのためには吸血鬼に恋をする必要があり、コウは彼女に恋をするために毎晩夜ふかしをすることに。悩み多き少年と吸血鬼の関係性、吸血鬼たちとの交流、吸血鬼同士の戦いや吸血鬼と人間の対立、コウの成長する姿も描いたラブコメバトルストーリーです。
普段歩いているところを夜に歩くのが好きな原作者のコトヤマが、夜中に歩きながら「こんな事が起こったら面白いのかな?」と想像してコウとナズナの出会いが生まれたと語っています。
夜守コウ(佐藤元)、七草ナズナ(雨宮天)、朝井アキラ(花守ゆみり)、桔梗セリ(戸松遥)、平田ニコ(喜多村英梨)、本田カブラ(伊藤静)、小繁縷ミドリ(大空直美)、蘿蔔ハツカ(和氣あず未)、夕真昼(小野賢章)、秋山昭人(吉野裕行)、白河清澄(日笠陽子)など。
*( )内は声優名
第1期OP:「堕天」Creepy Nuts
2022年7月から2022年9月まで放送された第1期のOPテーマは、ラッパーR-指定とDJ松永が結成したヒップホップユニットCreepy Nutsが担当しました。もともと“夜”をテーマにした曲が多い彼らですが、あえて“夜”というテーマを避けて書き下ろした新曲です。
DJ松永はずっとやってみたかったと言う「ラップで始まる曲」に初挑戦し、ジャズ・ファンク・ラテンの要素を織り交ぜて、聴き心地のよいヒップホップソングに仕上げています。
歌詞を担当したR-指定は、ラップで多い自分目線の歌詞ではなく、「コウとナズナの恋愛模様などを俯瞰し、自分なりに解釈して第三者の視点から書いた」と語っています。恋や好きなものに“堕ちる・狂う”感覚や、未知の世界へ踏み入るスリル感を、軽快な歌詞とサウンドで表現し、彼らにとって新しく“夜”にアプローチした曲が生まれました。
第1期ED:「よふかしのうた」Creepy Nuts
第1期のEDテーマは、原作の元となったCreepy Nutsの「よふかしのうた」が起用されました。2018年に配信リリースされた本曲は、元々ニッポン放送のラジオ番組「オードリーのオールナイトニッポン 10周年全国ツアー」の公式テーマ曲として制作されました。
キャッチーで独特なリズムが一度聴いたら耳から離れないヒップホップメロディーです。深夜ラジオのように「自分たちが影響を受けた文化や楽しいことは全部夜中に起こる出来事」と、歌詞を手がけたR-指定は語り、皆が寝ている時間に起きているという背徳感、大人の世界を覗き見しているドギマギ感を大胆に綴っています。
昼間にはない世界が夜には広がっていて“夜ふかしは楽しいぞ”と錯覚させますが、〈視力低下に体力低下〉というフレーズが人間には夜に休息することが大切だと感じさせクスっと笑わせます。
2024年に放送されたTVアニメ『マッシュル-MASHLE-』第2期OPテーマ「Bling-Bang-Bang-Born」が世界的にヒットしていますが、その前に彼らの認知度を上げて、ヒップホップ界の間口を広げてくれた代表曲です。
まとめ
2018年にはTVアニメ『だがしかし』第2期放送を記念した原画展が開催され、2024年には原作者コトヤマの画業10周年を記念した企画展「画業10周年記念 コトヤマ展」も開催されました。貴重な原画や未公開作品などが展示され、会場は祝福ムードでいっぱいに。
TVアニメ『よふかしのうた』第2期の制作も決定し、原作者も「“ここ動いてるところ見れたら嬉しいだろうな”と思いながら描いていた話をやるのでは」と予想をコメント。第2期放送時期、OP・EDテーマなど新着情報の発表を気長に待つとし、“俺達(ファン)の夜”はこれから忙しくなりそうです。