9月22日に1st ALBUM「Interview」をリリースし、メジャーデビューを果たしたNagie Lane。
モデルや、作詞作曲家、アレンジャーとして、マルチに活躍する男女6人による“楽器を持たないネオシティポップバンド”です。
なんとカルチャでは今回、そんなNagie Laneにインタビューを敢行!
結成から現在までの経緯に始まり、今回のアルバムにかける想い、楽曲制作エピソードや、メンバー全員の音楽的ルーツについても深堀りした充実のロングインタビューです。
それでは、早速その様子をご覧ください!
目次
Nagie Lane|1st ALBUM「Interview」リリース記念インタビュー!
—— 本日はカルチャのためにお時間を取っていただきありがとうございます!
—— まずは簡単にみなさんの自己紹介をお願いしてよろしいでしょうか?だいぶ秋めいてきたので、この秋したいことなど添えて頂けると嬉しいです!
baratti:ボイスパーカションを担当しているbarattiといいます!この夏はアルバム制作でバタバタしていので、秋は山とか行ってゆっくりしたいですね(笑)
mikako:リード&コーラスのmikakoと申します。季節の食べ物を意識的に食べようと思ってて、この秋はさつまいもと栗とカボチャは絶対食べるつもりです!
—— 旬なものを摂ると風邪ひかないと言いますしね!続いて…お願いします。
mayu:はい!リード&コーラスのmayuです。夏にしたいことは…
mikako:秋だよ?
baratti:今しか考えられないから(笑)
mayu:いや、でも!
今年は夏っぽいことがあまりできなかったので、秋もまだまだ夏っぽいことしていきます。
アイス食べたりとか、小学生みたいですけど(笑)
—— 好きなアイスの味は?
mayu:いちごです。
あ、小学生みたい!ピスタチオって言っておきます(笑)
keiji:何の見栄なの?それは?(笑)
コーラスをやってますkeijiです。よろしくお願いします。
—— よろしくお願いします。
keiji:僕は音楽してる時以外は大体ゲームしてるような人間なので…秋の夜長にゲームを楽しみたいですね。
euro:ベースパートのeuro(ユーロ)です。よろしくお願いします。
今年の秋は読書したいですね。
rei:常にしてるよね?
mikako:レコーディングスタジオにも必ず1冊は持ってきてたね。
euro:何か常に勉強してたいんです。
—— すごい…!
—— 読書の秋になりそうですね。
rei:では最後…リード&コーラスのreiです。
私は映画が好きで、今年の夏休みに公開された映画がネトフリとかに出てくるだろうから、それを沢山観たいなと思ってます。
—— 確かに!夏にはいっぱい映画が公開されましたもんね。
—— そして、そんな秋にみなさんの1st ALBUM「Interview」が発売されるわけですが、その話を伺う前に、まずはみなさんの”これまで”について聞かせてください。
結成からこれまで
—— メジャーデビューを機に、4人から6人の体制になったNagie Laneですが、そもそもはどのようにして、出会い結成されたのでしょうか?
rei:元々は、私が入っていた前身のグループがあって…
その時はbarattiにアレンジをお願いしてたんです。
baratti:僕はメンバーじゃなくて、アレンジだけ頼まれる形でした。
rei:そのグループが「もっと本格的に活動していこう!」ってなった時に、barattiと一緒に、mikako、mayuも誘ってNagie Laneになりました。
それまでmikakoとは話したことなかったんですけど、mayuとは大学生の頃にライブで会ったりはしてて、お互い存在は知ってる、みたいな感じでした。
—— では、まだ交流の浅い4人でのスタートだったんですね?
mikako:当時は、別のメンバーとかもいたんですけど…そうですね。それが3年前くらいです。
baratti:3年かぁ~…
—— 遠くを見つめて呟かれましたが(笑)この3年を振り返ると、どうでしたか?
baratti:早かったですね。
mayu:あっという間だね。
—— keijiさんとeuroさんの加入についても、経緯をお聞きできますか?
mikako:私とeuroは、別々のアカペラサークルだったけど同期で、存在は知ってたので…「ベースボーカルで、誰か良い人いない?」ってなった時に、サポートをお願いできないかと声をかけました。
keijiは、今までに私たちが出した曲の作詞作曲をやってもらってたのもあって、同じくサポートとして入ってもらったのが始まりですね。
mayu:keijiは、元々アカペラ好きだったんですよね?
keiji:そうですね。もう13~14年前とかになるんですけど、ハモネプが凄く好きでよく観てました。
でも、リスナーとして好きだったので、実際にやったことは今年に入るまでなかったです。
—— keijiさんはシンガーソングライターとして活動してこられたとお聞きしました。
keiji:はい。ソロやバンド含めて10年以上やってるんですけど、ずっと楽器を使ってのスタイルだったので、ここにきて、楽器なしでやるというのは自分でもビックリしてます(笑)。
—— 楽器を持たないスタイルへの抵抗はなかったですか?
keiji:抵抗はなかったですね。やってみたいという気持ちはずっとあったので。
ただ、実際やってみると凄く難しいところも沢山あって…
10年以上音楽やってて、新しい発見というか、更に成長できる事を実感できるっていうのは新鮮だし、嬉しいです。
音楽との出会い・影響を受けたアーティスト
—— 皆さんの音楽的ルーツにも迫っていければと思います。歌や楽器の原体験や、影響を受けたアーティストなど、教えて頂けますか?
baratti
baratti:僕はポップスを好きになったのは、わりと遅めで…中学入るくらいだったんです。周りの話についていきたいから、J-POPを聴くみたいな。
当時はT.M.Revolutionとかを聴いてたんですけど、友達で1人洋楽好きな人がいて、彼からJamiroquaiを聴かせてもらいました。
—— 現代のシティポップにも多大なる影響を与えたアーティストですね。
baratti:J-POPを聴き始めた僕にとっては、変な感じもしたんですけど、段々それが中毒になっていって…
あとはUKのロックが好きになりましたね。OasisとかThe Stone Roses、Blurなんかはよく聞いてました。ブラックミュージックとかThe Beatlesも勿論大好きで、聴くんですけど、原体験となるとその辺ですかね。
—— 「ポップスを好きになったのは」ということは、それ以前はまた違った音楽を聴いていたんですか?
baratti:クラシックピアノを習っていたので、ピアノは一応弾けたんですけど、全然好きになれなくて…それよりポケモンが好きでしたね(笑)。
rei:ゲーム?
baratti:カードゲーム(笑)。
中学で吹奏楽部に入ったので、人と一緒に演奏するのが楽しくて、音楽にのめり込むようになりました。
—— 「人と一緒に演奏するのが楽しくて」って良いですね。ありがとうございます!
—— mikakoさんお願いできますか?
mikako
mikako:私は、5歳からオーストリアのウィーンに住んでたんですけど…
「音楽の都」っていうだけあって、チェロ奏者が路上で演奏してたり、カルテットやトランペット奏者がいたりっていう世界だったので、音楽が凄い近いものだったんですね。
—— 夢のような世界…。
mikako:音楽の授業もクラシックから、最近の音楽…当時だとAvril LavigneとかMaroon5まで扱うインターナショナルスクールに通ってました。
前に座ってる子はイタリア人で、後ろがスリランカ人みたいな環境だったんですけど…ある時、みんなの国の曲を持ち寄るっていう授業があったんです。色々考えたんですけど、そこが音楽に対して「あ、楽しい!」って感情を抱いた最初なのかなって思います。
—— ジャンルどころか、国境さえも越える音楽に影響を受けたんですね。
mikako:あ、でも…!最初は街を歩いてもドイツ語、テレビ付けてもドイツ語で、日本語もままならない私はあんまり楽しめなかったんですね。そんな時期の、唯一の楽しい時間が家族でドライブしてる時でした。
その時に両親が流してたのがaikoさんで、曲を聴いて歌いながら「なにこれ!楽しい!ずっと歌ってたい!」って思ったんです。なので歌手になりたいって思うようになったきっかけはaikoさんですね。
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mayu
—— 続いてmayuさんもお願いします。
mayu:私は小さい頃、祖母にすごく可愛がられていて…
祖母も歌うことが好きだったのでよくカラオケに連れて行ってもらってて、その時に腹式呼吸まで力説して教えてもらってたんですね。
euro:英才教育だ!
baratti:「腹筋を使いなさい!」って?(笑)
mayu:そうそう(笑)
だから最初は祖母の真似をして、美空ひばりさんとか、テレサ・テンさんとかの曲を歌ってましたね。で、高得点が出るのも楽しいし、歌うと家族が喜んでくれるのが嬉しくて…っていうのが一番最初のきっかけでした。
—— 日本の歌謡曲がルーツだったんですね
mayu:あ、でもそんなこともなくて(笑)
父は元々ジャズギタリストを目指してたような人でジャズを好んで聴くし、母はクラシックが好きでピアノもやってたので、色々聴いてはいました。
J-POPは中学生になって、みんなの話についていくためにというか…友達からCDを借りて聞き始めましたね。
—— barattiさんと同じ感じですね。その時はどんなアーティストを?
mayu:当時は、大塚愛さん、中島美嘉さん、東京事変などをよく聴いてましたね。次第にAvril Lavigneとかロックも洋楽も聴くようになって、バンドに興味を持ちだしました。
で、高校で3年間バンドでボーカルやってたんですけど、その時に、今度はメンバーとハモるのが楽しくなって、大学に入ってからアカペラを始めたという流れです。
keiji
—— keijiさんとeuroさんは先ほどから「へぇ~」という声も漏れてますね。
keiji:僕らも初めて聞く話が多くて(笑)
(mikakoが)aikoさん好きなんだろうな~くらいは思ってたけど、具体的な話を聞いて新しく知ることばかりです。
—— そんなkeijiさんのルーツについても教えていただけますか?
keiji:僕も5歳ぐらいから7~8年間ピアノを習っていて、途中から野球に没頭するようになって辞めちゃったんですけど(笑)
中学2年生の時に「3年生を送る会」ってのがあって、その時に友達と一緒にギターを弾いて歌ったら、想像以上に反響があって…「あ、意外と歌歌えるんだ。自分。」みたいな(笑)
—— その時は何を歌われたんですか?
keiji:平川地一丁目っていうフォークデュオの曲です。彼らも当時中学生でテレビに出てたので、多分同世代なんですよね。
で「歌うの楽しいな」ってなって、そこからJ-POPを中心に色々聞いてました。18歳くらいまで洋楽には触れずに生きてきましたね。
—— そうなんですね。それは何か理由があるんですか?
keiji:英語で何言ってるか分かんないからあんま聴く気になれなくて(笑)
高校卒業後に専門学校入って、そこから洋楽も色々聴き始めるんですけど、やっぱり自分の根幹にあるのはJ-POPで、Mr.Childrenさんとか大好きでしたね。
—— keijiさんは作詞をされることもあり、特に歌詞の魅了に惹かれるのかもしれないですね。
keiji:そうですね。言葉メインで音楽を聴くところは今もあるかもしれないです。
euro
—— euroさん、お願いします。
euro:うちの父親はミュージシャンなんですけど、センチメンタル・シティ・ロマンスというバンドにいて…
そのバンドを聞くと帰ってきた感じがするというか、やっぱり影響はすごく受けてるなと思います。
—— お父様の影響…!
euro:あとは、父がレコーディングに参加したアーティストの音源とかも早い段階で聞かせてもらったりしたので、そういうのから影響を受けているのはあるかもしれないですね。
それで楽器に興味を持って、中高では吹奏楽部に入ってたんですけど、歌の道に進むきっかけがハッキリあって…
—— 聞かせてください…!
euro:中学までずっとサッカーやってて、高校から合唱部に入った友達がいたんです。
3年生の時に、彼の最後の定期演奏会を見に行ったんですけど、その時に音楽に歌詞があることに痛く感動して…そこから歌とか、アカペラに凄く関心を持つようになりました。
—— 楽器の音に早くから触れていたからこそ、歌の凄さに出会った時の衝撃が強かったんですね。
euro:ですね。未だに歌詞よりも先に音色として人の声を捉えちゃうところは残ってると思います。
rei
——ありがとうございます。最後にreiさんお願いします。
rei:私は2歳ぐらいからピアノとエレクトーンを始めて、当たり前のように週に数回レッスンに通いながら、家でも弾くという生活だったんですね。
小学生ぐらいから他にも習い事をするようになって、バスケとか塾とか…それが嫌で(笑)
でもピアノだけは自ら「やるやる!」って。私にとっての癒しの場所でした。
——「好きこそ物の上手なれ」ですね。自分では、なぜピアノだけは特別だったと思いますか?
rei:ピアノの先生が変わってて…
「好きなもの弾いたらいいよ」って言ってくれる面白い人だったので、私はお菓子の名前が入った曲ばっかり弾いてました(笑)
baratti:その時から甘いもの好きなんだ(笑)
rei:うん(笑)。中学生の時はジュディマリとかチャットモンチーとかが凄い好きで、高校からバンドを始めるんですけど…
自分が歌うのは声質的に「ロック合わないな~」っていうことで、結局3年間キーボードとコーラスとして軽音楽部に所属してたんです。
じゃあ自分は何が歌えるんだろうって考えた時にシティポップとか、渋谷系とか言われる音楽がすごい好きだなーって思ってました。ちょうどそのタイミングで、Nagie Laneの前身のバンドのメンバーに誘われて「これはやるしかない!」って思って今に繋がります。
—— 紆余曲折を経て、最も輝ける場所を見つけたという感じですね!
rei:PIZZICATO FIVEの野宮真貴さんもKISSとかハードロックが好きだったけど歌えなかったっていう記事を最近見つけて「あ!同じだ」って思いました(笑)。
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「Interview」について
カバー曲「東京は夜の七時」と「JOY」
—— それではいよいよ「Interview」のインタビューをさせていただきます。
—— 今まさに名前が挙がったジュディマリのYUKIさんや、PIZZICATO FIVEの楽曲は今回のアルバム「Interview」にカバーとして収録されていますね。
rei:大好きなのでほんっとうに嬉しかったです。
—— 発案はどなたが…?
mikako:barattiかな?
baratti:そうですね。
今までのカバー曲はシティポップと言われるものとか、 そうだと自分たちが感じるものを中心に選んできたんですけど…それって年代で考えると70~80年代、または2010年代のものが多くて。
僕の解釈では90年代の渋谷系と言われるものもシティポップに含んでたんですけど、それはまた別だと言う人もいて、改めて色々調べたりしてみたんですね。
その最中にやりたいって思ったのが「東京は夜の七時」でした。
—— 確かに。90年代の曲ですね。。
baratti:そうなると2000年代の楽曲のカバーもしたいなという風になったんですけど、その時代ってシティポップと呼ばれる物がゴソッと抜けてる時代でもあるんですよね。
だけど2000年代ってメンバーみんなの音楽経験が一番重なる時期だし、今作は記念すべき最初のアルバムなので、みんなが思い入れのある曲を入れたくて…。
自分たちの解釈でこれはシティポップと呼んでも良いんじゃないかなと思える「JOY」を選びました。
—— 80年代までに日本で発展した音楽が、現在になって世界規模でリバイバルされていることもあり、90~00年代のJ-POPもこれから再定義されていくのかもしれませんね。この2曲のカバーはその金字塔となる気がします。
オリジナル曲について
—— 楽曲制作の工程についてお聞きしたいのですが、作詞作曲からコーラスアレンジまで、どのように進められているのでしょうか?
baratti:keijiが加入する前は「こんな曲をお願いします」と彼に発注して、歌詞まで書いてもらうこともあれば、作詞はameさんという別の方にお願いすることもあったんですけど…
今作の制作からはグループに入ってくれたことで、しっかりと相談しながら進めることができました。keijiと僕、スタッフを含むメンバーでミーティングして、曲や歌詞の方向性を決めたら、keijiがコードとメロディーを作ってくれて、それに歌詞やアレンジを加えていったものが多いですかね。
keiji:僕が作る時点では弾き語りの状態で、それをアカペラのアレンジにしてもらってます。
—— 伴奏が入っているものをアカペラにしていくんですね。
baratti:「2021」とかは、もらった時点でビートのパターンもハッキリしていて「これ、そのまま声でやれば良いや」みたいなものもありますし…
keiji:逆に「この曲こうなるんだ!」みたいに、僕が良い意味で期待を裏切られる場合もあります。
—— 先行シングルとしてリリースされた「愛以外に用はない」のBメロや間奏の三連符のフレーズなどは、どの時点で生まれたアレンジなんですか?
baratti:あの曲は僕が最初にコードと曲の展開、メロディーも思い浮かぶところは作っておいたんです。
Bメロは確か…コードが変わらないからリズムで差をつけようとして、K-POP的なニュアンスで三連符の”今っぽい”フレーズを作りましたね。
—— barattiさんはゴスペラーズさんへの楽曲提供もしていますが、男声のみの場合と混声で意識的に変えていることなどはありますか?
baratti:和音の積み方に対する意識とかはそんなに変わらなくて…。女声が入ると音域は少し上が出せるのでそこを生かすっていうくらいですね。ほんとちょっとした違いだけです。
あ、でも、男性だけで可愛い感じのことってちょっとやりにくいけど、Nagie Laneの女性3人の声があることで、勝手に浮かんでくる可愛いフレーズとかはあると思います。
—— なるほど!その分、幅が広がるというか…「Interview」の中にも可愛い曲とクールな曲と色んなNagie Laneが見られる気がしました。
歌のこだわり
—— それぞれアカペラ以外の音楽も経験してきた皆さんですが、Nagie Laneで活動する上で特に心がけていることはありますか?
rei:私は息が多い声質で、マイクに乗らないことが結構あるので…
今は練習で3000kHzの音域をとにかく強化して、意識的に歌うようにしてます。そうすると芯が出て聴こえるんです。
すごいピンポイントなんですけど(笑)
mikako:3kを意識するrei!(笑)
—— 本当にピンポイントですね(笑)
—— 空気が多い声って「癒し」なんですけど…確かに埋もれやすいのかもしれないですね。
rei:それが使える時ももちろんあるんですけどね。
使い分けができるように、と。
mayu:逆に私は、マイク乗りがしやすい声なので、コーラスの中でそこまで目立たなくて良い部分なのに、すごい大きく聞こえてしまうということがあります。
ライブ後に映像を見て「こんなに私出てたのか!」って反省することも(笑)
—— 対照的な悩みなんですね。
mayu:だから「ポゥ!」とか高音の子音で飛ばす、みたいな音は私にするよねbaratti?(笑)
baratti:効果音みたいなやつだね。
mayu:そうそう!そういうのは一人で突っ走ります(笑)
—— 意識的に聴いてみます!その他にもありますか?
euro:ベースもNagie Laneに入ってかなり変わりましたね。
euro:これまでは鼻から抜くみたいな歌い方を結構してて、どちらかというとウッドベースに近い柔らかい音というか。
ただ、やっぱりシティポップということで、エレキベースとか機械音っぽい音をどれだけ出せるか、ビートの圧をどれだけ加えられるかということで、口から出す地声的な歌い方を心がけてます。
—— ハーモニーの一員でありながら、リズム隊であるベースならではの工夫ですね。
euro:keijiが加入する前は特に、自分のパートと女声との差が大きかったので試行錯誤しましたね。
それでいうとkeiji凄い気になります。
keiji:僕は3rd コーラスっていうポジションになるんですけど、コーラスの中でもそんなにガッツリ前に出るような音は少ないので、張らないことは意識してますね。
今までは自分一人でリードボーカルしかやってこなかったので、 その塩梅はまだまだ勉強中です。
mikako:和音のどこを歌ってるかも重要だよね。
mayu:9thとか7thとか、飾りの音の時は前に出ないほうが良いのに、気を抜くと気持ちよくなっちゃって…とかあるよね(笑)
mikako:barattiが長年アレンジをしてくれて、それぞれの良さを分かってくれているので「ここはエレキギターで」とか「ブラスアレンジで」とかいう時にはmayuをトップノート(最高音)にするとか、弦楽器的な感じだと私が上とか…
—— 楽器のイメージで変わってくるんですか!?面白い…!!
mikako:あとは、字ハモの相性もあるので…
reiがリードで私がハモる時はちょっと「イ」寄りの平らな口にするとか、mayuにハモる時は口を縦に開けるとか。
字ハモ:主旋律と同じ歌詞でハモること
keiji:あ~それはある!
僕は主メロのオクターブ下を歌うことが多いので、 主旋律の人によって歌い方を変えるのは自然とやるようになりましたね。
mikako:barattiのイメージの楽器の音をみんなで聞いて、それにどう近づけていこうかっていうのは模索しながらやってきました。
rei:「花と蜜」のギターソロは、ガナりを入れながら、ワウワウ歌うとかね。
レコーディングの時すごい笑われた記憶がある(笑)
「Interview」の注目ポイント
—— 少し酷な質問をするんですが…メンバーの皆さんが「Interview」の中から最も思い入れのある、またはオススメする楽曲を1人1曲選んでいただけますか?
一同: うわぁ~!!
baratti:そうだな、僕は「Kiss me dry」という曲です。
今回サウンドディレクターとして桜木力丸さんに何曲か入ってもらったんですけど、一緒に作業する中で僕もすごく勉強になったことがあって。
それを他の曲でも活かそうとしたところで、この曲の「dry dry dry」と連呼するところの声の加工はカッコ良くできたと思ってます。
アカペラのナチュラルな感じが好きな人からすると、とんでもないことをしてると思うんですけど(笑)
現代らしいアレンジに仕上がっているので聴いてほしいです。
rei:私は、「花と蜜」ですね、やっぱり。冒頭の「honey」を是非聴いてほしいです!(笑)
—— euroさんの低音ボイスですね?
rei:あそこは私とmikakoでディレクションをしたんですよ。
「honey」には厳しいぞ~って言いながら(笑)でも凄い上手だったんです「honey」が。
euro:上手って何?(笑)
mikako:「あっ!」ってなる「honeny」だったよね(笑)
rei:ファーストテイクでOK出ちゃって、一応もう一回歌ってもらったんですけど、結局最初のものを使いました。
euro:録る前には相手との関係がどうだとか色々言ってたよね(笑)
—— 集中して聴いてみます!(笑)
rei:「sunset summer cruisin’」も個人的には推し曲ですね。さっき話した自分の声で歌えた曲です。
テーマ決めの段階で私が出した案で、keijiが歌詞を書いてくれたってのもあって思い入れは強いですね。
mikako:私は「月のベンチ」ですね。
同じく自分の案を曲にしてもらったもので「3月のライオン」っていうアニメを観た時に、過去の辛いことを思い出したことがあって、それをkeijiに「曲にしたい!」って言ってできた曲なんです。
曲の頭のユニゾンも凄く気に入ってます。
—— アカペラでのユニゾンは独特の魅力がありますよね。
mikako:そうなんです。違う旋律を歌ってた声が重なる時の厚みが、個人的に凄い好きな瞬間で…。
この曲はユニゾンから始まるので、声質の違う全員が同じ音を歌った時の厚みを、アカペラの一つの魅力として感じてもらいたいなと思います。
mayu:私は「愛以外に用はない」が好きですね。
アカペラって基本的に癒し系というか、耳触りが良いイメージがあると思うんですけど、この曲は結構攻めてるなと制作の時から感じてました。
サウンドメイキングしてる時にも、加工されて変わっていく声に驚いたり、疾走感のあるリズムも含めて”楽器を持たないバンド”が体現出来てるなって思ってます。
keiji:僕はズルいんですけど、3曲あって(笑)
3人(rei、mayu、mikako)のリードシンガーに向けて作曲した「sunset summer cruisin’」「Kiss me dry」「月のベンチ」は、それぞれのことだけを考えて詞も書いたので、思い入れというか愛情強めですね。
euro:僕も「Kiss me dry」ですね。
ベースがカッコ良いんですよ、ドスが効いてて(笑)
なんというか…Bruno Marsっぽいんですかね?
baratti:そうだね。リズムはそこらへんを意識してるね。
euro:ライブでどうなるかも想像しながら聴いてほしいですね。
—— 確かに…!ライブでこの11曲がどうなるか凄く楽しみです。
—— 10月2日にはワンマンライブも2部構成で行われるということですね。
baratti:はい。オンライン配信チケットも発売中なので、是非チェックしてほしいです。
Nagie Laneワンマンライブ Interview 昼の部
https://mixch.tv/liveview/475/detail
Nagie Laneワンマンライブ Interview 夜の部
https://mixch.tv/liveview/476/detail
Nagie Laneワンマンライブ Interview 昼夜通しチケット
https://mixch.tv/liveview/477/detail
今後について
—— 最後に、今後の目標について聞かせていただけますか?
baratti:メジャーデビューまでやっと辿り着いたという思いもあるんですけど、ここからがスタートなので、沢山の人に歌声を届けていけるグループになりたいです。
keiji:フェスとか出たいですね。
baratti:まだまだアカペラで人を驚かせていきたいです。
—— みなさんそれぞれの個人的な目標などもあれば教えて頂けますでしょうか?
baratti:keijiと曲作るのは凄く楽しいので、他の人に楽曲提供したりとか、チームとしてやっていけると嬉しいですね。
mikako:私はアカペラっていうものを広めていきたいです。
「アカペラってこんなこともできるんだぞ!」「面白いんだぞ!」って伝えながら、それ以外も含めて、一生歌っていきたいと思ってます。
mayu:Nagie Laneに入ってから音楽の幅が凄く広がったので、これからもどんどん新しいことに挑戦していきたいですね。
歌い手としての力もまだまだ付けていきたいです。
keiji:やっぱり作詞作曲する人間として、曲が良いと思われたいという個人的な感情はあります。
せっかくメンバーに入れてもらえたので、僕の曲がNagie Laneの強みになれるように頑張りたいですね。
euro:僕は…今、ご時世的に難しいですけど、海外ツアーとか回れるようになったら、美味しいもの沢山食べて回りたいです。
rei:以上?(笑)
euro:あとは、そうですね。僕も曲作ったりとか…
親族に負けないように頑張りたいです。
rei:私はモデルもしてるので、Nagie Laneにもファッション要素をドンドン組み込んでいきたいと思ってます。
今回のアー写もRAINBOW SHAKEっていうチームと一緒にやらせてもらってて…
—— 素敵な写真でした!
rei:10月2日のワンマンでもそういった要素を取り入れていく予定です。
観てる人も一緒に楽しめるようなものを作っていきたいですし、モデルとしても認められるような功績を残しつつ、私にとって癒しの場である音楽を健やかに続けていきたいです。
—— 本日は長い時間ありがとうございました!今後のご活躍を期待してます!
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