70〜80年代に日本で流行し、都会的なサウンドが特徴であるシティポップが、近年、世界中の音楽ファンの間で人気となっています。
Spotifyなどの音楽サブスクリプションサービスやYouTubeなどがきっかけで、若年層の音楽ファンの支持を集めるようになったこのジャンルの中から、今回は代表的な5曲をご紹介します。
是非、記事を読みながら、音源を聴いて楽しんでみてください。
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目次
シティポップ名曲5選
「プラスティック・ラヴ」(1984年)/竹内まりや
シティポップブームの火付け役となった曲です。
YouTube上で非公式ながらもアップされた音源動画が2017年頃から再生回数が伸び続け、動画が削除されるまでの再生回数は約5000万回を突破しました。
インターネットの普及により、あらゆる音楽に触れているデジタル・ネイティブ世代が、この曲を新鮮に感じた要因は様々あると思われます。
ギターや電子音などの楽器の音色が前面に出た楽曲構成、現代のクラブミュージックやファンクなどに繋がるリズムの気持ち良さなどが、若い音楽ファンの心を掴んでいるのではないでしょうか。
東京を拠点に活動する音楽ユニットFriday Night Plans によるカバーは、シティポップブームの再来を象徴するものと呼べます。
どこかノスタルジックを感じさせつつも、今聴いても新鮮な発見がある名曲です。
「真夜中のドア 〜stay with me」(1979年)/松原みき
2020年12月に、Spotifyの「Viral 50 GLOBAL」チャートで18日連続で世界1位を獲得するなど、前述したプラスティック・ラヴに匹敵するシティポップを代表する名曲です。
インドネシアで活動するシンガー、Rainych(レイニッチ)さんが、YouTubeに投稿した「真夜中のドア〜stay with me」のカバー動画がSNS上で絶賛されたことをきっかけに、楽曲に世界的な注目が集まりました。
シティポップブームを牽引する韓国出身のDJ・Night Tempoさんが楽曲を再編集したバージョンも人気で、オリジナルバージョンや再編集バージョンを含めたSpotifyでの再生回数は9000万回を突破しています。
今後も、世界中の音楽ファンの間で長く愛されていく楽曲となっていくことでしょう。
「SPARKLE」(1982年)/山下達郎
山下達郎さんといえば、日本のポップスの歴史を語る上で最重要人物の一人であり、シティポップのアイコン的存在です。
70年代初頭に、バンドシュガー・ベイブとしてデビューして以来、長いキャリアの中で数多くのヒット作を生み出してきました。
1982年に発表された「FOR YOU」は、山下達郎さんの代表作の一つといわれるアルバムで、その一曲目に収録されている曲が、今回ご紹介する「SPARKLE」です。
印象的なイントロ部分のギターカッティングから始まり、重層的なコーラスとグルーヴ感溢れる楽器隊の演奏をバックにした山下達郎さんの圧倒的な歌唱。
アルバムジャケットのリゾート感漂うイラストと相まって、当時の時代の空気感・高揚感のようなものが伝わってきます。