どこまで上り詰めても息切れする気配のない、突き抜けるような心地よいシャウトを得意とし「覚声類」と称される歌い手界のトップランナーの一人、ぐるたみん。
ぐるたみんがニコニコ動画で活動を開始したのは2009年のことですが、以来、ただ力強い歌声を届けるだけでなく、楽曲のアレンジや作曲、さらにはゲーム実況や声優への挑戦など、活躍の場を精力的に広げています。
今回は、力強い歌声とユニークな感性を活かして多くのファンを虜にするぐるたみんの魅力を解説していきます。
目次
ぐるたみんとは?
2009年にニコニコ動画でデビューを飾って以来、力強い歌声とユニークなアイディアで多くの人を虜にするぐるたみんのルーツは、ジャズピアニストとして活躍していた父親から受け継いだ音楽センスにあります。
ピアノを専門的に習った経験はなく、またバンドマンとして活動した経歴もない彼ですが、3歳の頃からピアノに触れ、ひたすら「耳コピで弾く」ことを繰り返していました。小学生の頃からフュージョン系の音楽を聴いたり、あるいはシンセサイザーに触れるなど得がたい経験ができたことも、彼にとって大きな財産になります。
ソロとしてニコニコ動画に投稿した楽曲の総再生数は2015年2月時点で4480万回を突破し、彼にとって大きなターニングポイントになったのは、歌詞をあえて間違える、あるいは替え歌にするという演出を取り入れ、曖昧な発音や鼻歌も交えつつ歌う「うるおぼえで歌ってみた」シリーズでした。
魅力的な動画の数々はニコニコ動画だけでなくYouTubeでも公開されており、公式YouTubeチャンネル「ぐるたみんの音」では、通常の歌ってみた(カバー動画)のほか、「GLUTAMINE ネタ系」と称して意図的に癖の強い歌い方をした動画や替え歌などを投稿。また、GLUTAMINE The One Chorusのカテゴリーでは、話題の曲をワンコーラスのみ、見事に歌い上げている動画も堪能できます。
【うるおぼえで歌ってみた】ロミオとシンデレラ【ぐるたみん】にて歌い手デビュー
2024年現在でも、様々な分野をまたいで精力的に活動を続けているぐるたみんのデビュー曲は、2009年6月にニコニコ動画で公開された「【うるおぼえで歌ってみた】ロミオとシンデレラ【ぐるたみん】」でした。
「歌ってみた」カテゴリーにもかかわらず、あえて「うるおぼえ」のパフォーマンスを見せるという斬新な試みは、多くのニコニコユーザーに歓迎され、現在でも「ぐるたみんの原点」や「伝説の始まり」などと呼ばれています。
「うるおぼえで歌ってみた」バージョンは、YouTubeの公式チャンネルでは公開されていませんが、ニコニコ動画で該当の動画をチェックすると、画面上に歌詞が表示されているにもかかわらず平気で間違える、間違えたままで軌道修正せずに鼻歌でごまかすなどのパフォーマンスに思わず笑ってしまいます。
EXIT TUNESよりメジャーデビュー
斬新なパフォーマンスで多くのファンを獲得したぐるたみんは、やっていることが面白いだけでなく純粋に歌唱力が優れているという理由でさらに評価を高め、2011年12月に「EXIT TUNES」よりメジャーデビューを果たします。
デビューの詳細は、まず2011年12月23日に「EXIT TUNES ACADEMY」に出演者の1人として参加します。ぐるたみんにとって、ライブイベントに出演するのは初めての経験でした。
その後、2011年12月28日、記念すべき1stアルバム「EXIT TUNES PRESENTS ぐ 〜そんなふいんきで歌ってみた〜」をリリース。この作品は、オリコンウィークリーランキングで5位にランクインしました。
発売当初に注目を集めただけでなく、リリースから2年3カ月という長い期間を経てロングセラーの実績が認められ、日本レコード協会によりゴールドディスクの認定を受けます。歌い手のリリースしたアルバムがゴールドディスクに認定されるのは、当時史上初の快挙となりました。
自身初となるワンマンライブ「LIVE-G 〜ぐるたみん 1st solo live 2013〜」がスタート
デビュー以来、破竹の勢いで評価を獲得してきたぐるたみんは、2013年10月にいよいよ自身初となるワンマンライブ「LIVE-G 〜ぐるたみん 1st solo live 2013〜」を開催します。
10月12日にZepp Namba(大阪)、10月14日にはZepp Tokyo(東京)という日程で企画されたライブは総勢5,000人以上を動員し、大きな反響を受けた結果、後日、Zepp Tokyoにて、11月17日の追加公演が急遽決定しています。
UNIVERSAL-Wへの移籍を果たし、さらに活躍の場を広げる
2011年にEXIT TUNESでメジャーデビューを飾って以来、精力的に活動を続けて多くのファンを虜にしてきたぐるたみんですが、1人の歌い手からシンガーソングライターとしてさらに活躍の場を広げていくため、2015年12月、Universal Music LLCと株式会社ワーロックが共同で設立した新レーベルである「UNIVERSAL-W」への移籍を発表します。
そして2016年4月には、活躍の場をロックシーンに移したことをうかがわせる「GIANT KILLING」をリリースし、あわせて自身初となる実写撮影のPVも公開。大きな反響を得ました。
さらに「GIANT KILLING」リリース記念と銘打って、ワンマンライヴ「LIVE-G 2016 GIANT KILLING PRESENTED BY UNIVERSAL-W」が赤坂Blitzにて2016年4月29日に開催され、これを皮切りに仙台、札幌、熊本、福岡、名古屋、大阪の全国6か所で「LIVE-G TOUR 2016 -GIANT KILLING-」が順次開催されました。
なお、2018年よりフリーランスのアーティストとして、多岐にわたる活動を続けています。