宝塚歌劇団 専科とは？ 意味やスター団員を徹底解説

宝塚歌劇団には、花・月・雪・星・宙の5組とは別に、「専科」と呼ばれる組織が存在します。

本記事では、組と専科の違いや専科所属の有名団員（現役・引退）をご紹介します。

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宝塚歌劇団　専科とは

どんな人物が所属するところ？

宝塚歌劇団専科は、特定の組に所属せず、歌やダンス、演技など一芸に秀でたタカラジェンヌ達の集団です。

トップスターやトップ娘役、各組をまとめる組長・副組長といったポジションを経験したタカラジェンヌの在籍が多いのが特徴です。

また、他の組に異動するまでの間、一時的に籍を置くといった形で所属することもあります。

20代〜30代で退団する5組に対し、専科の場合は50代〜60代まで活躍するケースが目立つのも特徴と言えるでしょう。

どんな役割を担っているの？

主な役割は、各組の舞台への特別出演と彼らに対する演技やダンスなどの指導です。

特別出演の際は、国王や老婆といった老け役を演じることが多いですが、最近ではW主演の一人や物語のキーマンとして出演することも増えてきています。

また、宝塚以外の外部公演にも出演することが多いです。

専科所属の有名団員（現役）

英真なおき（えま なおき）

英真なおきは、星組の副組長・組長を歴任した後に専科に異動、現在は宝塚の理事を務める男役です。

ダンス技術の高さと複雑な感情を巧みに表現する深みのある演技で知られています。

最近のおすすめ舞台は、星組「Le Rouge et le Noir〜赤と黒〜」に出演した際のラ・モール侯爵。

ヒロインの父であり、愛情深い面と野心家であるが故の冷酷な面を併せ持つ、しかしどこか憎めない魅力的な人物を演じ話題となりました。

京三紗（きょう みさ）

京三紗は、月組の副組長・雪組の組長を務めた後、専科に異動した娘役です。

専科に異動してからは母親役を演じることが多く、様々な個性を演じ分ける芸達者として定評があります。

2022年の雪組「蒼穹の昴」に出演した際は、主人公たちに運命を告げる予言者・白太太を演じました。

ぞんざいな口調と怪しげな雰囲気の老婆役でありながら、その裏にある深い洞察力と若い主人公たちへの愛情を感じさせ、壮大な物語の幕開けに相応しいシーンを生み出しました。

凪七瑠海（なぎな るうみ）

凪七瑠海は、2003年に89期生として首席入団、宙組・月組で活躍し、2016年に専科に異動。

魅力的な男役でありながら、娘役も演じる実力派のタカラジェンヌです。

雪組「蒼穹の昴」に出演した際は、清朝の将軍・李鴻章として登場。

清朝末期の動乱に翻弄される若き主人公たちの中で、熟年の将軍らしい堂々たる風格を見せ、まさに専科の男役に相応しい役柄で話題を呼びました。

2025年1月19日、花組新トップコンビ大劇場お披露目公演「エンジェリックライ／Jubilee」東京公演千秋楽で退団することが発表されています。

水美舞斗（みなみ まいと）

※向かって右が水美舞斗

水美舞斗は、花組2番手男役を務めたタカラジェンヌです。

2023年の専科異動後の初舞台である星組「ME AND MY GIRL」では、星組2番手の暁千星と役替わりで主人公であるビル役を演じ、その花男（花組の男役のこと）らしい内から溢れる華やかなスターオーラとダイナミックなダンスでファンを魅了。

また、2024年1月〜2月には、LDHが手掛ける「HiGH&LOW PROJECT」の新シリーズ「HiGH&LOW THE 戦国」に出演、多くの新規ファンを獲得しました。

「今後専科から異動して、トップスターに就任するのでは？」という噂も飛び交っており、非常に強い人気を誇っています。

瀬央ゆりあ（せお ゆりあ）

瀬央ゆりあは、同期の星組トップスター礼真琴と仲の良いことから「琴せお」という愛称で親しまれている元星組の男役です。

小柄で少年のような魅力を持った礼真琴に対して、背が高く正統派の男役としての佇まいを持った彼女は、「ディミトリ〜曙光に散る、紫の花〜」のジャラルッディーンや「1789　－バスティーユの恋人たち－」のアルトワ伯など、高貴な悪役・ライバル役を多く演じています。

また、水美と同様「HiGH&LOW THE 戦国」に出演し話題となりました。

専科に異動して初の舞台は、2024年11月から上演される雪組新トップお披露目公演「愛の不時着」。

韓国の大ヒットドラマの舞台化ということもあり、早くも話題を集めています。