和希そらは、宝塚歌劇団雪組の元男役3番手であり、現在は舞台を中心に活躍しています。
小柄で少年らしいビジュアルに、歌・ダンス・演技力とハイレベルな実力を備え、幅広い役柄を演じて人気を博しました。
2024年の宝塚退団後は、主にミュージカル女優として、「SIX」等多くの話題作に出演しています。
そんな和希そらのプロフィールや魅力、宝塚時代から退団後の活動について、徹底解説していきます。
目次
和希そらのプロフィール
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愛称:そら、そらぴ、そーちゃん
生年月日:1992年10月5日
出身地:岡山県岡山市
身長:167cm
代表作:「夢千鳥」「心中・恋の大和路」「双曲線上のカルテ」「SIX」等
芸名の由来:元タカラジェンヌであり、通っていたダンススクールの師匠である「天希かおり」から「希」の一字、「そら」は空が好きなことから、家族に相談して命名
和希そらの経歴は?
初観劇で「私もあの舞台に立ちたい!」と決意
2人の兄を持つ和希は、男子と駆けずり回って遊ぶ、負けず嫌いで勝気なおてんば少女。
好奇心旺盛な反面、飽き性でもあったため、いろんな習い事にチャレンジしたものの長くは続かず、そんな中で唯一続いたのがダンスでした。
元タカラジェンヌの天希かおりが経営する「天希かおりダンスレッスン」でダンスを学び、彼女の勧めによって朝海ひかる主演の雪組公演「霧のミラノ/ワンダーランド」で初めて宝塚の舞台を観劇したことをきっかけに、「私もあの舞台に立ちたい!」と音楽学校を受験することを決意します。
そして見事、中学卒業後に一発合格を果たしました。
「ずんそら」として活躍した宙組時代
2010年に、96期生として宝塚歌劇団に2番という優秀な成績で入団した和希。
宙組に配属されると、ダンス・歌・演技力と三拍子揃った実力派として、2014年に「ベルサイユのばら」新人公演に主役のオスカル役、2016年に「エリザベート」新人公演でキーマンのルキーニ役といった大役に次々に抜擢されました。
宙組での彼女を支えたのは、多くのトップを生み出した「花の95期生」の一人であり、安定した実力とスター性を持った「宙組の御曹司」桜木みなと(2025年4月28日付けで宙組トップスター就任予定)。
和希にとっては1期上の先輩であり、音楽学校時代から宙組配属まで互いに切削琢磨してきたかけがえのない相手です。
共に小柄な体格かつ弟的なキャラクターで、多くのシーンで共演したため、「ずんそら」というコンビ名で多くのファンに愛されました。
2020年に上演された「壮麗帝」では、桜木演じるオスマン帝国皇帝スレイマンの義弟で、奴隷の出自でありながら大宰相にまで上り詰めたイブラヒムを好演し、その互いに信頼を寄せつつも最後にはすれ違ってしまうドラマチックな関係性は、「ぞんそら」ファンのみならず多くの観客から絶賛を浴びました。
雪組の男役3番手として組替え
2021年12月10日付けで、和希は男役3番手として雪組に迎えられます。
2022年には「心中・恋の大和路」で初の東上公演主演を務め、中華物の大作「蒼穹の昴」に主要人物の一人として出演する等、宙組時代の少年的なイメージから一転、色気すら感じさせる実力派として人気を博しました。
特に2023年に上演された東上公演主演作「双曲線上のカルテ」は、彼女の総決算として高い評価を受けています。
宝塚退団後は、ミュージカルを中心に活躍
2024年2月11日、「舞台やミュージカルを中心に、映像作品や声優業、ファッションに至るまで、新しい分野に幅広く挑戦していきたい」という決意の下、「ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル/FROZEN HOLIDAY」東京公演千秋楽をもって宝塚を退団。
退団後は「9 to 5」や「SIX」といった人気舞台に出演し、特にトニー賞2部門を含む35の賞を受賞した世界的ミュージカル「SIX」の日本人キャスト版では、世界基準のオーディションを勝ち抜いて出演が決まったことで話題を集めました。
演じる役も、アメリカの大人気シンガー、アリアナ・グランデをモチーフに造形された、16世紀イギリスの国王ヘンリー8世の6人目の妻、キャサリン・パー。
しかもバンドのリードボーカルの座を争って他の妻達と熾烈なライブパフォーマンスを繰り広げるとあって、連日大ヒットとなっています。
和希そらの魅力は?
小柄で少年らしい魅力を持ったビジュアル
和希は、整った顔立ちに少年らしいフレッシュさを感じさせるビジュアルの持ち主です。
また、男役としては小柄なことから、「ベルサイユのばら」のオスカルや「WEST SIDE STORY」のアニータ等、数々の女役もこなしており、そのどれもが魅力的で評判を集めました。
ハイレベルな舞台技術を備えた実力派
和希は、歌・ダンス・演技力と三拍子揃った上、その全てがハイレベルという実力派。
少年的なビジュアルの持ち主ながら、「夢千鳥」での女たらしのダメ男・竹久夢二や、「蒼穹の昴」での冷静沈着なエリート・順桂等、多彩なキャラクターを演じられる繊細な役作りには定評があります。
幼少期から習ってきたダンスや、高音も低音もカバーする歌唱力もレベルが高く、「花の95期生」筆頭と言われる、星組トップスター・礼真琴に匹敵する役者として、多くのファンを魅了しました。
負けず嫌いで人見知りの弟キャラ
父の教えである「常に努力の人であれ」を心に刻み、生来の凝り性の部分も発揮して、舞台に対して妥協のない取り組みをする人物であることが知られています。
「基本的に前進していたいタイプなので、悩んでも仕方のないことや考えても変わらないことには固執しない」と語り、ネガティブな気持ちになっても、弱い自分を感じさせない強い人間でいたい、と考えているそうです。
そんな負けず嫌い精神が影響してか、シャイで人見知りなため、プライベートでは自分をさらけ出すのは苦手。
休日の過ごし方を下級生から尋ねられても、はぐらかして教えないと答えています。
一方で、数少ない心を開いた相手に対してはフレンドリーで、当時の宙組トップスター朝夏まなとや、「ずんそら」の片割れである桜木らに対しては、弟のように相手を慕い、かつ可愛がられている姿が多くの映像等に残っています。