明日海りおは、宝塚歌劇団花組の元トップスターであり、現在は研音に所属する女優として活躍しています。
ロマンチックなビジュアルと華奢な体格、高い表現力、そして周囲を圧倒する強烈なスターオーラによって、近年の宝塚を代表する「トップ・オブ・トップ」として、不動の人気を博しました。
2019年の宝塚退団後は、テレビや舞台で活躍し、「ガイズ&ドールズ」等多くの作品に出演しています。
そんな明日海りおのプロフィールや魅力、宝塚時代から退団後の活動について、徹底解説していきます。
目次
明日海りおのプロフィール
-
愛称:みりお、さゆみし、みりりん、みりそ
生年月日:1985年6月26日
出身地:静岡県静岡市
身長:169cm
血液型:B型
代表作:「エリザベート」「ME AND MY GIRL」「ポーの一族」「ガイズ&ドールズ」等
明日海りおの経歴は?
親の大反対を押し切って憧れの宝塚へ
明日海が宝塚と出会ったのは、中学3年生の時に友人が貸してくれた月組トップスター真琴つばさ主演「LUNA-月の伝言-/BLUE・MOON・BLUE -月明かりの赤い花-」のビデオテープです。
幼少期からクラシックバレエを習っており、バレエの舞台を観たことはあっても、「ショー」を観たのは初めてだった明日海。
華やかな衣装や豪華なステージ、特に女性が男性役を演じる姿に大きな衝撃を受け、「こんな世界があるんだ!」とたちまち一目惚れしました。
翌日からは「絶対に宝塚に入りたい!」と決意し、両親から大反対を受けてもガンとして譲らず、最後には三日三晩何も食べずに自室に籠城、発熱して寝込むほどで、ようやく受験が許されました。
既に中学3年生だったため、ピアノの先生に歌も教わりながら受験準備をするという状況でしたが、わずか半年の勉強にもかかわらず一発で合格しました。
劇団史上初、月組「準」トップスターに就任
2003年に89期生として宝塚歌劇団に入団し、月組に配属されます。
入団時から高い舞台スキルと美しいビジュアルで人気を集め、2008年の「ホフマン物語」でバウホール公演初主演。
以降、4作連続で新人公演主演、2011年には東上公演初主演も務め、着々とスターへのステップを上がっていきました。
2012年には、「大劇場でトップと同じ役を担える存在」として、劇団史上初となる「準」トップスターに就任。
月組トップスター龍真咲と共に、「ロミオとジュリエット」で主役のロミオと敵役のティボルトを役替わりで演じる等、劇団からの強い期待をうかがえる扱いの大きさは、ファンから注目を集めました。
宝塚創設100周年を牽引する花組の「トップ・オブ・トップ」
2013年3月25日付けでの花組への組替え後、2014年5月12日付けで、花組トップスターに就任。
相手役となるトップ娘役は、前任のトップスター蘭寿とむの相手役だった蘭乃はなが引き続き務め、大劇場トップお披露目「エリザベート」で蘭乃が退団した後は、花乃まりあが後を務めました。
「宝塚の筆頭組」と呼ばれる花組のトップスター、かつ宝塚創設100周年の顔として周囲から強い期待を寄せられる一方、当時の花組は、男役2番手に入団9年目の芹香斗亜(現宙組トップスター)、男役3番手に入団7年目の柚香光(元花組トップスター)と非常に若いメンバーで構成されていたため、自身も入団13年目という若さながら、組を牽引していかねばという強烈な責任感を感じていたそうです。
周囲を鼓舞するために、はったりでも頼れる存在として強気に振舞っていた、と退団後に振り返っていることからも、当時のプレッシャーが伝わってきます。
2017年には花乃が退団し、3人目の相手役として仙名彩世が就任。
2019年11月24日に、4人目の相手役となったトップ娘役・華優希の大劇場お披露目公演「A Fairy Tale/シャルム!」東京公演千秋楽をもって、退団しました。
5年半というトップ在任歴は平成以降歴代3位の長さを誇り、準トップ時代も含めると大劇場主演作が12作と平成以降では最多、台湾公演やタカラジェンヌ初の横浜アリーナでのコンサートも行うなど、トップ・オブ・トップとして多くの快挙を成し遂げました。
退団後は女優として、テレビや舞台で活躍
退団後の2020年に大先輩である元月組トップスター天海祐希と同じ研音に所属し、芸能活動を再開。
宝塚時代は男役として人気を博しましたが、退団後は「サバサバしていてオーラがあって、という、いわゆる宝塚のトップスターらしさに凝り固まりたくない」という想いの元、自分らしい演技を追求しようと、「ガイズ&ドール」「王様と私」「昭和元禄落語心中」など多彩な舞台に挑戦し人気を集めています。
明日海りおの魅力は?
華奢でロマンティックなフェアリータイプ
明日海の最大の特徴は、一般的な男役とは真反対の華奢でロマンチックなビジュアルにあります。
「フェアリータイプ」と呼ばれる中性的な魅力によって、宝塚の男役らしい、現実には存在し得ないような役柄を数多く演じて、多くの女性を虜にしました。
高い表現力と圧倒的なスターオーラ
歌・ダンス・演技力と三拍子揃った舞台スキルを持っており、特に様々な役柄を演じられる表現力が高く評価されています。
「ポーの一族」で幻想的な少年を演じる一方で、「ME AND MY GIRL」では強気で明るいリーダータイプの明るい青年を、「CASANOVA」では稀代の女たらしを演じる等、非常に幅広い役柄でファンを魅了しました。
また、圧倒的スターオーラも魅力で、相手役のトップ娘役がどんな個性の持ち主であってもスターとして輝くことが出来る、個として抜群の吸引力を持っています。
極めてストイックな姿勢を持った挑戦者
「この人の舞台を観たいと思ってもらえる存在にならなければ」という信念の元、「自分が演じる意味」を突き詰めて舞台に臨んでいます。
自身に対する「フェアリータイプの男役」という固定化されたイメージにも満足せず、より男役として魅力的に輝くにはどうすればよいのか、多くの研究や練習を重ねて、その評価を跳ね返そうと挑戦してきました。
また、歴代最多の4人のトップ娘役とコンビを組んだこともあり、それぞれ持ち味の違う相手と共に「このコンビが一番」と思ってもらうためにはどうすればよいか、常に試行錯誤していたそうです。
辛い時にも、「頑張っている自分は偉い!」という肯定感で無理をしがちという欠点も持ち合わせていますが、それもまた人を惹きつける魅力の一つと言えるでしょう。