【インタビュー】ウォルピスカーター 新作『余罪』を語る

【インタビュー】ウォルピスカーター 新作『余罪』を語る

ウォルピスカーター、新作『余罪』を語る Part.3

-今作にはカバー曲が3曲収録されています。ト―マさんの「九龍イドラ」以外の2曲、レベッカの「フレンズ」と小野正利さんの「Youʼre the Only..」はそれぞれ1985年と1992年の大ヒット曲で、ウォルピスカーターさん世代の楽曲ではありません。以前からご存知の楽曲だったのでしょうか。

そうですね。親の影響でこの世代の曲が好きっていうのがあって。今はもう無いですけど、車にMDやカセットテープを入れて、ずっと親世代の曲を聴きながら育ってきて…。送り迎えの車のなかで母親がGLAYを聴いてたみたいな。それもあって僕のなかでは親世代の楽曲は“メロディがいいもの”として(認識が)幼い頃からあったので、この世代の曲は大好きですね。

-今回のアルバムには、この2曲は絶対に入れたいと考えていたんですか?

この曲というよりも、この世代の曲をどうにかねじ込めないかなと。「Youʼre the Only..」の方はすぐに決まったんですけど。僕が小野正利さんをすごく尊敬していて、色々とご縁もあって一緒にお仕事したりもあったので、こちらはすぐに「やらせてください」となりました。「フレンズ」の方は色々歌いたい曲の中から今回は熟考して「フレンズ」に挑戦しようと決めました。

-カバーしたい曲の候補がたくさんあったんですね。最終的に「フレンズ」を選んだ決め手はありましたか?

僕が一番歌いやすそうだなと思ったのが「フレンズ」だったんですね。カバー曲をやるときに僕が意識するのは、本家のニュアンスというか、ご本人に影響を受けて録音をしているなというのがご本人のファンに伝わって欲しいというか。僕のファンに関してはどんな風に歌っても「いいですね」と言ってくれる。言ってしまうとちょっと甘い環境じゃないですか。ただ、レベッカさんのファンに怒られたくない(笑)、レベッカのファンの方たちに認めてもらえるようにっていうのはカバー曲で一番気にしますね。

-アルバム関連以外の質問もさせていただきます。“高音出したい系男子”と知られるウォルピスカーターさんのような素敵なハイトーンヴォイスになりたいという人がたくさんいらっしゃると思います。これからハイトーンの世界に足を踏み入れようとする人にアドバイスをするとしたら、どのようなものになりますか。

うーん…うーん…ハイトーンの世界に…そうだなあ…。日常生活のなかでどれだけ高い声を使えるかが一番じゃないですかね。高い声を出したいからってすぐにボイトレに行っちゃうとかだと、ハードルが上がっちゃうというか…。筋トレとか続かないじゃないですか、ジムに行っても。そんなことよりも日常の些細な動作にハイトーンの練習をどれだけ組み込めるかっていうのが一番成長に繋がると僕は思ってます。

-ウォルピスカーターさんも日頃から意識的に高い声を出すようにして過ごされていたということですか?

そうですね。特にボイトレに通ったりとかはせずに。どれだけ自然にやれるかなんですよね。高い声に関しては色々と研究は個人でやってるんですけど。芸人さんで高い声を出される方ってすごく多くて、親世代だとダウンタウンの浜田さんとかすごく高い声を出されますし、ダイアンの津田さんとかもすっごく声高いんですよ。なんでそういう人たちが声高いんだろうってよく見てると、笑い声が高いんですよ。急に高い声でしゃべるとどうしても違和感が出ちゃうじゃないですか。「え。昨日より声高いけどどうしたの?」なんて言われたら恥ずかしいじゃないですか。でも、笑い声を高くするのって違和感無いんですよ。「あ、そういう笑い方なんだ」「この人、ちょっと特殊な笑い方するな」くらいで。僕が一番最初にやったのは笑い声を高くする、高く笑うようにするってことでしたね。

-なるほど。まずは身近なところからハイトーンの世界へと足を踏み入れたわけですね。

そうですね。無意識に高い声が出るようになるのが一番いいので。高校時代に始めたんですけど、最初は無理して裏声で笑うようにしました、意識して。「あ。笑うところだな」ってときに裏声で笑ってたんですけど、もう10年もやっていると癖がついちゃって勝手に高い声で笑うようになってました(笑)

-今後活動にあたって挑戦してみたいことなどがありましたら教えてください。

挑戦したいことはたくさんありますね。やっぱりアーティストとしての活動の幅をもっと広げていきたいなと思っていて。僕はライブが嫌いなので、なるべくライブをやらない方向に舵を切ろうとしているんですよ。そうなるとシンプルに“やれることが1個少ないアーティスト”になってしまうなと。トークであったりとか、リアクションであったりとか、アーティスト活動的なところでいえば歌詞を書いたりとか。今回のアルバムでも自分でいくつか作詞をしたんですけど、これを提供できるようになりたいなと思っていて。他の人の楽曲の歌詞を担当してみたいというのが僕が一番やりたいなと思っていることですね。

-歌詞を書くときは、何かイメージがあって書き始めることが多いですか?

基本的に僕は曲が先にあって歌詞を書く“曲先”という書き方なので、楽曲を聴いてなんとなく思ったことを箇条書きで羅列していってからテーマを決めて、テーマを決めてからそのテーマのなかで何かを書くかを決めるという、わりと段取りをつけて書くことが多いですね。

-歌詞を書く上で苦労される点はありますか?

もう日本語の難しさですよね。自由度が低いというか、文法が日本語はわりと硬いので…。気を付けないと同じ助詞を何度も使ってるな、とか。「なんとかが、なんとかが、なんとかが、」みたいな。ライターの方とかそういうのすごい気にされると思うんですよ(笑)

-はい。すごく気にします(笑)

歌詞にも同じようなことがあって、「この副詞、さっきも使ったな」みたいな(笑)。 どうしても自分の語彙の表層にあるものが出てきやすいので、そこを抑え込んで、自分のなかにはあるけどなかなか使わない奥底の文字を引っ張り出してくるサルベージみたいな作業が大変ですね。

-歌詞の面で影響を受けたアーティストはいますか?

わりと最近の曲をチェックするっていうのはありますね、特定の誰かというよりかは。歌詞を書き始めたときに、「暗いテーマだから、今流行ってる暗い楽曲を見てみよう」みたいな。それで話題の曲とかをチェックして、「あ、こういうことやっていいんだ」みたいな。フレーズを見るっていうよりも文法を見ることが多いですね。

-文法ですか?

ここ2年くらいで気付いたんですけど、歌詞って文法めちゃくちゃでもいいんだって。日本語として正しくなくても、歌が乗ってしまえば説得力が出るということに気が付いたので。それに気付いてからは自由度が上がりましたね。

-本日はありがとうございました。最後にカルチャ読者のみなさんにメッセージをお願いします。

今回の4年ぶりのフルアルバム『余罪』、本当に見えないところでいろんな罪を重ねてきまして(笑)。 いろんな罪を重ねてきた分をすべてこの1枚で清算したいと思っておりますので、是非聴いていただけたらいいなと思います。

【Release】

■2024年4月3日(水) 配信リリース
ウォルピスカーター
「おくりうた feat. 超学生」 ( 作詞・作曲:x0o0x_ ) 
配信URL:https://wolpis.lnk.to/yozai
MUSIC VIDEO:https://youtu.be/VdFizoabIdY

■2024年4月10日(水) 発売
ウォルピスカーター
アルバム『余罪』
<CD>2,800 円+税

《収録内容》
01. サル ( 作詞・作曲:針原翼(はりーP) ) ※アルバム書き下ろし曲
02. ワンマンライブ ( 作詞:ウォルピスカーター / 作曲:Kent Kakitsubata ) ※アルバム書き下ろし曲
03. ラディーチェ ( 作詞・作曲:Neru ) *TVアニメ「ニンジャラ」エンディングテーマ
04. 九龍イドラ ( 作詞・作曲:トーマ )  ※カバー曲
05. 愛も知らないで ( 作詞:ウォルピスカーター / 作曲:SILVANA ) ※アルバム書き下ろし曲
06. 漂白 ( 作詞:ウォルピスカーター / 作曲:神谷志龍 ) ※アルバム書き下ろし曲
07. フレンズ ( 作詞:NOKKO /作曲:土橋安騎夫 ) ※カバー曲
08. オイルライター ( 作詞:ウォルピスカーター / 作曲:郡陽介 ) ※アルバム書き下ろし曲
09. You’re the Only… ( 作詞:小野正利 / 作曲:柘植由秀 ) ※カバー曲
10. レインコート ( 作詞・作曲:芥田レンリ ) ※アルバム書き下ろし曲
11. おくりうた feat. 超学生 ( 作詞・作曲:x0o0x_ ) ※アルバム書き下ろし曲

<CD+グッズ>5,455 円+税(コロムビアミュージックショップ限定販売)
『余罪』発売記念イベント、店舗特典、予約は特設サイトをチェック!
ウォルピスカーター『余罪』特設サイト:https://columbia.jp/WolpisCarter_yozai/
ウォルピスカーター『余罪』クロスフェード:https://youtu.be/m-PKcMBq2Pc?si=1VH4MPd5kdy4gK0a
ウォルピスカーター『余罪』配信:https://wolpis.lnk.to/yozai

【MV】
ウォルピスカーター「ラディーチェ」MUSIC VIDEO:https://youtu.be/Mdk3gC6S9kY
ウォルピスカーター「レインコート」MUSIC VIDEO:https://youtu.be/bRpacEV6miw
ウォルピスカーター「オイルライター」MUSIC VIDEO:https://youtu.be/RsPpDeXSRi0
ウォルピスカーター「おくりうた feat. 超学生」MUSIC VIDEO:https://youtu.be/VdFizoabIdY
ウォルピスカーター「サル」MUSIC VIDEO:https://youtu.be/MTqSqWA4mZk?si=sNkawh3LnmnjxVlj


【イベント情報】
ウォルピスカーター『余罪』リリース記念イベント(サイン会)
■2024 年4 月13 日(土) 福岡・HMV&BOOKS HAKATA
CD ジャケットサイン会  ※予約者先着※
10:45 / 11:00
■2024 年4 月13 日(土) 大阪・アニメイト大阪日本橋
CD ジャケットサイン会  ※予約者先着※
18:00 / 18:30
■2024 年4 月14 日(日) 愛知・アニメイト名古屋
CD ジャケットサイン会  ※予約者先着※
<1 部>11:30 / 12:00
<2 部>13:00 / 13:30
■2024 年4 月14 日(日) 東京・タワーレコード池袋店
CD ジャケットサイン会  ※予約者先着※
18:20 / 18:30
インストアイベント参加方法:https://columbia.jp/WolpisCarter_yozai/

【Profile】
■ウォルピスカーター(Wolpis Carter)
男性歌い手。”高音出したい系男子”の異名を持ち、トレードマークのハイトーンボイスを武器にリスナーを魅了し続けている。
実直な”高音”へのこだわりを掲げる「ウォルピス社」社長でもある。
2012 年動画投稿サイトで活動を開始。2015 年にニコニコ動画に投稿した「アスノヨゾラ哨戒班」(Orangestar)の歌唱動画は再生数1,700 万超え(歌ってみたカテゴリー再生数歴代1 位)、2018 年に投稿した「泥中に咲く」MUSIC VIDEO は9,000 万回再生を突破。歌唱動画の累計総再生数は4 億回を越える(いずれも現在)。
【ウォルピスカーターTwitter】https://twitter.com/wolpis_kater
【ウォルピス社YouTube】https://www.youtube.com/c/wolpiscarter
【ウォルピス社HP】http://wolpiscarter.com/
【Streaming/Download】https://nippon-columbia.lnk.to/WolpisCarter
アルバム『余罪』特設サイト:https://columbia.jp/WolpisCarter_yozai/

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