日本でも大人気!激しく熱い音楽「ヘヴィメタル」の魅力と歴史!

日本でも大人気!激しく熱い音楽「ヘヴィメタル」の魅力と歴史!

今や世界に溢れんばかりの音楽ジャンルが存在しますが、その中でも特に明確化が複雑だとされている「ヘヴィ・メタル」

日本でも大きなブームが起き、ライブハウスには連夜のように熱狂的ファンが詰めかけましたが、今でも根強い人気を誇ります。

今回は、そんな「ヘヴィ・メタル」について解説してまいりたいと思います。

ヘヴィ・メタルとは


ヘヴィ・メタル誕生には諸説ありますが、1970年代にイギリスで生まれたとされるのが有力です。

MEMO

1970年代初頭に絶大な人気を得ていたハードロックのサウンドを、より激しく技巧派にしたものが「ヘヴィ・メタル」であると言われています。

それゆえにハードロックとヘヴィ・メタルの境界線は曖昧で、ジャンル分けの時には「HR/HM(ハードロック/ヘヴィ・メタル)」と括られることも多いです。

また、激しいヘッドバンキングや、人差し指と小指を立てる「メロイック・サイン」などもヘヴィ・メタルの特徴と言えます。

ヘヴィ・メタルの歴史

1960年代後半

DEEP PURPLE(ディープ・パープル)やLED ZEPPELIN(レッド・ツェッペリン)などがデビュー。

それまで主流だったロックをさらに激しくしたハードロックを確立させる。

1970年代前半

BLACK SABBATH(ブラック・サバス)が登場。

DEEP PURPLEと LED ZEPPELINとともに「HR/HM (ハードロック/ヘヴィ・メタル)」を認識させ、バンドとしての絶頂期を迎える。

MEMO

その後、KISS(キッス)やAERO SMITH(エアロ・スミス)などがデビューし、イギリスからアメリカへと侵食をみせる。

1970年代後半

パンクブームが巻き起こり、一時ハードロック/ヘヴィ・メタルが影を潜めるも、1979年にIRON MAIDEN(アイアン・メイデン)やSAZON(サクソン)ら若手がイギリスから台頭し、再び一大ムーブメントを起こす。

ポイント

このムーブメントは「New Wave Of British Heavy Metal(ニュー・ウェイブ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル)」と呼ばれ、「N.W.O.B.H.M」と略されます。

このことにより「ヘヴィ・メタルがジャンルとして認識を持たれた」と言われています。

1980年代

盛り上がりを見せたヘヴィ・メタル・ムーブメントは、再びアメリカへと広がりを見せ、BON JOVI(ボン・ジョヴィ)やMÖTLEY CRÜE(モトリー・クルー)などが人気を博す。

また、この頃からヘヴィ・メタルに異なるものを融合させたサブジャンルが多く登場する。

ヘヴィ・メタルの音楽的特徴

ハードロックは、ディストーション(エフェクターで発生させる歪み)ギターサウンドに高音のシャウト、スピーディーな演奏の疾走感などが特徴です。

それに対しヘヴィ・メタルは、そのハードロックサウンドの演奏テクニックをさらに技術的な部分を重視したもので、速弾きやギターリフ(コード進行)の複雑化など、より高度なテクニックが必要とされます。

MEMO

華々しいギターソロやメロディーの美しさなど、音楽としての様式美も加わることでハードロックからの進化をうかがうことができます。

「N.W.O.B.H.M」


ヘヴィ・メタルを知る上で、特に重要なムーブメントである「N.W.O.B.H.M」。

ポイント

勢力を増していたパンクロックに押され、衰退しつつあったヘヴィ・メタルを再び蘇らせ、現代におけるヘヴィ・メタルの基本を作ったとも言えるムーブメントが「N.W.O.B.H.M」です。

この「N.W.O.B.H.M」で確立されたヘヴィ・メタルこそが、「王道メタル」として認識されており、基本を意味することから「クラシックメタル」とも呼ばれています。

その中心には、 IRON MAIDEN(アイアン・メイデン)・JUDAS PRIEST(ジューダス・プリースト)などがおり、今でもヘヴィ・メタルを語る上では外すことのできないバンドとして語り継がれています。

ヘヴィ・メタルのサブジャンル


ヘヴィ・メタルに「宗教」「POP」「クラシック」「エレクトロニック」などが合わさることによって、さらにサブジャンルへと細分化されます。

MEMO

世界中で巻き起こったムーブメントの中で生まれたサブジャンルの数は、実に50種類以上と言われています。

では、いくつか代表的なものをピックアップしてまいりたいと思います。

スラッシュメタル

ヘヴィ・メタルにハードコアの激しい勢いを加え、スピード感を重視させたジャンルです。

本来のヘヴィ・メタルより、ドラムもテンポがかなり速くなることから「ムチを打つ=THRASH(スラッシュ)」という意味が込められています。

攻撃的な印象を与えるのは、圧倒的なギターリフの速さであり、ヘヴィ・メタルにとって多大な影響を与えたジャンルの一つなのです。

代表的なバンドは、ANTHRAX(アンスラックス)・ MEGADETH(メガデス)・METALLICA(メタリカ)・SLAYER(スレイヤー)など。

MEMO

これらの4つのバンドは「スラッシュメタル四天王」と呼ばれ、今も伝説と崇められています。

デスメタル

スラッシュメタルをもとにして新たに生まれたジャンルで、悪魔のような「デスヴォイス」のヴォーカルが大きな特徴です。

ポイント

その名の通り「DETH(デス=死)」であることから、その歌詞は過激なテーマが多く、ヘヴィ・メタルの中でもハードな部類に分けられます。

しかし、意外とファッションや見た目はラフなのが特徴です。

悪魔的なテーマを掲げているため、よく白塗りやド派手でダークな衣装と思われがちですが、ジーンズにTシャツといったものがほとんどなのです。

MEMO

白塗りスタイルのヘヴィ・メタルは「ブラックメタル」と呼ばれ、音だけではなかなか聴き分けられないのですが、この2つの音の違いがわかる人はかなりレベルの高いヘヴィ・メタルファンでしょう。

デスメタルの代表的なバンドは、CANNIBAL CORPSE(カンニバル・コープス)・DEATH(デス)・OBITUARY (オビチュアリー)など。

パワーメタル

パワーメタルも疾走感溢れる速いテンポがサウンド的特徴ですが、テーマは「ドラゴン」や「魔法」「闘い」など、ファンタジックな世界観です。

また、従来のヘヴィ・メタルにメロディックなハーモニーがプラスされるため、聴き手には比較的ポップに聴こえるようです。

ポイント

一般的には「漢くさい」「拳を突き上げる」というようなイメージが持たれるパワーメタルは、人気も高く広く愛されています。

代表的なのは、MANOWAR (マノウォー)・HAMMERFALL (ハンマーフォール)・Power Quest(パワークエスト)など。

LAメタル

1980年代、米・ロサンゼルスを拠点に活動していたメタルバンドのことをさします。

このジャンルはサウンド的な特徴というよりも、ロサンゼルスで活躍していたバンドという意味のジャンルです。

それらのバンドを総称して日本のメディアが名付けたとも言われていることから、日本のファンにはお馴染みのバンドが名を連ねます。

ポイント

派手な印象の中にもどこかスタイリッシュなヴィジュアルとキャッチーさが、日本の若者を虜にしブームを巻き起こしました。

代表的なバンドは、MOTLEY CRUE(モトリー・クルー)・RATT(ラット)・GUNS N’ ROSES(ガンズ・アンド・ローゼス)などが有名です。

日本が誇るヘヴィ・メタル・バンド

Babymetal(ベビーメタル)


アイドルとメタルを融合させた女性2人組によるユニットです。

海外での評価はとても高く、日本のメタルバンドの名を海外の方に聞くと、真っ先に名前が挙がるほどの知名度と注目度を持っています。

Loudness(ラウドネス)


日本のメタルシーンに多大な影響を与え、最も海外で成功を成し遂げた伝説的へヴィ・メタル・バンドです。

かつてB’sの稲葉浩志さんも追っかけをしていたというほど、圧倒的なカリスマ性を持ちます。

Galneryus(ガルネリウス)


メロディックスピードメタルに属し、演奏テクニックの高さに誰もが脱帽する超技巧派バンドです。

海外での知名度もあり、楽曲のクオリティは特にずば抜けています。

Coffins(コフィンズ)


日本ではあまり知っている方が少ないかもしれませんが、欧米ではすでに高い注目度を誇るドゥーム・デスメタルバンドです。

海外では特に熱い視線が送られているバンドですので、知らない方は是非チェックして見てください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ヘヴィ・メタルについて解説してまいりましたが、これほどまでに複雑に枝分かれした音楽ジャンルが他にあるのだろうか思うほど多彩な広がりを見せています。

「メタルが好き」と言うファンには「どのジャンルが好き?」と聞けば、どこまでも話が続いてしまうヘヴィ・メタル。

知れば知るほど、どんどん深みにハマってしまう中毒性を持つのもヘヴィ・メタルの魅力の一つです。

是非、いろんな「ヘヴィ・メタル」を感じてみてください。

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