『SPY×FAMILY』あらすじ・名言・名シーン紹介!

『SPY×FAMILY』あらすじ・名言・名シーン紹介!

今まで見ず知らずの赤の他人だった主人公のスパイの男、殺し屋の女、超能力者の少女が偽りの家族を作り、普通の家族としての日常を送るためにドタバタを繰り広げるホームコメディ『SPY×FAMILY』

笑いあり、涙ありのハートフルストーリーは多くのファンに支持されています。

この記事では『SPY×FAMILY』の魅力を伝えるため、おすすめ名言と名シーンを紹介します。

ぜひ最後までお楽しみください。ネタバレ有なのでご注意下さい。

『SPY×FAMILY』とは?

『SPY×FAMILY』は、遠藤達哉による連載漫画。ちょっと変わった三人の仮初家族が巻き起こすドタバタコメディーです。

「少年ジャンプ+」(集英社)で2019年3月25日より隔週月曜更新で連載中です。閲覧数・コメント数・発行部数における最高記録を次々と更新するなど、「少年ジャンプ+」史上最初の大ヒット作となりました。

「全国書店員が選んだおすすめコミック2020」では「1位」を受賞、「第4回みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞」では「大賞」を受賞しています。

『SPY×FAMILY』のあらすじ

東西の間に鉄のカーテンが下りて十余年、隣り合う東国(オスタニア)と西国(ウェスタリス)の間には仮初の平和が成立していました。

西国から東国に送られた凄腕スパイの黄昏(たそがれ)は、東西平和を脅かす危険人物である東国の政治家ドノバン・デズモンドと接触するため、偽の家族を作ってデズモンドの息子が通う名門イーデン校に養子を入学させる任務オペレーション〈梟〉(ストリクス)を命じられます。

黄昏は精神科医ロイド・フォージャーを名乗り、養子を探して孤児院で他人の心を読める少女アーニャと出会います。アーニャはロイドの心を読んで賢いふりをしたため、難関イーデン校に合格できると考えたロイドは彼女を養子に。ところがアーニャはそれほど賢くなく、勉強は苦手です。しかし、なんとか筆記試験に合格。しかし次の面接試験に「両親」揃って来るよう指示されたため、ロイドは急いで妻役の女性を探すことになります。

その矢先、二人はヨル・ブライアという女性と出会います。彼女は表向きは公務員。裏の顔は「いばら姫」のコードネームで暗躍する殺し屋だったのです。婚期の遅れを周囲に指摘され、他人の目を欺くために、形式上の恋人を探していました。

心を読む能力によってヨルが殺し屋であることを知ったアーニャは、好奇心からヨルが母親になってくれるように画策します。妻役を捜していたロイドと恋人役を探していたヨル、そして好奇心を求めるアーニャの利害が一致し、3人は互いに素性を隠しつつ、即席の家族としての生活を始めます。

『SPY×FAMILY』魅力①:涙あり、笑いありの名言【名言6選で解説】

『SPY×FAMILY』は基本コメディーですが、シリアスなシーンも丁寧描かれており、そのバランスが秀逸です。

セリフも印象的で心に残るものが数多く登場します。ここでは名言を6つ紹介します。

「君の使命は彼に近づいてその不穏な動きを探ること そのためにまず―――結婚して子どもをこさえろ」

1巻MISSION:1より。

主人公である黄昏が言い渡されたミッションの内容の一部です。

東国で諜報を行う、西国組織WISE(ワイズ)の敏腕スパイである彼の次の仕事は東国の大物政治家ドノバン・デズモンドに近づき、その不穏な動きを探ることでした。

デズモンドは用心深い人物で、なかなか表舞台に姿を現しません。彼が唯一姿を現すのが、息子が通う名門校の懇親会です。そこへ子供を入学させ、懇親会に参加し、デズモンドに接触するというのが黄昏に課せられたミッションです。

そのための結婚して、子供をこさえろという言葉なのですが、真面目な話をしていたと思ったら、いきなりギャグが入ってくるのでそのギャップに笑いがこみあげます。

外務大臣がズラだというエピソードも笑いましたが、このセリフで、『SPY×FAMILY』は面白い!と読者の心は鷲掴みにされます。これからどんな展開が待っているのだろうとワクワクさせてくれるのです。

「息の根止めさせていただいてもよろしいでしょうか?」

1巻MISSION:2より。

殺し屋であるヨルがターゲットに向かって言ったセリフです。

表の顔は、市役所の女性事務員をしており、どこいでもいるような女性ですが、裏の顔は売国奴を暗殺する凄腕の殺し屋「いばら姫」です。

殺し屋の彼女は昼間の事務服から一変、ドレスを身にまといます。ドレスの内側にはコードネームである「いばら姫」にちなんで薔薇の模様が入っています。

丁寧な口調とは裏腹に、やっていることは殺しと物騒です。普段から誰にでも丁寧な口調のヨル。人を殺すときでもその癖は抜けません。そんな彼女のアンバランスさが強調されているセリフです。

「いきなりなぐってごめんなさい アーニャほんとはお前となかよくしたいです…!」

2巻MISSION:9より。

殴ってしまったダミアンにアーニャが言ったセリフです。

ダミアンはアーニャに丸めた紙をぶつけたり、ひどい悪口を言います。それに対して、アーニャは怒りを爆発させ、ダミアンをグーパンチで殴ります。このコマも勢いがあって迫力があるのと、それとは対照的に、情けない顔になっているダミアンがかわいそうです。

アーニャは当然ですが先生に怒られます。その時、前にヨルから言われた力の正しい使い時は友達のピンチを救う時という言葉を思い出し、とっさに、ダミアンがベッキーの足を踏んでいたから殴ったという言い訳を口にします。これにより、ベッキーは感動の涙を流します。

後日、ダミアンに勇気をもって謝るアーニャ。その表情は子供らしい純粋さに溢れ、しおらしいものでした。

ダミアンはこの態度に思わず赤面してしまいます。彼は彼女への恋心ともいえるドキドキ感を認められず、捨て台詞を吐いて去っていきます。そこがまたほのぼのとしていて、愛らしいです。

「先生…ヒトも所詮は動物です」

4巻MISSION:25より。

ベッキーが教師のヘンリーに対して言ったセリフです。

どのようなシチュエーションでこうなったのかというと、学校の図工の時間に動物を作る課題に対して、ロイドを作ろうとしたベッキー。そんな彼女に対して、動物を作るように指示するヘンリーでしたが、そこで彼女が言ったのがこのセリフです。

人も所詮は動物に過ぎない。

この言葉に、真理を感じたヘンリーは驚愕し、許可を出します。

このセリフを言う時のベッキーの悟ったような表情がツボです。その後のコマの盛大にショックを受けるヘンリー。メリハリのあるギャグに笑ってしまいました。

子供は時折、真理をつく言葉を言う時がありますよね。そのことをコメディーに描いたお気に入りのセリフです。

「すぅ きぃ―――💛💛💛」

5巻MISSION:30より。

ロイドのスパイ仲間であるフィオナが彼に対して心の中でつぶやいたセリフです。

彼女の心の声をアーニャが聞き取っている状態です。

今まで、無表情で、任務を成功させるために、ロイドの妻役を手に入れようとしていたのかと思いきや、思いっきり、私情だったいうオチです。

「好き」。これはロイドへのシンプルな愛の言葉ですが、彼女の場合は度が過ぎています。見開き1ページで表情一つ変えずに心の中で呟いています。ここまでシンプルかつド直球な愛の表現を漫画で初めて見ました。

無表情から繰り出される好き攻撃は読者に大きなインパクトを残すこと間違いありません。このあとのアーニャの茫然とした顔がまた笑いを誘います。

「アーニャあかてんのテストでも どうどうとみせることにしてる!!」

6巻MISSION:37より。

ダミアンが自分の父親に会うのをあきらめようとしたときに、それを阻止しようとしたアーニャが彼に言ったセリフです。

ダミアンは父親が東国で偉い立場にあり、また忙しいことを知っていました。そんな忙しい父親が自分に構っている暇があるわけがないと、遠慮して会うのをやめようとします。

ダミアンの心を読んだアーニャは近くにいた変装したロイドのためにもダミアンの父親と会わせなければと必死に考えます。

そこで言ったのがこのセリフです。

うーん、イマイチ意味がよくわかりませんが、アーニャなりに考えての発言なのでしょう。

言葉足らずですが、どんなにダメな自分でも堂々としていること。それを伝えたかったのだと思います。

事実、この言葉を聞いたダミアンは遠慮していた自分が馬鹿らしくなり、父親に会う決意をします。アーニャの純粋な思いが人を動かした瞬間でもありました。

『SPY×FAMILY』魅力②:ハラハラドキドキの名場面集【名シーン5選で解説】

スパイものということでもちろんハラハラドキドキの展開が待ち受けています。

しかし中には笑えるものもあります。バラエティに富んだ名シーンを5つ紹介しましょう!

爆発と共に結婚の誓いの言葉

1巻MISSION:2より。

パーティー会場にヨルの恋人役として現れたロイドは疲労のため、間違えてヨルの夫だと名乗ってしまいます。そして、誰かのために過酷な仕事に耐えられ続けることは誇るべきことだとヨルに語ります。

その言葉にヨルは心動かされます。今の自分を受け入れてくれるのはこの人しかいないと。

密輸組織の残党との戦闘中に、ヨルはロイドに結婚を提案します。

互いにスパイ活動、殺しのカモフラージュという利害が一致し、二人は表向きの結婚をすることを決めます。

ロイドは結婚の誓いの言葉を言いながら、手榴弾の安全ピンのリング部分を結婚指輪に見立ててヨルの指にはめます。

それと同時に、投げた手榴弾は背後で爆発。なんともいえない刺激的な儀式になった訳です。

彼らの未来が物騒であることの暗示ともとれますね。

初代学長の像に向かって、「はげちゃびん」

1巻MISSION:4より。

ロイド達、親子三人はイーデン校の面接試験を受けるために、学校へとやってきます。そこでは建物の中から、教員達の監視の目がありました。面接前から、試験は始まっていたのです。

そのことに気づいたロイドは、学校の求める理想像を演じるために、初代学長の像に向かって敬礼をします。とりあえず真似をしておく、ヨル。そして、はげちゃびんと失礼な感想を心の中でつぶやくアーニャ。

この三段階の構成がたまらなくおもしろく、思いっきり吹き出してしまいました。

はげちゃびんて……。

『SPY×FAMILY』はこうしたギャグの切れ味が大変するどくなっています。

外で読むときには吹き出さないようにご注意を!

アーニャの人を小バカにした笑顔

2巻MISSION:8より。

学校生活が始まり、ダミアンに悪口を言われたときのアーニャの笑みが笑えます。

いつものくりんとしたパッチリお目目のアーニャではなく、目は細く開き、フッと何かを悟ったような人を小バカにした笑み。これはぜひとも実際に表情を見ていただきたいです。

何故、このようなことになってしまったかというとヨルとの会話が原因でした。アーニャはヨルに感情に任せて力を振るってはいけない、ちょっとしたイジワルくらいなら笑って流せるのがカッコイイお姉さんだと。それをアーニャは忠実に実行したのですね。

ダミアンは馬鹿にされたと怒ってしまいましたが、ベッキーからは大人の余裕があると尊敬の眼差しを向けられます。

一連の騒動のあと、アーニャが言った一言、「ははうそつき えがお やくにたたない」がまた笑いを誘います。

ドキドキのキスシーン?

3巻MISSION:12より。

ある日、ヨルの弟のユーリがフォージャー家に遊びにやってきます。ロイドとヨルは本当に愛し合っているのか怪しんだ彼は、二人に向かって、キスをしてみろとせがみます。

ロイドは今までのスパイ経験からそういった経験は豊富ですが、ヨルのほうはそうはいきません。彼女はまだキスをしたことがなく、初めてのキスはレモンの味、このマリネと合いそうですなどと、とんちんかんなことを考える始末。

ヨルはシラフではとてもできないと酒をがぶ飲みします。そしていざ、キスへ。

2人は無事にキスするのかしないのか?そのドキドキ感がたっぷりの間を取って描かれます。こちらまでドキドキしてくるほどの、ヨルの赤面した表情に、ドドドという擬音。

さあ、どうなる!というところで、耐えきれなくなったユーリの邪魔が入り、うやむやになります。今回はどうにかなりましたが、今後もこのように夫婦仲を試される展開が待ち受けていそうで楽しみです。

ロイドが死ぬ未来を阻止せよ

4巻MISSION:21より。

アーニャのことをテロリストから助けてくれた犬のボンドは、未来が見えます。人の心がわかるアーニャはボンドからロイドが建物の爆発に巻き込まれ死ぬ未来を見せられます。

それを阻止すべく、アーニャたちは奮闘するのですが、まだ彼女は幼く時計も読めません。そんな中で何とか、爆発の原因となる爆弾がテロリストのアジトのドアに仕掛けられているのを発見します。

アニメのように爆弾を解除しようとしますが、そううまくはいきません。そこで思いついたのがケチャップで、ドアに入るな爆発するという警告文を書くことでした。子供ならではの柔軟な発想に驚かされます。

アーニャはいざという時に機転が利く、賢い子だと思います。

テロリストを捕まえるために扉の前にやってきたロイド達。爆発の時間がやってきて、時計塔の鐘が鳴り響きます。
爆発はするのか?しないのか?次のページをめくるまで結末はわかりません。そこがまたにくい演出です。

結果、ドアの警告文を見たロイドの機転により、爆発は未然に防ぐことができました。スパイもののハラハラドキドキに、アーニャという予測不可能な存在が登場する面白さが『SPY×FAMILY』の魅力の一つです。

まとめ

最初、スパイものだから世界情勢など難しいのかと思っていましたが、そんなことはなく、東と西というシンプルな構造でわかりやすい内容です。

シリアスと笑いのメリハリが抜群で、その世界観に見事にハマってしまい、一気に読み進めてしまいました。

気軽に読めるスパイコメディーとして、幅広い年齢層にオススメの作品です。

この記事をシェアをしよう!

この記事を書いた人

この記事に関連するタグ

関連記事

新着記事