『彼女、お借りします』(かのかり)の名言・名シーン9選を紹介!

『彼女、お借りします』(かのかり)の名言・名シーン9選を紹介!

ダメ男子大学生とレンタル彼女の恋愛模様を描いた『彼女、お借りします』(略称:かのかり)。

「週刊少年マガジン」(講談社)で連載中の本作は、恋愛の楽しさや切なさに、コメディ要素と人間ドラマが絶妙に絡んだ人気漫画です。

この記事では、『彼女、お借りします』の中から厳選した9つの名言・名シーンについて紹介していきます。

※以下には、原作漫画とアニメのネタバレを含みます。

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目次

『彼女、お借りします』とは?

本作は『AKB49〜恋愛禁止条例〜』を手掛けた宮島礼吏(みやじまれいじ)さんが、「週刊少年マガジン」で2017年より連載中の漫画。

冴えない男子大学生がレンタル彼女を借りたことから始まるラブコメディが描かれます。

コミックスの発行部数は累計830万部を突破(既刊21巻、2021年6月時点)。

また、ヒロインの1人で人見知りの桜沢墨(さくらさわすみ)が主人公のスピンオフ漫画『彼女、人見知ります』(作画協力:木南ユカ)が、作者の宮島さん本人により漫画アプリ「マガジンポケット」で連載されています(既刊2巻、2021年6月時点)。

以下のように、他メディアへの展開も活発です。

  • 2020年7月〜9月にはテレビアニメ(全12話)が人気を博し、2022年に続編が放送予定。
  • 2021年9月には、ゲームアプリ『彼女、お借りします ヒロインオールスターズ』が配信予定。

話題に事欠かない本作は、今後も更なる盛り上がりを見せてくれることでしょう。

MEMO

ちなみに2020年7月〜9月のテレビアニメでは、原作7巻・第50話の途中までが描かれました。

『彼女、お借りします』のあらすじ

初めて出来た彼女に別れを告げられた寂しさで、「レンタル彼女」サービスに申し込んだ男子大学生・木ノ下和也(きのしたかずや)

待ち合わせに現れたのは、全てにおいて完璧で理想の「彼女」・水原千鶴(みずはらちづる)でした。

そんな千鶴の正体は、和也と同じ大学に通う学生・一ノ瀬ちづるで、アパートのお隣さんだと判明します。

ある時、和也が家族の前でついた嘘がきっかけで、和也と千鶴は仮初めの恋人関係を結ぶことになるのでした。

MEMO

作品作りに活かすため、作者の宮島さんは実際にレンタル彼女とのデートを行っています。

『彼女、お借りします』の魅力

本作には多くの魅力がありますが、ここでは以下の3点を簡単に紹介します。

  • 異なる個性の光るヒロインたち
  • ダメな部分はあるけれど、人に対して真摯に向き合う主人公
  • 丁寧に描かれるキャラクターの心情

異なる個性の光るヒロインたち

本作の大きな魅力は、何と言っても個性的なヒロインたちの存在です。

理想的な彼女の千鶴をはじめ、小悪魔系から引っ込み思案な性格の女子まで、そのタイプは様々。彼女たちの存在が物語を大きく盛り上げ、和也に影響を与えていきます。

ダメな部分はあるけれど、人に対して真摯に向き合う主人公

優柔不断で、情けない姿を見せることも多い主人公の和也。一方で、家族や友人への思いやりに溢れ、人に対して真摯に向き合う面を持ちます。

そんな和也が物語の中で、何度もつまずきつつ成長していく過程は見逃せません。

丁寧に描かれるキャラクターの心情

本作はキャラクターの心情が丁寧に描かれているので、感情移入しやすく、共感できる部分も多いです。

恋愛のドキドキが感じられるのはもちろん、それ以外の多くの感情も味わうことができます。

『彼女、お借りします』の名言4選!

本作に登場するキャラクターたちの言葉はどれもが魅力的。ここでは、4つの厳選した名言を紹介します。

水原千鶴「寂しくない人なんていないのよ 隠せる人が多いだけ」(原作1巻・第1話/アニメ第1話)

初めに紹介するのは、ヒロインの千鶴が主人公の和也に語った言葉です。

祖母の入院する病院に駆けつけた和也とレンタル彼女の千鶴。ここで、あろうことか和也は千鶴が自分の彼女だと、祖母の前でとっさに嘘をついてしまいます。

2人きりになったところで、祖母への想いから嘘をついたこと、そしてフラれた寂しさからレンタル彼女を利用したことを全て吐き出す和也。

そんな和也を励ますかのように、千鶴は上記の名言を語ります。

千鶴の言葉にある通り、人は誰しも寂しさを抱えているものです。元気に振る舞っている人だとしても、その心の内まではわかりません。

寂しいのは自分だけじゃないんだと思えて、少し気持ちが軽くなるような名言です。

木ノ下和「嘘のない人間などおらん ワシは千鶴さんが宇宙人でも 千鶴さんが好きじゃ」(原作3巻・第18話/アニメ第5話)

続いて紹介するのは、和也の祖母・木ノ下和(きのしたなごみ)が千鶴に語った言葉です。

旅行に訪れた温泉で千鶴の背中を流す和。
和也の祖父の命日に寂しさを感じずに済んだと、和は千鶴に感謝の気持ちを表します。

一方、千鶴の胸の内には、和に嘘をついて彼女のふりをし続けることへの罪悪感がありました。「私がもし嘘をついていたら おばあさんが思うような人間じゃなかったら・・・」と力なく千鶴はこぼします。

そんな千鶴の心を解きほぐしてくれたのは、「嘘のない人間などいない」と和が発した優しく力強い言葉でした。

どんな姿形をしていたとしても、全てを受け入れてくれる。この名言からは、和が心の底から千鶴を大切に思っていることが、よくわかります。

和なら、いつか本当のことを話しても理解してくれそうな懐の深さがありますね。

水原千鶴「傷口に貼る絆創膏くらいにはなりたいなって」(原作5巻・第38話/アニメ第10話)

千鶴が和也の友人・栗林駿(くりばやししゅん)の前で語った言葉を紹介します。

和也の頼みで、千鶴はレンタル彼女として傷心の栗林とデートをすることに。

千鶴と栗林は遊園地の乗り物で2人きり。栗林は友人の彼女だと思っていた相手とデートを楽しむ自分に気づき、感傷に浸ります。

レンタル彼女は本当の恋人ではないけれど、それでも夢を見てしまう。そんな栗林に対し、現実的に生きるのが難しい中で夢を持てるのは素敵なことだと話す千鶴。

ここで千鶴の口から飛び出したのが、レンタル彼女を絆創膏に例えた名言です。

千鶴の言葉には、レンタル彼女としてのプロ意識が垣間見えます。レンタル彼女ができることは少ないけれど、その中で全力を尽くすのが千鶴です。

恋愛不信になりかけた栗林でしたが、千鶴の名言が最後の一押しとなり、もう一度恋がしたいと思うに至ります。

一ノ瀬小百合「人間の”器”とは 自分は弱いと傷つきながらも 「他人(ひと)は凄い」と感動できる そんな素直さのことだわ」(原作7巻・第58話)

最後に紹介するのは、千鶴の祖母・一ノ瀬小百合(いちのせさゆり)が和也に語った言葉です。

和也は千鶴と共に、入院を続ける小百合のお見舞いへ。千鶴が席を外したのをきっかけに、小百合は和也にお願いがあると言って話を始めます。

小百合のお願いは、和也に本当の千鶴を受け止め、支えてほしいというものでした。

普段は強くて頼りがいのある千鶴ですが、本当は弱くて寂しがり屋な面を持ちます。千鶴は、こうした自分の弱さを受け入れるのが苦手です。

一方の和也は千鶴と対照的で、自分の弱さや情けなさを隠すことはありません。

和也は自分が弱い人間だと自覚しており、小百合はそんな和也を「強い」男だと評します。

自分の弱さを受け入れた上で、他者のことを尊敬できる。そんな素直さを持つ和也だからこそ、小百合は大切な孫を託せると思ったのでしょう。

小百合の名言は、今を生きる私たちに多くのことを教えてくれます。

『彼女、お借りします』の名シーン5選!

ここからは、本作の名シーンを5つ紹介します。

木ノ下和也が水原千鶴を助けるため海に飛び込むシーン(原作2巻・第14話/アニメ第4話)

普段は優柔不断で情けない部分が目立つ和也。

しかし、和也にはここぞという所で人のために行動できるカッコよさがあります。

友人の木部芳秋(きべよしあき)から貰ったチケットでフェリーに乗る和也と千鶴。

ここで和也が目を離した矢先、なんと体調を崩していた千鶴がフェリーから海に落下してしまいます。

次の瞬間、考えるよりも先に、千鶴を助けるため海へと身一つで飛び込んだ和也。この時の和也が見せた行動は、まさに主人公そのものでした。

いざとなったらカッコいい姿を見せる和也の姿にグッとくる名シーンです。

更科瑠夏が初めて胸の高鳴りを覚えたシーン(原作4巻・第28話/アニメ第7話)

和也に猛烈なアタックを続ける、女子高校生でレンタル彼女の更科瑠夏(さらしなるか)
彼女が和也に執着するのには、生まれた時から抱える心臓の病が関係していました。

日常生活に支障はないものの、これまで瑠夏は何をしても人並みにドキドキしたことがありません。目一杯ドキドキしたい気持ちがあるのに無感動な自分を、瑠夏はロボットのようだと考えていました。

恋をすれば何かが変わると期待してレンタル彼女の仕事を始めるも、思うようにはいかず。

半ば諦めかけていた時に和也と出会い、瑠夏は初めて胸の高鳴りを覚えます。

そして、自分はロボットではなく1人の人間であったとわかり、今まで抱えていた思いを全て吐き出すかのように涙を流したのでした。

瑠夏の涙に、見ているこちらまで目頭が熱くなる名シーンです。

人見知りの桜沢墨が笑顔で別れの挨拶をするシーン(原作6巻・第44話/アニメ第11話)

心根が優しく頑張り屋の桜沢墨は、思い通りに会話ができない極度の人見知り。墨がレンタル彼女の仕事を始めたのは、そんな自分を変えるためでした。

しかし思うようにいかず悩んでいたところ、同じ事務所の先輩・千鶴の紹介で、墨は和也とレンタル彼女の練習をすることになります。

色々と失敗はありつつも、デート中の墨は相手への思いやりに溢れ、どんな時も一生懸命。墨と同じ時間を過ごした和也は別れ際に、優しい性格の墨はレンタル彼女の仕事に向いていると太鼓判を押します。

そして次の瞬間、背中を向けて去ろうとする和也に向かって、勇気を出して声をかける墨。

彼女の口から飛び出したのは、100点満点の「またねっ!」。この日一番の大きな声と、とびっきりの笑顔が光ります。

人見知りで悩んできた墨が、小さくも大きな一歩を踏み出せた瞬間でした。和也とのデートをきっかけに、墨は少しずつ成長していきます。

水原千鶴の切実な訴えが胸を打つシーン(原作6巻・第48、49話/アニメ第12話)

レンタル彼女の仕事で千鶴を呼び出したのは、七海麻美(ななみまみ)。柔和な微笑みの裏に、深い闇が見え隠れする和也の元彼女です。

千鶴と和也の疑似恋愛関係を知った麻美は、笑顔を浮かべながらも千鶴への不快感を隠しません。

その後、歩道橋で対峙する千鶴と麻美。
別れ際に麻美を引き留めた千鶴は、和也にとって麻美がどれほど大切な存在だったかを訴えます。

千鶴はレンタル彼女としてのプロ意識を見せながらも、本気で和也のことを思う優しさを持ち合わせていました。

レンタル彼女の仕事を通じて「恋心」の尊さと人を好きになる難しさを知った千鶴。
だからこそ、和也のことをちゃんと考えてほしいと話す言葉の数々には、重みがあります。

結果的に、千鶴の訴えは麻美に届きませんでしたが、隠れて2人の会話を聞く和也にはしっかりと届いていました。

心から相手のことを思いやり、行動できる素晴らしさ。千鶴の切実な訴えが心を揺さぶる名シーンです。

木ノ下和也が水原千鶴の夢を実現すると誓うシーン(原作12巻・第102、103話)

千鶴の夢は、かつて女優として活躍した祖母・小百合に、銀幕で輝く自分の姿を見せること。そのために必死に努力を続けてきた千鶴でしたが、中々女優としての芽が出ません。

ある時、入院していた小百合の病状が悪化し、刻一刻と別れの時が近づく現実を千鶴は突きつけられます。

追い詰められ、折れかけた千鶴の元に現れたのは、覚悟を決めた和也でした。

自主制作映画なら千鶴が銀幕に立つ姿を小百合に見せられると、和也は熱弁を振るいます。

人の夢を全力で支えようとする和也に千鶴が重ね合わせたのは、今は亡き祖父の姿でした。心を動かされた千鶴は、和也に映画を作って欲しいと頼みます。

この時、今まで1人で戦ってきた千鶴が和也に頼り、初めてを見せました。
和也は千鶴の抱えていた想いを受け止め、どれだけ難しくても映画を実現してみせると言い切ります。

千鶴の涙に目が潤み、和也のカッコよさに思わず胸が熱くなる屈指の名シーンです。

まとめ

ここまで『彼女、お借りします』の名言と名シーンを厳選して紹介してきました。

本作は、原作漫画とアニメのどちらから入っても楽しめる間口の広さがあります。

この記事が『彼女、お借りします』の世界に浸るきっかけになれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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