アイドリッシュセブン(IDOLiSH7) – アイナナ珠玉の名曲7選

雨 / MEZZO”(逢坂壮五・四葉環)

アニメ『アイドリッシュセブン』第12話のエンディング曲として起用された「雨」は、MEZZO”が最早アイドルゲーム内ユニットであるという事実を忘れそうなほど心に響く楽曲になっています。

雨というタイトルそしてジャケットの雰囲気からしても、真っすぐで明るい恋ではないことがすぐに分かるのではないでしょうか。

この曲のテーマは許されざる恋。そしてそれが分かっていても、自分が破滅に向かっているかもしれないことに気付きながらも止められない。そんな風にも聞こえてきます。

何も事前知識を入れないでこの「雨」を聴いていると、許されざる恋イコール不倫、もしくは同性との恋の苦しみに喘ぐ恋物語を思い浮かべる人が多いでしょう。

しかしアニメ『アイドリッシュセブン』第12話を見た人たちであれば、MEZZO”のすれ違いに焦点を当てたストーリーを思い出し、あの時の二人の辛い状況を重ねてしまうはずです。

壮五は無意識に我慢を重ねてしまい、弱音を吐くということができないタイプです。歌声にもどこか心を押し殺したような、聴いている方が辛くなってくるような感情が滲み出ています。

その後のエピソードで壮五と環は良い関係に変わっていきます。しかし「雨」がED曲として起用されたこの12話では、壮五がIDOLiSH7とMEZZO″の掛け持ちという過密スケジュールに限界が来て倒れてしまいます。

そんなタイミングでこの曲が流れるものですから、ファンにとってはトラウマとも言える辛い記憶と結びついているのです。

メロディーを聴くだけでいまだに泣けてくる…なんて意見もあります。

「もう二度と太陽の光さえ 浴びなくていいと思えるほど」というフレーズからも、壮五が追い詰められてどんどん弱っていく様子をつい重ねてしまいます。

真面目で誠実過ぎて、我慢が得意で弱音を吐くのが苦手な壮五。まるで彼が助けを求めているように聞こえてくるのかもしれません。

もちろん本来のテーマである道ならぬ恋を歌う曲としても心を打ちます。

途中で雨の雫が垂れるような音が響き、そのままサビに入る構成は見事です。

タイトルにあるようにこの楽曲のキーワードは雨。この恋をしている限り雨が止むことはない、苦しみが止むこともない。

二度と真っすぐに明るい恋が出来る日々に出会えなくても、相手の傍にいたいのだという辛い想いが痛いくらいに伝わってきます。

不倫を後押しすることは否ですが、手に入らない恋の苦しみの行き場に迷った時は、「雨」を聴いて夜を明かすのも良いでしょう。

未来絵 / MEZZO”

MEZZO”の楽曲が苦しいばかりの恋心を歌った曲ばかりではなくなったのは、やはり壮五と環の絆がより深いものになってきたことも影響しているのでしょうか。

この「未来絵」という曲には、今までのMEZZO”の曲に付きまとっていたある種の影のようなものが一切存在しません。

新しい生活、環境が変わったりすることで根拠のない不安に襲われてしまうそんな時に「おいでおいで」と誘ってくれるような明るくてキャッチーで、どこまでも優しい曲です。

この曲の面白い所は、冒頭の「手を振っているのが見えるかい」という部分です。従来の彼らのイメージは、環が元気良く飛び跳ねながら手を振ってくれていてその横で壮五が微笑んでいるものではないでしょうか。

しかし、あえて能動的な歌詞の部分を壮五に歌わせ、落ち着いた描写部分を環に歌わせることで「今までのMEZZO”とは違うんだぞ」という覚悟のようなものを感じさせるのです。

「未来絵」はラブソングではなく応援歌ですが、聴いている人を応援するという目的だけではなく彼らが自分たちを鼓舞する意味もあるように思えます。

歌詞中に登場する「君」は、聴いている人でもあり環・壮五お互いのことを語っているのではないでしょうか。

まとめ

アイドリッシュセブンが他のアイドル育成ゲームと違うのは、それぞれが重い荷物を背負っていてそこにリアルな彼らの感情が乗っていることです。

実在のアイドルのファンをしたことのある人なら、一度はメンバーの脱退、グループの解散の可能性に肝を冷やしたことがあるはず。

その時アイドル達は何を考え、何に傷付き苦しんでいたのか。知る術のなかったアイドル達の心情を目にできることが、アイドリッシュセブンが長く強く愛される秘密なのかもしれません。

ライバルグループもメイングループも派生ユニットも、それぞれの魅力が溢れる楽曲ばかり。まだまだ進化し続けるアイドリッシュセブンから目が離せません。

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