PUNPEE(パンピー) – 自称“板橋のダメ兄貴”が生み出す極上ヒップホップ! その経歴やオススメ曲は…?

PUNPEE(パンピー) – 自称“板橋のダメ兄貴”が生み出す極上ヒップホップ! その経歴やオススメ曲は…?

日本を代表するHIP HOPアーティストでありながら、HIP HOPという枠を超え、幅広いリスナーやファンを魅了する奇才ラッパーPUNPEE(パンピー)

ラッパー・DJ・トラックメーカー・サウンドエンジニア・プロデューサーと肩書きは多岐に渡り、その全てにおいて確かな実力を発揮し成功を収めるなどマルチな才能を持っています。

加山雄三、宇多田ヒカル、星野源など日本を代表する歌手たちとのコラボや、HIP HOPアーティストを中心にクオリティの高い楽曲提供を行うなど、もはやHIP HOP界のみならず日本の音楽シーンにおいても欠かせない存在となったPUNPEE。

今回はそんなPUNPEEのプロフィールや経歴、オススメ曲をご紹介していきます!

PUNPEEのプロフィール

PROFILE

  • 活動名義:PUNPEE(パンピー)
  • 本名:高田智央(たかだともひさ)
  • 出生地:東京都文京区
  • 出身地:東京都板橋区
  • 生年月日:1984年3月26日(2021年現在37歳)
  • 身長:166cm
  • 血液型:AB型

PUNPEEの出身地

1984年に東京都文京区の巣鴨・一心病院で2人兄弟の長男として誕生したPUNPEE。

楽曲で板橋区出身であることを主張することが多いPUNPEEですが、実は文京区で生まれていたんですね。

小学4年生の時に家庭の事情で板橋区へと引っ越します。

この引っ越しを境に後にPSGというグループで活動を共にする実弟の5lack(スラック)との仲が深まり、板橋への転居が今後のPUNPEEの人生において大きな転機となります。

「PUNPEE(パンピー)」の名前の由来

黒髪の七三分けに眼鏡と一見ラッパーらしからぬ普通の容姿をしているPUNPEE。

「パンピー」というと、ごく普通の「一般人」のことを指す言葉が連想できますが、名前の由来はどこからきているのでしょうか。

こちらについてはPUNPEEが出演したRHYMESTER(ライムスター)宇多丸のラジオ内で、自身の名前の由来を話していました。

PUNPEEが通学していた中学校は板橋区の中でも特に不良の多いヤンキー校で、PUNPEEはその中でいじめられっ子のグループに所属していました。

ですが、ゲームをいっぱい持っていることで有名だったPUNPEEは「あいつはたくさんゲームを持っているからイケてる」という理由で不良たちから一目を置かれ、不良でもいじめられっ子でもない“一般人=パンピー”という地位を確立したことが名前の由来になったそうです。

HIP HOPとの出会い

父親の影響で幼少期からレコードに囲まれた家庭環境で育ち、日常的に音楽に触れていたPUNPEE。

中学時代、弟の5lackと公園でスケートボードをして遊んでいると時に一緒にいた先輩がSHAKKAZOMBIE(シャカゾンビ)の楽曲を流したことがきっかけで、日本のHIP HOPに興味を持ち始めます。

また、中学2年生の時に当時テレビで見たDJ KRUSH(クラッシュ)に影響され、ターンテーブルを購入しDJの真似をしながら遊んでいました。

MEMO

同時期にアメリカンコミックにも魅了されており、後のPUNPEEの楽曲を語るうえでアメコミの世界観は非常に重要な役割を果たします。

高校に進学したPUNPEEは軽音部に入部するも、オーディションの日に寝坊してしまい退部。

その後は、中学時代に購入したターンテーブルを使い5lackと一緒にHIP HOPを始めます。
ベースとギターを弾いていた経験を活かし、サンプリング、音作りなど自宅で自ら音楽をつくりだし、次第に弟と2人でラップを取り入れたMD(ミニディスク)を制作するなど活動の幅を広げていきました。
そして同時期に「HIP HOPを聞いている同級生がいる」と紹介され、後にHIP HOPユニットPSGでグループを組むGAPPER(ガッパー)と出会います。

この時すでにトラックメイク、サウンドメイク、演奏とサンプリングの融合といった現在のPUNPEEが得意とするスキルが形成されていたんですね。

MCバトルでの優勝

高校卒業後は大学に進学するもわずか1年で中退。

その後は、レンタルショップでアルバイトし映画やアメコミなどサブカルチャーに没頭する生活を送ります。
また音楽の方では5lackとGAPPERを含めたメンバーでHIP HOPユニット板橋録音クラブを結成し、トラックメーカー、DJとして活動するもギャラを支払いステージに立たせてもらうなど安定しない日々を送っていました。

PUNPEEはそんなうだつの上がらない日々を変えるべくフリースタイルバトルへの出場を決意し、2006年のUMB(アルティメットMCバトル)東京大会でKEN THE 390を倒し優勝を果たします。

そして翌年の2007年にはPUNPEE、S.L.A.C.K.(現5lack)、GAPPERの頭文字をとったHIP HOPユニットPSGを結成し、HIP HOP界にその名を知らしめていきます。

PUNPEEの経歴

2002年に地元板橋でHIP HOPユニット「板橋録音クラブ」を結成しHIP HOP活動を開始します。

2006年「ULTIMATE MC BATTLE 2006」東京大会で優勝。

2007年に高校の同級生GAPPERと結成した「P&G」に実弟の5lackが加入し、HIP HOPユニット「PSG」が誕生しました。
同年、カトマイラが手売りでリリースされたアルバム『三十路の嘆げKISS』に収録されている全ての楽曲をPUNPEEがプロデュース。

MEMO

2010年にPUNPEEがプロデュースした楽曲に加え、インストと新規音源を加えたリマスター盤が正規流通されました。

2009年にMPCシリーズを手掛ける会社AKAI主催によるサンプラーバトル「AKAI PROFESSIONAL SAMPLER BATTLE GOLDFINGER’s KITCHEN 2009」に出場し優勝。

また、同年にPSGがリリースしたデビューアルバム『David』はKREVA、ZEEBRA、Bach Logicなど名だたるラッパー達や音楽専門誌から高い評価を受けました。

2010年にサニーデイ・サービスのボーカル曽我部恵一との共作「サマー・シンフォニー」を発表して以来、楽曲提供やプロデュースの依頼が増加し、活動の幅を広げていきます。

2013年ASIAN KUNG-FU GENERATIONのボーカル、ギターを担当する後藤正文ことGotchがソロ名義でリリースしたシングル『The Long Goodbye』にラップとリミックスで参加しました。

2014年には世界各国のラッパーがCMソングを担当するエナジードリンク「レッドブル」のテレビCMに出演、TBS系列で放送されている人気番組「水曜日のダウンタウン」のオープニングソングやジングルを手掛けるなど、HIP HOPファン以外にも徐々にPUNPEEの存在が知られていきます。

MEMO

マルチに活躍するPUNPEEですが、本人曰く頼まれたら断れない性格で年々活動の幅が広がっているそうです。

2015年に加山雄三の名曲をリミックスするプロジェクトの一環としてリリースした楽曲「お嫁においで2015 feat. PUNPEE」で加山雄三とコラボを果たし、発売された12インチレコードは即完売。

2017年1月11日、長年敬愛していたシンガー宇多田ヒカルの楽曲をPUNPEEがオフィシャルRemixした「光-Ray of Hope MIX-」が配信され、全米iTunesチャートで日本人アーティスト最高位となる第2位を記録しました。同曲はプレイステーション4用ゲームソフト「キングダムハーツHD2.8ファイナルチャプタープロローグ」で全世界共通の主題歌として起用。

2017年10月に自身初となるソロアルバム『MODERN TIMES』をリリース。

2018年にSPACE SHOWER MUSIC AWARDS 2018の「BEST HIPHOP ARTIST」を受賞、CDショップ大賞「準大賞」を受賞。

2019年に配信リリースされた楽曲「さらしもの(feat.PUNPEE)」星野源とコラボし話題を呼びました。
また、YouTube上にてアップロードされた同曲のMVはPUNPEEが所属するPSGのMVを制作した経験もある映像作家のオオクボリュウがアニメーションを手掛けました。

2020年6月20日に元AKB48の秋元才加と結婚したことも大きなニュースとなりました。

MEMO

『MODERN TIMES』に収録されている楽曲「Rain(Freestyle)」で謎の女性とPUNPEEがデュエットしていることがファンの間で話題となり、女性の正体について様々な議論や憶測が展開されました。しかし、結婚発表後の2020年6月30日にPUNPEEがYouTube上で行った生配信内にて、ファンに謎の女性の正体を質問された際に女性の正体が妻の秋元才加であり、夫婦でデュエットしていたことを本人が暗に認めました。

2020年にファーストアルバム以来となる新作EP『The Sofakingdom』を発表。

2021年にSPACE SHOWER MUSIC AWARDS 2021の「BEST LIVE STREAMING」を受賞。

数々の著名なアーティストとコラボし、自身もクオリティの高い楽曲を数々と発表しており名実ともに音楽業界からその才能が評価されていますが、PUNPEEは「大事なのはこれから」と語っており、今後のさらなる活躍にも期待です!

PUNPEEのオススメ曲

PUNPEEの楽曲は、ずば抜けたセンスとサブカルチャーを通して培った膨大な知識量から繰り出される想像力に富んだユーモアなリリックと、JPOPにも通ずるメロディ感溢れる作りこまれたビートが特徴的です。

「天才」「センスが良い」と称されることの多いPUNPEEですが、幼少期から触れてきた映画、音楽、アメコミなどのサブカルチャーで得た膨大な情報を、自身の楽曲の世界観に取り込む作業を時間をかけて積み重ねてきたという背景があります。

タイムマシーンに乗って

PUNPEEの楽曲を語るうえで欠かせない代表曲「タイムマシーンに乗って」。

JPOPに通ずるキャッチーなメロディとおしゃれなビートが特徴的な楽曲です。

MVの中には、名作映画やアメコミのパロディやオマージュがふんだんに盛り込まれており、PUNPEEのサブカル愛が詰まったアニメーション作品に仕上がっています。

Happy Meal

映画の引用とスパイスの効いた刺激的なリリックが特徴的な楽曲「Happy Meal」。

「世界は楽しいことに溢れている」ことや「同じ価値観を持つ仲間たちがいれば辛い世の中でも乗り切れる」というメッセージが歌詞に込められおり、MVにはHi’SpecやヒップホップユニットSIMI LABなどPUNPEEの所属するSUMMITのレーベルメイトやPUNPEEと交流のある仲間たちが多数登場します。

また、MVには自身がオープニングテーマを担当した「水曜日のダウンタウン」のスタジオセットも登場しています。

Life Goes On (あんじょうやっとります)

2021年3月に配信リリースされたPUNPEEの蔵出しシリーズ第2弾「Small Token pt.2」に収録された「Life Goes On (あんじょうやっとります)」はレーベルメイトのOMSBをゲストに迎えて制作された楽曲です。

軽快なリズムに乗せた遊び心のあるリリックが印象的で、溜め込んだ怒りやフラストレーションを吹き飛ばす力が楽曲に込められています。

夜を使いはたしてfeat.PUNPEE

平成生まれのトラックメーカーSTUTSの作品にPUNPEEがラッパーとして参加した楽曲「夜を使いはたしてfeat.PUNPEE」。

ノスタルジックでありながらどこか高揚感に包まれるSTUTSのトラックと、ほのかに哀愁を漂わせるPUNPEEのリリックがガチっとはまったエモーショナルな楽曲となっています。

夢追人feat.KREVA

PUNPEEがリスペクトする天才ラッパーKREVAをゲストに迎え入れ話題となった楽曲「夢追人feat.KREVA」。

楽曲には「夢を追い続ける人」の背中を後押しするというテーマと同時にHIP HOPシーンにおけるラッパーとしてのPUNPEEとKREVAの生き様や決意が歌詞に込められています。

二人の放つ切れ味の鋭いリリックは、夢を追いかける全ての人に勇気を与えてくれます。

Wonder Wall feat.5lack

実弟である5Lackをゲストに迎え入れ、兄弟としての想いを綴った楽曲「Wonder Wall feat.5lack」。

MVでは幼少期の兄弟2人の映像が流れ、まるで昔のホームビデオを見ているかのようなノスタルジックな雰囲気に包まれます。

印象的なピアノのメロディに乗せ、兄弟としてのリアルな距離感、お互いに対する素直な想いや心情が歌われており、家族愛・兄弟愛に溢れた作品に仕上がっています。

MEMO

曲のタイトルである「Wonder Wall feat. 5lack」は、ギャラガー兄弟率いるイギリスの伝説的バンドOasisの名曲のタイトル「Wonderwall」を意識したものであり、Oasisの象徴であるギャラガー「兄弟」と高田「兄弟」(PUNPEEと5lack)の関係性を掛けています。

最新情報

TVアニメ「オッドタクシー」の主題歌・劇半音楽を担当

2021年4月より放送がスタートしたオリジナルTVアニメ「オッドタクシー」の主題歌・劇伴音楽をPUNPEEが担当しました。
自身初となるTVアニメの主題歌「ODDTAXI」では、澤部渡のソロプロジェクト・ポップバンドであるスカートとタッグを組み、作品の世界観に寄り添った楽曲を作り上げました。
また、PUNPEEが所属するHIP HOPレーベルSUMMITのレーベルメイトであるVaVa、OMSBと共に劇伴音楽を担当しました。

最後に

自分の「好きなこと」を徹底的に突き詰め、持ち前の卓越したセンスで自らの作品に落とし込むことによって幅広いファンを魅了し続けるPUNPEE。

HIP HOPシーンにおいてはもちろん、日本の音楽シーンにおいてもその存在が欠かせないアーティストの1人であることは間違いないでしょう。

HIP HOPの枠を超えたキャッチーなサウンドは、普段HIP HOPを聞かない人にとっても親しみやすいと思いますので、PUNPEEが気になった方はぜひ楽曲をチェックしてみてください!

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