BEYOOOOONDS【楽曲解説】ハロー!プロジェクトの令和初デビューグループの代表曲5選

BEYOOOOONDS【楽曲解説】ハロー!プロジェクトの令和初デビューグループの代表曲5選

ハロー!プロジェクトの令和初デビューグループ・BEYOOOOONDS(ビヨーンズ)
2019年のデビュー以来、確実に勢いを増し続けている注目のグループです。

カルチャの記事でも2020年にBEYOOOOONDSを取り上げていますが、その後もリリースやライブ、イベント出演を重ねてファンを惹きつけ、歌唱やダンス、パフォーマンスの面でもぐんと力を伸ばしてきました。

2022年春にはついに初のホールツアー開催、そして4月25日には単独武道館公演と、留まることなく前進し続けています。

グループ名の由来は英語の「Beyond」。そこに込められた「既成の枠組などを超えて、自由に未来へ大きくビヨーンと伸びていってほしい」という思いの通り、まだまだぐんぐん伸びて、大きく跳躍していくこと間違いなしと言えるでしょう。

今回はそんなBEYOOOOONDSの2020年以降の楽曲を中心に、注目曲・代表曲を紹介していきます。

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BEYOOOOONDSのここに注目!~多彩なメンバーが歌う唯一無二の楽曲たち~

シンプルでありながらインパクト抜群のグループ名に負けず劣らず、BEYOOOOONDS自身、他にはない魅力を持ったアイドルグループです。

カルチャの記事で以前ご紹介している1stシングルの「眼鏡の男の子」「ニッポンノD・N・A!」も、一度聴けば耳に残るキャッチーで個性的な楽曲でした。

また、寸劇・コントを交えた多様なパフォーマンスもBEYOOOOONDSの大きな特徴です。
そんな魅せ方を可能とするメンバーの歌唱力や演技力、ダンスのレベルの高さ、多彩な個性も注目のポイント。

そしてどの作品も、他にはないユニークさ、ユーモア、可愛らしさやドラマチックさを兼ね備えており、「こんなアイドル見たことない!」と見る人・聴く人の心を掴むものばかりです。

これからご紹介する5曲もぜひ、そうしたBEYOOOOONDSならではの魅力に注目して聴いてみてくださいね。

BEYOOOOONDSの注目曲5選~コントからクラシックのカバーまで!?~

ビタミンME

「ビタミンME」は、BEYOOOOONDSにとっては初のタイアップ曲カゴメの野菜ジュース「One Day」とコラボした楽曲です。

MVは寸劇から始まり、チアガールの「VITAMIIIIINS(ビタミーンズ)」に扮したメンバーが、日常生活の中の色々な場面でみんなの健康を応援する、という構成。

栄養学の講師を演じる高瀬くるみや、ビタミーンズのメンバーを演じる山﨑夢羽など、冒頭の寸劇だけでも観る人をしっかりBEYOOOOONDSの世界に引き込むのはさすがです。

曲名の通りビタミンカラーが満載の映像で、チア風のダンスも溌溂としていてパワフル。
途中で豆知識風の台詞が入ったり、「眼鏡の男の子」のMVに出てきたキャラクターが再登場したりと、盛り沢山で飽きることがありません。

楽曲は、ギターやキーボードの音色にロックテイストも感じられる曲調。歌声も明るく爽やかで、聴いていて前向きになれます。

そしてメンバーの表情も大きな魅力。応援ソングに相応しく満面の笑顔で歌い踊る姿に間違いなく元気をもらえるでしょう。

ちなみに、サビではチアらしく「ME! ME!」などの掛け声が入りますが、大サビではこの声に合わせて、ニックネーム「みぃみ」こと岡村美波がクローズアップされています。ファンには嬉しい粋な演出や仕掛けにも注目です。

激辛LOVE

2曲目は2021年3月リリースの2ndシングルから「激辛LOVE」

イギリスのグループToto Coeloの「Dracula’s Tango」という曲のカバーです。ただし、歌詞は原曲の直訳ではなく、ほとんど1から新しく作詞されたものとなっています。

メロディは1番から2番、そして2番から大サビへと、2段階で転調して音が上がっていき、それに合わせて「激辛感」もどんどん増していきます。

MVはこちらもやはり寸劇風。
新人ホールスタッフを演じる山﨑夢羽の絶妙な表情や、イントロの清野桃々姫トークボックスなど、冒頭から見どころが満載です。

恋の駆け引きを思わせるような歌と妖艶なダンス、辛さに痺れるようなサビの振り付けにも要注目。

歌唱シーンの背景の飾りをよく見ると唐辛子になっているなど、小ネタも散りばめられていてスパイスの効いた1曲です。

こんなハズジャナカッター!

「こんなハズジャナカッター!」は、BEYOOOOONDSについて語る上で外せない1曲。
「激辛LOVE」と同じく2ndシングルに収録されています。

注目すべきは、2ndシングルにして早くも1stシングルへのセルフオマージュを取り入れ、自伝的な楽曲になっているところです。

「夢にまで見てたアイドル」に期待を膨らませるものの、理想とは違うアイドルライフに「こんなハズジャナカッター!」と嘆く。それでも道なき道を進み、自分たちなりのアイドル像を築いていく、というストーリー。

MVは一篇のミュージカルのような作品に仕上がっています。

期待からの困惑や嘆き、一転して驚きや喜びと、曲が進むにつれて変化していくメンバーの表情に惹き込まれること間違いなしです。

前田こころが演じる眼鏡の男の子(1stシングル「眼鏡の男の子」に登場)や、江口紗耶扮するサヤー隊長(1stシングル「Go Waist」に登場)など、過去のキャラクターの再登場も注目のポイント。
途中で「眼鏡の男の子」のサビと同じメロディが出てきたりもします

そのほかにも、歌詞のストーリー展開にぴったり合った楽曲構成、芋洗坂係長によるパロディ満載の振り付け、「なんてったってアイドル」というフレーズや、先輩アイドルグループにちなんだ単語が隠されている歌詞など、注目ポイントは尽きません。

しかし何といっても印象的なのは、「これもいわゆるひとつの アイドルなんだ!」「逆にこれでヨカッター!」と言い切るメンバーの笑顔でしょう。

これまでの「アイドル」のイメージとは違っても、観る人に元気をくれるBEYOOOOONDSは間違いなくアイドルの王道を行っているのだと示すような1曲です。

英雄~笑って!ショパン先輩~

「英雄~笑って!ショパン先輩~」は、2022年3月2日リリースの3rdシングルに収録。
既にBEYOOOOONDSの代表曲と言っても過言ではない名曲です。

タイトルにもある通り、クラシックの作曲家・ピアニストであるショパンへのオマージュが込められ、「英雄ポロネーズ」「ノクターン(夜想曲)第2番」のメロディが使われています。

そして特に大きな注目ポイントは、現役音大生である小林萌花のピアノです。

これまでにも小林が曲の中でピアノやキーボードを弾く場面はありましたが、この曲は格別。

イントロは小林の弾く「英雄ポロネーズ」から始まり、そして曲中にも同じく「英雄ポロネーズ」や「ノクターン第2番」の演奏シーンが登場、さらにエンディング部分のピアノソロでは「幻想即興曲」の一部分を弾いています。

小林のピアノは間違いなくこの曲の要と言ってよいでしょう。

曲のアレンジも壮大でドラマチック。クラシックのピアノ曲をポップ音楽に見事に生まれ変わらせています。

低い音域も格好良く歌える平井美葉江口紗耶、高音が得意な山﨑夢羽西田汐里など、メンバーの持ち味を生かして広い音域や難しいメロディも歌いこなしているのはBEYOOOOONDSならでは。

大サビ前の平井美葉から前田こころへのソロのリレーも見事。歌唱力という点でもこのグループの層の厚さが感じられます。

さらに、ショパンによる原曲を生かしつつ、2番からはQueenの「Bohemian Rhapsody」を思わせるようなギターやコーラスが入ってきたり、清野桃々姫のボイスパーカッションが入ってきたりと、アレンジも多彩です。

そして、音楽の偉大な「先輩」であるショパンに敬意を表しつつ、BEYOOOOONDSらしい賑やかさ・溌溂さをもって「人生は芸術だ」「青春は爆発だ」と歌うこの曲は、ファンでなくともハッと心に留まったり、元気づけられたりするのに十分な魅力を持っています。

曲中で「音楽は巨大な 雲に乗っけられて/時代さえも 国境さえも/ビヨンと超えていける」と歌われていますが、BEYOOOOONDS自身がこれからどんどん様々なものを超えていくのを予感させる曲だといえるでしょう。

ハムカツ黙示録

3rdシングルのもうひとつの表題曲がこの「ハムカツ黙示録」

インドやアラビアの音階を使ったエキゾチックな曲調、「ハムカツ食う」と「はぁムカつく」をかけた歌詞、アブラカタブラではなく「アブラ・過多・アブラ」というパワーワード、山﨑夢羽島倉りかの演じる謎のハムカツスナイパー……等々、突っ込みどころしかない曲とMVに、まずは度肝を抜かれるでしょう。

そして「何だこれは!?」と思いながらまた再生ボタンに手が伸びるような中毒性も持った1曲です。

エキゾチックな雰囲気の音階の曲はハロプロが得意とするところ。
モーニング娘。「恋のダンスサイト」や、アンジュルム「恋はアッチャアッチャ」などを連想する方もいるのではないでしょうか。

そして言葉遊びのような歌詞からは想像できないほど、メンバーの歌唱と切れのあるダンス、息の合ったフォーメーションなどは洗練されて鮮やか。
いわゆるトンチキ曲に全力を注ぐスタイルにBEYOOOOONDSらしさが感じられます。

間奏では恒例と化している寸劇も。
友達の発言にムカつく里吉うたの、日常生活のちょっとしたイライラを訴える清野桃々姫、そんな二人を嗜めようとするも結局自分もムカつき出す一岡伶奈、という3人のやり取りが繰り広げられます。

この曲の寸劇は12人全員分、つまり3人1組×4パターンあり、MVとCDではパターンが異なっています。またライブではその日によってどのパターンが聴けるか変わるのだとか。他のパターンも聴いてみたくなりますね。

Cメロの高瀬くるみの演技、そして超高音のファルセットも圧巻。大サビは演出、カメラワークや歌割にも動きが出て、カオスな映像なのに見入ってしまう迫力があります。

混乱、爆笑、驚愕、そしてリピート再生というループにはまってしまうこと間違いなしの1曲。ぜひ味わってみてください。

まとめ

2020年以降にリリースされた曲を中心に、BEYOOOOONDSの代表曲・おすすめ曲や注目ポイントをご紹介してきました。

今回取り上げきれなかった「Now Now Ningen」「フレフレ・エブリデイ」、また2019年にリリースされている1stアルバムの収録曲など、まだまだBEYOOOOONDSには名曲・迷曲が揃っています。

そして、今回は楽曲をメインにご紹介してきましたが、メンバー12人それぞれの魅力も容易には語り尽くせません。

躍進を続けるBEYOOOOONDS。知らなかったという方も、ぜひこの機会に注目してみてはいかがでしょうか?

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