日本国内のみならず海外でも旋風を巻き起こす音楽界のニューウェーブ「Yogee New Waves」(ヨギー・ニュー・ウェーブス)。瞬く間に人々の心をキャッチした彼らの経歴やオススメ曲をご紹介します。
90年代に流行した日本独自の音楽ジャンル“渋谷系”を彷彿とさせる洒脱なサウンドで注目を集めるロックバンド、Yogee New Waves。
すでにZEPP TOKYOクラスの大規模ライヴハウスを完売させてしまう人気を誇っている彼らは、新世代シティ・ポップの文脈で語られることも多く、日本のシティ・ポップの人気が高まっているアジア圏においても知名度を高めています。
音楽的偏差値の高い洗練されたサウンドでブレイクを果たしたSuchmosやKing Gnuに追随して行くのは彼らかもしれません。
スッと心地よく耳に入り込むサウンドを鳴らし続けるバンド、Yogee New Wavesをご紹介していきます。
目次
Yogee New Waves/ ヨギー・ニュー・ウェーブス
- 角舘 健悟(かくだて けんご) / ヴォーカル、ギター
- 粕谷 哲司(かすや てつし) / ドラム
- 竹村 郁哉(たけむら ふみや) / ギター
- 上野 恒星(うえの こうせい) / ベース
Yogee New Waves・現メンバー
数度のメンバーチェンジを経て、現在は下記のメンバーで活動をおこなっているYogee New Waves。
活動当初はラインナップが不安定で、ステージに上がる10分前に脱退の意思を告げるメンバーや、バンド活動に対する姿勢を注意した途端に辞めてしまったメンバーがいたことがインタビューなどで明らかになっています。
角舘 健悟(かくだて けんご) / ヴォーカル、ギター
- 氏名:角舘 健悟
- 生年月日:1991年10月27日
- 出身地:東京都新宿区
学生時代は現代美術家を志しており、サウンド・インスタレーション(表現方法として音を使用する芸術)を学んでいた経歴の持ち主です。
初めてバンドを組んだのは中学2年生の時で、最初はドラムを担当していました。
ヴォーカルを担当するようになったのは、なんとYogee New Wavesを結成してからです。
粕谷 哲司(かすや てつし) / ドラム
- 氏名:粕谷 哲司
- 生年月日:1991年4月4日
- 出身地:埼玉県
元ギタリストの松田 光弘(2015年脱退)と蟻酸という女性ヴォーカルのポップス・バンドを組んでいた時、メンバーが脱退したばかりのYogee New Wavesに引き抜かれ、松田と共に加入。
加入後しばらくは普通の仕事とバンド活動の二足の草鞋を履いていましたが、2016年8月からは音楽一本に専念しています。
竹村 郁哉(たけむら ふみや) / ギター
- 氏名:竹村 郁哉
- 生年月日:1990年3月23日
- 出身地:京都府南丹市
2017年1月、2015年に脱退した松田 光弘の後任ギタリストとして加入。
ampelという3人組バンドのメンバーでしたが、前任者である松田の推薦などによりYogee New Wavesに正式加入することになりました。
上野 恒星(うえの こうせい) / ベース
- 氏名:上野 恒星
- 生年月日:1988年10月10日
- 出身地:福岡県福岡市
2017年1月、脱退した矢澤 直紀の後任ベーシストとして加入。
6人組バンドJAPPERSのメンバーとしても活動している上野は、Yogee New Wavesのツアーグッズの制作にも携わるなど、音楽以外の面でも才能を発揮しています。
Yogee New Waves・元メンバー
数度のメンバーチェンジを経験しているYogee New Wavesですが、音源デビュー以降に在籍していた元メンバーについてご紹介しておきます。
矢澤 直紀(やざわ なおき) / ベース
角舘 健悟とは小学校1年生からの幼馴染で、Yogee New Wavesの結成メンバー。
2017年1月、「ただ僕に他にやりたいことがあったというそれだけです」として脱退を発表しました。
松田 光弘(まつだ みつひろ) / ギター
2013年9月、蟻酸というバンドを一緒にやっていたドラムの粕谷と同じタイミングで加入。
2015年5月、レコード会社での勤務とバンド活動の両立が困難であるため脱退しましたが、2017年にYogee New Wavesの制作ディレクターとして再びバンドに関わることになりました。
Yogee New Waves・バンド名の由来
Yogee New Wavesという風変わりなバンド名はどこから来たのでしょうか?
バンド名の由来について説明していきましょう。
Yogeeとは人名で、ヒンドゥー教に由来する超越瞑想という瞑想法を体系化して世の中に広めたことで知られるインド人のマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーに由来しています。
1960年代後半の一時期、ビートルズのメンバーもマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーの教えに傾倒し、インドに渡って彼の修道院で数週間を過ごしたことは有名です。
New Wavesは音楽ジャンルのニュー・ウェーブのことだと思われがちですが、無関係であることがメンバーの口から明かされています。
「ヨーギーが今の時代に生きていたとしたら、彼はどんな新しい波を起こすだろうか」といったメンバー同士の会話が元となり、Yogee New Wavesというバンド名が誕生しました。
リーダーの角舘は「ニュー・ウェーブはポップ(=流行音楽)であるべきで、時代に応じて動き続けてて、それを代弁できるような形でバンドができたらと思った」と語っています。
結成当初はバンド名が決まっておらず、エチオピアという適当な名前が付けられていました。
Yogee New Waves・経歴
高い音楽的素養を武器に颯爽と登場し、結成直後から各方面で絶賛を浴びることとなったYogee New Waves。
同世代の盟友バンド達と共に日本の音楽シーンに新しい風を送り続ける彼らの経歴をご紹介します。
2013年
・6月、角舘健悟と矢澤直紀(2017年1月脱退)を中心に結成。
・SUMMER SONICのオーディション企画『出れんの!?サマソニ!?』に応募し、初のライヴをおこなう。(最終ライブ審査まで進出)
・蟻酸から粕谷と松田が加入し、ラインナップが安定する。
・11月、初EP『Climax Night』を自主制作でリリース。
2014年
・4月9日、前年リリースの自主制作盤『Climax Night e.p』が全国流通開始。
・7月27日、FUJI ROCK FESTIVAL ’14にROOKIE A GO-GO枠で初出演を果たす。
・9月10日、ファーストアルバム『PARAISO』をリリース。オリコンチャート最高152位を記録。
・9月12日、never young beachと共に台湾で初の海外公演を開催。
2015年
・5月5日、VIVA LA ROCK 2015の出演を最後にギタリストの松田 光弘が脱退。
・松田脱退後は、サポートギタリストを迎えてライヴ活動を継続。
・12月2日、2枚目のEP『Sunset Town e.p』をリリース。オリコンチャート最高67位。
2016年
・この年は音源のリリースはなく、ライヴを中心に活動。 GREENROOM FESTIVAL ’16、VIVA LA ROCK 2016、RISING SUN ROCK FESTIVAL 2016、BAYCAMP 2016など大型フェスティバルに多数出演した。
・1月~3月、テレビ東京系バラエティ番組「モヤモヤさまぁ~ず2」のエンディングテーマに『Sunset Town e.p』収録曲“Like Sixteen Candles”が起用される。
2017年
・1月15日、主催ツアー「Dreamin’ Night TOUR 2017」の東京キネマ倶楽部公演にてベーシストの矢澤 直紀が脱退。
・2015年以来空席となっていたギタリストの座に竹村 郁哉、矢澤の後任ベーシストに上野 恒星を迎え、4人編成へ。
・4月18日、角舘健悟がナレーションを担当するフジテレビ系列のドキュメンタリー番組『セブンルール』が放送開始。(2019年10月15日放送分まで担当)
・5月17日、セカンドアルバム『WAVES』を発表。オリコンチャート最高19位を記録する大躍進を果たす。
・11月4日公開の映画『おじいちゃん、死んじゃったって』(監督:森ガキ侑大)の主題歌にアルバム『WAVES』収録曲“SAYONARAMATA”が起用される。
・12月1日、恵比寿LIQUIDROOMのワンマンライヴにおいて、来春のメジャーデビュー予定を発表。
2018年
・3月14日、3枚目のEP『SPRING CAVE e.p.』でメジャーデビュー。オリコンチャート最高34位を記録。
・3月21日~4月30日、「Bluemin’ Days TOUR 2018」と題されたツアーを開催し、日本国内のほかに台湾、香港、タイで公演をおこなった。
・7月25日、大塚製薬ポカリスエットの「POCARI SWEAT × FES 2018」キャンペーン曲として書き下ろした新曲“CAN YOU FEEL IT”
を配信リリース。自身初のCMタイアップ曲となった。
2019年
・3月20日、サードアルバム『BLUEHARLEM』をリリース。オリコンチャート最高23位を記録。
1枚目から3枚目までのアルバムは<島・三部作>と呼ばれ、『BLUEHARLEM』をもって完結したことがメンバーから明かされています。
・6月8日~7月21日、全国ツアー「TOUR BLUEHARLEM 2019」を開催。
・9月12日~11月27日、台湾、マレーシア、タイ、中国を回るアジアツアーを開催。
・10月18日、テレビ東京系ドラマ『ひとりキャンプで食って寝る』の主題歌として起用された新曲“to the moon”を配信リリース。
・12月4日、4枚目のEP『to the MOON e.p.』をリリース。オリコンチャート最高36位を記録。
2020年
・3月27日から「Dreamin’ Night Tour 2020」を開催する予定。
Yogee New Waves・オススメ曲
結成の翌年にFUJI ROCK FESTIVAL出演や海外進出を果たすなど、異例の速さで活動の場を広げていったYogee New Waves。
人々を魅了してやまない彼らの代表曲をご紹介していきます。
Climax Night
デビュー音源『Climax Night e.p』およびファーストアルバム『PARAISO』収録曲。
シティ・ポップの常套句であるスウィートで艶やかなギターカッティングとはっぴいえんど的な歌心のあるヴォーカルメロディが溶け合い、リスナーの心を夜の街へと誘います。
そんな心象風景を映像にしたようなMVも素晴らしく、夜の街の温かさとよそよそしさを同時に感じ取ることができるでしょう。
Like Sixteen Candles
EP『Sunset Town e.p』およびセカンドアルバム『WAVES』収録曲で、「モヤモヤさまぁ~ず2」のエンディングテーマとして起用された楽曲です。
“サニーデイ・サービスの後継者”と評されることも少なくないYogee New Wavesのサニーデイ的な側面がよく表れている一曲だと言えます。
サニーデイ・サービスの曽我部恵一を思わせる肯定感にあふれたロマンティックな歌詞も秀逸です。
CAN YOU FEEL IT
ポカリスエットのCMのために書き下ろされた楽曲で、サードアルバム『BLUEHARLEM』に収録されています。
数々の名曲が彩った歴代のポカリスエットCM曲に勝るとも劣らない大名曲で、瑞々しく甘酸っぱいサウンドに胸がキュンとしてしまった方も多いでしょう。
10年前に聴いたとしても、さっそ10年後に聴いたとしても「あ。いい曲だな」と感じるであろうエバーグリーンなメロディを持っています。
最新情報
ベース・上野恒星の脱退が発表
Yogee New Wavesが、ベースの上野恒星の脱退を発表しました。
3月21日に日比谷野外大音楽堂で行われた初のワンマン公演「Yogee New Waves Special Live“SPRING WAVE”」が現体制最後のステージとなり、バンドは残る3名で活動を続けていくということです。
Yogee New Waves・まとめ
国内外から高い評価を受ける注目のバンド、Yogee New Wavesをご紹介してきました。
彼らの音楽に対するストイックな姿勢は、バンドマンというよりも「音楽家」という表現の方がふさわしいかもしれません。
2020年にさらなる飛躍を遂げるであろうYogee New Wavesを今のうちにチェックしてみてはいかがでしょうか。