ジャニーズ事務所の超人気アイドルグループ・Kis-My-Ft2。
2005年に結成され、2011年にシングル『Everybody Go』でCDデビューをはたしたグループです。
グループ名は7人のメンバー(北山、千賀、宮田、横尾、藤ヶ谷、玉森、二階堂)のイニシャルをとってつけられており、“キスマイ”という愛称で親しまれています。
ローラースケートでのパフォーマンスを得意としているほか、結成からデビューまでの長い下積み時代に先輩グループのバックダンサーとして培ったダンスやパフォーマンスも圧巻のグループです。
下積み時代は長かったものの、デビューしてからの勢いは類を見ないほどで、デビュー後わずか18日で東京ドーム公演、2年11か月で4大ドームツアーを成功させています。
さらに、デビューから10年の間にリリースしたシングルとアルバム全てが共にCDランキング1位を取るなど、何年たっても色あせることのないグループです。
🍀🍀🍀皆さん、いつも #キスマイ超BUSAIKU 応援頂きありがとうございます😊
間もなく番組スタートから10周年🥳🎉この度ホーム画面リニューアルしました‼️
これからも番組、そして #キスマイ の成長を応援してもらえるとうれしいです🌟🌟🌟#キスブサ pic.twitter.com/vgQXSQNtOw— 【公式】キスマイ超BUSAIKU!? (@kis_my_busaiku8) March 1, 2022
そんな、Kis-My-Ft2は2021年にCDデビュー10周年を迎えました。
10周年を記念して、2021年8月10日にベストアルバム『BEST of Kis-My-Ft2』を発売。
このアルバムは、10年前のデビューシングル『Everybody Go』のジャケ写の構図を現在のキスマイで再現したジャケ写が話題となったほか、収録される楽曲の一部がファン投票で決まるということで、発売前から大きな盛り上がりを見せていました。
その中の1つが「もう一度レコーディングして欲しい楽曲」。
投票で1位を取り、再レコーディング・バージョンが収録されたのが、「Good-bye, Thank you」でした。
ファンの中でも名曲と言われている楽曲が1位となりましたが、この投票で上位10位までに入った楽曲はデビュー前から歌われているものも多く、魅力的な曲ばかり。
気になるファン投票の結果を1位から10位までご紹介します!
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目次
『BEST of Kis-My-Ft2』ファン投票上位10曲
1位:Good-bye, Thank you
2012年に発売された、キスマイのファーストアルバムが『Kis-My-1st』。
このアルバムの初回生産限定盤Bには、特典として「Kis-My-Zero」と題されたCDが付属。同CDには、キスマイがデビュー前のJr.時代から歌って来た楽曲が収録されています。
実は、今回の「もう一度レコーディングして欲しい楽曲」の上位10位に入った楽曲の中には、「Good-bye, Thank you」を含めて4曲も「Kis-My-Zero」の収録曲がランクインしているほどファンの間では評価の高い特典CDです。
「Good-bye, Thank you」は、2006年に初披露されました。
この楽曲は、ファンの中では通称“オーラス”と呼ばれている、ツアーの最終日のトリプルアンコールで歌われることが多いのも人気の理由。
「この声きみに届いて いまこそちゃんと伝えたい サヨナラよりアリガトウ 心から言えるよ 出逢えてよかったよ」という歌詞から始まるこの楽曲。
失恋した想いを歌った曲なのですが、ちょっと視点を変えてみるとメンバーからファンへのメッセージにも聞こえる歌詞です。
さらに、「もしこの声 届くなら いまこそちゃんと伝えたい サヨナラよりアリガトウ 心から言えるよ」という大サビは、キスマイではなくファンが歌うパートとなっており、ファンからキスマイへの感謝にも聞こえてきます。
このような演出もあり、根強い人気の楽曲となっています。
もちろん、こういった演出や歴史だけが人気の理由ではありません。
ミディアムバラードの曲調で、失恋した相手を優しく想う切ない気持ちを歌い上げる「泣ける曲」としても知られており、キスマイを好きになるきっかけとなった楽曲という声も高い名曲中の名曲です。
2位:Kis-My-Calling!
ジャニーズ楽曲の定番とも言えるのが、自己紹介ソング。「Kis-My-Calling!」もその一つです。
しかし、自己紹介ソングでもあるにもかかわらず、同楽曲で紹介されるのは北山、藤ヶ谷の2人だけ。
メンバー全員を紹介しない自己紹介ソングはある意味貴重な楽曲ではないでしょうか。
アップテンポな曲調で、コール&レスポンスの部分も非常に多いため、コンサートでは盛り上がりを見せる楽曲でもあります。
こちらもデビュー前である2009年に初披露され、コンサートでもたびたび披露されてきました。
収録されているのは2014年に発売されたキスマイ初のベストアルバム『HIT! HIT! HIT!』。
初披露から音源化されるまで年月がかかり、未収録のオリジナル楽曲として待ちわびたファンも多い楽曲でした。
コンサートで一体感を味わえるこの楽曲、ポップな歌詞にアップテンポな曲調はダンス楽曲が多いキスマイの中では珍しいタイプの曲でもあります。
それもそのはず、作曲を担当したのが、磯崎健史。
関ジャニ∞や、Sexy Zone、ももいろクローバーZやAKB48など数々のアイドルの楽曲を手掛けている人物だからなのです。
3位:Hair
3位にランクインしたのは「Hair」。
こちらも、Jr.時代から歌われていた楽曲。実は、2バージョン存在します。
2009年に上映された舞台「PLAYZONE2009」で歌われていた楽曲でもあるため、「PLAYZONE2009 太陽からの手紙 オリジナル・サウンドトラック」としてJohnny’s Entertainmentから発売されており、JE版として知られています。
もう一つは、2012年にavexから発売された映像作品『Kis-My-Ft2 Kis-My-MiNT Tour at 東京ドーム 2012.4.8』の特典CD「Kis-My-Zero 2」に収録されている通称avex版の2種類。
JE版のあとにavex版が発売され、その時にすでに再収録されている楽曲でもあるのです。
この楽曲は、Jr.時代のキスマイを象徴するような、オラオラした曲。
鼓動の音から始まるイントロからギターサウンドが加わり、藤ヶ谷がウィスパーボイスで「Hair」とささやく。セクシーな歌詞に、腰振りを取り入れたダンスとキスマイらしい楽曲です。
藤ヶ谷の一言から始まったこの楽曲は、最後に二階堂が「You’re so crazy」の一言で締めくくります。
この他にもAメロ、最初のサビの締めくくりが二階堂の一言。
Jr.時代やデビューしてからの数年はキスマイは前3人と後ろ4人という構図が多かったために、二階堂が曲のアクセント的な役割を果たす楽曲がまだ少なかった時代にこの歌割は非常に珍しくもあり面白い楽曲です。
4位:祈り
「Good-bye, Thank you」と同じく、「Kis-My-Zero」に収録されている楽曲である「祈り」。
初披露は2006年、まだオリジナル楽曲も少なかった時代のキスマイの楽曲です。
また、キスマイが初出演した『dwango.jp』のCMで起用され、この時点ではCD未発売となっていた「FIRE BEAT」と共に着うたとして配信されていました。
作詞:松田モトキ、作曲:山口寛雄、編曲:CHOKKAKUが担当していて、特に編曲を担当しているCHOKKAKUは、ジャニーズの楽曲ではおなじみの人物です。
また、ジャニーズ内でも人気の高い楽曲で、現在ジャニーズ事務所の副社長でもある滝沢秀明が「祈りはマジでかっこいい」と褒めたほどで、後輩タレントたちによくカバーされてもいます。
特に注目となるのが、千賀のラップ。
サビから始まるこの楽曲。始まりのフレーズを北山と藤ヶ谷で歌い上げ、藤ヶ谷から北山のパートが続いた後に、また北山と藤ヶ谷の2人でサビを終わらせます。
その後に続くのが千賀のラップ。
同じような構造は曲終わりでも聴くことができ、北山、藤ヶ谷で繋いだサビを千賀のラップが締めくくっています。
キスマイでラップをすることが多いのは藤ヶ谷や二階堂ですが、この楽曲では貴重な千賀のラップを聞くことができるのも注目ポイントです。
5位:Tell me why
2012年に発売されたアルバム『Kis-My-1st』の通常盤にのみ収録されている楽曲が「Tell me why」。
キスマイの楽曲は、失恋や片思いなど報われない恋を歌ったものが多いのですが、この楽曲もその一つで、切ない想いと共に激しい嫉妬心を歌っています。
「精神コントロール不能」や「友達じゃ耐えらんない」、「誰にも渡したくない 奪いたいよ」といった重めの嫉妬心を剥き出しにした歌詞を優しいピアノの音色が包むバラード楽曲。
曲名にもなっている「Tell me why」は、曲中で何度も登場するフレーズで、たたみかけるように「why」を繰り返します。
特に曲終わりに向けてwhyの繰り返しが続いた後に、玉森の「感じたい Your love」、藤ヶ谷の「届けたい My love」と2人がつぶやくように歌い終えるところで切なさが頂点に達する楽曲となっています。
また、マイクスタンドを使用したダンスもこの楽曲の特徴で、「why」の歌詞に合わせて頭に手を置く振り付けで、悩ましい恋心が非常に表れている動きが魅力です。
6位:Smile
2008年に初披露された「Smile」、こちらも「Kis-My-Zero」に収録されています。
しみじみと歌い上げるバラード調の楽曲で、「笑ってほしい」という歌詞からもわかるように、応援ソングです。
応援ソングというと、奮い立たせるような元気な曲調や力強い印象を与えてくれる曲も多いのですが、この「Smile」は、ゆったりとしたメロディーラインにも表れているように、聴き手に寄り添って背中を押してくれるような曲になっています。
落ち込んですぐに前を向けない、そんな状態でも「無理して笑わなくたっていい、泣きたいときに泣いたらいい」と自分のペースを尊重させてくれるような歌詞。
さらに、「君」という単語が多くちりばめられており、自己投影や共感しやすい歌詞になっています。
「君」という単語は、サビの一番最初の音に必ず使われていて、歌のアクセントの役割も担っており、自分がキスマイメンバーに応援されていると錯覚してしまうような印象を受けます。
ファンの中では、名バラードと言われ人気が高いのもうなずける楽曲です。
7位:Everybody Go
キスマイのデビュー曲である「Everybody Go」。
ライブ、音楽番組など数多くの場面で披露されている楽曲で、おそらくキスマイが一番歌っている曲です。
藤ヶ谷と玉森が出演したドラマ『美男ですね』の主題歌にもなっています。
韓国で大ヒットしたドラマのリメイクしたもので、藤ヶ谷、玉森は初めての連続ドラマ出演ということもあり当時大きな話題になりました。
初動売上は31.6万枚を記録した人気楽曲です。
作詞をしたのは、ロックバンドTHE イナズマ戦隊のメンバーの一人である上中丈弥。
関ジャニ∞やABC-Zなどへ数多く楽曲提供をしており、ジャニーズファンにとっておなじみの人物です。
キスマイの2作目のシングル「We never give up!」も彼が作詞を担当しています。
「日本に光を灯し希望を与える」というのがテーマとなっており、英語本来の使い方であればEverybody は複数形の単語であるため、「Everybody Goes」とするのが正しいのですが、あえて「Everybody Go」としたことで言い切り感が増し、勢いがある曲名になっています。
「この時代のチャンピオンさぁ 掴めNo.1」と声高らかに歌い上げる歌詞は、これからどんどん大きくなるグループの未来を予想させてくれます。
さらにキスマイの特徴でもあるローラースケートを使うパフォーマンスも大きな見せ場で、グループのデビュー曲にピッタリな楽曲です。
8位:雨
「Hair」と同じく『Kis-My-Ft2 Kis-My-MiNT Tour at 東京ドーム 2012.4.8』の特典CD「Kis-My-Zero 2」に収録されている「雨」。
初披露は2009年と、こちらもデビュー前から歌われている楽曲です。
曲名からもわかるようにしっとりした楽曲で、別れた相手を想う気持ちを歌った切ない歌。
別れたことは分かる歌詞ですが、何故別れたのかといった明確な部分が表されていない不透明な歌詞がまたこの曲の魅力。
「君がくれた 最後の優しさは雨」や「いまさら「何で?」ってなんて言わないよ 夢なら覚めてる」のように、切なさは伝わるのですが、その背景は分からないままです。
だからこそ「いつかそこで二人はまた笑えるかな」という希望が強調され、切なさだけで終わるのではないあたりも、不透明さが生み出す深みです。
振り付けもまた、この曲の良さを引き立たせてくれる部分です。
「雨」と言う単語を歌った後に、人差し指を左右に1回ずつ揺らす、その後も人差し指に見ている側の目線が行く動きが続く振り付け。
ガシガシとハードに踊る曲が多いキスマイの中では、動きが少なく静かな振り付けで珍しいのですが、各メンバーの指の表現にそれぞれの個性が表れていて、振り付けも含め魅力的な楽曲となっています。
9位:3D Girl
9位に入ったのは「3D Girl」。
「Kis-My-Zero」に収録されており、初披露は2010年と、こちらもまたデビュー前のキスマイの曲です。
電子音が特徴的で、メンバーの声にエフェクトがかかっている箇所もあるなど、他の楽曲とは少し雰囲気が違います。
ですが、キスマイらしい激しい踊りに魅了される楽曲でもあります。
間奏やAメロでの息の合ったダンスがかっこよくて好きと言うファンも多いです。
そんな激しいダンスに見合うような歌詞もこの曲の良さ。
「俺だけを ミツメテロ」や「俺だけを クルワセロ」などと命令口調の俺様的な歌詞。
かなり攻めた歌詞になっています。
2019年に行われたツアー『FREE HUGS!』の中では、「Next Song Roulette」というデビュー前の楽曲を日替わりで歌うコーナーがあり、その中の1つにこの「3D Girl」が入っていました。
その様子は同年12月に発売されたDVD『LIVE TOUR 2019 FREE HUGS!』に収録されています。
「3D Girl」とメンバー一人一人が歌った後に湧き上がる歓声の大きさからも、非常に人気の楽曲であることがわかります。
10位:Re:
トップ10の最後を締めくくるのは「Re:」。
2016年に発売したアルバム『I SCREAM』に収録されている楽曲で、作詞を手掛けたのはキスマイメンバー全員。
制作風景は、同アルバムの完全生産限定 4cups盤に収録されています。
楽曲のテーマは「ファンレターへの返信」。
だから曲名が、「Re:」というメールなどで返信を意味する文字になっているのです。
このテーマは玉森が提案したもの。
アルバム制作の段階から、7人で作詞に挑戦したいという意見がメンバーから出たことで実現しました。
気になる作詞の手法は、メンバーそれぞれがファンレターへの返信を書いてきて、宮田がまとめるというもの。
制作風景の中では、一人一人の手書きで書かれた手紙が読み上げられており、本当にメンバーがファンレターへの返信を書いてくれていることがわかります。
歌割も今までにないもので、ソロで歌う箇所が一つもありません。
AメロやBメロは必ず2人が歌い、サビは全員で歌う。
このような歌割からも、キスマイのメンバー全員が作ったというのがよくわかる部分です。
「きっと言葉では伝えきれないほどの愛のカタチ 僕なりのLove Song」で始まったこの歌は「きっと言葉では伝えきれないほどの愛を君に届けよう」という最後のサビのフレーズにつながります。
最後は「ありがとうのLove Song」で終わるこの歌。
最初の「僕なりのLove Song」は「ありがとうのLove Song」というアンサー的な部分へとつながることで、キスマイからのラブレターや感謝の手紙であることが表現された楽曲です。
「ファン冥利につきる」とまで言われたこの歌は、キスマイがファンを大切にしてくれているということがよくわかる楽曲となっています。
最後に
ベストアルバム『BEST of Kis-My-Ft2』には、「Good-bye, Thank you」のみが再録音・再収録されています。
しかし、「再レコーディング楽曲投票上位10曲」はどの曲も全て名曲で長年愛されていた曲ばかりです。
バラードにダンスナンバー、激しい曲にポップな曲など様々な楽曲を歌いこなすことができるのは、バラエティーやドラマなど様々な場所で活躍し続けているキスマイだからなのでしょう。
こちらで紹介した楽曲は音源化もされていたり、映像化もされているので、再録音はされなかったものの、興味がある方はぜひ一度聞いてみてください。
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