独断で選ぶ2000年以降のメタル / ハードロック曲おすすめ10選!

独断で選ぶ2000年以降のメタル / ハードロック曲おすすめ10選!

『酒とメタルとヘッドバンギング』をモットーに日々を過ごしております、ライターの川崎りょうと申します。

邦楽アーティストの紹介記事を数多く掲載しているカルチャですが、読者のみなさまは“ヘヴィメタル”“ハードロック”についてどのようなイメージをお持ちでしょうか?

悲しいことに「古臭い」や「怖い」というイメージで敬遠している方も多いのではないかと推測しております…。

80年代から90年代前半に隆盛を誇ったジャンルですが、ヨーロッパや南米などでは再び大きな盛り上がりを見せており新たな黄金期を迎えています。

メタルに特化した音楽フェスティバルも多数開催され、その中でもドイツのWacken Open Airはチケットが瞬く間に完売してしまうことで有名です。

海外の盛り上がりぶりと比較すると日本の現状はやや寂しいと言うか…下火と言うか…かつてのメタル大国ぶりはどこへやら…という感じなのですが…

しかし、そんな中でもメタルとアイドルの融合グループBABYMETALが大きな成功を収めたり、メタルの要素を持ったラウド系バンドが大会場をソールドアウトにしたりと、音楽ファンの耳はメタルを完全に拒絶しているわけではないようです。

というわけで、今回は筆者が独断で選んだ『オススメのメタル曲10選』をご紹介していきたいと思います。

しかし、すべての楽曲の中から選ぶとなると何年かかっても終わらないので、下記の条件を設定し、そのすべてに該当する楽曲の中から“特によく聴いた記憶があるもの”を選ぶことにしました。

  • 2000年以降にリリースされた楽曲
  • ライヴを観たことがあるバンド
  • テンションを上げたい時に聴く楽曲

正直なところ、この条件でもかなり厳しかったです。
泣く泣く20曲まで絞ったところから一向に作業が進まなくなり、そこから先はまったく記憶がありません。
ふと気が付いた時には10曲に絞られていました。
おそらく今まで表に出ることのなかった第二の人格が登場して選曲をしてくれたのでしょう。
ありがたいことです。

では、七転八倒しながら選曲した『オススメのメタル曲10選』をお楽しみください!

オススメのメタル曲10選

なんとか絞り込んだ10曲をご紹介するわけですが、あくまでも「10選」であって「ベスト10」ではありません

順番まで決めていたら2020年が終わってしまいます…。

それではまいりましょう。

People=Shit / Slipknot

最初にご紹介するのは、2000年以降のメタルシーンを牽引した“猟奇趣味的激烈音楽集団”Slipknotです。

気味の悪いマスクにジャンプスーツ、そして9人の大所帯というメタルバンドとしては特異な編成で異彩を放ったSlipknotは、1999年のデビューアルバム『SLIPKNOT』の大ヒットでシーンの最前線に踊り出て以来、先頭グループの一員として走り続けています。

“People=Shit”は2001年リリースの大傑作セカンドアルバム『IOWA』収録曲で、前作の攻撃性を遥かに凌ぐ激烈さで暴走するSlipknot屈指のブルータルな一曲です。

「人間なんてクソだ」というタイトルからお察しかとは存じますが、歌詞は怒りと憎悪に満ちたものとなっており、とてつもなくムカつく出来事があった時などに大音量で再生するのがベストでしょう。

聴いているだけで攻撃性がめちゃくちゃ高まるので、仕事が忙しい日や絶対に妥協できない話し合いの前などに聴いて行くだけで心はウォーリアーです。

注意

危険な曲のため、取り扱いにはくれぐれもご注意ください。

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Firepower / Judas Priest

2020年に結成50年を迎えるメタルゴッドJudas Priestが2018年にリリースしたアルバム『Firepower』のタイトル曲です。

「えっ。おじいさん達がやってるメタル?」とか「ジャケット、なんかダサくない?」と言いたくなる気持ちはよーくわかります。

でも、その気持ちをぐっと堪えて、まずは“Firepower”を大音量で聴いてみてください。

どうです? かっこいいでしょう?

そうなんです。まさに鋼鉄神の名にふさわしい名曲なんです。
「これぞプリースト!」というリフワークやツインリード、そしてロブ・ハルフォードの強靭な歌声の前には激しく頭を振る以外の行動はありえないでしょう。
大ベテランが世に放った新たなメタルアンセムに世界中のメタルファンは狂喜乱舞しました。
これほどまでに素晴らしい曲が聴けるとは予想だにしていなかったからです。

失礼を承知で言うならば、Judas Priestというバンドの偉大さは十分認めつつも、彼らが黄金期のような名作を出すことはもうないだろう、と多くのファンが考えていたことでしょう。

しかし、アルバム『Firepower』はJudas Priestのディスコグラフィーの中でも上位に入るであろう傑作で、90年代初頭の名作『Painkiller』が台頭する若手バンドたちに神の威厳を示したように、『Firepower』も「プリースト、ここにあり」を高らかに宣言する作品となっています。

Gluttony / Buckcherry

来たるべき2000年代を背負って立つ超大物新人として1999年に鳴り物入りでデビューしたハードロックバンドBuckcherry
全身に施されたタトゥーからして尋常ではない存在感を放つフロントマンのジョシュ・トッドのインパクトも絶大で、“21世紀のGuns N’ Roses”とも噂された逸材でした。

しかし、期待されていたほどの活躍を見せることは叶わず、2002年にあっさりと解散。
ジョシュ・トッドはソロアーティストに転向し、Buckcherryは未完の大器として歴史の藻屑となるかと思いましたが…

ジョシュとギタリストのキース・ネルソンを中心に再結成されたBuckcherryは、2005年の復活作『15』が大ロングセラーとなり、見事にトップバンドの仲間入りに成功。
ようやく秘めていたポテンシャルにふさわしい成功を収めることができました。

その後、盟友だったキースの脱退など紆余曲折ありましたが、Buckcherryは現在も精力的に活動を続けています。

今回ご紹介する“Gluttony”は、キリスト教における「七つの大罪」をテーマにした2013年リリースのコンセプトアルバム『Confessions』からのシングル曲です。

MEMO

“Gluttony”は“暴食”という意味を持っています。

ジョシュの畳みかけるようなヴォーカルとバンドの緩急自在でしなやかな演奏、そしてライヴでの盛り上がりが手を取るように想像できるビッグなコーラス。
罪であると知りつつも、思いっきり暴飲しながら聴きたい暴れチューンです。

Eyes Of A Panther / Steel Panther

80年代のメタルブーム、特に“LAメタル”と呼ばれたシーンを徹底的にデフォルメした音楽性とルックスで人気を獲得したSteel Panther

コミックバンド的な扱いをされることもありますが、実力とセンスを兼ね備えているからこそ成しえるクオリティの高さを誇っています。

その実力は折り紙付きで、80年代メタルのカバーバンドとして活動していた時代には、彼らの出演日には会場の前に長蛇の列ができるほどでした。

“Eyes Of A Panther”は2009年のデビュー作『Feel the Steel』からの人気曲で、いかにも80年代的なギターリフ、キャッチーな歌メロ、陳腐な歌詞、と無条件で好きになるしかない要素がてんこ盛りなキラーチューンです。

日本での人気も高く、これまでに数度の来日を果たしているSteel Pantherですが、そのライヴは下ネタのオンパレードなので苦手な方は映像を見る際にはご注意ください。

Better / Guns N’ Roses

80年代後半から90年代前半にかけて世界を席巻したモンスターバンドGuns N’ Roses

1987年のデビューアルバム『Appetite For Destruction』は、リリースから30年以上が経過した現在においても、史上最高のデビューアルバムのひとつとして燦然と光り輝いています。

1990年以降はオリジナルメンバーの脱退が相次ぎ、2000年代にはヴォーカリストのアクセル・ローズを中心とした編成で活動を続けていましたが、2016年にギタリストのスラッシュ、ベーシストのダフ・マッケイガンが復帰。
特にアクセル・ローズとスラッシュはロック界随一の犬猿の仲として知られていたため、まさかの再結成ツアーは約6億ドルの興行収入を記録する大盛況となりました。

MEMO

2017年には日本ツアーが開催され、筆者も全5公演を見届けました。

“Better”は2008年にリリースされたアルバム『Chinese Democracy』に収録されている楽曲で、リーダーであるアクセル・ローズの音楽的嗜好を反映したモダンなサウンドプロダクションを持つ楽曲となっています。
絶大なヒットポテンシャルを秘めた“Better”ですが、残念ながらMVはお蔵入りとなってしまったので、音源のみでお楽しみください。

14年の歳月と14億円を超える製作費が注ぎ込まれた『Chinese Democracy』でしたが、これまでのアルバムほどのセールスを上げることはできませんでした。
しかし、完璧主義者のアクセル・ローズが徹底的に作り込んだ作品だけあって、リリースから10年以上経過した現在でも聴く度に新しい発見があるほど奥の深いアルバムです。
筆者の「棺桶に入れて欲しいアルバム」のひとつでもあります。

オリジナルメンバーがアクセル・ローズのみだった時代の作品ですが、再結成後のツアーでも演奏されており、今や“ガンズの名曲”としてファンの間で広く認知されています。

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