やっぱり暑くなってくると、Kygo(カイゴ)が聞きたくなるね!
ん?介護?
違うよ!Kygo!ノルウェー出身のスーパーDJだよ!
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目次
北欧ノルウェー出身のスーパーDJ/プロデューサーKygo
2014年にリリースしたシングル「Firestone ft. Conrad Sewell」が、Spotify史上最速で再生回数10億回を突破。
リオデジャネイロ・オリンピック閉会式でのライブ、ノーベル平和賞の記念式典でのパフォーマンス、ULTRA MUSIC FESTIVALの公式アンセム担当などなど。
まさにスーパーDJといえるのがノルウェー出身のKygo(カイゴ)です。
ビヨンセ、シャキーラ、アッシャー、ブルーノ・マーズ、スヌープ・ドッグといった人気アーティストのリミックスやプロデュースをしたり、セレーナ・ゴメスやホイットニー・ヒューストンともコラボしています。
さらにトロピカルハウスのKygoとも称されていて、EDMシーンで人気となったハウスのサブジャンルトロピカルハウスの火付け役でもあります。
EDMは、Electronic Dance Music(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)の略で、シンセサイザーを使って生み出すダンスミュージックです。
EDMに含まれるジャンルはかなり多く、どこまでがEDMなのか定義するのが難しいため、テンションの高いダンスミュージックはほぼEDMともいえます。
kygoを詳しくご紹介する前に、まずはあまり聞き慣れないトロピカルハウスについてから。
癒し系EDMトロピカルハウスって?
ハウスのなかでもディープハウスの派生ジャンルがトロピカルハウス。
遅めのBPM、高揚感のあるメロディ、4つ打ちのキックドラムが特徴です。
マリンバやスティールパンといった常夏の海を想像するようなトロピカルなパーカッション、ウクレレ、サックス、ピアノなどを使います。
アッパーなものと、丸みがあって情感のあるチルアウトに最適なサウンドがあります。
Justin Bieber – What Do You Mean?
Jakubi – Can’t Afford It All (Kygo Remix)
夏をイメージするようなハウスは以前から作られていましたが、それをトロピカルハウスと定義したのは、1993年生まれのオーストラリアのDJトーマス・ジャックです。
2013年11月に、自身のSNSに南国風のアレンジをした曲をアップしてトロピカルハウスと命名しました。
その後、オーストリアのユニットクラングカルッセル、ドイツEDM界No.1のDJロビン・シュルツ(2018年グラミー賞の最優秀リミックスレコーディング賞ノミネート)、Kygo、世界16カ国のチャートで1位を獲得したベルギーのDJ/プロデューサーロスト・フリクエンシーズなどが、トロピカルハウスの曲をリリースしてヒットを連発。
EDMシーンでトロピカルハウスが人気となりました。
Kygoの略歴
- 生年月日 1991年9月11日
- 出身地 シンガポール生まれ、ノルウェー育ち
常夏の南国をイメージするトロピカルハウスとしては意外ですが、Kygoはシンガポール生まれの北欧ノルウェー出身です。
本名はKyrre Gørvell-Dahll、その頭文字をとってKygoです。
日本では「カイゴ」ですが、アメリカでは「キーゴ」と発音します。
6歳からピアノを始めたので、自身ではDJよりもピアニストと思っているそうです。
DJは15歳からスタートしましたが、それまではコールドプレイやレッド・ホット・チリ・ペッパーズなどのロックバンドを聴いていました。
同郷ノルウェー出身DJアヴィーチーの「Seek Bromance」に衝撃を受けてから、YouTubeの動画などを見て学び、MacbookのLogic StudioとMIDIキーボードで音楽制作を始めます。
SNSにエド・シーランの「I See Fire」のリミックスをアップすると注目を集め始めます。
2013年に最初のシングル「Epsilon」をリリース。
そして翌年2014年にリリースした「Firestone ft. Conrad Sewell」が早くも大ヒット。
Spotify史上最速10億回再生や、世界10数か国でチャート1位を記録します。
この年のアメリカのEDMフェス「TomorrowWorld」で、出演キャンセルとなったアヴィーチーの代役出演した際のプレイが話題となり、一躍トップDJに仲間入りしました。
驚くことにメジャーデビューは2015年になってからです。
2015年には、「Stole the Show」「Nothing Left」「Here For You」「Stay」とシングルを次々発表。
ULTRA MUSIC FESTIVALの公式アンセムも担当します。
そして、ノーベル平和賞の記念祝賀コンサートにEDMアーティストとして史上初めて出演し、ノルウェーのバンドアーハと「Take On Me」を披露しました。
2016年にデビューアルバム「Cloud Nine」をリリースすると、全米トップダンス/エレクトロニックアルバムチャート11位と全英チャート3位、全世界18カ国のiTunesチャート1位、日本でもiTunes総合アルバム・チャート2位とダンス・アルバム・チャート1位の大ヒットを記録。
8月に行われたリオデジャネイロ・オリンピック閉会式では、ジュリア・マイケルズと「Carry Me」を披露しました。
EDMをあまり知らない層にも、トロピカルハウスとKygoが認知されるきっかけになりました。
2017年2月にリリースしたセレーナ・ゴメスとの「It Ain’t Me」は、全米チャート10位、クロアチア・レバノン・ノルウェーのチャートで1位を獲得するなど、Kygo最大のヒット曲です。
9月にはU2「You’re The Best Thing About Me」のリミックス版をリリース。
ULTRA MUSIC FESTIVALには、2年連続ヘッドライナーとして出演しました。
11月リリースの2ndアルバム「Kids in Love」も、日本でiTunes総合アルバム・チャート1位を獲得しています。
Kygoのルーツのロックを取り入れた、ダンスミュージックの枠を超える良質なポップソングアルバムとして評価の高い作品です。
2018年は、アメリカのロックバンドイマジン・ドラゴンズとのコラボ「Born To Be Yours」と、スウェーデンのシンガーソングライターサンドロ・カヴァッザを迎えた「Happy Now」をリリース。
また、控えめなKygoとは対照的な、グイグイ系のマネージャーMylesと共に、発掘されていないアーティストの楽曲配信のサポートを目的としたレーベルPalm Tree Recordsを設立します。
この頃から、本格的に日本での展開を始めました。
親の仕事の関係で幼い頃から世界各地を転々としていたKygoは、日本に1ヶ月滞在していたことがあり、ピアノがヤマハ製ということからも、大の親日家です。
2016年・2017年と2年連続でULTRA JAPANに出演していたKygoは、2018年10月に<さいたまスーパーアリーナで1日だけの初単独公演を開催しました。
この公演に合わせて、Kygo自身がセレクトした日本限定版のベストアルバム「Kygo Hits Collection 2018 -Japan Only Edition –」もリリース。
公演当日は、ジャスティン・ジェッソ「Stargazing」、ボニー・マッキー「Riding Shotgun」のほか、ライブでは世界初のサンドロ・カヴァッザ「Happy Now」を披露するサプライズも。さらに、巨大スクリーンを使ったVJに、花火やスモーク、レーザー光線などのEDMならではのド派手な演出、そしてKygoによるピアノのソロ演奏とDJスキルなど、2時間にわたるロングセットでオーディエンスを楽しませてくれました。
2019年は、イギリス出身のポップアイコンリタ・オラとの「Carry On」が、5月に公開されたハリウッドの実写映画「名探偵ピカチュウ」の劇中歌に起用されます。
9月に愛知県のAICHI SKY EXPOで開催された、WIRED MUSIC FESTIVALにもヘッドライナーとして出演。
順調にリリースも重ねて、6月には、ホイットニー・ヒューストンがスティーヴ・ウィンウッドの曲をカバーした「Higher Love」をリミックス。
12月にはThe Chainsmokersとのコラボ曲「Family」をリリースしました。
2020年に入ると、3月にザラ・ラーソンとタイガとの「Like It Is」、5月には待望の3rdアルバム「Golden Hour」をリリースしています。
9月に2020年限定で開催されるSUPER SONICにも出演が決まっています。
Kygoの人気おすすめ曲
Kygoがセレクトしたべストアルバム「Kygo Hits Collection 2018 -Japan Only Edition –」に収録されているものから、おすすめ曲をご紹介します。
ストール・ザ・ショウ(ft. パーソン・ジェームズ)
アメリカのシンガーソングライターのパーソン・ジェームズをボーカルに迎えて、2015年にリリースされたこの曲で、KygoはトップDJに仲間入りしました。
短編映画のようなPVは、YouTubeで約3億5000万再生です。
ファースト・タイム(ft. エリー・ゴールディング)
「制作中にエリーの歌声が聴こえた」と語るKygoが、イギリスのシンガーソングライターエリー・ゴールディングにオファーして生まれた曲です。
憂いのあるエリー・ゴールディングの歌声と、Kygoのトロピカルなサウンドが融合しています。
レイジング(ft. コーダライン)
仲の良いアイルランドのロックバンドコーダラインとコラボしたこの曲は、2016年のハリウッド・ボウルのライブでも披露されました。
聴いているうちにゆるやかにテンションが上がっていくような、心地良い曲です。
ステイ(ft. マティー・ノイエス)
デビューアルバム「Cloud Nine」収録の、Kygoの作品でも特に人気のある一曲です。
トロピカルなムードながら若干暗さや悲哀があるのは、Kygoならではのサウンド。
リマインド・ミー・トゥ・フォーゲット(ft. ミゲル)
グラミー賞を受賞しているR&Bシンガーのミゲルを迎えて、2018年にリリースされました。
ディープハウスをルーツとするトロピカルハウスなので、R&Bやヒップホップといったメインストリームのブラックミュージックとの接近も必然かもしれません。
スターゲイジング(ft. ジャスティン・ジェッソ)
2019年グラミー賞の最優秀リミックス・レコーディング賞にノミネートされた曲です。
亡き父親を追って宇宙に旅立つ息子の姿を追ったPVも、ビルボードから「Emotional」と高く評価されています。
最後に…
Kygoはストリーミングの再生回数やセールスだけでなく、世界中のDJのステイタスとなっている、イギリスのDJ MAGのトップDJ100にも常にランクインするほどの評価を得ています。
今では多くの人気アーティストとのコラボや、オリンピックの舞台でライブするほどの世界的なトップDJ/プロデューサーになったKygoですが、交際をオープンにしている彼女は、女優やモデルでもセレブでもなく、看護師を目指している学生だとか。
2013年に最初のシングルをリリースしてから瞬く間に世界トップDJになりましたが、その素顔は真面目で真摯な人柄のようです。
2020年5月に3rdアルバム「Golden Hour」を配信リリース、7月には日本盤としてCDでもリリースされます。
トロピカルハウスからスタートしたkygoが、今後どんなポップソングを聴かせてくれるのか楽しみですね。
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