2013年に初のシングル“Can We Dance”で衝撃のデビューを飾ったイギリス出身のロックバンド「The Vamps」(ザ・ヴァンプス)。甘いルックスと完成度の高い音楽の最強コンビネーションで世界中のファンを虜にするThe Vampsの魅力をご紹介します。
The Vamps(ザ・ヴァンプス)は2012年にイギリスで結成された4人組ロックバンドです。
2013年にデビューを果たして以来、ティーンエイジャーを中心に非常に高い人気を獲得しており、これまでにリリースした4枚のアルバムすべてが母国イギリスで10位圏内にチャートインしています。
日本でも知名度を持つ彼らは、2015年の初来日を皮切りに来日回数は4回を数え、初来日時には空港に300人のファンが集まる大騒ぎになりました。
2019年のSUMMER SONIC出演の際には、RAINBOW STAGEのトリを務めています。
デビューシングルが大成功したルックスの良い白人男性4人組バンドということもあり、レコード会社が主導して結成されたアイドルバンドのような扱われ方をされることも少なくありませんが、彼ら自身はそのような偏見に猛反発しています。
外部ソングライターが関与している楽曲もありますが、The Vampsの4人だけで作曲したもの多く、楽器の演奏も自分たちで行っていることもあり、「そこらのアイドルバンドと一緒にしてくれるな!」と言いたくなる気持ちもよくわかります。
甘い見た目とは裏腹に、実は中身は本格派なロックバンドThe Vampsについてご紹介していきましょう。
目次
The Vamps(ザ・ヴァンプス)
- ブラッドリー・シンプソン / リードヴォーカル、ギター
- ジェームズ・マクヴェイ / リードギター、ヴォーカル
- コナー・ボール / ベース、ヴォーカル
- トリスタン・エヴァンス / ドラム、ヴォーカル
The Vamps(ザ・ヴァンプス)・メンバー
The Vampsは2012年の結成以来、不動のメンバーで活動を続けています。
強烈な輝きを放つ4人の若きメンバーたちをご紹介しましょう。
ブラッドリー・シンプソン / リードヴォーカル、ギター
- 氏名:ブラッドリー・シンプソン
- 生年月日:1995年7月28日
- 身長:170cm
リードヴォーカルを務めるブラッドリー・シンプソンは、14歳から歌うことを始め、自分で作詞作曲も手掛けていました。
ギタリストのジェームズ・マクヴェイとは面識はありませんでしたが、ブラッドリーがYouTubeにアップした動画をジェームズが見つけたことがきっかけで、二人は一緒に曲を作るようになります。
フォトグラファーの姉がおり、バンドの初期には彼女に撮影してもらうなど、バンドのイメージを広めるために手を貸してもらっていました。
イギリスのロックバンドArctic Monkeysの大ファンで、彼らのTシャツを着ている写真が数多く残されています。
ブラッドリーは「Arctic Monkeysのサポートアクトを務めることが夢だ」と語るほどの心酔ぶりです。
ジェームズ・マクヴェイ / リードギター、ヴォーカル
- 氏名:ジェームズ・マクヴェイ
- 生年月日:1994年4月30日
- 身長:183cm
リードギターを担当するジェームズ・マクヴェイは、The Vamps結成以前からソロアーティストとして音楽活動をおこなっており、現在までに2枚のEPを発表しています。
12歳からギターを弾き始めた彼は、14歳になるとYouTubeにカバー曲の演奏動画をアップするようになります。
2011年にマネジメント会社Prestige Managementと契約を結んだ彼が、バンドとして活動したい意向を伝えたところからThe Vampsの歴史はスタートしたと言えるでしょう。
私生活では、モデルのクリスティー・ブリテインと婚約中であることが伝えられています。
コナー・ボール / ベース、ヴォー
カル
- 氏名:コナー・ボール
- 生年月日:1996年3月15日
- 身長:168cm
ベースを担当するコナー・ボールは、一番最後に加入したメンバーで、共通の知人を通じてバンドに紹介されました。
The Vampsに加入する前は、自作のソロ曲をYouTube上に発表していました。
影響を受けたミュージシャンとして、You Me At SixとAll Time Lowを挙げています。
身長168cmと欧米人としては小柄なコナーは、バンドの中で一番背の低いメンバーです。
トリスタン・エヴァンス / ドラム、ヴォーカル
- 氏名:トリスタン・エヴァンス
- 生年月日:1994年8月15日
- 身長:185cm
バンドサウンドの土台を支えるトリスタン・エヴァンスがドラムを始めたのは、なんと彼がわずか7歳の時でした。
The Vampsの楽曲の一部でプロデュースを担当するなど、ドラマーだけではなくプロデューサーとしての顔も持っています。
好きなバンドとして好きなLinkin ParkとBlink 182を挙げており、特にBlink 182については最大の音楽的影響と語っています。
185cmの長身で、バンドの中で一番背の高いメンバーです。
The Vamps(ザ・ヴァンプス)・経歴
2012年に結成されたThe Vampsは、2017年のアルバム『Night & Day (Night Edition)』が全英チャート1位に輝いたほか、2万人を収容するロンドンの大会場 O2 Arenaで5年連続ヘッドライナー公演をおこなうなど、イギリス屈指の人気を誇る若手バンドです。
成功への階段を一気に駆け上ったシンデレラボーイ、The Vampsの経歴をご紹介します。
結成~レコード契約
2011年、ソロアーティストとして音源リリースの実績を持つジェームズ・マクヴェイが、バンド結成を目指してメンバー探しを始めたところからすべてが始まります。
2011年にブラッドリー・シンプソン、2012年に入ってトリスタン・エヴァンス、コナー・ボールが加入し、バンドとしての体裁を整えた彼らは、カバー曲をYouTubeにアップするなど本格的に活動を開始しました。
結成当初は名前がなかったバンドでしたが、ドラムのトリスタンが大ファンだという人間とヴァンパイアの恋愛を描いたティーン向け小説『トワイライト』からヒントを得て、ヴァンパイアを意味するThe Vampsをバンド名にしています。
早くも熱心なファンを獲得したThe Vampsは、ファンたちがバンドの名前を広める手助けをしてくれたこともあり、2012年11月に大手レコード会社との契約を手に入れました。
衝撃のデビュー
デビューに向けて着々と準備を進めるThe Vampsは、2013年7月に“Wild Heart”、8月に“Can We Dance”のMVをYouTubeに公開しました。
より評判の良かった“Can We Dance”を2013年9月29日にデビューシングルとして発売すると、全英チャート初登場2位という大ヒットを記録。
“Wild Heart”も2014年1月19日にセカンドシングルとして発表され、全英3位を記録するスマッシュヒットとなっています。
2枚のシングルで一躍注目のバンドとなった彼らは、続くサードシングル “Last Night”を軽々と全英2位に送り込むと、ついにデビューアルバム『Meet the Vamps』をリリース。
The Beatlesの『Meet the Beatles!』から名前を拝借した『Meet the Vamps』は全英2位を記録し、最終的に5枚のトップ10シングルを生むという大ヒット作となりました。
自主レーベル設立~セカンドアルバム
『Meet the Vamps』の大ヒットの衝撃も冷めやらぬ中、The Vampsはさらなる高みを目指して新たな一手を打ちます。
2015年2月、アルバム1枚の新人バンドにもかかわらず、大手レーベルと共同で自主レーベルSteady Recordsを設立。
Steady Recordsは発掘した新人アーティストを世に送り出すための場としても活用され、The TideやNew Hope Clubといった将来有望なバンドと契約し、The Vampsのツアーに前座として帯同させるなどのチャンスを与えています。
2015年11月には早くもセカンドアルバム『Wake Up』をリリース。
全英10位とチャートアクションは前作と比べて落ちましたが、それでもゴールドディスクに到達する売り上げを記録しており、同作に伴うツアーも4大陸18か国と大規模なものでした。
2部作『Night & Day』
自主レーベルを立ち上げたことで創作上の自由が広がったThe Vampsは、2016年以降の新しいフィールドを開拓し続けました。
リリースが期待されているサードアルバムからの先行シングル曲“All Night”はノルウェーのDJマトマをフィーチャーしたEDMチューンで、イギリス以外の国でもチャートインするヒット曲となっています。
『Night & Day』と題されたサードアルバムは“夜と昼”をテーマにしたコンセプトアルバムで、2部作として別々にリリースされることが発表されました。
2017年7月にリリースされた『Night & Day (Night Edition)』は初の全英1位、1年後の2018年7月にリリースされた『Night & Day (Day Edition)』は全英2位とどちらも大成功を収めています。
音楽以外の活動にも乗り出しており、2016年10月には初の自伝『The Vamps: Our Story 100% Official』を出版しています。
アーティストとしての成長を示すかのように、2019年4月リリースのEP『Missing You EP』は他の作品と比較してバンド自身が楽曲制作およびプロデュースに全面的に関与した作品となっています。
次のアルバムについてはまだ未定ですが、アーティストとして一皮剥けた彼らの次なる一手が今から楽しみで仕方ありません。
The Vamps(ザ・ヴァンプス)・オススメ曲
Can We Dance
2013年9月にリリースされたデビューシングルで、ファーストアルバム『Meet the Vamps』に収録されています。
全英初登場2位という鮮烈すぎるデビュー曲となった“Can We Dance”は、あのブルーノ・マーズが作曲とプロデュースに名を連ねる極上のポップソングです。
海外ドラマでよく見るようなホームパーティーをフィーチャーしたMVは「いかにも欧米のティーン!」といった風情ですが、底抜けに明るいわけではなく、馬鹿騒ぎの中にセンチメンタリズムをひとつまみ放り込んでいるのがポイント。
歌詞は、パーティーで気になる女の子に声をかけているけど上手くいかない、みたいな内容ですが、動画に低評価が1万以上付いているのは「君らみたいなイケメンが上手くいかないわけないだろ!」という全世界の男子からのやっかみに違いありません。
I Found A Girl
2016年4月にリリースされたシングルで、セカンドアルバム『Wake Up』に収録されています。
ジャマイカ人歌手オミーをゲストに迎えた“I Found A Girl”は、レゲエのエッセンスを振りかけた心地の良いポップロック曲です。
メンバーの実体験に基づいたものかは定かではありませんが、好きになった女の子が同性愛者だったことがわかって落胆する、という内容の歌詞になっています。
同じテーマを扱った楽曲としては、Weezerの“Pink Triangle”が有名です。
余談ですが、筆者の一番好きなWeezerの楽曲でもあります。
All Night
2016年10月にリリースされたシングルで、サードアルバム『Night & Day (Night Edition) 』に収録されています。
ノルウェー人DJのマトマをフィーチャーしたミドルテンポのダンスチューン“All Night”は、Spotifyでの再生数4億回超えというモンスターシングルです。
フロアを飛び跳ねさせるような派手な曲ではありませんが、一緒に歌いたくなるような印象的なコーラスと自然と身体が揺れてしまうリズムがクセになります。
ライヴではしっかりとバンドアレンジで演奏されており、コーラス部分を観客に委ねるなど大いに盛り上がる一曲となっています。
The Vamps(ザ・ヴァンプス)・まとめ
2012年の結成以降、驚異的なスピードでイギリス音楽シーンのトップバンドに成長したThe Vampsをご紹介しました。
モデルのマネジメント会社とも契約を結ぶほど驚異的なルックスの良さに恵まれている彼らですが、決してお仕着せのアイドルバンドではありません。
2部作のコンセプトアルバムをリリースするなど意欲的な活動を見せる彼らの今後が非常に楽しみです。
今のところエンターテイメント大国アメリカは攻略できていませんが、世界的な大物アーティストになるのもそれほど遠い未来の話ではないかもしれません。