ジャズの要素を取り入れながら、おしゃれでスタイリッシュな音楽が魅力の海外のロックバンド『MAROON 5』。
どうしてもアメリカの音楽にそれほど詳しくない筆者としては、アメリカのバンドと聞くと『ボン・ジョヴィ』のように激しいロックテイストが魅力のバンドを想像してしまいますが、MAROON 5は、完全に相反する音楽スタイルを持っています。
では、具体的に、『MAROON 5』とはどんなロックバンドなのでしょうか。
本記事では、MAROON 5の魅力を、彼らの経歴(歴史)・メンバーのプロフィール、おすすめソングベスト3を交えながらご紹介していきます。
目次
MAROON 5とはどんなバンド?
日本国内において、マイケルジャクソンやボン・ジョヴィといったような超有名アーティストより知名度が低いのは否めませんが、全世界でのトータルセールスNo1を記録するなど、近年何かと人気を博し注目されているロックバンド『MAROON 5』。
では、MAROON 5とは一体どんなバンドなのでしょうか?
MAROON 5は、ヒップホップやR&Bの要素を多大に取り入れながら、ムーディで大人な音楽を手がける超人気モンスターバンド。
日本でも、2008年に女優・後藤久美子さんが出演し話題となった『トヨタ・ヴィッツ』のテレビCMソングとして『ウォント・ゴー・ホーム・ウィズアウト・ユー』が起用されるなど、いくつもの楽曲がタイアップソングに起用されています。
もしかしたら、MAROON 5というバンド名は聞いたことがないけど、彼らの奏でる楽曲は聴いたことがあるなんて日本人も少なくないかもしれませんね。
MAROON 5の魅力はムーディさとキャッチーなメロディ
MAROON 5の奏でる音楽の基本スタイルは、あくまでヒップホップやR&Bを取り入れたムーディな音楽にあります。
思わず大人が聴いてうっとりしてしまいそうなムード漂う音楽が、恋を語り合う男女の夜にぴったり!
ただ、すべての楽曲がムーディであるかというと、決してそんなことはありません。
例えば、先ほど少しご紹介した『ウォント・ゴー・ホーム・ウィズアウト・ユー』は、ムーディというよりは、かなりキャッチーな曲調となっていてノリも良い!
どこか心がウキウキしてしきそうな音楽で、当時のヴィッツに乗ってドライブに出かけようというテレビCMの狙い通りの楽曲といえますね。
- ムーディな大人のための音楽
- キャッチーで若者がノリやすい親しみのある楽しい音楽
など、様々な音楽テイストを巧みに操り、多くの音楽ファンの心に突き刺さる癖の強い音楽を奏でていることが、『MAROON 5』の最大の魅力です。
ぜひ、みなさんも、新たな音楽スタイルに巡り会う意味でも、一度MAROON 5の音楽に触れてみてくださいね。
MAROON5の経歴(歴史)
ムーディで大人の音楽を奏でる一方、キャッチーで若者に好かれるポップス調の音楽なども奏でているロックバンド『MAROON 5』。
彼ら自身、MAROON 5結成前には、前身となる別のバンドを組んでいましたし、いろいろ紆余曲折も経験されたうえで、今の人気を得ています。
では、MAROON 5はどんな経歴(歴史)をたどってきたのか、改めて振り返ってみましょう。
高校時代のバンド(カーラズ・フラワーズ)結成
先ほどからお話ししているとおり、MAROON 5は、最初から『MAROON 5』としてバンドを結成していたわけではありません。
1994年、アメリカ・ロサンゼルスにある『ブレントウッド・スクール』に通う中学生
- アダム・レヴィーン
- ジェシー・カーマイケル
- ミッキー・マデン
- ライアン・デューシック
の4名の音楽仲間でバンドを結成し、『カーラズ・フラワーズ』として活動していました。
結成当初から、老舗ライブハウス『ウィスキー・ア・ゴーゴー』で演奏するなど、非常に注目度の高いバンドと評判・・・
結成わずか3年目にして、有名音楽レーベル『ワーナー』の傘下にあるリプリーズ・レコードにて、フルアルバム『The Fourth World』をリリースするなど、期待値の高さは計り知れなかったわけです。
しかし、期待と裏腹に『The Fourth World』の売り上げは思うように伸びず、結果としてカーラズ・フラワーズは、レーベルから撤退しバンド活動そのものが停滞・・・
事実上の解散となってしまいました。
メンバーの入れ替わりと『MAROON 5』としての再結成
多大な期待をされながらも結果が伴わず、大きな挫折を経験したカーラズ・フラワーズは、音楽は続けながらも大学進学のために別々の道を歩み始めます。
ところが、大学進学した4人は、それぞれの道を進みながらも、R&Bやソウルミュージックに触れながら個々の音楽センスを磨き、ファイブ・タウンズ・カレッジ(ニューヨーク州のロング・アイランド)へ通っていたアダムとジェシーが大学を中退・・・
それを機に、4人は再び合流します。
その後、ニューヨークを拠点として立ち上げられた新音楽レーベル『オクトーン・レコード』と契約することになり、また、アダムの誘いを受けた元『スクエア』メンバーのジェイムス・ヴァレンタインを加えた5人組バンド『MAROON 5』として再始動となったのです。
『MAROON 5』の名の由来
さて、新たに立ち上がった『MAROON 5』ですが、このバンド名の由来はどこにあるのでしょうか?
残念ながら、バンド名に関しては改名理由も含め口外していないので、厳密なところはわかっていません。
ただ、海外の有名音楽家として知られるビリージョエル氏にだけは明かしているという話も囁かれ、一部憶測の部分が拭えませんが、簡単ながらMAROON 5の名の由来が判明しました。
その由来とは、アダムとジェシーが通っていたニューヨークの大学のカラー『マルーン』と大学名に含まれた『ファイブ』というワードを掛け合わせた造語とのこと・・・
それほど極秘にする必要も無いと思いますが、アダム曰く、
「単純に身近にあったワードをくっつけただけのバンド名なのでダサくて恥ずかしかった」
そうですよ。
正直シンプルで覚えやすいネーミングですし、筆者としてはすごく好感を持ちましたが、そこは、アダムの価値観なのでしょうね(笑)。
前座バンドとしての活動とブレイク
MAROON 5は、2002年6月にデビューアルバム『ソングス・アバウト・ジェーン』をリリースしますが、まだ知名度は低く売れ行きは低調・・・
そこで、メンバーたちは、知名度をアップさせるために
- ミシェル・ブランチ
- ジョン・メイヤー
などのライブに前座として参加しツアーを回ることにしました。
そして、約2年の前座を経験してきたMAROON 5の知名度は上がり、アルバム楽曲として収録されていた『スウィーテスト・グッドバイ』が注目されはじめたのです。
そこからMAROON 5への人気が拡大し、日本でも
- 『シー・ウィル・ビィ・ラヴド』:ノエビア『ブルー・アイス』シリーズCMソング
- 『サンデイ・モーニング』:トヨタ自動車「ヴィッツ」CMソング(2005年)
- 『ウォント・ゴー・ホーム・ウィズアウト・ユー』:トヨタ自動車「ヴィッツ」CMソング(2008年)
など、様々な楽曲がタイアップソングとして起用されるようになりました。
新メンバー加入&ライアンの脱退
長い下積みを経てブレイクしていったMAROON 5ですが、当然その中でも紆余曲折はあります。
2006年には、野球少年時代に負った腕の古傷が痛むためにドクターストップという形で、ライアン・デューシックが脱退。
ドラムスという根幹ともいうべき演奏者がいなくなったものの、ライアン脱退とともに、当時サポートメンバーだったマット・フリンが加入。
2012年には、音楽への追求と休息を理由に、キーボードのジェシーが一時脱退し、代わりに当時ツアーミュージシャンとしてツアーに参加していたPJ・モートンが加入。
そして、2016年にはサム・ファーラーも加入し、現在バンドに復帰したジェシーも含め7人組ロックバンドとして、MAROON 5は活動しています。
結成当初から挫折や紆余曲折を経験してきたMAROON 5は、メンバーの出入りも激しいですが、その分、多くのファンから愛されるロックバンドとして進化しているのです。
MAROON 5のメンバープロフィール
さて、紆余曲折を経ながら歩んできたロックバンド『MAROON 5』ですが、ここからは、簡単にメンバーのプロフィールをご紹介していきますね。
アダム・レヴィーン(ヴォーカル・ギター担当)
アダム・レヴィーンは、1979年3月18日生まれ、カリフォルニア州ロサンゼルス出身の41歳。
MAROON 5では、メインヴォーカルとギターを担当されていますが、ソロとしては俳優業にも勤しみ映画『はじまりのうた』にも、ヒロインの元恋人でミュージシャン役として出演。
ルックスもヨガやジムワークをしているためかかなり美しく、セクシーな男性として多くのファンから愛され、一方、子煩悩な性格という点からも、女性ファンに人気が高いアーティストですね。
まぁ、声もセクシーですしムーディなバンドのメインヴォーカルとして人気を博すのも頷けます。
ジェームス・ヴァレンタイン(ギター、コーラス担当)
ジェームス・ヴァレンタインは、1978年10月5日生まれ、ネブラスカ州リンカーン出身の41歳。
彼はMAROON 5を結成した2001年に加入したギタリスト。
リンカーンで様々なバンドを渡り歩き、最終的に、元所属のバンド『スクエア』と『カーラズ・フラワーズ』が親交を持っていたことから、MAROON 5結成とともに移籍しました。
ギター演奏の実力も高く、今ではMAROON 5に欠かせない中心メンバーとして活躍しています。
ジェシー・カーマイケル(キーボード、ギター担当)
ジェシー・カーマイケルは、1979年4月2日生まれ、コロラド州ボルダー出身の41歳。
基本的にはキーボーディストとして活動していますが、時折リズムギターリストとしても活動。
ソフトシンセよりハードシンセが好きで、音楽への追求やこだわりは非常に高く、カーラズ・フラワーズ結成当初からのメンバーですが、一時期、休業していたこともあるメンバーですね。
ミッキー・マデン(ベース担当)
ミッキー・マデンは、1979年5月13日生まれ、テキサス州オースティン出身の41歳。
ミッキーもカーラズ・フラワーズ結成当初から所属しているメンバーでベース担当。
一部スキャンダルも報じられたことがありましたが、完全に濡れ衣だったらしく、それでも事を荒立てないように寛容な態度をとられていたんだとか・・・
憶測の部分も多くどこまでが事実か確証はありませんが、そういったエピソードを聞く限り、ミッキーは優しく平和主義者な人物なんだと思いますよ。
マット・フリン(ドラム担当)
マット・フリンは、1970年5月23日生まれ、ニューヨーク州ウッドストック出身の50歳。
ドクターストップのためにMAROON 5を脱退した元メンバー『ライアン・デューシック』に代わって加入したメンバー。
ライアンが活動休止していた頃もサポートメンバーとして参加し、メンバーたちからの信頼も得ていますね。
PJ・モートン(キーボード、コーラス担当)
PJ・モートンは、1981年3月29日生まれ、ルイジアナ州ニューオーリンズ出身の39歳。
カーラズ・フラワーズ結成当初から参加していたジェシー・カーマイケルが一時脱退した際に、当初サポートメンバーだったモートンが加入し、ジェシー復帰後も正式メンバーとして活動しています。
サム・ファーラー(キーボード、ベース、ギター、コーラス担当)
サム・ファーラーは、1978年6月29日生まれ、カリフォルニア州ロサンゼルス出身の41歳。
ロックバンド『ファントム・プラネット』の元メンバーで、
- キーボード
- ベース
- ギター
などマルチにこなせるプレイヤーです。
2012年からMAROON 5のサポートメンバーとして加わり、一時期は、ミッキー・マデンに代わってツアーに出演していたことも・・・
2016年に正式加入となり、今もMAROON 5のメンバーとしてマルチな活動を続けています。
MAROON 5のオススメソングベスト3
以上が、MAROON 5のメンバープロフィールです。
海外のバンドで、プライベートな側面が情報公開されていないことも多く、なかなかプロフィールが見えづらいロックバンドではありますが、少なくとも若い頃から紆余曲折しながら自分たちの音楽を築き上げてきたことはわかります。
では、そんなMAROON 5の楽曲の中からオススメソング3選をご紹介していきますね。
サンデイ・モーニング
サンデイ・モーニングは、先ほども少し触れたとおり、2005年に放送されたトヨタ『ヴィッツ』のCMソング。
ジャズとソウルミュージックをうまく融合させたMAROON 5だからこそ奏でられるムーディなクラブミュージックです。
歌詞の内容としては、せっかくの日曜に雨が降って気分が落ち込みそうになっても、君が隣にいれば忘れられない1日になると、どことなくアンニュイな意味を含ませた内容となっています。
要は、ラブラブな彼氏・彼女が寄り添いあえれば、たとえ憂鬱な一日でも幸せに過ごせるということを綴っているというわけ。
恋愛要素の高い音楽なので、ぜひ、恋する人とともにサンデイ・モーニングを聴いてみてくださいね。
Maps(マップス)
Mapsは、2014年9月にリリースしたアルバム『V(ファイブ)』に収録された1曲。
アダムのハイトーンボイスから楽曲がスタートし、韻を踏んだ歌詞やメロディが非常に癖になる楽曲に仕上がっています。
おそらく彼女に捨てられた男性目線の世界観を描いているのだと思われますが、多分この主人公は彼女に愛想を尽かされるような最悪な行為をとってしまったのでしょう。
そのことに気がつかず何故自分から離れていくのか嘆いている主人公ですが、時を戻せたらという後悔の念がにじみ出ていますよね。
正直、歌詞の世界観をかみ砕いて聴かずに、直感で曲のイメージだけを捉えて聴いた方が癖になってはまりやすいので、何も考えず楽な気持ちで何度も聴いてみてください。
ウォント・ゴー・ホーム・ウィズアウト・ユー
ウォント・ゴー・ホーム・ウィズアウト・ユーは、先ほども軽くご紹介したとおり、2008年に放送されたトヨタ・ヴィッツのCMソング。
MAROON 5の楽曲は、ダークな要素が入り込む楽曲もありますが、どちらかというとおしゃれでムーディな大人の楽曲を多くリリースしている印象を受けます。
しかし、ウォント・ゴー・ホーム・ウィズアウト・ユーは、イントロから静かに進行し、サビで盛り上がりウキウキする楽しい音楽に変化する少し異色の楽曲となっています。
筆者もこの曲がMAROON 5の楽曲の中では一番好きで、ウキウキしながらもどこか心が安らぐ楽曲なので非常におすすめですよ。
最後に・・・
今回は、MAROON 5の魅力を彼らの経歴(歴史)・プロフィール、オススメソングベスト3を交えながらご紹介しました。
筆者の第一印象としては、かなり大人のクラブミュージックを奏でる特殊なロックバンドという印象を持っていましたが、何度か彼らの音楽を聴いてみると、紆余曲折を経験しただけあって深みがあり癖になりやすい音楽だと改めてわかった気がします。
ダークなイメージの楽曲もありますが、逆に楽しくなる音楽もありますので、まずは、彼らの音楽を聴いてみてください。
きっと癖になり、MAROON 5の音楽にどっぷりはまっていくはずですよ。